【解説】
近代西洋魔術の理論の一つで、
この世界と重なるように存在する別の
位相にあるとされる『
天使の力』を引き出し、物品などに封入する技術。
ヘブライ文字を特定のパターンで配置した『薔薇』の紋様を参考に、呼び出したい
天使の名をなぞる形で符を作る。
近代西洋魔術の中でも基本的な技術であるため、作中でも多くの魔術師が様々な形で利用している。
作中では、
聖人かつ
近衛侍女の
シルビアは、この技法を応用した術式を主な戦闘手段としている。
強大な力をセーブしつつ「周りを巻き込まず、刺客だけを撃破できる」ように、自ら力を押さえ込むための結界として採用している。
そのため、彼女の場合は、本来の用途である『天使の力』を得るというよりも、「強大な力を適切にガイドして流し込む」という召喚儀式の為の結界という側面が強く出ており、
結界を力を囲うためのただの壁として扱うのではなく、
精密機器の半導体のように必要に応じて通過と封鎖を切り替え、聖人という大きな力の奔流に精緻な機能を与えることに成功している。
戦闘においては、シルビアの持つロープをなぞるように展開される『天使の力』の壁を使い、
空気を押さえ込む『手』を作り上げることで、ロープの輪の中にある「空気の塊」にコマのような回転を与えて打ち出す攻撃を繰り出す。
強大な力で回転を加えられた空気は衝撃波の渦となり、複数の方角から標的に叩き込まれる。
一つ一つの渦がビルを倒壊させるクレーンの鉄球より巨大で、地下シェルターすら生き埋めにするレベルの威力を持つ。
ロープを引く
シルビアの聖人としての腕力のほか、
使用する天使の名前を『
神の力』から『
神の薬』へ、『神の薬』から『
神の如き者』へ、『神の如き者』から『
神の火』へ・・・・・・と次々と変えることで相乗効果を高めている。
これも近代西洋魔術の技法のひとつで、タロットカードに用いられる
四属性の相性を利用したもの。
今あるカードの隣に何を置くかで、一枚のカードに込められた複数の記号の内、使える記号、やっかいな記号を強める、という思想の応用である。
単一の『天使の力』に特化した『
神の右席』とは異なり、
四属性の一つ一つは彼らに及ばずとも、総体としてのバランスで相手を上回ろうとする魔術であると言える。
【元ネタ】
1のリンクにある、オースティンが編み出したほうのシジル?
【初出】
とある魔術と科学の群奏活劇
【解説】
近代西洋魔術の一つ。
シジルの技法を応用し近代西洋魔術の流れを汲んでいるだけで、魔術の流派のどれともつかない新方式らしい。
学園都市と
ロンドネットを対応させ、
ロンドネット加入者のパラメータを操るために組み込まれたと思われる。
ロンドネットを利用するものはすべてこの魔術の影響にさらされることになるが、最終的には学園都市で生活する者すべてを対象とするために、
公共料金や一般検索などのマシンのプリセットと絡めることで学園都市製の情報端末すべてに
ロンドネットが入ってしまった。
効果としては個々の人間が持つパラメータを自由に改ざんすることで、改ざんした人間の情報や能力を自由に操ることができる。
位置情報パラメータを変化させることによる空間移動、肉体的な特徴のパラメータバランスの改ざんによる身体能力の変化を
ロンドネット加入者すべてに行える。
そのほか感情の操作、不要な情報の削除、他者の意識を休眠で落とさせることなども可能。
唯一
上条は
幻想殺しを無意識に使ってしまったため影響されなかった。
ゲーム中ではパンタグルエルが人々の位置情報パラメータを操って
白井を含めた多くの人間を
エンデュミオン前へ空間移動させたり、
神裂の
聖人という特性のパラメータを取得し、パンタグルエル本人のパラメータを神裂と同質に改ざんすることで、一時的に聖人並みの身体能力を得て上条らを圧倒した。
しかし
加納詩苑の粒子で実体を持った
ミサカネットワークと競合することで部分的にフリーズし、術者が消えたことで効力も失った。
最終更新:2025年10月17日 15:11