吝嗇なるヴィクトル

「……意外と着眼点がいいね。吝嗇なるヴィクトルの伝説を良く知っていると見える。
 “メートル原器”の到来。単位系の統一は、確かな大偉業だったよ。」

登場話

第一部

  • 「黒曜、リナリス その2」(言及のみ)

略歴


  • 読み:りんしょくなるヴィクトル
  • 種族:人間(ミニア)
  • クラス:-(作中言及無し。あえて付けるならば商人(マーチャント)か)


六分儀のシロクと黄都第十三卿・千里鏡のエヌの会話で言及される伝説の客人(まろうど)
彼方における名は「ヴィクトル・ブラプトロイ」。
「伝説」と言われる様子を見るに、相応に時間を遡った時期の人物であると推測されるが詳細は不明。

また、『異修羅 Blu-ray BOX特典書下ろし小説・翼の国』にて“かつて強大な国家を手にしながら滅んだ”魔王自称者の一人として名前が挙げられている。

人物

故人故不明であるが、二つ名と業績(後述)から、金銭に厳しい人物だったと考えるのが順当であろう。

外見

不明。「ヴィクトル」という名は大陸ヨーロッパ~スラブ語圏の広範囲に見られるもので、彼方の国籍特定も困難。
後の一問一答で判明した姓「ブラプトロイ(Bleibtreu)」はドイツ語圏のものなので、ドイツ人かオーストリア人あたりだろうか。

能力

近代的企業概念を持ち込み、メートル法へ単位統一を行うなど商環境を整備した。
  • 基準としたのは彼の持ち物だったステンレス定規。メートル原器というには余りにその…いや何でもない。
  • メートルが決まれば体積も決まり、さらにそこからグラムも定義可能なため、作中世界の民以上に読者の作品読解にとってありがたい出来事であったといえる。
これだけならばさえない異世界知識高校生に過ぎないのだが、そこは異修羅世界。ヴィクトル自身凄まじい商才を持っていたため、商人として大成功を収めた。
その事業拡大は留まる所を知らず、独立企業国家を打ち立てるに至ったほど。
尤も、これにより魔王自称者認定を受け討伐されてしまった。
彼の逸脱はこの「商才」だろうと思われる。数居る財閥創始者でも彼方に骨を埋めている訳で...考えたくもない鬼商人である。

このように、作中語られる「メートル法の整備」は、彼の物語のほんの一部でしかなかったりする。
異修羅世界の奥行きが感じられる話であるからか、妙に読者自称者人気がある人物である。

余談

彼方においてステンレス鋼が実用化されたのは1913年の事。客人と化してから長くとも1世紀程度しか経っていない事になる。
さらに言えば、窮知の箱のメステルエクシルが2010年に米GE社にて開発開始されたガトリング砲「GAU-19/B」を錬成しているため、それ以降(そしてそう遠い未来ではない時期)が作中時系列だと推測される。
ヴィクトルがどれほどの期間で企業国家を整備したかは不明であるが、魔王の惨禍を挟めば「過去の出来事」となるのは想像に難くない。


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最終更新:2025年01月09日 09:54