その1
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homuhomu_tabetai
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某河川敷にひっそりと住んでいるほむほむの姉妹
今回はその姉妹の話
XX年五月三日
AM4:00
ほむほむ宅
野良ほむの朝は早い。早めにエサを探しにいかないと天敵である人間が起きてきてしまう。
だから餌を探すのはいつも4時近くからである。
姉ほむ「ホムホ~、ホム~」アサダヨ~イクヨ~
ほむほむ「ホム~ン」ネムイ~
ゴシゴシ
無論起きれない個体もいる。
姉ほむ「ホムホム、ホム?」ブキモッタ?
ほむほむ「」コクン
野良ほむは餌探しの時必ず武器を持って出かける。
武器といっても針がねやマチ針といった人間がすてたゴミのようなもの。
しかし、ないよりはましである。
そして準備を整えるとゆっくりと餌場に向かう。
ほむほむ・ほむ姉「」コソコソ
焦って走って向かったりなんかするとほ食種に狙われてしまう。
そんな愚かなことはしない。
AM4:30
餌場
30分かけてようやく到着である。
目当ての木の実はすぐそこ、だが
あんあん「アンアン!アンアン!!」バクバクバクバク
あんあんが先に餌場を見つけてしまったようだ。
あんあんは人間とは比べ物にならないが戦闘力がそれなりに高いので、他種の事を気にせず餌を独り占めする。
時々さやさやに分けてあげることもあるが、番にでもならない限り稀である。
ほむほむ「ホム~ン」ショボーン
姉ほむ「…」
当然ほむほむはガッカリする。
餌を採ろうと近づいて見つかってしまえば食べられてしまう。
だからもうこの餌場はほむほむはあきらめなくてはいけない。
そうすると新しい餌場を見つけなくてはいけなくなるし、あまり時間をかけると人間が起きてくる。
そうなれば今日はごはんなしになることも考えられる。
姉ほむ「」キョロキョロ
ほむほむ「ホム?」ドシタノ?
しかし姉ほむは逃げようとしなかった。
姉ほむ「」ッス
マチ針を取り出し
そして…
姉ほむ「・・・・・!」トトトトト
あんあんのところまで一気に駆け抜け
あんあん「アン!?」
姉ほむ「ホムウウ!!」ブス
あんあん「ア…」バタ
反撃の隙を与えるまもなく倒してしまう。
普通のほむほむには武器を持っていても接近の仕方が下手だったり遅かったりして不可能の芸当であるが、妹や子供といったものを守るものができた場合、それに応じて成長していき、あんあんを不意打ちとはいえ倒せるまで成長する個体ができるのだ。
もちろん今回はあんあんが一匹しかいなく豊富な餌にあんあんが夢中であったことも大きい。
姉ほむ「ホム!ホムホム!」ヤッタヨ!ゴハンダヨ!
ほむほむ「ホミャアア♪」スゴイ!ウレシイ♪
喜ぶのもほどほどに、他の生物が来る前に木の実を採取。
いくつかとった後は直ぐに帰宅。
もちろん焦らずゆっくりと。
AM5:15
ほむほむ宅
ほむ姉「ホム♪ホム♪ホム♪」
ほむほむ「ホムン!」オイシソウ!
自宅に帰ったら餌をチェック。
もしかしたら悪い食べ物かもしれない。
そういったチェックをしてようやく食べれるのである。
ほむ姉「ホムホム!ホム!」ハイ!タベテイイヨ!
ほむほむ「ホミャアア!」ワーイ!
ほむ姉・ほむほむ「」パクパクパクパク
だけども今日はトラブルがあり木の実を採取する時間を十分に取れなかった。
そのため量がそれほど多くはない。
だから満腹になれないのである。
ほむほむ「ホムウ…」ゴチソウサマ…
ほむ姉「…」
ほむ姉「ホムホム…」オナカイッパイ…
ほむほむ「ホム!ホムホムホ?」ホントウ!タベテイイ?
ほむ姉「」コクン
ほむほむ「ホムン!」ヤッタ
ほむほむ「」ムシャムシャ
空気が読めるほむほむも存在するのである。
そしてこの後数時間は家でのんびりする。
余計なエネルギーを消費しない為である。
AM10:00
ほむほむ宅近くの外
この時間になると人通りも多くなり騒がしくなる。
そんな中で人気のいない自宅付近で狩りが始まる。
木の実だけでは栄養価が足りない、この世界で体調が悪くなったらそれは死につながってしまう。
だから色々な食材を食べていかなくてはいけない。そのための狩りである。
今回の獲物は木の実と違い向こうからこっちにやってくる。
テリトリーの近くに潜んでいれば良いので獲物が起きている時間ならばいつでもいい。
この時間帯ならおなかがそこまで空いておらず動きやすい。ただそれだけの理由である。
ほむほむ「」ッジ…
そして遂に獲物がやってきた。
雀「チュンチュン」
雀である。
ほむほむ「ホミャア!」ッポイ
狩りの仕方は石を投げて気絶させてとどめを刺すといったやり方。
ほむほむは体が小さいがハンドスプリングスロウの投げ方ならば、勢いが付き十分気絶させる威力を発揮する。
スカッバサバサ~
当たればの話であるが。
ほむほむ「ホムム~」
雀「チュンチュン」
ほむほむ「ホム!ホミャアア!!」ッポイ
スカッ
ほむほむ「ホミャアア!」ッポイ
スカッ
そんな投げ方で当たる確率はかなり低い。
ほむほむ「ホミャアアア…」ポロポロ
雀は次から次にやってくるが、当てるのは至難の業である。
ほむ姉「ホミャア!!」ッポイ!
雀「!?」バタ
訓練を積めば別の話だが。
ほむほむ「……」
ほむ姉「ホムホムホ…」サイショハ シカタナイヨ…
ほむほむ「…」…コク
獲物が手に入ったのに少し悔しそうなほむほむはまだ自然界に慣れていないようだ。
PM5:00 自宅
ここまでの時間はこれまただらける。
余計なエネルギーを使わないことも生きるための知識である。
そして5時に取った雀を食べる。
ほむほむ「ホム~♪」オイシ~♪
ほむ姉「ホムン!」ダネ!
ほむほむ・ほむ姉「」ムシャコラパクパク
食べた後は近くに水分補給に行ったり、自分の家の周りにゴミや砂利をばらまき、外敵に警戒する。
夜8時まで外に変化がないか監視、何か変わったことがあればすぐに引っ越しできるように。
そして8時になったら細心の注意を払って眠りにつく。
無論熟睡などできない、常に周りに気を配りつつ眠ることが大事である。
ほむほむ「Zzz…」グースカピー
ほむ姉「…」ネムネム…
監視してくれる仲間が存在すればこれまた話が違ってくるが。
そんな充実な生活を送っていたほむほむ達であったが、ある日転機が訪れる。
XX年6月3日 AM4:30
餌場
あんあん「アンアン!アンアン!!」エサノニオイダ!
さやさや「サヤサヤ!サヤア!」タベチャウゾー!
あんあんとさやさやに見つかってしまった。
不幸なことに、この日は雨が降っていて接近に気が付けなかった。
ほむほむ「ホミャア…」ブルブル
ほむ姉「ホム…」
ほむ姉は過去に何度かあんあんを狩ったことはあるが不意打ち限定である。
真っ向勝負で勝てる相手じゃないのである。
そこでほむ姉は賭けに出た。
ほむ姉「ホミャア!!」ッヒュ!
持っていたまち針を投げつけた。
あんあん「アン!?」ッス
さやさや「サヤ!!」
もちろんあんあんには当たらない。
しかし虚をつくことはできた。
その一瞬のうちに走り去る。
さやさや「サヤヤー!!」ニガスカ!
あんあん「アン!」オエ!
当然あんあん達は追ってきた。
AM4:35
茂み
ほむほむ「ホムホム~」ブルブル
ほむ姉「ホム…」
臭いで餌を追えるあんあんたちにとって、茂みに隠れることは時間稼ぎに過ぎない。
もちろんそれはほむほむ達も理解している。
ほむ姉「ホムホム!」ワタシ オトリニナル!
ほむほむ「ホミャ!?」
ほむ姉「ホムホムホ…ホム!」ソノアイダニ ニゲテ
ほむほむ「ホムホムホム…」ヒトリニ シナイデ…
ほむ姉「ホムン…ホム!」アナタナラ ダイジョウブ!
ほむほむ「ホムァ…」ソンナ…
ほむ姉「ホムホム!ホム!」ゲンキデネ!
ッダ!
ほむほむ「ホミャアアアアアア」ポロポロ
ほむほむ「…ホム!!」ッダ!
悲しみは大きいが逃げなくてはいけない。
姉ほむの頑張りを無駄にするわけにはいかない。
必死に走った。
そして…
AM10:00
商店街
ほむほむ「ホフ…ホフ…」
ほむほむは町に逃げてきた。
昔姉ほむに教わったことがあったのだ。
人間は残酷で危険な生き物だけど野良ほむは不衛生で食べられることは少なく、いちいち野良ほむに構う人間はあまりいない。
もちろん残酷な子供などはいるが、いざとなったら人間の町に逃げることはありだと。
ほむほむ「ホフ…」
今日は朝から何も食べず飲まずでここまで走ってきた。もう体力は限界である。
人間の町に逃げることに成功はしたが、もしかしたらこれまでかもしれない。
よく考えると、頼りになる姉ほむもいないでこれから一人で生活するのは難しい。
ここで楽になるのも悪くないと考えていたところ
マミ「あら?」
ほむほむ「!!」
こっちを見ている。
死は覚悟しているがやはり怖い。
逃げ出したいが疲労で動けない。
ほむほむ「ホミャァ…」ポロポロ
人間が近づいてくる。
涙を流さないでいられない。
だがそんなほむほむの予想と裏腹に人間の反応は違った。
マミ「かわいそうに…あなたも独りになっちゃったの?」
ほむほむ「ホミャ?」
マミ「私も独りなの…家にくる? ごはんくらいなら食べさせてあげるわよ?」
ほむほむ「ホミャ…ホム」コク
罠だとしても頼るしかなかった。
ほむほむはこうしてマミに飼われることになった。
そしてそれからの日々は言うまでもなく幸せだった。