ゲートをくぐって早々、セイランはつま先を踏まれそうになった。
すんでのところで引いた足は体を支えられず、たたらを踏んだところを抱き留められる。「あら、大丈夫?」とほほ笑むメイリンは手慣れた様子でセイランを引き起こし、大勢のひとを吐き出し続けるゲートから離れる方向へずんずん歩いていく。足元でもみくちゃにされそうになっていたテンコウも途中で難なく拾い上げ、そんなメイリンに引っ張られながら、セイランは顔に血が集まるのを自覚した。
「気にしないで、こんな混雑初めてでしょ?」
セイランがぼそぼそ口にしたお礼に、メイリンはカラカラと笑ってゲートを指した。
人、人、また人の海。
何人もの人が同時に出現してくる。降り立った人は種族も様々、異世界人もこちらの世界人も区別がない。手慣れた様子でさっさと歩みだして次のための場所を開ける者もいれば、立ち止まってあたりを見回さずにはいられない人も少なくない。そんな人々を誘導する兵士たちは黒光りする皮鎧をまとった骨人だ。思わずたじろぐゲート利用者をあくまでも丁寧に、しかしきっぱりと促して外周へ歩かせ、そうする間にも後続が到着している。「立ち止まらないでください! 速やかにゲートから離れてください! 係員の誘導に従ってください!」とがなり立てる声は、いたるところにランタンとともに吊り下げられた骸骨から発せられている。
大延国のものとは異なる言葉を、セイランははっきりと理解していた。ゲートの通過者に付与される翻訳加護の力だ。
「どうしても利用者が多すぎると、通過間隔に限界が来るんだそうです」
ゲートから流れ出る支流のように分かれていく人々を指してメイリンが言う。先に立って歩き出したメイリンに、セイランは慌てて追いついた。
「いろいろ対策はしてるみたいですよ。ゲートを拡大したり、転送をほんの少しだけ遅らせたり。あとは、分散利用を呼び掛けているところですね。時間当たりの利用者を絞る方向で」
「へえ、そうなんですか」
「なるほど、我々の時代では考えられなかった問題ですな」
大師が感じ入ったように髭をしごいた。ゲートの人ごみを難なくやり過ごしていた大師は、興味深げにあたりに視線をやっている。後頭部にちょこんと目まで生やしているのを見て、セイランは笑みをこらえた。
「利用者少ないですもんね、普段は」
「ここも、いつもはもっとのんびりしてるはずですよ。
スラヴィアのゲートがつながってる先は人の住まない凍土らしいですから」
「南極、でしたかな。わずかな人が駐留するだけの僻地だとか」
「そんなところにつながってもどうするんでしょうね。通る人いないですよね」
「僻地も困りますけど、人口密集地につながっても、また別の問題が起きるかもしれないですからね」
「左様。わが大延国の門があえて大都の外におかれ、あるいは地球側の門が高山を選んでいるのも、似たような危惧があったのですよ。あながち他人事でもありません」
「そうだったんですか」
「異なる世界に関わるのですから、用心にこしたことはない。そうした考えは当然あってしかるべきです」
「まあ、おかげでちょっと不便なところも出来ましたけどね。程度問題ですよねえ」
「良し悪しはありますな」
歩きながら、メイリンと大師は会話に花を咲かせている。門から出る人々の列からは外れてずいずい進み、寄ってくる骨人の係員は手振りで下がらせるメイリンの姿はいかにも関係者然としていて、セイランは思わず見惚れた。「自分はこのところずいぶん大人になった」という自負は、メイリンを眺めているうちに「多少は」が付き、「かもしれない」が生え、ついには「まだまだ全然」が染み出してきた。
――私も、こんな風になれるでしょうか。
今はセイランの時代から十三年が経過しているということであり、つまりはセイランとてそれだけ歳を取っている道理である。相変わらず通関司を務めているらしい未来のセイランは、一体どんな人物になっているのだろうか。
会いたい。そんな衝動が、セイランの中で膨らんだ。そうとも、せっかく未来に来たのだ。それも、通関司の仕事で。ならば、ちょっとぐらい顔を合わせても罰は当たらないのではないか。自分を見たい。知りたい。話してみたい。
セイランは足を止めた。メイリンが立ち止り、さも面白そうにセイランを見下ろしていた。
「あの、メイリンさん」
「駄目です」
「え?」
「未来の自分に会いたいって考えてたんでしょ? ダメです」
「ダメ、ですか」
「それはもう。なにせ、ご本人が断じて会わないと言っていましたよ」
「ええ、そうなんですか」
何か嫌がる理由でもあるのだろうか、自分なのに――沈んだセイランに、メイリンは肩をすくめた。
「理由はご自分が一番よくご存じのはずですよ。ああ、あと、私でも同じようにします。会いたくないじゃなくて、会いたいけど我慢する、が近いですよ」
セイランは意味をつかみかねた。対照的にメイリンの笑みはますます深まる一方である。まるで試験で設けているような感覚がセイランを襲った。メイリンは答えを知り、しかも隠しているのだ。
この人は、未来の私のことを知っている。
「あの、じゃあ質問いいですか。メイリンさんは、私とどういう関係なんですか」
「秘密です」
「秘密ですか」
「ええ。理由は同じです。ちょっと都合がね」
「どういう都合ですか」
「公主様、そのあたりになさいませ」
たしなめるように大師が咳払いした。
「あまり未来のことを知りすぎるのもよいこととは思えません。我々はここでは異人も同然、事情を詮索しすぎるのは好ましくない事態を引き起こしかねません。それに、時がたてばいずれわかることなのですから」
「ありがとうございます、大師」
「うーん、なら、我慢します」
「ありがとうございます、公主さま。さ、こっちです。着きましたよ」
セイランたちは外れた一角にたどり着いていた。解放された天幕が軒を連ね、腕章をつけた人々が忙しげに出入りする。そんな天幕の一つに、セイランたちは案内された。金貨や巻物が散らばる机の向こうに、キュッと絞るような目をした猫人が指を組んでいた。
「こちらで、お金を用立てます。アサフ、頼んでおいたぶん、お願いします」
「お断りします」と猫人が言った。
大会出場者には、様々な便宜が図られる――メイリンはそう説明した。
武闘大会は一夜では終わらない。何日もの長きにわたって開催され、その間出場者はその辺にほっぽり出されるわけではなくて、きちんと面倒を見てもらえる。宿舎が割り当てられ、食事が用意され、そのほかさまざまな支出に充てる費用まで提供される。出所は大会の観覧券代金が当てられるほか、このために結成された各国の商人連合体も一役買っている。
「だから、さっさと出してくださいと言ってるでしょうが! この子は出場者ですよ」
「さて、それは確認をしてみませんことには。何しろ大金ですからな」
立ち上がればセイランほどの背丈ほどしかないかもしれない小柄な猫人は、これでもかとばかりに椅子にふんぞり返っていた。対するメイリンは火でも吹きそうな形相で、猫人をびしびし指さしている。もし指先から何か鋭い針でも飛び出すなら、猫人は針山にされていたに違いない。
「運営委員会から書類回したはずですよね?」
「来ましたとも。出場者本人の署名が必要な奴が」
「私の印章があったはずですが」
「おや、あなたが出場されるとは初耳ですな」
「そうじゃなくて、本人の代理として署名しました」
「ではその代理権を証明する委任状をお出しください」
「……今、ここに本人がいますので、署名してもらいます。セイランさん、印章の指輪は持ってますよね?」
セイランは指輪を探った。通関司に任ぜられた時にもらったこの指輪はセイランを示す躍字が刻まれ、同時に公印でもある。セイランは指輪を見せたが、猫人は興味を示さなかった。
「さて、ここで見せられましても。出場者の署名は所定の様式に記入していただきませんと」
「ここにあるでしょうが!」
「ありません。突っ返しました。先に述べました通り、不備がありましたので」
猫人は、にやにや笑いを隠そうとして失敗していた。
「つっかえした……どこにですか? 大会本部ですか?」
「もちろん、そちらの通関司にです」
「通関司にって……本国の方じゃないでしょうね?」
「さすがに船便で送り返しはしませんでしたよ。送料がかかりますのでね。小僧に持たせて、ゲートをくぐってもらいました」
「はああ?」
「小僧の駄賃は通関司のほうでもらうように伝えておきましたので、よろしくお願いしますね」
メイリンは口を開き、閉じた。口汚い言葉を吐くのを何とか思いとどまったという風情である。にやにや笑う猫人を目つきで串刺しにすると、メイリンはいったんセイランたちをその場から連れ出した。
「ごめんなさい、こんなはずじゃ」
「書類の不備、ですか」
「という言い草の、官僚主義的嫌がらせですな」
「おっしゃる通りです、大師。ちょっとあの担当者とはゲートの通行量割り当てのことで前に揉めまして……もう、腹立つったら」
セイランたちに向かって気色ばんでもしょうがないと悟ったのか、メイリンは肩を落とした。
「ごめんなさい、すぐ取ってきますから、ここで待っててもらえませんか。ああもう、恥ずかしいところをお見せして」
「そんなことないです。私たちのためにいろいろ用意してくれて、ありがとうございます」
「左様。それに、これでこそ、我々がここに来た甲斐があるというものです」
「というと?」
「成功より失敗から学べるものの方が多いということですよ」
いぶかしげなメイリンを、大師は静かに見返した。
「そもそも、我々がここに来た理由の一つには、未来の大ゲート祭を視察するということがありました。その観点から言えば、こうしたもめ事こそ、まさしく生きた教材というものです。大ゲート祭は国際的な行事であり、これは我らが世界においては歴史に類を見ないものです。異なる習慣を持つ他国の人々と共同してことを成し遂げようとするなら、衝突はつきものであります。ですから、よくご覧になってくださいね、公主様。我が国の狸官僚たちも相当手ごわいですが、
ラ・ムールの猫人たちも決して劣るものではありませんよ。彼らは日常的に神の試練や厳しい自然環境にさらされ、理不尽とも思える苦難に揉まれ続けた結果として極めて忍耐強い。その場から撤退することはあっても逃げ出すことはなく、嵩にかかって攻めてくる相手の出方を見て好機を待つすべに長けています。感情的になれば、呑まれて仕舞いになるだけです。よろしいですね、公主さま」
「は、はい」
「――大師は、昔から大師ですね。今の大師とまったく同じこと言ってます」
メイリンがため息をつき、大師が意味ありげに首を傾げた。
「はい、それじゃ、私は冷静に書類を取ってきます。お二人は、ここでお待ち願えますか」
「はい」
「もちろんですとも」
「ありがとうございます。じゃあ、行ってきます。テンコウ!」
はい、とテンコウが座りなおした。
しばらくとも一瞬ともつかない時が流れた。メイリンがはっと口を押さえ、テンコウはセイランとメイリンを見比べた末、地面で鼻をすりへらす遊びを再開した。
「テンコウ……?」
「ご、ごめんなさい、つい癖、じゃない、ええと――では、行ってきます!」
取り繕ったとはっきりわかる咳払い一つ残して、メイリンは風のように行ってしまった。後姿が転びそうになっているメイリンを見送りながら、セイランはしゃがみこみ、墜落して息絶える雲ごっこを始めたテンコウの背を掻いた。そうして、今しがたの出来事が意味するところを考えた。
メイリンは、いとも自然にテンコウの名を呼んでいた。書類を取りに走ろうとしたのだ。セイランがテンコウにつかまって空を駆けるときのように、風の力を借りて。メイリンはおそらく、普段からそうしているのだ。セイランと同じように。
「おそらくは、この時代のテンコウ殿と親しいのでしょう」
大師がぽつりと言った。セイランも同じ結論に達し――新たな疑問に直面していた。メイリンとテンコウが親しいというのは、一緒にいるということだ。
では、その間セイランはどこにいるのか。テンコウが後見するべきセイランは。
「一緒におられるのではないのですか」
突如として重さを持ち始めたセイランの不安を、大師はいともあっさり吹き飛ばした。
「メイリン殿は通関司の職員、それも結構な地位にいるようですね。ある種の裁量権を与えられているようですから、普段から公主様の――この時代の、立派な大人になられた公主様の――名代として活動されることもあるのではありませんか。だとすれば、テンコウ殿を借り出すこともうなずけます」
「うーん、でも、テンコウは私の風精ですよ」
「だからこそかもしれませんよ。テンコウ殿は公主様の命令を受けて、様々な人に力を課しておられるのかもしれません。責任ある立場につかれた公主様は、テンコウ殿の背に乗ってあちこち飛び回る機会は少なくなっておられるのかもしれない。あるいは、いくたりかの仕事を任せているのかもしれません。便送や通信の類ですね。愚見を申し上げることをお許しいただけるなら、テンコウ殿をただのイヌとして遊ばせておくのは多大な損失です」
「そうですか。テンコウに務まるでしょうか」
「務まりますとも」
テンコウを働かせる未来の自分を、セイランは脳裏に思い描いた。大きな机の向こうにどっしりと構え、書類の山をものすごい速さで裁きながら、メイリンその他の部下に指示を飛ばす光景を。そして、足元で涎を垂らして居眠りしているテンコウにも容赦なく命令を下すのだ。こら、テンコウ、何ぼさっとしてるんですか。寝てないでメイリンを手伝ってあげてください。それが終わったらお使いです。団子は二つですよ。
――悪くないかもしれないです。
セイランの手がテンコウの背中にめり込み、テンコウが身をよじった。頬を緩めるセイランの心中を読み取ったのかその丸々とした目がわずかに覚めているように思われて、セイランは苦笑した。
「それから――これは申し上げるべきではないかもしれませんが」
テンコウがビクッと震えた。セイランに向けたのとは比較にならないほど血走った眼で大師をにらむ。どこ吹く風の大師は、まるで世間話でもするように、明後日の方を見て髭をしごいている。髭をつかむ指に鱗が生え、かとおもうと毛に埋まった。
「これはあくまでたとえ話ですが、野良の猫というものは、いくつもの名を持っているそうです。多くの家に出入りし、そこで餌と名とをもらうということですな。これは猫が誠意に欠ける裏切り者だというわけではなく、単に人の方が勝手に自分の見方を押し付けて」
「大師」
「はい」
「教えてくれてありがとうございます。でも、そういう話はもういいです」
「申し訳ありません」
「テンコウに限ってそんなことないです。どうしたんですか、告げ口みたいなことして。大師らしくないです」
「お恥ずかしい限りです」
「テンコウはちゃんとしてます。他の人に媚を売ったりしません。ねえ、テンコウ」
言い終わりそうになるそばから、セイランは早くも事態に気づいていた。テンコウは姿を消しており、実に雄弁な形でセイランの疑問に答えていた。セイランは脱力を禁じ得なかった。浮気、というと大げさだし、自分の箸を誰かが勝手に使っていたと例えるのもおかしく、つまるところ大師の言う通りにテンコウは野良猫みたいなものであるというたとえが一番的を射ているのかもしれなかった。異なる時代の異なる国で、またしても大人の階段を上らざるを得なくなったことを思い、セイランは言葉をなくして耳を掻いた。
大師はセイランのもとを離れ、天幕の猫人と何やら話し込み始めた。手持無沙汰なセイランはぶらぶらとあたりを歩き回った。この辺りは人通りも少なくない。多くはスラヴィア人だ。とても生きているとは思えない姿かたちのものもいれば、セイランたちと何も変わらなさそうなものもいる。種族も多彩で、獣人のほかにも
エルフや鳥人、蟲人や小山のようなトロルや地球人まで、何かの用事を果たしている。嗅いだことのないさまざまな香りが入り混じるが、不快でなく、あえて言葉にすれば面白い臭いである。
まさしく、世界中から集まってきた人々が運んできた匂いなのだ。それも、二つの世界から。
――私のときの大ゲート祭も、こんな風にうまくいきますように。
意気込みが色のついた吐息となって飛び出すところを、セイランは思い描いた。あたりに満ちる空気に混ざって、セイランの気持ちが自分の位置を占めるさまを。なんとなく、できそうな気がしてくる。少なくとも、あの猫人みたいに厄介な人物は今のところセイランの周りにはいない。
セイランはもう一度息を吸い込んだ。大気は何とも甘やかだった。
――あるいは、それは香りではなかったのかもしれない。香りの源は、はるかかなたにいたのだから。
天幕の森の向こうで、誰かに食って掛かっている狐人の女に、セイランの意識は吸い寄せられた。
顔は影になって見えず、何を話しているのかも聞き取れない。それでも、セイランは女から目を離すことはできなかった。女は困り果てていた。うろたえ、焦り、助けを求めていた。そうして、自分を責めていた。深い深い穴に落ち込んで生き埋めになり、最期の息を吐き出しながら、その穴を掘ったのは自分だと理解してしまったような。
セイランは足を止めていた。引き寄せられるようにセイランは一歩を踏み出し――裾を何かにつかまれてつんのめった。
「ぺんぐ」「テンコウ?」
テンコウが、セイランを引き留めていた。くるくると動く目はせっぱつまっていた。白王様のもとに連れていかれるときのように。そっちは駄目だとでもいうように。
「なに、何ですか、テンコウ。どこ行ってたんですか」「ふにあああああ」「あ、こら」
そうしてふと目を上げたセイランは、もはや狐人の女を見失っていた。跡形もなく消えていた。まるで女はこの世にあいた穴で、セイランが目を離したすきに勝手に埋まりでもしたとでもいうように、不思議な安心感があった。
セイランはテンコウの引っ張るがままによたよたと歩いた。他人に色目を使ったと責めるのが大人げなく思われて、セイランは反省した。結局、テンコウはセイランのことを守ってくれるではないか――。
テンコウは引っ張ることを止めなかった。セイランをずりずりと引きずって、どこかへ連れて行こうとしていた。あの心騒がせる女が消えたのとは反対方向へ。大師の待つ天幕とも、メイリンの駆けていったのとも違う方向へ。そこで初めて、テンコウの意図が他にあるらしいことをセイランは悟った。
「テンコウ、どうしたんですか。どこに連れていくつもりですか」
「んへば」
「駄目ですよ。遠くに行ったら、大師やメイリンさんに心配かけることになりますよ」
いいから、とテンコウの目が訴えていた。何とも真剣なテンコウの目は、同時に戸惑っているようにも見えた。虫の抜け殻や夫婦喧嘩、舞い踊る光霊などを見つけたとき、テンコウはこんな目をして、セイランにも見せようとすり寄ってくるのだった。
いったい何を見たのだろう?
セイランは大師の天幕をちらりと見て、テンコウをもう一度みた。そうして、心を決めた。
「そんなに遠くじゃないですよね」「はああああ」「わかりました。ちょっと見るだけですよ」
こうして、テンコウに引きずられるようにして、セイランはその場を後にした。遠くの天幕で灯りが消され、全体が闇に沈んで消え失せた。
四周年企画・スラヴィア大バトル大会における対戦カード シキョウ&スイメイ ○ ― ● セイラン&テンコウ にいたる、セイラン側の前日譚として書きました。