「教えてやる!ぼくの名前はツー!魔法のツーだ!」
それは技や術の優位をも捻じ伏せる、圧倒的な身体性能を持つ。
それは無限の持久の力によって、永劫に停止を知らぬ。
それは毒や火砲すら意味を成さぬ、一切無敵の防御能を誇る。
悪夢満つる地より現れ出た、起源不可解なる魔の法の化身である。
登場話
第一部
第二部
- 「黄都 その2」
- 「黄都 その10」
- 「第五試合 その1」
- 「第五試合 その2」
- 「第五試合 その3」
- 「第五試合 その4」
- 「その手に栄光を その3」
第三部
略歴
- 読み:まほうのツー
- 種族: ██
- クラス:狂戦士
CV - 久保ユリカ
本物の魔王が倒れたとされる“最後の地”に突如として現れた、正体不明の徘徊獣。
ぼくっ娘。
その能力にもかかわらず、善良で天真爛漫かつ正義感にあふれた人格を持つ。
魔王の狂気に飲まれた生物達を討伐者から守るために戦っており、
“最後の地”攻略に挑んだ
厄運のリッケおよび
真理の蓋のクラフニルを強襲する。
その身体能力と防御力でリッケらを追い詰めるも、最終的には彼らの目的が“最後の地”の生物の保護であることを知り、和解した。
死後も生物に影響を与え続ける魔王の狂気に飲まれない(恐らく)ほぼ唯一の人物であり、
過去には、本物の魔王の影響下にあって自害しようとしていた
女王セフィトを助けている。
“最後の地”の守護という役割が終わった後は、「笑わせてやりたい女の子がいる」として黄都に向かう。
人物
天真爛漫。天衣無縫。純粋無垢。
人の善性を疑わない様な素直で純粋な心根。
腕白な少年のような、あるいは正義感溢れる少女のような性格。
それは反面、単純で考えが足りず何事も無条件に信じやすく騙されやすいということだが、その欠点は本人も明確な自覚が徐々に進んでおり、積極的に思考して物事に当たるように心がけている。
一言で表現するなら、とてもいい子ということである。さすがかわいい。
外見
長い三つ編みと緑の瞳が特徴。
体形も出るところはしっかり出て、引き締まっているべきところはしっかり引き締まっている。要するにスタイルがいい。
シャルクおじさんをして「あんなかわいい娘」といわしめた。さすがかわいい。
能力
無敵の肉体
体術の技量や戦術の心得などは皆無に等しいが、それが無意味に思えるほどの圧倒的な身体能力と防御力を誇る。
その身体能力は、華奢な見た目に反してあらゆる生命体を凌駕する、超人的な膂力と速力を有している。
その上彼女の肉体には疲労と言う概念が存在せず、どのような場所や環境であろうと呼吸を整える事すら必要としない無尽蔵の体力が赴くままに、縦横無尽に動き回ることが出来る。
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その防御性能は、神速の矢を眼に受けても一切傷を負わず、化学反応や超高温をもってしても怯みもしない。(本編ネタバレ) |
その防御性能は、神速の矢を眼に受けても一切傷を負わず、化学反応や超高/低温・各種毒物・生物兵器の類をもってしても怯みもしない。
髪の毛一本すら切断不可能の、超不可侵性である。
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無敵の肉体をただ全力でぶつけてくるがゆえの「狂戦士」クラスである。
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書籍版Ⅵ以降ネタバレ |
黄都を襲撃した 魔王自称者から支配権? 所有権? を奪う、あるいは引き継ぐ形で魔具『 腐土太陽』を獲得。
書籍版Ⅷでも腕に抱いた状態で肌身離さず持ち歩いている様子が描かれた。
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余談
ツーちゃんかわいい。
正義を信じて疑わない純粋さとそれを貫く強さ、そしてそこに見える危なっかしさから読者だけにとどまらず作中の人物からも人気が高い。
とくに厄運のリッケと真理の蓋のクラフニルに至っては、戦って死にかけたにも関わらず黄都行きに同行し、さらには戦闘技術を教え護衛までするほどである。
第二部(書籍版Ⅵ)のネタバレ
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ツーちゃんの秘密 |
これまでイジックが作り出したあらゆる魔族とも、彼女は違った。
ただ付き従うだけの手下しか持たなかった彼にとって、それは、まるで――
正体
「最初の一行」の一員であった魔王自称者・ 色彩のイジックによって造られた 擬魔。同じくイジックに造られた 移り気なオゾネズマから見れば「妹」にあたる。
彼女は、色彩イジックが 本物の魔王を殺害するために設計した決戦兵器である。
擬魔の持つ擬態変異能力により「最高の性能を持つ肉体の状態」をいかなる状況でも、いかなる刺激に対しても恒久的に維持しつづけるというコンセプトで生み出された。
書籍版Ⅵではさらに詳しい仕組みが語られた(というより、おそらく追加設定であろう)。
かつてイジックが所有していた無敵防御の魔具“ 死者の巨盾”を詞術的メカニズムとして解明し、その「微小な空間位相を断絶する」機能を細胞一つ一つにオリジナルを超える性能で付与、代償となる空間の歪みの影響による細胞構造へのダメージを、擬魔の能力によって踏み倒す、という理屈であるらしい。
生まれながらに恐怖の心が切除されており、イジックはそんな彼女に戦う理由を埋め込むため、束縛と憤怒を教えた。
完全な戦闘生命として作られたツーであったが、完成まであとわずかとなった頃ふたたび本物の魔王がイジックたちの前に現れたことで彼女の運命は流転することとなる。
本物の魔王に敗れ辛くも生を拾ったイジックが、ただ魔王を打倒するという妄執の元、二十年近く全精力を注ぎ込んで作り上げた傑作。
悪意をもって世界を自分の色に塗りつぶしてきた男がこの世に落とした最後の色彩。
最悪の魔王の 落とし子。
それが魔法のツーの正体である。
能力
不可侵の防御性能
最高峰の詞術士である色彩のイジックの最高傑作というだけあり、その防御性能は異修羅世界でも群を抜く。
というか生物・非生物の区別なくあの世界でおそらくもっとも頑丈な「物質」であり、現状彼女の肉体を破壊する手段は存在しない。
ヒレンジンケンの光の魔剣でも切れず、メレの射撃やルクノカのブレスの直撃すら耐えるらしい。
柳の剣のソウジロウがヒレンジンゲンの光の魔剣を使ったら…、と仮定に仮定を重ねてようやく可能性が見えるレベルであるとか。ぱない。
しかし彼女の無敵防御の本質は擬魔の性質を応用したものであり、天才の業ではあってもこの世の理外の存在ではない。
生物である以上 静かに歌うナスティークの死の牙で殺害可能であり、「兄」であるオゾネズマもその点を警告した。
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(ただし真理の蓋のクラフニルは「傷すら負わないなら勝てる可能性もあった」とも言っており、真相は作者のみ知るところである。)(書籍Ⅵネタバレ) |
( 真理の蓋のクラフニルは「傷すら負わないなら勝てる可能性もあった」とも言っていたのだが……。)
書籍Ⅵにおいて、ほぼ同様の防御機能を獲得した 星馳せアルスを、ナスティークが何の問題もなく殺害するという展開が描かれた。
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イジックは最後の教育として戦闘技術と敵を殺す残酷性をツーに教える予定だったようだ。
しかしその仕上げを前に世界に飛び出したツーは無敵の肉体を持ちながら戦う理由に悩み、人の死を悲しむ兵器となった。
彼女のこれからがどうか美しい色彩に彩られることを祈るばかりである。頼んだぞクラフニルさん。
心の底から嫌っていたはずなのに、笑顔とともに涙が流れた。
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最終更新:2025年04月25日 12:19