【詳細】
月面の大型クレーターで発見されたガンダム・フレームタイプMSの一機。
月刊ガンダムエース、月刊ホビージャパンに掲載されていた「鉄血のオルフェンズ外伝 月鋼」に登場する。
本来のアスタロトは厄祭戦終了後に行方不明となっていたが、月面クレーターの底にあったのをヴォルコ・ウォーレンの一族の先祖が発見し、ギャラルホルンに所有権が認められたためそれ以降現代に至るまでウォーレン家が保管していた。
しかしヴィル・クラーセンの思惑によりウォーレン家は経済圏との不正取引をでっち上げられてしまい、取り潰しにあったことで没収され、以後闇市場に売り飛ばされた結果装甲や武装の大半が闇に流れてしまうという憂き目に合う。
そのため月に浮かぶアバランチコロニーに拠点を構えるタントテンポの首領、テッド・モルガトンが入手した際にはすでに頭部とフレームを除く全てのパーツが存在せず、
タントテンポの技術者達が、身を寄せていたヴォルコの記憶チップに記録されていた本来の姿から、ある程度装甲形状を算出した上でパーツを復元して装着し、
UGY-R38 スピナ・ロディの左肩と
STH-05 百錬の腰アーマー、独自品のサブアーム等を組み合わせる形で完成した。
既存のMSの部品をまるでパッチワークのように組み合わせて補っている姿は、それが右半身に偏ってる姿も含め右腕を義手にしているアルジと似ていると称されることも。
装甲修復の過程で重量バランスが偏ってしまっているため、両腰にブーストアーマーを装着し、スラスターの働きで何とか戦闘に支障のない機動が可能になっている。
アルジと同じく右腕を義手にしていたテッド用に独自の操縦系統が用意され、機械製の義手を通してMSと神経接続を行い操縦をサポートする機能を内蔵している。
そのためさすがに阿頼耶識には及ばないが、MSとしては柔軟な動きを取ることが可能。
なお本来搭載されるべき阿頼耶識は闇市場に流れた際に売り飛ばされたか、もしくは義手を用いたサポートシステムの搭載のためかで取り外されて存在しない。
またアスタロトには他のガンダム・フレームにはない特徴として、フレーム内部に
専用武装に接続する特殊なエネルギーケーブルが存在するが、
専用武装が失われているため現在は使われていない。
ウォーレン家の生き残りであるヴォルコはタントテンポの首領、テッド・モルガトンの元で身を立てつつ、アスタロトの紛失したパーツを集めることを悲願としていたが、
彼は取り潰しにあった貴族の子息がP.D.世界で生き残るために脳内に記憶チップを埋め込む手術を行っており、その影響で体力と空間把握能力が著しく低下してしまっている。
そのためMSの操縦など到底不可能な状態にあり、日常生活でさえ杖をつかなければ歩行もままならないことから、タントテンポの拠点の地下にずっとしまい込まれていた。
ただ、テッド用の義手を介した操縦サポートシステムが搭載されているため、元々はタントテンポ首領であるテッド・モルガトン用のMSとして運用、もしくは用意されていた可能性が高い。
だがテッドの暗殺のためアバランチコロニーへやってきた外伝の主人公、アルジ・ミラージに紆余曲折の末譲渡され、以後彼の愛機として活躍する。
武装はアスタロト本来のものは存在しないため外部から調達されたものであり、背中に保持している巨大折りたたみ式の
デモリッション・ナイフがメイン武装。
MSの全長を超える長さを持つがその分近接戦闘時の威力は桁違いで、直撃したMSを一撃で頭部から胸部を両断、機能を停止させた。
またウォーレン家が独自に整備してきたアスタロト用のライフル、右腰のバインダーを外して装着する210mm口径の対物ライフル、
パンツァーファウスト、マシンガン、ブーストアーマー内部に小型のコンバットナイフを隠し持つ等多くの装備が用意されている。
アルジがMSの運用になれていないことから苦戦も多かったが、義手を介した操縦サポートシステムの恩恵でそれなりに動かすことができ、
外伝1期終盤ではアスタロトオリジンの装甲を装着した
ASW-G-47 ガンダム・ウヴァルを撃破したことで多くの武装、装備を取り戻す。
奪い返した装甲を装着し、82%の完成度にまでこぎつけるも、倉庫に侵入したナナオ・ナロリナがアスタロトを起動して持ち去ってしまうところで1期は終了する。
【余談】
ASW-G-29 ガンダム・アスタロトオリジンオリジンの存在も有り、基本的にアスタロトと言われるとこの姿を指す場合が多い。
アスタロトとは40の悪魔の軍団を率いる強壮な大公爵。
巨大なドラゴン、あるいはドラゴンににた獣にまたがり右手に毒蛇を持った天使の姿を取るとされる。口からは毒のいき、または耐え難い悪臭を吐き出すため近づくのは危険。
最終更新:2024年11月12日 19:25