中編
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homuhomu_tabetai
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━━ 中編 ━━『雪』
押し入れの中でほむほむを見つけた日から、しばらく後の事だよ。
寒い日だったな。外には雪も積もってたし。
えーと、ほむほむは冬眠する動物だと思ってたけど、例外もいたんだね。
理由は分からないけどさ。何て言ったって、不思議生物だし……
「ホミュー♪」ユキガッセン
「ホミャン///」チベタイ
「ホミ」エイッ
ほら、冬眠しないどころか、外で雪合戦して遊んでるよ。
仔ほむは風の子なのかな?
「ホミュッ♪」オネエチャン
「ホミャン///」アソンデ♪
「ホミッ」ワーイ
この子達は一週間ほど前に、何故かアタシの部屋のベッドの下で産まれた仔ほむ達……
ペットじゃないんだよ。この子達もこの子達の両親もね。
でもね、アタシは真冬の真夜中に、いきなりアタシの目の前で産気付いたおバカさんを、
寒い家の外に放り出せる程の強者じゃなかったのよ。
「ホミュッ///」ユキガッセン !
「ホミミン !」イザ ショーブ♪
「ゴメンね。寒いからヤダよ」
悪いと思ったけど、雪合戦は断ったよ。
だって外は寒いし、私はもう外でほむほむと雪合戦するような子供じゃ……
「ホミャン…」ケチ…
「ホミュミュゥ…」オバン…
「…ホ…ホミィ ?」…オ…オバン…ナノ ?
「あ?」
おばん? おばん? おばん?
十四歳の乙女に向かって、おばん……
赦せない……。私は、そこの生後一週間が赦せない……
「アンタ死刑! ケチはいいけど、おばんは赦せない!!」
訂正だね。私は外でほむほむと雪合戦をする年頃の、ピチピチの美少女だもんね。
「ホミュゥ~」オバン~♪
「ホーミャーミャー」オバン オバ~ン
「ホミィ ?」オバサンナノ ?
「貴様ら! ほむ飯にしてやる!」
「ホミュゥ♪」ニゲロ~
「ホミィ~」ワーイ
「ホミュン」トタタタ
「逃げるな、晩御飯め」
「ホミャー」トテトテ エイエイ
「ホミュ~ン♪」トタタ コロン
「ホミッ///」ポテン…
…………………………
………………
まあ、なんだかんだで、一緒に遊んでるのよね……
アハハ、馬鹿な妹達が出来ちゃったかな?
わりといいよね。こういうのって。
結局、雪合戦はアタシの圧勝。当然だよね。
ほむほむに負けるハズがないもん。
「ホミャァ…」マケタ… ヘロヘロ
「ホ…ミ…」コウサン… ポテン
「ホミュン」オネエチャン ツオイ♪
そんで今、おチビ達は仲良く雪ダルマを作ってる。
ホント元気だよ。そんで可愛いくて、見てて飽きない。
「ホミィ~ホミィ~」コロン コロン
「ホミュゥ♪」ダルマサン
「ミャロカァ///」チョイチョイ
へぇ……。たいしたもんだよ。木の枝や木の葉を使って、わりと上手に作ってるよ。
正直ちょっと驚いた。ちっさいけど、すごく器用な手をしてるんだ。
「ホミャ~」デキタァ~
「ミャロカァ///」マドマドダァ♪
「ミャロカァ♪」カワイイネ
すごく上手。雪ダルマは、ちゃんとまどまどに見える。
ほむほむって、無駄なところで才能が豊かなのかな。
でも、アンタらほむほむでしょ? なんでほむほむダルマ作らないの?
もしかして、マザコン? それとも、ただのオマセさんかな……
「ミャロカ~」ウットリ…
「ミャロカァ♪」スリスリ チベタイ…
「ホミャァ///」チュッ チベタ…
うん。オマセさん設が有力だね。ついでに、アホだし……。風邪ひくなよ……
「ホミュ ?」カエルノ ?
「ホミィ…」モット アソボ…
「ごめん。寒いのよ。アンタ達も暗くなる前に帰ってきなよ」
「ホミャァ~」ハーイ
「ホミッ♪」リョーカイ
アタシはちょっと寒くなったから、この後すぐに家に帰ったんだよね。
もしアタシがこの時、この子達が自分の飼いほむだって考えてたら、
風邪ひくぞって言って、強引に家に連れ帰ったかもね……
でも、この子達は飼いほむじゃなかった。
ほとんどアタシの部屋に住んでるみたいなもんだけど……
この子達は、野良ほむだった。
少くとも、この時のアタシは、そう思ってた……
アタシが外で仔ほむ達と遊んだ後で部屋に帰ったら、
そこにあったのは、外とは全く違う光景。
元気な仔ほむ達とは正反対の、情けない大人達の姿がありました……
「ホ~ム~」アッタカイ♪ コロン
「ホムムー」ヌクヌク シアワセ
「マドォ///」オカエリナサイ
コタツの中から、ほむほむ達の声がしてる。
そんで、そのコタツの布団を捲って中を覗いたら、
予想通り大人のほむほむ達が、気持ち良さそうコタツの中でゴロゴロとしてた。
まあ怠けてるコイツらも、可愛いっちゃ可愛いんだけどね……
「ホホムムゥン」アッタカ アッタカ♪
「…ホー…ムー…」Zzz……
えーとね。コイツら見てて思ったんだけどさ。
この不思議生物達って普段おバカだけど、時々すごいわ……
マヌケな顔してるくせに、あっという間にコタツの使い方をマスターしやがったから。
今ではアタシが留守の間でも、我が物顔でコタツの中に侵入してんのよ。
しかも自分達でコンセント差し込んで、電源まで入れやがんの。
ちなみに電源オフにして、コンセント抜く事も教えた。
名づけてエコほむ。いいセンスでしょ?
ほむほむは、あんまりあなどっちゃダメかもね。
でも一番驚いたのは、コタツのコードで遊んでた仔ほむを、親達が注意してた事かな。
アタシが大人達に「この紐ガジガジしたら死んじゃうよ」って教えたんだけど、
仔ほむ達は、アタシが教える前にそれを知ってたからね。
ほむほむ。地味に恐ろしい子……
うーん。しかしコイツら、出会った頃よりもポッチャリしてきたような……
少し甘やかし過ぎたか? まだメタボちゃんってレベルでもないんだけど……
少し運動させた方がいいかもね。
「アンタらさぁ、少しは子供見習ったら?」
「ホムゥ ?」?
「マジで一日中コタツの中にいるでしょ?」
「ホムー…」エート…
「マドォ…」ハイ…
「ホムムゥ///」タハハ…
「たまには、散歩にでも行ってくれば?」
「ホビャッ !」イヤ !
「ホムムゥン…」オソト サムイ
「ホムムホムッ」ソーダソーダ
うーん。大人と子供って、こうも違うのか……
「雪遊び楽しいかもよ……」
「ホムゥ ?」ユキ ?
「ホムゥ…」ユキ…
「マドォ…」タノシソウ…
おっ、ちょっと反応あったね。そうだよね、ほむほむって遊ぶのが大好きだもん。
雪遊びって言葉は、かなり魅力的だったハズだよ。
「よーし、ほら、見てみなよ」
カーテンと窓を全開にして、ほむほむ達に雪景色を見せてあげよう。
それっ「ザーザーッ」「ガラララッ」ほら。いい雪景色が……
……あら? おいおい……
「ホビャァァアア!!!」サムイ!!! シュタタタタッ
「ホビャビャッ!!」サムイ サムイ
「ホビィィィ…」トタタタタッ サムイ…
逆効果だったわ。全力でコタツの奥に避難しやがったよ……
うん。だめだこりゃ……
大人は情けないねぇ……。こんな事を考えてた。
でも、元々は冬眠するくらい寒さが嫌いな生き物だし、
この子達の行動の方が正しかったんだよね。
この時は、まだ分かんなかったけどさ……
「ホムホム」ホムホムハ♪
「ホムムム」コタツデ♪
「ホムムホムー」マルクナル~♪
上機嫌のほむほむ達が、コタツの中で変な歌を歌ってた。
チャンスだね。お楽しみの時間だよ。
「相変わらず、下手だね」
「ホビャッ…」ガーン…
「音痴だね」
「ホ…ビッ…」ウルウル…
「救いようがないね……」
「マドォォ…」ヒドイヨォ…
ふふっ、最高。ぬるいじめって、ホントにいいよね。
ほむほむの悲しそうな顔を見てると、ゾクゾクしちゃうよ……
でも、やりすぎは良くないよね。
嫌われちゃったら悲しいし、適度に優しくしてあげないとね。
いわゆる、アメとムチと縄と蝋燭ってやつかな。
「アハハ、冗談だよ。上手いって。もっと歌ってよ」
「ホムゥ」イジワル♪
「マドォ///」イケズ
最近、ほむほむをからかうのが楽しくてたまらないのよね。
なんでだろ? アタシ、サドっ気でもあんのかしら?
「ホムムー」ジングルベール♪
「ホッムームー」ジングルベール♪
また、ほむほむ達が歌ってる。可愛い。
歌ったり踊ったりするのが、大好きなんだよね。
アハハ、上手だよ。でも一応「下手くそ」って言ってから誉めてあげる。ごめんね。
どんな顔を見せてくれるのか、楽しみだよ。
いい顔見せてよね。「ホビャア」とか言いながらさ。
夕方になった頃。仔ほむ達が外から帰ってきたよ。
アタシが言った通りに、暗くなる前に、ちゃんと帰ってきてくれた。
一瞬だけ賢いねって思ったけどさ……
次の瞬間、仔ほむはやっぱり、おバカさんだったよ。
「ホミュミュン」オウチ ツイタ♪
「ホミィ…」オモタカッタ…
「ホミャァ~」タダイマ~
「あはっ、アンタ達……」
この子達、さっき作った、まどダルマを持って帰って来てた。
笑っちゃったよ。可愛い事するよね。
「ミャロカァ///」マドマドサーン
「ホミィ♪」オウチダヨー
「ホミューン」ヨイチョ
「えーと、おチビ諸君。まどダルマちゃんを、お家に入れるの?」
「ホミャン♪」ソーダヨ
「ミャロカァ///」オヨメサンダヨ
「ミャロカァ~」ワタチノ オヨメサン
うっ、可愛い……。虐めたい……。でもだめ。耐えろ、耐えろアタシ……。
「そう、別にいいけど、まどダルマちゃんが死んじゃうよ?」
「ホミャッ ?」シンジャウ ?
「ホミ ?」?
「雪ダルマさんはお家に入れると、溶けて死んじゃうんだよ。知らなかった?」
「ホッ !? ホミャミャッ!!」シッ !? シンジャウ !!
「ホミャミャミャミャ !!!」ワタワタ オロオロ
「ホミャアアァァァ !!!」タイヘンダァー !!!
あっ、可愛い……。やっぱり雪ダルマが溶けて泣き叫ぶ姿も見たいかも……。
でも今は我慢だね。どうせ明日中には溶けちゃうんだろうし。
でも、雪ダルマって可哀想だよね。ほむほむよりも短命なんだ……
「じゃあ、まどダルマさんには、ベランダで遊んでてもらおうか?」
「ホミャッ ?」エッ ?
「ベランダでなら、きっと朝までは大丈夫だよ」
「ホミャン ?」ダイジョウブ ?
「ホミィ ?」シナナイノ ?
「うん、大丈夫だよ。あ・さ・ま・で・は・ね」
「ホミャァ~」ヨカッタァ~
「ミャロカァ///」ヨカッタネ
「ホミホミィ」ヨカッタ ヨカッタ♪
あぁ、私って悪い女の子なのかな……。明日のお昼が楽しみ……
アタシって変かな? ちょっと将来が心配かな?