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仁美「今日は皆様の食卓に彩りを添える、『さやさや』についてご紹介させていただきます」

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作者:kJBSbOCS0

640 : 保守がてら始めます : 2011/06/16(木) 21:09:05.35 ID:kJBSbOCS0


仁美「今日は皆様の食卓に彩りを添える、『さやさや』についてご紹介させていただきます」
仁美「人間の舌は大きく分けて5種類の味を感じることが出来ることをご存知ですか? それぞれ、甘味、酸味、塩味、苦味、そしてうま味となります」
仁美「ほむほむはうま味成分が非常に豊富な上、仕込み方により甘味や酸味も出すことができる優れた食材ですが、苦味だけはうまく出すことが出来ないと言われています」
仁美「仕込みが失敗したほむほむが出すのはエグ味です。苦味とは違うので誤解なさらないで下さいね?」
仁美「『苦味は少ないほうがいい』と仰る方もいらっしゃると思いますが、甘味や酸味と同じように、苦味もまた料理において重要な要素なのです」
仁美「例えばコーヒーを嗜む方は多いでしょう。コーヒーに苦味はとても重要な要素です」
仁美「他に苦い食べ物は、ゴーヤ、ピーマン、ビールと言ったものが挙げられるでしょうか」
仁美「美味しい苦味、というものをさやさやは秘めているのです。しかしさやさやはそのまま食べた時にはそれほど苦味を感じることはありません」
仁美「普通に食べたのでは感じられない苦味はどうやって引き出されるのか。お付き合いいただければ幸いです」
仁美「さて、前置きが長くなりましたが、そろそろ仕込みに入らせていただきます」

仁美「用意するものは3つ。メインとなるさやさや。そしてかみじょー、ひとひとです」
さやさや「サヤヤー!」
かみじょー「カミカミー!」
ひとひと「ヒトッ? ヒトヒトッ」
仁美「まず、さやさやとかみじょーとひとひとを三匹で一緒に過ごさせます」
さやさや「サヤサヤー!」キャッキャッ
かみじょー「カミジョー!」アハハ
ひとひと「ヒトヒトッ♪」ウフフ
仁美「かみじょーとひとひとだけを一緒にするとすぐにつがいになるのはみなさんご存知でしょうが、さやさやとも暮らさせるとそうならないのはご存知でしたか?」
さやさや「キョースケー!」オリャオリャー!
かみじょー「サヤカー」オットット
ひとひと「ヒトトッ♪」クスクス
仁美「仲違いするわけでもないのに不思議ですね。さて、ほどよく仲良くさせたところで次に移ります」ヒョイッ
かみじょー「カミッ!?」ブラーン

仁美「かみじょーを取出し、回復不能な怪我を負わせます。えいっ」
ぎゅりびぢん
かみじょー「カミィィィィィッ!!」
さやさや「キョースケェェェッ!?」
ひとひと「カミジョーサンッ!!」
仁美「ここで重要なことですが、かみじょーを殺してはいけません。あくまで治せない怪我を負わせるだけですので、胴体や顔は狙わずに、腕や足を千切る、潰すとといった処置がお勧めです」
かみじょー「カミ……カミ……」ビクッビクッ
さやさや「キョースケーキョースケー!!」ピョンピョン
ひとひと「ヒトーッッ! ヒトーッ!」ピョンピョン
仁美「達磨にしてもいいのですが、かみじょーの怪我の程度はそこまで深くなくて結構ですわ。今回は左腕を捻り潰しただけですが、それで処置としては十分です」ストン
さやさや「サヤヤーッ!!」ダダダッ!
ひとひと「ヒトヒトッ!!」ダダダッ!
かみじょー「サヤカー……シヅキサーン……」ブルブル
仁美「かみじょーを二匹の傍に戻して、処置はこれで完了です。あとは仕上げを御覧じろ、ですわ」

さやさや「サヤサヤッ! サヤーッ!!」エッサホイサ!
ひとひと「ヒトヒトヒトーッ!」ウンショウンショ
仁美「大怪我を負ったかみじょーを助けるために、さやさやとひとひとは協力し合います。さやさやは食料調達、ひとひとはかみじょーの治療です」
さやさや「サヤッ!」
かみじょー「カミィ……」
ひとひと「ヒトヒト♪」
仁美「しばらくはその生活が続くのですが、ある日さやさやとひとひとの役割が一時入れ替わる時が来ます。その時に必ずさやさやとかみじょーの仲違いが起こるのです」
かみじょー「カミイィィッ! カミイィィッ!」ガアァァ!
さやさや「キョースケー……」ショボン
仁美「不思議なことに、この二人の仲違いは必ず起こるのです。絶対という言葉は適用されないかもしれませんが、億を越えるケースで起こっている以上、最早運命とも言えるかもしれません」
さやさや「サヤァァーーッ!!」ズバズバズバッ
仁美「この仲違い以降、さやさやは食料調達に更に勤しみます。かみじょーの治療役になることは一切ありません」
仁美「さやさやが取ってくる食料は以前の倍近い量になります。これはさやさやが取る量を増やした事も原因ですが、実はさやさやは一切食事をしていないのです」
さやさや「サヤー……サヤー……」ハアッハアッ
仁美「それほどかみじょーと仲直りしたい、という事でしょうね。ですが、そんなさやさやを置いて事態は進展します」

ひとひと「カミジョーサン……」イチャイチャ
かみじょー「シヅキサン……」チュッチュッ
さやさや「キョースケ……ヒトミ……」ボーゼン
仁美「さやさやが出かける時間が増えた分、かみじょーとひとひとが一緒に居る時間が増えるのが原因と思われます。二匹はつがいになるのですわ!」
かみじょー「シヅキサンッ! シヅキサンッ!」ヘコヘコ
ひとひと「カミジョーサンッ!」ヒンヒン
かみじょー「カミィィッ!」ブルルッ
ひとひと「ヒトオォーーッ!」ビクンビクンッ!
仁美「うっ……ふぅ……」
ひとひと「ヒトォン……」カクカク
かみじょー「カミッ!? カミィィィッ!!」ヌプヌプッ
さやさや「……」クルッ
仁美「かみじょー達がつがいになってもさやさやは食料調達を止めません。かみじょー達はつがいになると、ロクに食事も取らずに交尾し続けるというのに」クスクス
さやさや「サヤァァァァァァッ!!」ズンバラリン!

さやさや「サヤ……サヤ……」ゼイゼイ
仁美「生きている以上、食事もとらずにいつまでも動き続けることが出来るわけがありません。さやさやはその内衰弱死します」
さやさや「サ……」バタン
仁美「しかしさやさやは非常に生命力が強いので、一ヶ月も飲まず食わずで生きているのです。この辺りが苦味が熟成する頃となります。更に放置すると雑味、エグ味がでてしまうのですわ」ヒョイッ
さやさや「……」グッタリ
仁美「こうなる前に休息をとって食事もするべきだ、と理屈では思うのですが、生き物の本能を上回る想いで動いているんだ、と思うと少しロマンチックですよね」
さやさや「キョースケ……ヒトミ……」ブツブツ
仁美「ちなみにかみじょーとひとひとはもう子供が産まれています。食べ物はさやさやが持ってきてくれていた分があるので当分困ることはありません。狩りの危険を冒す事無く子育てに勤しむのですわ」クスクス
かみじょー「カミカミッ」モグモグ
ひとひと「ヒトヒトッ!」カツカツ
仁美「次に、苦味の熟成したさやさやの使用法についてご紹介します」

仁美「まずは『さやさやペースト』です。作り方は簡単、前述のさやさやをミキサーに入れます」
さやさや「サ、ヤー……」ゼヒゼヒゼヒ
仁美「スイッチオン。ぽちっとな、ですわ」ポチッ
ヴィーン、ガガガガガガ
サヤァァァ――
仁美「完成です。これ単体では食べられないほどの強い苦味ですが、ドレッシングにほんの少量混ぜたり、カレーの隠し味にすることで全体の味が引き締まります」
仁美「とあるカレー店では、『さやさやペースト』使うことで売上が2割伸びたそうですわ」

仁美「次は『さやか茶ん』です。まずは衰弱したさやさやを縛り、重しをつけます」ギュッギュッ
さやさや「……サヤ?」ゲッソリ
仁美「その上から熱湯を注ぎます。沸騰してすぐのお湯の方が美味しくなりますよ」ザババババ
さやさや「サヤァッ!? サヤァァァァッ!?」バタバタバタッ!
仁美「後は待つこと十分ほど。さやさやの口から空気が出尽くした頃が完了の合図です」
さやさや「ゴバババッ!? ゴボガバボッ!!?」ボコボコッ
さやさや「……」ゴボォ
仁美「さやさやを取り出して、出来上がりです。コーヒーや紅茶、日本茶とはひと味違う『さやか茶ん』。カフェインが多くて眠気覚ましにぴったりですの」
仁美「お湯を入れる前には手足をもぎ取ってもいいのですが、さやさやの血液が入ると味が変わります。そこは皆様の好き好きで判断してくださいまし」
仁美「さて、最後にしてメインのさやさやの利用法に入ります。ここで先ほどの『さやか茶ん』に使用したさやさやを利用できますのでご注意ください」

仁美「まず、さやさやの死骸を適当なケースの中に入れ、ケースの口を空けてあんあんの生息地に仕掛けます」
あんあん「……サヤカッ!?」ガサガサッ!
仁美「するとあんあんが何処からかやってきて、勝手にケースの中に入っていきます」
あんあん「サヤカー! サヤカァァァァ!!」オーイオイオイ
仁美「気性が荒くて捕まえ辛いあんあんですが、さやさやを利用するとこの通りです。ケースを閉めて、あんあんをお持ち帰りします」バタム
あんあん「アンアンッ!? アンアーー!!」ガンガンガンッ!!
仁美「捕獲が目的のため、ケースは透明であること、すぐに閉められるものであること、そして頑丈であることが条件です」
仁美「キッチンにやってきました。持ち帰ったあんあんに、先程の『さやさやペースト』を与えます」
あんあん「アンッ?」ペロッ
あんあん「――ッッ!?!?!」バタンッ
仁美「あんあんは何でも食べるのですが、『さやさやペースト』与えると、強い苦味の所為か失神するのです。この間にあんあんのいんしんに『さやさやペースト』を詰め込みます」ギュムギュム
あんあん「アンコォ――」キュゥ……
仁美「ペーストの量が多すぎると苦味が表れるので注意してください。せっかくのあんあん、美味しく頂きたいですものね?」
仁美「このあんあんを蒸し器に入れ、15分ほどふかせば――」カチッ

ヴゥゥーーン……
――アンァァァンッ――――コ
ちーんっ
仁美「出来上がりです! これぞ『さやさやペースト入りあんあん』、略して『さやあん』! あんあんの一番美味しい食べ方とも言われています!」
仁美「加熱すると甘味が増すあんあんですが、さやさやと一緒になることで信じられないほどの深味を出すのです。この甘さにはほむほむも及ばないと言っていいでしょう!」ジュルリ
仁美「あらやだ、私ったらはしたない」フキフキ
仁美「さて、本日紹介したさやさやの利用法、いかがだったでしょうか?」
仁美「さやさやはほむほむに比べると美味しくない、と思っている貴方。ぜひ今日の利用法を試してみてください。特に『さやあん』は一度食べると病み付きになりますわよ?」
仁美「ここまでご覧になっていただきありがとうございました。名残惜しいですがそろそろお時間です。自作の『さやあん』を食べて、失礼いたします」アァーーーン
ばぐぅ
終!


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  • かみじょーとひとひと処分しろよ。ウザいから。
  • ほむ種たちの性質を研究し尽くした調理シリーズって、
    なぜか深い味わいを感じるのよね。
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