寂しいクリスマス
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作者:awRNchoVo
844 名前:寂しいクリスマス[sage] 投稿日:2012/12/24(月) 14:26:10.93 ID:awRNchoVo
クリスマス。今日もいつもと同じよう、夕食を買うために会社帰りのスーパーにやってきた。
店内ではジングルベルが流れており、こちらの気持ちなど知ったことじゃないと言わんばかり。
まぁ、クリスマスというわけだから鶏肉でも買って帰るか。総菜コーナーで半額セールだったローストチキンをカゴに入れる。
あとはケーキだが……
ケーキねぇ……
……やっぱいいや。
何か一人でケーキってのも恥ずかしいし。
「ホミューン…ホミューン…」
「ミャロー…ミャロー…」
あん?
妙な声が聞こえてきたので先に進んでみると、ほむほむのジャンクコーナーがあった。
中ではたくさんのほむほむやまどまどがお互いを舐め合ったり交尾をしたりと、狭い箱の中で好き勝手に動き回っていた。
その中でも一際小さなほむまどが目につく。
「ホミュホミュ…」
「ミャロォ…」
ジャンクコーナーの隅でプルプルと震える二匹。その大きさからして、他の個体よりも幼いのだろう。
こちらを不安そうに見上げており、まるで助けを求めているようにも見えた。まぁ当たり前だろうな、周りは自分たちよりも大きい個体ばかりなのだから。
姉妹か何かなのだろうか? 不思議そうに見下ろす自分を見つめ返す二匹。時間も忘れて、その様に見入っていた。
……たまには、いいだろう。
二匹を専用のプラスチックパックに放り込み、カゴに入れる。ついでに小さい安物のケーキも。
会計を済ませた頃には、二匹は袋の中で寝息を立てていた。救われたと思って安心したのだろうな。
*
家に着くと、さっそくケーキを準備する。まずは夕食が先なのだが、こういうのは気分だ。
セッティングだけはやっとかねば。ケーキをテーブルの上に置き、仔ほむと仔まどを取り出す。
「ホミュウ…ホミュホミュ!!」ピョンピョン
「ミャロォ!!ホミュラチャン!!!」キラキラ
起きるなりケーキを見て騒ぎ出す。はは、やはりまだ子供なんだな。
ケーキに仔ほむと仔まどを突き刺す。
「ホミュッ!?」
「ミャロッ!!?」
一瞬驚いたようだが、それも束の間。仔ほむは周りのクリームを必死で舐め、仔まどはスポンジを両手で抱えて美味しそうにかぶり付いていた。
楽しそうだが、ごめんな。少し申し訳ない気持ちになりながら、仔ほむにチャッカマンで火をつける。
カチッ
ボッ
「ホッ!?ホビャァァァァアアアァアアァァァアアアアア!!!!!???」ボワァァァァァ…
「ホミュラチャァアアアアアアアァァァァアアアアァアアアアアン!!?」ポロポロポロ
瞬く間に火だるまになり、燃え上がる仔ほむ。助けようにも仔まどはケーキに刺さっており、身動きがとれない。
続いてそちらにも火をつける。
カチッ
ボッ
「ミャギャアアアアアアァァアァアアアアァアアアア!!!ホミュラチャン!!!!ホミュラチャアアアァァアアアアン!!!!」ボォォォォォ…
「ミャロカアァァァアアアアアアァアアア!!!!??ホギャアアアァアァァァァァァアアア!!!!」ボワァァァァ…
クリスマス気分など味わう間も無く、二匹は小さな炭になってしまった。ケーキも少し焦げた。
我ながら、ほむほむを蝋燭代わりに使うなんて馬鹿なことを考えたものだ。
ケーキの焦げた部分をほむまどごと掬い取りながら、そう後悔した。
終わり