とある廃人の記録 ◆xgnCkD0bPc
あの日、僕はポケモンリーグの頂点に上り詰めた。
四天王を制し、ライバルのグリーンとのポケモンバトルに勝利して。
四天王を制し、ライバルのグリーンとのポケモンバトルに勝利して。
それはマサラタウンから始まった、僕の旅の到達点であり――
同時に、本当の旅の始まりでもあった。
そう……本当のポケットモンスターの世界に、足を踏み入れたんだ。
同時に、本当の旅の始まりでもあった。
そう……本当のポケットモンスターの世界に、足を踏み入れたんだ。
あれから、三年の月日が流れた。
今、僕はここシロガネ山の最深部に立っている。
目の前に対峙するのは一人の少年の姿。
僕にはわかった。彼もまた、僕と――かつての僕と同じだった。
ポケモンへの憧れを胸に、高みを目指して故郷を旅立って。
そして今、シロガネ山の難関の数々を越えて、僕の目の前にいる。
ポケモンへの憧れを胸に、高みを目指して故郷を旅立って。
そして今、シロガネ山の難関の数々を越えて、僕の目の前にいる。
さあ、始めよう。
ずっと望み続けた、本当のポケモンバトルを――
ずっと望み続けた、本当のポケモンバトルを――
* * * * * * * * * * *
吹き付ける風の冷たさが、この悪夢のような出来事が現実であることを突きつけてくる。
あの惨劇を見せ付けられ、為すがままに『殺し合い』の舞台に放り出されて、
もうすぐ1時間になるだろうか。僕は一人、あてもなく森を歩き続けていた。
今の僕は、無力だ。ポケモンマスターの肩書きなんて、何の意味も持たない。
そうだ……いつも僕の傍らに一緒にいてくれたポケモン達は、ここにはいないんだ。
不安で、怖い。全身の震えが、未だに治まらない。
でも。だからと言って、諦めるわけにはいかない。
僕は死ぬわけにはいかない。やり残したことがある。
それにようやく気付いて、歩き出したばかりなんだ。そうだ、死んでたまるか。
あの惨劇を見せ付けられ、為すがままに『殺し合い』の舞台に放り出されて、
もうすぐ1時間になるだろうか。僕は一人、あてもなく森を歩き続けていた。
今の僕は、無力だ。ポケモンマスターの肩書きなんて、何の意味も持たない。
そうだ……いつも僕の傍らに一緒にいてくれたポケモン達は、ここにはいないんだ。
不安で、怖い。全身の震えが、未だに治まらない。
でも。だからと言って、諦めるわけにはいかない。
僕は死ぬわけにはいかない。やり残したことがある。
それにようやく気付いて、歩き出したばかりなんだ。そうだ、死んでたまるか。
「レッド!!レッドじゃないか!!」
突如森の中に響いた、自分を呼びかける声。
聞き覚えのある懐かしい声に、振り返る。
そこには、自分のよく知る細目の青年が駆け寄ってくる姿が。
聞き覚えのある懐かしい声に、振り返る。
そこには、自分のよく知る細目の青年が駆け寄ってくる姿が。
「俺だよ、タケシ!ほら、ニビシティのジムリーダーの!」
もちろん、知っている。
僕が初めて挑戦したジムのリーダーを務めていた、岩ポケモンの使い手。
それが彼、タケシだった。
僕が初めて挑戦したジムのリーダーを務めていた、岩ポケモンの使い手。
それが彼、タケシだった。
「よかった、無事だったんだな!
いやぁ驚いたよ、まさかお前までここに呼ばれてたなんて」
いやぁ驚いたよ、まさかお前までここに呼ばれてたなんて」
最初は岩タイプっぽい、頑固で取っ付き難そうな印象があるけど、いざ打ち解けあえば
彼は明るくて気のいい、お姉さん大好きな一面もある兄貴分だった。
そんな彼の姿に、自然と僕の顔にも笑みが浮かぶ。
こんな場所と状況で言うのも何だけど、本当に懐かしかった。
もう三年ぶりくらいかな。なかなか再会の機会にも恵まれなかったし。
だから、とんでもない惨劇に巻き込まれたことを呪いつつも、久々の再会に互いに喜び合った。
彼は明るくて気のいい、お姉さん大好きな一面もある兄貴分だった。
そんな彼の姿に、自然と僕の顔にも笑みが浮かぶ。
こんな場所と状況で言うのも何だけど、本当に懐かしかった。
もう三年ぶりくらいかな。なかなか再会の機会にも恵まれなかったし。
だから、とんでもない惨劇に巻き込まれたことを呪いつつも、久々の再会に互いに喜び合った。
「失踪したって聞いたから心配してたんだぜ。
でも、チャンピオンだったお前がいると心強いよ」
でも、チャンピオンだったお前がいると心強いよ」
初めて彼のジムに挑戦したことを思い出す。
あの頃は不慣れで、何もかもが手探りだった。タイプや相性なんて、ろくすっぽ考えもしなかった。
イシツブテやイワークを相手に電気技を放って、効果がないことに焦って。
あの時のピカチュウには無理させちゃったっけな。
それも今となってはいい思い出だ。
あの挑戦が、僕にとって、ポケモンリーグ挑戦への第一歩でもあったんだ。
あの頃は不慣れで、何もかもが手探りだった。タイプや相性なんて、ろくすっぽ考えもしなかった。
イシツブテやイワークを相手に電気技を放って、効果がないことに焦って。
あの時のピカチュウには無理させちゃったっけな。
それも今となってはいい思い出だ。
あの挑戦が、僕にとって、ポケモンリーグ挑戦への第一歩でもあったんだ。
そうだ。これはあの時と同じ、僕の第一歩。
「ん?レッド――?」
だから、僕は――
* * * * * * * * * *
「ピィィィィィィカァァァァァァァッ!!!!!」
響き渡るピカチュウの咆哮が、ゴングとなった。
その叫びは街で見かける愛玩用などとは気迫が違う。場の空気を震え上がらせ、圧倒した。
同時に、火花を迸りながら輝く電気玉。その輝きはピカチュウの全身を覆い、
10万ボルト……いや、20万、30万、50万……電気エネルギーをどんどん上昇させていく。
そして……限界まで蓄積された電気が、ピカチュウの身体を光の弾丸へと変える。
その叫びは街で見かける愛玩用などとは気迫が違う。場の空気を震え上がらせ、圧倒した。
同時に、火花を迸りながら輝く電気玉。その輝きはピカチュウの全身を覆い、
10万ボルト……いや、20万、30万、50万……電気エネルギーをどんどん上昇させていく。
そして……限界まで蓄積された電気が、ピカチュウの身体を光の弾丸へと変える。
発動される究極技――ボルテッカー。
――ポケモンリーグで優勝したあの日から三年。
あれから、僕は再び探求の旅に出た。
未知なる世界、新たなるポケモン、さらなる強さへの探求。
ポケモンの道は、途方もないほど奥深かった。
ポケモンリーグ制覇なんて、ほんの入り口でしかなかった。
あれから、僕は再び探求の旅に出た。
未知なる世界、新たなるポケモン、さらなる強さへの探求。
ポケモンの道は、途方もないほど奥深かった。
ポケモンリーグ制覇なんて、ほんの入り口でしかなかった。
僕は知る。
当初151種類だと言われていたポケモンの数は、実際には500以上にも上ることを。
その中には、伝説や幻と呼ばれたポケモンも存在した。
時間や空間をも制するポケモン。大地や海を、世界そのものを形作ったポケモン。
人々の意思や知恵、感情の源となったポケモン。そこから生まれた願いを運ぶポケモン。
宇宙からやってきた謎のポケモン。神とすら呼ばれたポケモンまで。
そして、そんな全てのポケモンの祖――ミュウ。
当初151種類だと言われていたポケモンの数は、実際には500以上にも上ることを。
その中には、伝説や幻と呼ばれたポケモンも存在した。
時間や空間をも制するポケモン。大地や海を、世界そのものを形作ったポケモン。
人々の意思や知恵、感情の源となったポケモン。そこから生まれた願いを運ぶポケモン。
宇宙からやってきた謎のポケモン。神とすら呼ばれたポケモンまで。
そして、そんな全てのポケモンの祖――ミュウ。
人間の英知すら及ばない不思議な生き物、ポケットモンスター。
その世界に、僕は貪るようにのめりこんでいく。ただひたすらに、知識を、強さを求めて。
その世界に、僕は貪るようにのめりこんでいく。ただひたすらに、知識を、強さを求めて。
オーキド博士も、こんな気持ちだったんだろうか――
フシギバナの呼び声と共に地面が割れ、そこから巨大な樹木が生え伸びてくる。
相手のポケモンを包み込み、樹木はそのまま洞窟の天井を突き破る。
ハードプラントだ。
相手のポケモンを包み込み、樹木はそのまま洞窟の天井を突き破る。
ハードプラントだ。
カメックスの大砲から、水の弾丸が撃ち出される。
ハイドロポンプのさらに上をいく究極の一撃、ハイドロカノン。
弾丸は相手ポケモンを巻き込みながら、洞窟の壁に大穴を空けた。
ハイドロポンプのさらに上をいく究極の一撃、ハイドロカノン。
弾丸は相手ポケモンを巻き込みながら、洞窟の壁に大穴を空けた。
ジムリーダーや四天王達などとは比べ物にならない。
レッドの操るポケモン達は、まさしく桁外れの実力を誇っていた。
並大抵のポケモンでは、これらの攻撃がほんの少し掠めただけで、彼らの指一本に触れただけでも、
瞬く間に死の淵まで追いやられることだろう。
レッドの操るポケモン達は、まさしく桁外れの実力を誇っていた。
並大抵のポケモンでは、これらの攻撃がほんの少し掠めただけで、彼らの指一本に触れただけでも、
瞬く間に死の淵まで追いやられることだろう。
だが彼は……その少年は違った。
少年のポケモン達はその猛攻を掻い潜りながら、何ら怯むことなく反撃に打って出る。
レッドのポケモン達に負けない、時には上回るほどのパワーと戦術をもって。
少年のポケモン達はその猛攻を掻い潜りながら、何ら怯むことなく反撃に打って出る。
レッドのポケモン達に負けない、時には上回るほどのパワーと戦術をもって。
――楽しい。
閉じられていたカビゴンの瞳が、大きく見開かれた。
ビッグバンが引き起こされるかのような絶大なる破壊力をもって、ギガインパクトが爆発する――!
ビッグバンが引き起こされるかのような絶大なる破壊力をもって、ギガインパクトが爆発する――!
轟音と共に洞窟が崩れる。シロガネ山全土に激しい地響きが鳴り渡った。
レッドの持つポケモンには、伝説や幻と呼ばれた類のポケモンは存在しない。
少し探せば、どの街にも一匹二匹くらいは見かけそうな、普通のポケモン達だ。
だがその荒々しい戦いぶりは、神の領域に達したポケモンすら戦慄するであろう。
そして激しさの中に見える雄々しさと美しさ。
それは黙示録の最終章、神々の最終戦争<ラグナロク>をも彷彿とさせた。
しかし、そこに悲壮感は感じない。むしろ――
少し探せば、どの街にも一匹二匹くらいは見かけそうな、普通のポケモン達だ。
だがその荒々しい戦いぶりは、神の領域に達したポケモンすら戦慄するであろう。
そして激しさの中に見える雄々しさと美しさ。
それは黙示録の最終章、神々の最終戦争<ラグナロク>をも彷彿とさせた。
しかし、そこに悲壮感は感じない。むしろ――
――楽しい。
紛れもなく、レッドの心は満たされていた。
きっと、対峙しているもう一人の少年も同じ気持ちだろう。
きっと、対峙しているもう一人の少年も同じ気持ちだろう。
――こんな楽しいポケモンバトルは、本当に久しぶりだ。
――あの虚しかった三年間が、嘘のように……
* * * * * * * * * * *
手にしたアイテムから、放たれる光と熱。
夜の闇の中に輝いたそれに、反射的に目を瞑る。
夜の闇の中に輝いたそれに、反射的に目を瞑る。
「おわっ!?」
次に僕の耳に飛び込んできたのは、タケシの悲鳴だった。
目を開けて、最初に見たものは。
目を開けて、最初に見たものは。
「ぐ……うああぁぁぁぁぁッ!?」
狼狽し絶叫するタケシの姿。
彼が押さえている右腕――右肩から下は、見るも無惨に黒く焼け爛れていた。
彼が押さえている右腕――右肩から下は、見るも無惨に黒く焼け爛れていた。
僕が手にした『ミニ八卦炉』。
そこから放たれた、マスタースパークという名の光によって。
そこから放たれた、マスタースパークという名の光によって。
誤爆?暴発?……違う。
――これでいいんだ。これは僕の意志による行動だ。
――これでいいんだ。これは僕の意志による行動だ。
「うあっ、うで、うでがッ……がぁぁあああ!!」
右腕を押さえ、地面をのた打ち回るタケシ。
普段の細い目はかつて見たことがないほど大きく見開かれ、涙やら涎やらで顔を無様に汚し、歪めて。
痛みと死の恐怖に悶えるその哀れな姿を、僕は目に刻み付ける。
これからの戦いを、惨劇を、そして現実を受け入れるためにだ。
普段の細い目はかつて見たことがないほど大きく見開かれ、涙やら涎やらで顔を無様に汚し、歪めて。
痛みと死の恐怖に悶えるその哀れな姿を、僕は目に刻み付ける。
これからの戦いを、惨劇を、そして現実を受け入れるためにだ。
「レ、レッド……お、お前、なん、で……」
息も絶え絶えに、問いかけてくるタケシ。
僕を見る彼の目は、少し前までとは全く違ったものになっていた。
恐怖……だろうか。
僕を見る彼の目は、少し前までとは全く違ったものになっていた。
恐怖……だろうか。
もう、僕に迷いはなかった。
再び、ミニ八卦炉を構える。
再び、ミニ八卦炉を構える。
「う……うわぁぁぁぁぁぁっ!!!」
二発目を放つ直前、タケシの身体が眩しく輝いた。
それは僕の第二射を妨げ、また彼に逃げるチャンスを与えてしまうことになる。
それは僕の第二射を妨げ、また彼に逃げるチャンスを与えてしまうことになる。
ふと見上げると、巨大な星に乗ったタケシが、夜空へ向けて急浮上していた。
逃がすまい――即座にミニ八卦炉を構え、タケシを乗せた星に向けて光を撃ち放つ。
しかし光は星を直撃することはなく、少し掠めただけで。
そのままタケシを乗せて、どこへともなく飛び去っていってしまった。
逃がすまい――即座にミニ八卦炉を構え、タケシを乗せた星に向けて光を撃ち放つ。
しかし光は星を直撃することはなく、少し掠めただけで。
そのままタケシを乗せて、どこへともなく飛び去っていってしまった。
大きく息をつく。
取り逃がしてしまった。自分の詰めの甘さを反省する。
まあ、彼に深手を与えることには成功した。後は放っておいてものたれ死ぬだろう。
それよりもこのミニ八卦炉、思った以上に操作が難しいようだ。この至近距離で的を外すなんて。
もっと慣れて、上手く使えるようにならなくちゃ。例え僕では100%の力を引き出すことができないとしても。
使い方ももっと考えなければならない。慣れない武器での慣れない人殺し……
立ち回り方ももう少し考えたほうがいいかな。ポケモンがいない以上僕はただの子供でしかないんだから。
幸い形状が形状だけに、例えば不意打ちには最適だろう。
相手がこの道具のことを知らなければ、という条件はつくけど。
取り逃がしてしまった。自分の詰めの甘さを反省する。
まあ、彼に深手を与えることには成功した。後は放っておいてものたれ死ぬだろう。
それよりもこのミニ八卦炉、思った以上に操作が難しいようだ。この至近距離で的を外すなんて。
もっと慣れて、上手く使えるようにならなくちゃ。例え僕では100%の力を引き出すことができないとしても。
使い方ももっと考えなければならない。慣れない武器での慣れない人殺し……
立ち回り方ももう少し考えたほうがいいかな。ポケモンがいない以上僕はただの子供でしかないんだから。
幸い形状が形状だけに、例えば不意打ちには最適だろう。
相手がこの道具のことを知らなければ、という条件はつくけど。
『ミニ八卦炉』……これが僕に与えられた支給品だった。
マジックアイテム、というものらしい。
魔力を込めることで、マスタースパークと呼ばれる強力な弾幕を撃ち放てる、とのことだ。
どうやら魔力のない人間にもそれなりに扱えるよう、特別な調整が施されているらしい。
魔法とか魔力とか、僕は魔法使いじゃないからさっぱりだ。あるいはエスパーポケモンなら
使いこなせるのかもしれないけど、今それを考えたって仕方ない。
で、半信半疑のままに同梱のマニュアルに従って、タケシに向けて使ってみた結果がこれだ。
あれが直撃していれば、タケシは間違いなく即死だっただろう。
もしちゃんと魔力を持った者が使いこなせば、リザードンのかえんほうしゃ並……
いや、ブラストバーン級の火力をも容易に撃ち放つことができるかもしれない。
マジックアイテム、というものらしい。
魔力を込めることで、マスタースパークと呼ばれる強力な弾幕を撃ち放てる、とのことだ。
どうやら魔力のない人間にもそれなりに扱えるよう、特別な調整が施されているらしい。
魔法とか魔力とか、僕は魔法使いじゃないからさっぱりだ。あるいはエスパーポケモンなら
使いこなせるのかもしれないけど、今それを考えたって仕方ない。
で、半信半疑のままに同梱のマニュアルに従って、タケシに向けて使ってみた結果がこれだ。
あれが直撃していれば、タケシは間違いなく即死だっただろう。
もしちゃんと魔力を持った者が使いこなせば、リザードンのかえんほうしゃ並……
いや、ブラストバーン級の火力をも容易に撃ち放つことができるかもしれない。
身体中が汗だくだ。
そうだ、僕は今、人を殺そうとしたんだ。
ただ、殺人を犯そうとしたこと自体には何ら後悔はなくて。
タケシに会う前まで続いていた震えは、いつの間にかすっかり治まっていた。
そうだ、僕は今、人を殺そうとしたんだ。
ただ、殺人を犯そうとしたこと自体には何ら後悔はなくて。
タケシに会う前まで続いていた震えは、いつの間にかすっかり治まっていた。
最初に会えたのがタケシでよかった。
もし彼じゃなければ、決心もつかないまま、ただ震え殺されるのを待つだけだったかもしれない。
彼に会えたことで、僕はあの頃の気持ちを思い出すことができた。
結局彼にとどめを刺すことはできなかったけど、今はその気持ちを思い出せただけで十分だ。
これで再び、あの時と同じ前向きな気持ちで歩き出すことができる。
そうさ、あの時と同じなんだ。
初めてのジムリーダー戦、ポケモンリーグへの挑戦の第一歩が彼のジムの攻略だったように。
僕は今また、彼をきっかけにこの殺し合いを生き延びるための第一歩を踏み出した。
もし彼じゃなければ、決心もつかないまま、ただ震え殺されるのを待つだけだったかもしれない。
彼に会えたことで、僕はあの頃の気持ちを思い出すことができた。
結局彼にとどめを刺すことはできなかったけど、今はその気持ちを思い出せただけで十分だ。
これで再び、あの時と同じ前向きな気持ちで歩き出すことができる。
そうさ、あの時と同じなんだ。
初めてのジムリーダー戦、ポケモンリーグへの挑戦の第一歩が彼のジムの攻略だったように。
僕は今また、彼をきっかけにこの殺し合いを生き延びるための第一歩を踏み出した。
僕は生き延びたい。
もう一度――彼と戦いたい。
* * * * * * * * * * *
探求を続けていく中で、僕はポケモンにもいくつかの規則性があることに気付く。
ポケモン達には、それぞれ一匹一匹に持って生まれた個性と能力があって。
その能力は、性格によってさらに育ち方が違ってて。
彼らに秘められた『めざめるパワー』にも、法則があることを知った。
そして、ポケモンのタマゴの生まれ方にも、規則性がある。
特殊な配合の仕方で、普段とは違うポケモンが生まれたり。
通常のポケモンでは覚えられない、父親からの遺伝という形でのみ覚えられる技もあったり。
デパートなどで売られてる高額な薬――その真の効果も、基礎ポイントとやらの正体も掴めた。
ポケモン達には、それぞれ一匹一匹に持って生まれた個性と能力があって。
その能力は、性格によってさらに育ち方が違ってて。
彼らに秘められた『めざめるパワー』にも、法則があることを知った。
そして、ポケモンのタマゴの生まれ方にも、規則性がある。
特殊な配合の仕方で、普段とは違うポケモンが生まれたり。
通常のポケモンでは覚えられない、父親からの遺伝という形でのみ覚えられる技もあったり。
デパートなどで売られてる高額な薬――その真の効果も、基礎ポイントとやらの正体も掴めた。
それは、オーキド博士も踏み入れなかった領域に違いない。
そうしてポケモンを追い求めていくうちに。
そうしてポケモンを追い求めていくうちに。
――僕の中から、愛情が薄れていった。
ポケモンに対する、愛情が。
ポケモンに対する、愛情が。
気付けば、四天王すら敵じゃなくなっていた。
その気になれば、鍛え上げた一匹のポケモンだけで蹴散らすことすらできた。
僕に挑戦してくるトレーナーも数多くいたけど、その全てが取るに足らない力ばかりの相手だった。
その気になれば、鍛え上げた一匹のポケモンだけで蹴散らすことすらできた。
僕に挑戦してくるトレーナーも数多くいたけど、その全てが取るに足らない力ばかりの相手だった。
……虚しい。
ここに辿り着くまで、僕は何をしてきたんだろう?
望みの能力や性格のポケモンが現れるまで、どこまでも探し続けた。
時には乱獲し、タマゴを大量に産ませて漁り尽くした。
能力が低い、性格が合わないと感じたポケモンはすぐに逃がした。
そうして厳選したポケモンに、莫大な金額を費やして投薬処置を行って。
ポケモンを鍛えるために、何十匹・何百匹ものポケモンを倒し続けて。
望みの能力や性格のポケモンが現れるまで、どこまでも探し続けた。
時には乱獲し、タマゴを大量に産ませて漁り尽くした。
能力が低い、性格が合わないと感じたポケモンはすぐに逃がした。
そうして厳選したポケモンに、莫大な金額を費やして投薬処置を行って。
ポケモンを鍛えるために、何十匹・何百匹ものポケモンを倒し続けて。
……僕は何をしているんだ?
いつしか、僕はポケモンを武器か道具かのように扱っていた。
愛すべき、大切な友達であったはずのポケモンを……
愛すべき、大切な友達であったはずのポケモンを……
それに気付いた時……僕は自己嫌悪に陥ると共に、全てが虚しくなった。
「ピカァ……」
ピカチュウが心配そうに、僕の顔を覗き込んでくる。
その周りには、リザードンが、フシギバナが、カメックスが。
それからラプラスにカビゴン……ポケモンリーグを共に制した、大切な仲間達だ。
あの頃の純粋だった僕と一緒に旅をし、共に泣き、笑った、大切な友達。
その周りには、リザードンが、フシギバナが、カメックスが。
それからラプラスにカビゴン……ポケモンリーグを共に制した、大切な仲間達だ。
あの頃の純粋だった僕と一緒に旅をし、共に泣き、笑った、大切な友達。
その夜、僕は彼ら6匹だけを連れて、再び旅に出た。
ママにも博士にも、誰にも告げることなく。
ぼんやりしたこの世界を逃げ出すかのように、旅を続けた。
ママにも博士にも、誰にも告げることなく。
ぼんやりしたこの世界を逃げ出すかのように、旅を続けた。
そうして僕が辿り着いたのが――シロガネ山だった。
強力なポケモン達が当たり前のように蠢いている。
ポケモンリーグ制覇程度のレベルじゃ、瞬く間に倒されてしまうだろう。
こういうのを、世捨て人というのかもしれない。
ポケモンリーグ制覇程度のレベルじゃ、瞬く間に倒されてしまうだろう。
こういうのを、世捨て人というのかもしれない。
だから――
この難関を潜り抜けて、僕の所まで辿り着いた少年を見た時、驚いて。
そして……僕はこの時を待っていたことに気付く――
この難関を潜り抜けて、僕の所まで辿り着いた少年を見た時、驚いて。
そして……僕はこの時を待っていたことに気付く――
シロガネの大山脈を舞台に、二匹のポケモンが対峙する。
夜空に輝く月をバックに羽ばたく、紅き翼竜。
リザードン。これが、レッドの最後の手持ちポケモンだ。
眼下には、炎を纏いし紅き獣――バクフーンの姿。
こちらもまた、少年の手持ちの最後の一匹だった。
リザードン。これが、レッドの最後の手持ちポケモンだ。
眼下には、炎を纏いし紅き獣――バクフーンの姿。
こちらもまた、少年の手持ちの最後の一匹だった。
「GUAAAAAAAAAAAAAA!!!」
リザードンの咆哮が轟き、山脈中に山彦となって響き渡った。
尻尾の炎、いや全身から放たれる熱はマグマのように熱い。
苦しくも激しい戦いを経験したリザードンにのみ許される、圧倒的な熱さ。
尻尾の炎、いや全身から放たれる熱はマグマのように熱い。
苦しくも激しい戦いを経験したリザードンにのみ許される、圧倒的な熱さ。
「FUUUUUUUUUUU!!!」
唸り声を上げるバクフーン。その周囲をかげろうが漂う。
戦闘準備が万端である証拠だ。
戦闘準備が万端である証拠だ。
少し前まであたりを支配していたあられは――
いや、ラプラスによって引き起こされた氷河期のような猛ふぶきは、もはや見る影もない。
氷など全て溶け、それどころか既にシロガネ山の体感温度は100℃を超えていた。
いや、ラプラスによって引き起こされた氷河期のような猛ふぶきは、もはや見る影もない。
氷など全て溶け、それどころか既にシロガネ山の体感温度は100℃を超えていた。
それでも、二人の少年は決して退こうとしない。
それぞれのポケモンを信じて、最後の戦いに挑む。
それぞれのポケモンを信じて、最後の戦いに挑む。
最初に動いたのは、バクフーンだ。
全身に蓄積した熱量を『ふんか』させる。
まるでシロガネ山そのものが噴火したかのような大爆発が、花火のように空に打ち上げられた。
その無数の花火の中を掻い潜りながら、リザードンが飛ぶ。
誇示するかのように広げた翼から巻き起こった風が、真空刃――エアスラッシュを生み出す。
バクフーンは地をころがるように疾走し、エアスラッシュをやり過ごす。
外れた真空の刃は、周囲の木々や岩を次々と切り裂き、破壊していった。
まるでシロガネ山そのものが噴火したかのような大爆発が、花火のように空に打ち上げられた。
その無数の花火の中を掻い潜りながら、リザードンが飛ぶ。
誇示するかのように広げた翼から巻き起こった風が、真空刃――エアスラッシュを生み出す。
バクフーンは地をころがるように疾走し、エアスラッシュをやり過ごす。
外れた真空の刃は、周囲の木々や岩を次々と切り裂き、破壊していった。
両者とも、一歩も譲らない戦い。
どちらに転んでもおかしくない、一進一退の攻防を繰り返す。
しかしやがて、転機は訪れる。
どちらに転んでもおかしくない、一進一退の攻防を繰り返す。
しかしやがて、転機は訪れる。
完全にバクフーンの動きを捉えた。それを確信した時、レッドからの指示が出る。
『ブラストバーン』。究極の奥義にして、ポケモンとトレーナーの最高の信頼の証。
解き放たれた炎の濁流は、周囲の全てを焼き尽くし、そのまま山を削りながら真っ直ぐにバクフーンを襲う。
避けられない。そう悟った少年は、バクフーンは、賭けに出る。
襲い来るブラストバーン目掛けて、真っ向から突っ込んだのだ。
『ブラストバーン』。究極の奥義にして、ポケモンとトレーナーの最高の信頼の証。
解き放たれた炎の濁流は、周囲の全てを焼き尽くし、そのまま山を削りながら真っ直ぐにバクフーンを襲う。
避けられない。そう悟った少年は、バクフーンは、賭けに出る。
襲い来るブラストバーン目掛けて、真っ向から突っ込んだのだ。
並のポケモンなら消し炭と化すほどの炎の中を、バクフーンは流れに逆らい疾走する。
じりじりと体力が削られていく。効果はいまひとつ……いや、そんな相性など意味を為さないほどの
高熱の中を、バクフーンは構うことなく走り続ける。
走って、走って、走り続けて。
やがて、炎を抜ける。その終着点は――
炎の発射口。リザードン、お前だ――!
じりじりと体力が削られていく。効果はいまひとつ……いや、そんな相性など意味を為さないほどの
高熱の中を、バクフーンは構うことなく走り続ける。
走って、走って、走り続けて。
やがて、炎を抜ける。その終着点は――
炎の発射口。リザードン、お前だ――!
ブラストバーンの反動で動きが止まったリザードンに、『すてみタックル』が炸裂した。
やがて――
炎の燃え盛るシロガネ山に、静寂が訪れた。
だが、それはほんのひと時でしかない。
だが、それはほんのひと時でしかない。
リザードンとバクフーン、両者健在。
既に双方とも、限界を超えている。
次が、最後の一撃だ。
既に双方とも、限界を超えている。
次が、最後の一撃だ。
リザードンの、バクフーンの、二匹に秘められた特性『もうか』が発動する。
リザードンの尻尾の炎が、青白く燃え上がる。
バクフーンの全身の毛が、これ以上ないほどに逆立つ。
バクフーンの全身の毛が、これ以上ないほどに逆立つ。
それぞれの炎を、全身に纏わせる。
そのまま、双方の身体が輝きを増していく。
それはさながら、シロガネ山に二つの太陽が生まれたかのような光景だった。
そのまま、双方の身体が輝きを増していく。
それはさながら、シロガネ山に二つの太陽が生まれたかのような光景だった。
レッドが、少年が。
最後の、そして同じ技の指示を出す。
最後の、そして同じ技の指示を出す。
――『フレアドライブ』
二つの太陽が、激突する――!!
そして――
* * * * * * * * * * *
そこで、僕の記憶は途切れていた。
あの時のリザードンとバクフーンの戦いが、どちらが勝ったのかはわからず仕舞いだった。
ちょうど、その直後に……僕は、この惨劇の舞台に呼び出されてしまったのだから。
だけど、あの時の感触は、今でも残っている。
ちょうど、その直後に……僕は、この惨劇の舞台に呼び出されてしまったのだから。
だけど、あの時の感触は、今でも残っている。
あの時確かに感じていた、ポケモンとの一体感。
あんなバトルは、本当に久しぶりだった。
ポケモンリーグ制覇目指して旅していたあの頃の、懐かしい感覚。
あんなバトルは、本当に久しぶりだった。
ポケモンリーグ制覇目指して旅していたあの頃の、懐かしい感覚。
もう一度、戦いたい。
あの少年と。全力全開で、バトルしたい。
あの少年と。全力全開で、バトルしたい。
だから、僕は生きて帰る。たとえこの手を血に染めようとも構わない。
きっとそれは愚かで悲しい行為だとわかっている。
だとしても……
きっとそれは愚かで悲しい行為だとわかっている。
だとしても……
そうすることで、僕が失ってしまった何かが、もう一度蘇るかもしれないと思ったから。
【B-1 森/一日目/深夜】
【レッド@ポケットモンスター】
[状態]:健康
[装備]:ミニ八卦炉@東方project
[道具]:基本支給品一式、支給品(0~2)
[思考]
基本方針:生きて帰り、少年と再戦する
1:殺し合いに勝ち残り優勝する
※魔力がないため、ミニ八卦炉を完全には使いこなせません。
一定以上の火力は発揮できず、また火力の細かい調整も不可能です。
【レッド@ポケットモンスター】
[状態]:健康
[装備]:ミニ八卦炉@東方project
[道具]:基本支給品一式、支給品(0~2)
[思考]
基本方針:生きて帰り、少年と再戦する
1:殺し合いに勝ち残り優勝する
※魔力がないため、ミニ八卦炉を完全には使いこなせません。
一定以上の火力は発揮できず、また火力の細かい調整も不可能です。
レッドに殺されかけた、窮地のタケシが土壇場で使用した道具。
それはワープスターと呼ばれる支給品だった。
一度だけ、この殺し合いの会場のどこかにランダムでワープするという代物だ。
タケシとしてはいざという時の逃亡の切り札だったが、こうも早く使う時が来るとは思わなかったろう。
夜空を駆ける星、タケシはそれにしがみつき、星の導きのままに身を任せていた。
それはワープスターと呼ばれる支給品だった。
一度だけ、この殺し合いの会場のどこかにランダムでワープするという代物だ。
タケシとしてはいざという時の逃亡の切り札だったが、こうも早く使う時が来るとは思わなかったろう。
夜空を駆ける星、タケシはそれにしがみつき、星の導きのままに身を任せていた。
「か、はっ……ぐ、ぅ……」
轟々と音を立てて、強風がタケシの身体を吹き付ける。上空を超スピードで移動しているのだから、当然だ。
ワープスターの加護か、タケシへの直接的な風の負担はかなり抑えられているようだが、
それでも傷ついた身体には辛すぎた。
右腕に強風が吹き付ける。気を失いそうな激痛が、タケシに襲い掛かる。
彼の右肩から下は黒コゲだった。炭か何かと区別が付かなくなるほどに。
痛み以外の感覚は失われていた。少し衝撃を与えれば、それだけでもげてしまうんじゃないかと思えるほどの重傷だ。
これが右腕としての機能を取り戻すことは、もうないだろう。
いや、右手だけではない。レッドが放った第二射――
その一撃は、タケシの背中と、そして彼自身気づいてもいないだろうが、支給品袋を掠めていた。
右腕ほどの致命傷ではないにしろ、そこに吹き付ける風とその痛みは決して無視できるものではない。
そして、袋には穴が開いた。そこから何かが転げ落ちても不思議ではない程度の大きさの穴が。
今のタケシには、そんなことに構ってはいられないだろうが。
ワープスターの加護か、タケシへの直接的な風の負担はかなり抑えられているようだが、
それでも傷ついた身体には辛すぎた。
右腕に強風が吹き付ける。気を失いそうな激痛が、タケシに襲い掛かる。
彼の右肩から下は黒コゲだった。炭か何かと区別が付かなくなるほどに。
痛み以外の感覚は失われていた。少し衝撃を与えれば、それだけでもげてしまうんじゃないかと思えるほどの重傷だ。
これが右腕としての機能を取り戻すことは、もうないだろう。
いや、右手だけではない。レッドが放った第二射――
その一撃は、タケシの背中と、そして彼自身気づいてもいないだろうが、支給品袋を掠めていた。
右腕ほどの致命傷ではないにしろ、そこに吹き付ける風とその痛みは決して無視できるものではない。
そして、袋には穴が開いた。そこから何かが転げ落ちても不思議ではない程度の大きさの穴が。
今のタケシには、そんなことに構ってはいられないだろうが。
「ち、く、しょう……レッ、ド……」
痛みに飛びそうになる意識の中、タケシの脳裏に浮かぶのは自分を殺そうとしていた少年の瞳。
レッド。彼が殺し合いに乗ってしまったなど、信じたくはなかった。
彼の強さと優しさはよく知っている。かつて行ったポケモンバトルを通じて、それは十分に伝わってきた。
あの時の自分の評価が間違いだなんてありえない。
だが……そんな彼が、躊躇いもなく自分を殺そうとした。
彼の目はそのまま自分を凍りつかせてしまうのではないかと思えるほど、恐ろしく冷たかった。
レッド。彼が殺し合いに乗ってしまったなど、信じたくはなかった。
彼の強さと優しさはよく知っている。かつて行ったポケモンバトルを通じて、それは十分に伝わってきた。
あの時の自分の評価が間違いだなんてありえない。
だが……そんな彼が、躊躇いもなく自分を殺そうとした。
彼の目はそのまま自分を凍りつかせてしまうのではないかと思えるほど、恐ろしく冷たかった。
歯がガチガチと震え音を立てる。
高速移動中の空の寒さと、右腕と背中の激痛によるものだけではないはずだ。
高速移動中の空の寒さと、右腕と背中の激痛によるものだけではないはずだ。
あのレッドが、あんな目をするなんて――
タケシとて仮にもジムリーダーの端くれだ、人を見る目は確かなつもりだったし、自信もあった。
だからこそ、だ。彼は少年に恐怖した。
そうした経緯から信頼を寄せていた少年に裏切られたことは、タケシにとってショックは大きすぎた。
そのショックは、彼のジムリーダーとしての眼力を、ひいては優しい心をも曇らせていく。
タケシとて仮にもジムリーダーの端くれだ、人を見る目は確かなつもりだったし、自信もあった。
だからこそ、だ。彼は少年に恐怖した。
そうした経緯から信頼を寄せていた少年に裏切られたことは、タケシにとってショックは大きすぎた。
そのショックは、彼のジムリーダーとしての眼力を、ひいては優しい心をも曇らせていく。
他の連中も、そうなのか?みんな、殺し合いに乗っちまってるのか?
激痛は絶え間なくタケシを蝕む。
このまま気を失えば、どれほど楽だっただろうか。
その痛みが、自分を掠めた死の影が、孤独が、いつ殺されるかもわからないこの状況が。
彼の心を恐怖で蝕んでいく。
このまま気を失えば、どれほど楽だっただろうか。
その痛みが、自分を掠めた死の影が、孤独が、いつ殺されるかもわからないこの状況が。
彼の心を恐怖で蝕んでいく。
死にたくない。死にたくない。死にたくない。死にたくない――
虚ろな意識の中で、いつしかタケシはただそれだけを繰り返していた。
【???/一日目/深夜】
【タケシ@ポケットモンスター】
[状態]:右腕に重度の火傷、背中に軽度の火傷。それによる激痛。恐怖とショックによる重度の錯乱状態。
[装備]:ワープスター@星のカービィ
[道具]:基本支給品一式、支給品(0~2)
(ただし袋に穴が開き、移動中に中のものをいくつか落とす可能性があります)
[思考]
基本方針:何も考えられない。それどころじゃない
1:痛い。死にたくない
2:レッドに対し恐怖。
※ワープスターにより空中を高速で移動中。会場のどこかにランダムで飛んでいきます。
ワープスターは移動後に消滅します。
【タケシ@ポケットモンスター】
[状態]:右腕に重度の火傷、背中に軽度の火傷。それによる激痛。恐怖とショックによる重度の錯乱状態。
[装備]:ワープスター@星のカービィ
[道具]:基本支給品一式、支給品(0~2)
(ただし袋に穴が開き、移動中に中のものをいくつか落とす可能性があります)
[思考]
基本方針:何も考えられない。それどころじゃない
1:痛い。死にたくない
2:レッドに対し恐怖。
※ワープスターにより空中を高速で移動中。会場のどこかにランダムで飛んでいきます。
ワープスターは移動後に消滅します。
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