真理の蓋のクラフニル

「――これハ、一つ目ノ忠告ダ」

登場話

第一部

第二部

  • 「第五試合 その3」
  • 「第五試合 その4」

略歴

  • 読み:しんりのふたのクラフニル
  • 種族:不明
  • クラス:心術士(ドミネイター)

CV - 山口勝平
熱術、力術、工術、生術の四系統に加え、従来は一部の魔王自称者が天賦の才によってのみ扱える魔族の生成を詞術第五の系統『心術』として見出したという隠遁者。
当代最高峰の術士とされる。
かの魔王自称者、色彩のイジックをも超えたと豪語する男。

ソウジロウ編では六合上覧の参加者候補者として名前のみ語られていたが、ツー編にて初登場。
“魔王の落とし子”を含む全生物の駆除を目的とし、厄運のリッケと共に“最後の地”に赴く。
謹製の屍魔(レヴナント)ミガムドを操り“最後の地”の生物達を呑み込んでいくが、その行為に激昂して現れた魔法のツーの圧倒的防御力の前には通用せず、実質的な完敗であった。

なお、その際の肉体は他者の身体を用いた骸魔(スケルトン)であり、ツーによって破壊された後は金属の蟲に身体を乗り換えている。本体は潜んで魔族を遠隔操作するスタイルのため本人の外見や年齢は不明。

作中で代表的な魔王自称者がことごとく魔族を手駒に使うため(イジック、キヤズナ、ミルージィ)誤解されがちだが、彼は王を僭称しておらず黄都と敵対してもいないため魔王自称者ではない。
個人で大量の労働力を生産できる魔族使いが人族社会にとって危険分子なのは事実であるため、光暈牢のユカら警察部門の監視対象である。クラフニルは先触れのフリンスダとのコネクションを持つことで立場を守っている。

能力

作者の珪素氏によれば、詞術第五の系統を見出したというのは彼のフカシではなく、実際に魔族生成の詞術を理論化している。
他の魔王自称者等の行う魔族作成が天才のセンスによる芸術であるとするならば、彼のそれは工程の定まった製造作業であり、同じ材料があれば完全に同じ魔族をいくらでも作ることができる。
それだけではなく、望むものがいるならばその手順を教授することさえ可能。(事実、描写はないが弟子はいるらしい)
ただし詞術能力そのものや、そうやって造られる魔族の強さにおいては彼以上の魔族使いはいるとのこと。

+ 書籍版Ⅵネタバレ
彼が体系化したとされる『心術』であるが、もともとは彼の師であった重病に侵され隠遁した魔王自称者の女性の悲願であった。
彼女の死後も研究を続けたクラフニルであるが、その研究は行き詰ってしまう。
しかしある滅びた都市にて見つけた屍魔(レヴナント)の死骸により、彼の『心術』は完成することになる。

――その死骸は、色彩のイジックの制作した魔族であった。
高度かつ単純、体系化された理論によって構築された詞術だった。
死んだ彼の師が侵されていた病の原因もまた、イジックの生術によって改造された細菌兵器であった。
そして、自身の死後に魔族精製に関して学びを乞うべき相手がいるとすれば、それはイジックだと師は言っていたという。

ことあるごとにイジックを超えたと豪語する彼の、その複雑な内面感情はいかほどのものであるのか…。

クラフニルは未だ、心を持った魔族の精製を成し遂げてはいないのだという。

余談

見た目や屍魔(レヴナント)を用いる戦闘スタイルこそ不気味であるが、

 ・自らを破ったツーにあっさりと六合上覧の参加権を譲渡する
 ・問答の途中に言いよどんだツーに対して単語を教えてあげる
 ・そもそもの目的が“最後の地”の生物の生還

と、実はいい人疑惑が隠しきれない御仁。
「仮にそうだったとしても魔族の生成材料が欲しいだけだ!」とは本人の弁。はいはいツンデレツンデレ。

更に第二部の「黄都 その2」ではツーに対して酒の良さを語っていたことが発覚。
書籍版Ⅲではフリンズダとの面通しの際にツーとコントのようなやり取りを見せていたりしている。
案外仲良く黄都行きの旅を楽しんでいたのかもしれない。


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最終更新:2025年01月04日 23:44