こうして、野良は増えて行く
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homuhomu_tabetai
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作者:jN8Th6bJ0
476 名前:待ち時間の即興[saga sage] 投稿日:2012/01/08(日) 22:31:54.19 ID:jN8Th6bJ0
まどか「本当に……行っちゃうんだね……」
飼まど「マドォ……」シュン……
野良りぼ「ホム……マドカァ……」
まどか「あ……りぼほむの事は責めてないよ。
ただ、ちょっとだけ寂しいだけで……でも、うちの子をお嫁さんに選んでくれたのは嬉しいな、って」
野良りぼ「ホムッ、ホムミャ、ホムホム」ペコペコ フカブカ
飼まど「ホムラチャン///」スリスリ
野良りぼ「マドカァ///」スリスリ
まどか「えっと……その、幸せ……に……」ホロリ
飼まど「マドマドォ……」
まどか「ぐすっ……(ごしごし)……幸せになってね、まどまど」ニコッ ポロポロ
飼まど「マドンッ!」コクコクッ
まどか「りぼほむも……まどまどを、幸せにしてあげてね!」ポロポロ
野良りぼ「ホムンッ!」コクリ
まどか「元気でね……二人とも……」ポロポロ
飼まど「マド……マドンッ!」トビタチ
野良りぼ「ホムンッ!」トビタチ
まどか「ばいばい……まどまど……」ポロポロ
こうして今日も、野良の世界に一匹のほむ種が足を踏み入れた。
多くの仲間達と、苦しみを分かち合うために。
人に飼われているほむ種と、野良や野生のほむ種の恋愛は、決して珍しいものではない。
野良のほむ種に見初められ、飼ほむ種が飼い主の元を離れる事も、多いにあり得る。
何故、安全な飼い主の庇護下でなく、危険な野良の世界へと下って行くのか、
その理由は未だ、明確ではない。
一説には、野良の世界で多くの仲間と出会った野良ほむ種ほど、
野良の世界で苦しみ続ける仲間達を放っておけないからだと言われている。
そして、そんな苦しむ仲間の事を知った飼ほむ種も、
彼女達を放っておけず、野良の世界へと旅立つのだ。
今も何処かで出逢いは繰り返され――
飼さや「サヤ……」ジーッ
さやか「うん? どうしたの、さやさや、外なんて見ちゃって?」
野良あん「アン……」ジーッ
さやか「野良のあんあん?」
――飼い主と飼ほむ種達の別れも繰り返される。
野良は増えて行く。
仲間を捨てられず、仲間と苦しみを分かち合うために。
仲間を助け、仲間の苦しみを少しでも背負うために。
こうして、野良は増えて行く。