男「うちに来いよ」
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homuhomu_tabetai
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作者:b+50EKvco
870 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2012/02/05(日) 21:45:06.55 ID:b+50EKvco
「ただいまー」
「ホムム!」オカエリナサイ!
このほむほむ、どうやら引越しの際に飼い主に捨てられたらしい。
最近空き家になった家…かつての自分の家の前で毎日待っていた。
毎日その家の前を通っている間に、いつのまにか情が沸いたらしい。
「うちに来いよ」
「ホム?」
日々肌寒さを増してきていた秋。本格的な冬が来たら元ペットのほむほむなんて簡単に凍えてしまう。
「ホム…ホム」ゴシュジンカエッテクルノ マッテル
「じゃあ、帰ってくるまでうちにおいで」
たぶん、そのいつかは来ない。
「ホム!」ワカッタ!
そんなことを知らないほむほむは、俺のポケットに入ってきた。
そして、俺の飼いほむになって数ヶ月。
「マドカァー、マドカァー」
俺がいつもフードやほむ種用品を買っているペットショップは、飼いほむ種同伴OKのほむ種カフェを併設している。
「お嫁さんが欲しいのか?」
ペットコーナーのまどまどや、他の飼い主が連れているまどまどを見て番を求める鳴き声をあげるほむほむ。
やっぱりほむほむはまどまどが大好きなんだな。実際に自分で飼ってみると知ってるようで意外と知らないことが多い。
「ホムッ!」
でも、まどまどを買う金はないし、こんな冬場はそう都合よく野良のまどまどなんていない。
が。
「ちょっと待ってろよ。嫁さん連れて帰ってくるからな」
もうすぐ親戚一同、じいちゃんの米寿のお祝いにじいちゃんちに集まる。
じいちゃんの家では代々まどまどを飼っていて、俺に懐いてる仔まどがいる。
仔まど、と言ってもほむ種の成長速度だ。俺がじいちゃんちに行く頃には年頃の若まどになってる。
「ホム!ホムホム!」ゴシュジン アリガトウ!
一泊二日くらい家を空けることは俺の出張でも、おそらく前の飼い主の所でもよくあることだったのだろう。
「ホムム、ホム!」イッテラッシャイ! テ フリフリ
「いってきます、ほむほむ」
じいちゃんは米寿なのにすごく元気だ。自然の中でいい野菜を毎日食べてるからか今でも畑仕事してる。
「マドッ!」コンニチハ! ピョコ
「久しぶりだなまどまど、元気にしてたか?」
「マドー、マドマド」
撫でながら遊んでやると嬉しそうにするまどまど。なかなかの美まどだと思う。
こいつ、ほむ種フード食べるかな?持ってきたカリカリを食わせてやる。
「マドドッ」オイシイ!
おお、嬉しそうに食べてる食べてる。
「マド、マドド?」モウヒトツ タベテモイイ? エンリョガチニ コクビカシゲ
一応、今この家では飼い主はじいちゃんだ。
じいちゃんちのまどまどたちは、普段は外に出て勝手に餌捕って食べてるらしいが。
聞いてみると、こんな冬は食べるものも少ないからまどまどたちはまだ餌捕りに慣れてないらしい。
連れて帰って飼うつもりならいい、とじいちゃんと叔父さんから許可が出た。
「マドマド マドマド」オイシイ オイシイ
じいちゃんや親戚と楽しく夕飯。じいちゃんの作る米も野菜も本当にうまい。
「マドド マドマド」「マド マドマド」「ミャロ ミャロ」
まどまどたちも集まって、まどまんまをうまそうに食ってる。
一応親まどにも若まど連れて帰りたいって言わないとな。
「マド マドマド!」モチロン イイヨ
「マドドマド」カワイガッテネ
そういえば、なんでじいちゃんのうちではずっとまどまど飼ってるんだろうな。
「マドー」「マドマド」「ミャロー」
…まあ、可愛いからだろうな。
翌日、ペットキャリーにまどまどを入れる。
本当におとなしいまどまどだ。電車の中でも騒がないで楽しそうに外を見てる。
「まどまど、ほむほむは好きか?」
一粒のカリカリを丁寧に持って、こぼさないように綺麗に食べてるまどまどに聞いてみる。
「マド?ホムラチャーン!」ウン ダイスキ!
よかった。まどまどはすごく嬉しそうにニコニコしてる。
「ただいまー!」
「ホムム!ホム!」オカエリナサイ ゴシュジン!
「ほら、まどまどだぞ」
「ホム!!マドカァー!」ワーイ! マドマド!
よほど待ち遠しかったんだろうか。ペットキャリーからまどまどが姿を見せたら大はしゃぎだ。
「マドッ!ホムラチャーン!マドマド マド!」アリガトウ ゴシュジン ウレシイナ トッテモ
まどまどもすごく嬉しそうだ。
「マドド!」オイシソウ!
「ホム?」
「マドド マド!」イタダキマス! クビガブリ
「ホムッ? ホビャ 」ヒューヒュー
いきなりまどまどはほむほむに食いついて、一撃でしとめた。
「マドマド!マドー」オイシイ! ゴシュジンサマ アリガトウ
な、なんだ?!
~まどまど・さやさや・まみまみ・あんあん等は本来「ほ食種」と呼ばれ、自然界ではほむほむを食べていました。
こんにちの都市部で見られるものは、ペットとして飼育されるにさし当たって武器除去手術を受けフードで育てられること
愛玩用には力は弱く繁殖力の強いほむほむと交配すると(こと、繁殖力の弱いまどまどには)都合が良いこと
そしてわざわざ狩りを行って生きたほむほむを捕えなくてもスーパーや飲食店、各家庭等から出る廃棄のほむ肉が豊富にあることから
生きたほむほむを食品として見なさない個体が主流です。
反して農村部では古くからほ食種を田畑や倉を荒らすほむほむ対策に飼育していました。
まどまどは気性がおとなしく飼いやすいこととほむほむが寄ってくる性質から、代々飼っている農家も少なくありません~
「ホ…ホ…」ピクピク チーン
終わり。
- くっそつまんね
よくほ食種エンドあるけどあれどこが面白いんだ?
百歩譲ってほむほむが惨めな死に方すれば面白いが
こんな最後に鳴き声いれたくらいで楽しめる奴なんていないだろ