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その2

最終更新:

homuhomu_tabetai

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こうして暫く『アンアン』と戯れていると…

ガサガサ
野生ほむまど野生仔まど「「ホムゥ マドォ ミャロミャロ」」オネーサン、コンニチハ ニコニコ

妙に馴れ馴れしい野生ほむ家族が近づいてきた。
ほむまどの番に、はじめに出会った仔ほむよりは年長と思われる仔まどの三匹である。

仔ほむ「ホミュッ! ホミホミャァ!!」オカァサン! オネーチャン!

どうやらこの仔ほむの家族のようだ。とすると、あの仔まどは彼女の姉なのであろう。

親ほむ「ホムゥ」イイオテンキデスネ ニコニコ
親まど「マドマドォ」コドモトアソンデクレテ アリガトウ ペコリッ
仔まど「マデョ、マデョ」ワタシトモアソンデ~

野生のほむまどにしては随分と礼儀正しいな…
この森林公園は市街地からのアクセスも良く、休日はレジャー客で賑わうので人間慣れしているのだろう。

「やあ、ほむほむ、まどまど。可愛い仔供たちだね。
 今日はこの仔ほむちゃんと仲良くなったから名前を付けてあげたんだ」ナデナデ

仔ほむ「ホミュンッ」ドヤッ

家族たちは興味深々だ。

親ほむまど「ホムゥ~?」「マドマド?」ドンナナマエ?
仔まど「マデョデョォ!」オチエテオチエテ

仔ほむ「…ャン…」

親ほむ「ホムホム?」ナンダッテ?

仔ほむ「ニャンニャン♪」『アンアン』ダヨ♪

仔ほむがその名を口にすると…


「「「「ホビャァァァァッ!!!?」」」」
「「「「マギョォォォォッ!!!?」」」」
「「「「ミャロォォォォォッ!!!?」」」」


あ、あれ? 様子がおかしいぞ…? DQNネームに対する反応とは明らかに違う。
あれだけ興味津々だった家族たちの瞳にみるみる驚きと怯えが浮かんでいく。
ここまでは『アンアン』自身の反応と同じだったのだけど…


仔ほむ「オカァサン…」トテトテ

ほむほむ「ホッ…ホヒィ…」アトズサリ

仔ほむ「ニャンニャン…ニャンニャン!」『アンアン』ダヨ! ピョンピョン

ほむほむ「ホッ…ホムンッ!!」クッ…クルナァ!! タックル!!

ビターンッ!!
仔ほむ「ホンミャァ…」イタイヨォ… シクシク

ベチーンッ!!
ほむほむ「ホッー!!ホァーッ!!」フゥ…フゥ…

何と、実の仔に捨て身のタックルを噛ましたではないか!
着地に失敗して何とも締まりが悪いが、それにしても家族思いのほむほむにあるまじき行為だ。
いくら嫌いな『アンアン』だからってあまりに酷い仕打ちではないだろうか…


まどまど親仔「「マドォ… ミャロ…」」

まどまど親仔もすっかり怯えきった表情で、茂みから様子を伺っている。
それに気づいたのか、そちらの方角へ歩みを進める仔ほむ。

仔ほむ「オネェチャァン…オカァサン…」ヨロヨロ

しかし、こちらでも……

まどまど「コドモ!!」ハヤクカクレテ!!
仔まど「マデョェェェェン!!!」コワイヨォ!!

えらい嫌われようである。
一体この家族に何が起こったのか……

仔ほむ「ドウチテ…」ポロポロ

まどまど「マドォォォォ…マドォォォォォ…」フーッ フーッ ガルルル… イカク

仔まど「マデョォ…」コワイヨォ… フルフル
ほむほむ「ホッ…ホムァァァァ…」オ、オカアサンガツイテルカラネ チョロロロ…

あまりの緊張で失禁しているおマヌケほむほむはさておき……親まどまどは実の仔に威嚇行為まで行う有様だ。

仔ほむ「オカーサン… オネーチャン…」トテトテ

涙ながらに愛する家族の元へ駆け寄ろうとする『アンアン』。
もう一度家族で抱き合いたい。あの暖かさに包まれたい…
けれど――

「「「「ホンビャラァァァァァァァアヒィィィィィッ!!!」」」」バターン ジョボボボボボボッ!!!

ショックで倒れる親ほむに――

「「「「マギョギョォォォォォォォォォォォッ!!!」」」」アワブクブク

泡を吹いて卒倒する親まど――

「「「「ミャリョオォォォォォッ!!! ミャリョオオォォォォォォォォォッ!!!」」」」ビービー!!

「「「「マデョォォォォォォォン!!!」」」」コナイデェェェェッ!! ビエーン!!

そして、独り残されひたすら泣きじゃくる姉まどまど――


「「「「ホミャァァァァァァン!!!」」」」オネェチャァァァァァンッ!! オカァサァァァァァァァンッ!! ビエーン!!

仔ほむはとうとう一人ぼっちになってしまった……

それにしてもこれは面白いな…
彼女たちには仔ほむが本当に「あんあん」に見えているとでもいうのだろうか。
ほむほむマスターを目指し、彼女たちの生態を数多く学んできた僕だけれど、名前一つでこんなに面白オカシイことになるとは驚きである。
まあ、ほむほむに『アンアン』なんて間抜けな名前を付けるのは、おそらく僕が史上始めてだろうけど(笑)

彼女たちには申し訳ないが、僕はこの珍しい一家崩壊の様をじっくりと悦しんでいた。


バサッ…バサッ…

「おや?」

りぼほむ「ホムンッ!!」ドウシタノ!

「やぁ、りぼほむじゃないか」

一家の絶叫を聞きつけてやって来たのは、稀少ほむ種として名高いりぼほむだ。

りぼほむ「ホムゥ…」ジロリッ

我こそ正義と言わんばかりに辺りを一瞥するりぼほむ。

トレードマークの赤い大きなリボンは根元を残して取り外され、代わりに大きな金バッチを付けている。
森林公園の保安官であることを示す証だ。

人間の管理・運営する森林公園とは言え、広大な敷地内で起きるほむ種同士のトラブルを人間が全て処理することは困難である。
そこで導入されたのが、選抜された優良稀少種によって自治を行う保安官制度だ。
ゆまゆまやツインテりぼほむを始めとした多くの稀少種が暮らすこの貴重な生態系を守るため、日夜身を粉にして働いているのだ。




りぼほむ「……」ギロリッ

仔ほむ「ホミャァァァァァァァァァン!!!」ビエーン!!
仔まど「ミャロォォォォォォォォ!!!」ピーピー!!
ほむほむ「ホ…ホムゥゥゥゥゥゥ…」ビクビク
まどまど「マドォ!! マドォ!!!」フーッ フーッ

りぼほむ「ニンゲン!!」オマエカ!!

ま、客観的に見ればそうだろうね。
見慣れぬ人間一人と――怯え、威嚇し、泣き喚くほむまど達。
ほむ種のオツムでも理解できるロジックだ。

「いやいや、僕は何もしてませんよぅ。
 どうもこの森に『アンアン』が迷い込んで来たみたいで、すっかり怯えちゃって…」

前にも言ったかもしれないけど、森林公園内では住み分けは厳密に決められている。
池を隔てて東側の【ほむまどゾーン】・西側の【あんさやパーク】、そして山の麓の【稀少種の杜】だ。
そしてそれぞれのエリアで、【肉】・【きゅうべぇ】・【新鮮な果実】――と、それぞれ専用の『餌』が提供されている。
ほむ種同士の『餌』争いが起こらないようにするための工夫である。

りぼほむ「ホムゥ……」キョロキョロ

りぼほむ「ホムンッ!!」アンアンナンテ イナイゾ!

「何言ってるんですか。そこにいるじゃないですか、『アンアン』」

仔ほむ「ホミャァ……?」ブルブル

りぼほむ「ホ、ホ、ホ、ホンムラァァァァァァァァァッ!!!」オチョクッテルノカ!!

小さな保安官は激昂した。



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