その3-1
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homuhomu_tabetai
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スクラップ場での出来事かしばらくの間、モビルほむの研究を試みたものの、向こうが警戒して撃たれて穴だらけになるし、近づけたと思ったら剣や斧で斬りかかってくるしで体はボロボロだよ。
それに一番厄介な光学兵器への対抗策がない限り研究なんて出来っこない。体のスペアが一体幾つ犠牲になったものか・・・
そこで今回は趣旨を変えて山などの自然が多い区域に生息している「種ほむ」を観察する事にした。
簡単に言えば通常のほむ種の頭から植物の芽が生えているほむ種だ。
植物同様光合成を行い水、光、土から栄養を摂取する植物的特徴と通常のほむ種同様に移動や交尾といった動物的特徴を併せ持った何とも不思議な生き物である。
それに種ほむは文字通り「そうるじぇむ」と呼ばれる種ほむの種を産み、その個体数を繁殖させているのである。
この「そうるじぇむ」はとても高い栄養価を持っているらしく、通常のほむ種が摂取し続けると、希少種が生まれる確率が高くなるとの報告もある。栄養以外にも何か含んでるのか謎である。
しかしここまで来ると植物なのか動物なのか分からなくなるよ。
QB「・・・あれ? モビルほむより不思議じゃね?」
などと言っている間に山頂付近に到着したよ。
早速仮拠点を作りそこにスぺアを収納していざ出発、これで万が一迷っても大丈夫だ。インキュベーダーって便利。
QB「さて、まずは何処から探そうかな?」
と言っても水回りを探せば大体は見つかりそうだけど、この近くには湖どころか水の音すらしない完全森林地帯だ。
先ずはそこを探そう、そうすれば種ほむだって見つかるはずだ。
そう思ってはや一時間、完全に迷いました。
水どころかほむほむすら見つからない、それ以前に自分の位置すら見失ってしまった。・・・おおQB、死んでしまうとは情けない。
QB「死んでないからね?! ちょっと高い所から落ちて右前足首を挫いただけだからね!」
しかし参ったね。これじゃあ動くこともままならなくなってしまった。
QB「仕方ない、耳毛で動くか」
前足を浮かせ後ろ足と耳毛で立ち上がりのっそのっそと歩く今の僕の光景を見たら、誰だって驚くよね。さっき目があった野犬が吃驚してたもん。
でも落ちたお陰で良い物を発見できたよ。
種ほむが産む生命の神秘「そうるじぇむ」だ。
これがあるって事は近くに種ほむが居る証拠にもなるし、何より食糧の確保も出来たし万々歳だね。
QB「それじゃあ頂きまぁふん」
ほむら「あらQB、こんな所で何してるのかしら?」
ほむらがそこら辺のゴミを見るような目で僕を踏みつけていた。
話を聞くとほむらはまどかと一緒に種ほむとそうるじぇむを見つけに来たらしい。
しかしどう考えてもまどかが一方的に誘ったようにしか思えないけど・・・まあいいや。
まどか「ダメだよQB、そうるじぇむ食べちゃ」
QB「君の家には卵料理が無いのかい?」
ほむら「土の肥やしにしてあげましょうか?」
QB「・・・ところで二人共、種ほむが何処にいるか知らないかい?」
まどか「たった今QBが行こうとしてた先にいるよ」
QB「それは幸運だね。タダでは転ばないとはこの事だ。」
ほむら「ただし泥棒に限る」
QB「うるさいよ」
二人の案内でしばらく歩いた先に水の音が聞こえる。雫が落ちてるのではなく流れている音、山頂付近である為、上流だ。
けど、ほむ種の大半は泳ぐことが出来ないのに、何故こんな流れの早い場所で水分を摂取するのか。
ほむら「見てれば分かるわ」
野生のほむ種は人間に慣れていない為、茂みに隠れその様子を窺う事にする。
すると種ほむ達の群れとほむほむ達の群れが別の茂みからひょっこりと現れた。
大体三十匹位の小さな群れだ。この二種が共存しているのはさほど珍しい事じゃない。
植物故に天敵が多い種ほむは、身を守ってもらう代わりに、自分の頭に生えてる芽と自らが産み落とすそうるじぇむという安定した食糧元を供給する。
そうする事で互いのバランスが保たれ、共存する事が出来るのである。
ほむほむ達の群れは緑葉とツタを持って河口近くに移動していた。
前回の観察で、葉をパラシュートの様に加工して使っていた事もあり大体察しはついている。
その後ろで種ほむ達は、石と葉をかき集め懸命に土を掘っていた。
QB「成程、そういう事か」
安全に水を手に入れ、尚且つそれを溜める事が出来る。
肥溜めだ。
ん? 種ほむを基準に言えば意味は合ってるは 痛たたたたたたたた。
耳毛を引っ張らないでくれほむら、もし千切れたら移動手段がなくなってしまう。
ほむら「せめて水溜りって言いなさいよ!」
まどか「それもどうかと思うよ・・・」
その後ほむほむ達は先程の所で巣作りを始め、忙しく動き回り始めた。
しかしそれ以外には進展は無く、これ以上ここに居ても何にも得られない。
QB「二人共、僕はもう行くよ。これ以上観察しても何もないと思うから」
ほむら「もう逝くの? だったらせめてあの子達の食糧になってあげなさい」
あれ? 意見が食い違ってないぬわーーーーー!!
・・・・・・っは?!
QB「インキュベーダーでなかったら即死だった」
投げ飛ばされて、近くの枝に刺さって・・・感情があったらきっと恐怖を感じていただろう。
さて、どの道迷ってたし丁度いいや。さっきとは逆の方向に向かって行こう、今度は迷わないようにGPSを使用しつついざ出発。
言い訳をさせほしい。
途中からGPSが機能しなくなって、
きっと電波の届きが悪いんだと思いあちこち動き回ってたらキノコが群生した場所に出て、
ああ此処には種ほむは居ないなと思ってそそくさと引き返そうかと思ったら、
足をキノコにとられそのまま滑り込むように落ちたが今度は怪我をしなかったから良かったし、
途中で種ほむの花を多数見つけてそれを辿って奥に進んだら、小川と花畑と種ほむ達という平和な空間に出たら、
GPSが再起動してやったやったと三回回ってムーンウォークしたら、死にました。
何が起こったのかさっぱり理解出来ないし僕も何が起こったのかさっぱり分からない。
その原因を調べる為もう一度あの場所へ向かおうと思い準備をしようとしたらあるものを発見した。
QB「まどまど? それも妊娠してる・・・」
おかしい。
本来、身籠ってるいるほむ種が単独で外に出るはずがない、それに番でなくとも周りのほむ種が見捨てるような真似はしない。
苦しそうによたよたと歩いているから尚更だ。
ここは接触を避け、妊まどがどうなるか観察する――
……そんな外道な事は出来ない。
方角からしておそらく目的地はあの花畑で合ってる筈だ。丁度僕もそこに行こうと思ってるから、そのついでだ。ついでだよ。
QB「どうしたんだい、やけに苦しそうだけど?」
妊まど「マドドティヒ、マドマドナイショダヨ」オハナバタケニ モドラナイト・・・デモ アソコハ キケン
QB「危険?」
しかし一刻は争う事態。何故こうなったか、何が危険なのかは後回しにしてこの妊まどを花畑に送ってあげよう。
前回の様に尻尾で包み上げ、全速力であの場所に向かう。
GPSが機能しなくなり、そこからからキノコが群生した場所へ向かい、そこから下へすべり降り種ほむの花が在った場所へ駆けて行った。
妊まど「マド・・・マドマド・・・」ウソ・・・ナンデ・・・
さっき見かけた種ほむの花がある場所についたものの、思わぬ足止めを食らってしまった。
妊まどはこの場の光景を見て青ざめているし、さっきは気づかなかったけどこの辺り一帯の種ほむの花、どれも黒い色をしてる。
黒色のほむ種は存在してるけど、この黒は何重にも塗られた赤色が黒くなっている色だ。
「キャハハハハハハハアハハハハハハハハハ」
そして今僕の目の前には、狂った笑い声とも聞き取れる鳴き声を上げ回転しながら宙に逆さまで浮いている。
通常のほむ種の何倍もの大きさを持っていると言われてる魔女種そのものだとしても、流石にこれはデカ過ぎる。
大体僕の三体分の大きさだけど、ほむ種からすれば充分巨大である。
QB「成程、危険とはよく言ったよ」
ほむ種には天敵が多いが、その中で一番厄介なのが「魔女種」である。
ほ食種とも呼ばれ、これらは全てほむ種から生まれる。いわば魔女種も数多いほむ種の中の一つと言える。
しかし、この異形の姿からはその生みの親などは想像もつかないだろう。
唯一の雄個体であるかみかみと番になると生まれると言われてる魔女種だが、その番は妊娠もしなければ自分達の天敵を産むような事もない。
いわば都市伝説の一つとしての存在であった。
QB「・・・そこをどいてくれないかな?」
「キャハハハハハハハハハ キャハハハハハハハハハハハ」
ほむ種のように言葉を理解していないらしい。
その場で回転する度に周りの草や石が飛び、辺りを荒らしながら亀の歩みでこちらに向かってくる。
今やっと分かったよ。
この妊まどはここに住んでいた。この荒れた地になる前の、あの場所同様一面が花畑で覆われたここに。
石で埋められた水が流れていたであろう小川の後、この場所で今は不気味な色の花を咲かせている種ほむ達と、もう居ないであろう仲間と一緒に巣を作り、住んでいたのであろう。
それを全て、こいつが奪い去って行った。
証拠は無い、けど確信している。こいつが全ての元凶だと。
妊まど「マド・・・マド・・・」クル・・・シイヨ・・・
ほ食種なんだ、ほむ種を衰弱させる何かを使ってきてもおかしくはない。
種ほむのあの花の色もこいつが影響してるのは分かるけど、この周辺の異様な暗闇は何だ? まるで太陽が雲に隠れているような暗さだ。
QB「これじゃあまるで、呪いを撒き散らしてる見たいだよ」
ゆっくりと笑いながら近づいてくるこいつを野放しには出来ない。
僕はまどかの様にほむほむが好きなわけじゃない、唯あれを見逃すと大変な事になる事は間違いないだろう。
丁度いい所に大木の穴がある。苦しいだろうけど、妊まどにはそこに隠れてもらう。
QB「ちょっとここで待っててね」
インキュベーダーの情報網の中からアイツに関するものを全て抜き取りそこからシミュレーションを行い対策を練る。
それと同時進行でこの個体の肉体情報を限界まで強固で筋肉質なものに変更する。
「キャハハハハハハハ アハハハハハハアハハハハハアハハハハハハ」
アイツはゆっくりと迫ってくる。
周りにほむほむサイズの小さな影が飛び交い始める、どうやら敵と認識されたようだ。
けど好都合だ、こっちは最初から逃げも隠れもする気は無い。
肉体情報変更による大きさの拡張には限界があったものの、大体同じ位の大きさにはなった筈だ。
アイツの情報は集まった。名前も分かった。けどシュミレートは間に合いそうにない。
「アハハハハハハハハハハ キャハハハハハハハハ」
直ぐそこまで迫ってきてるから。
ぶっつけ本番なんて知的生命体のやる事じゃないけど・・・
筋肉QB「来なよワルプルギスの夜! 命を捨てて掛ってこい!!」
ほむら「私の戦場はここじゃない!!」
まどか「ど・・・どうしたの、ほむらちゃん?」