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424:見えない未来へ ◆PN..QihBhI





<口笛が聴こえる>

 口笛が聴こえる。
 記憶が、走馬灯の如く駆け巡ってゆく。
 これが夢である事を、飛影は知っていた。

 夢の意味。夢の理由。
 夢は、自分に何を伝えようとしているのか。
 そんな一抹の疑問も、紙切れの様に夢幻の海の藻屑と化してゆく。
 うつろう情景の中で、ただ口笛が聴こえていた。


 ~♪


 戦いの夢。

 学ランの男が朗らかに笑う。
 相対する二人。それが最初の戦いだった。

 影が舞い、白刃が煌めく。竜が吼え、虎が啼いた。
 力では互角。勝てたのは、奥義の差だった。

 男が倒れる。その顔は、最後まで笑っていた。
 不思議な男だった。嫌いではない。だが、それだけだった。

 廃墟の窓から月を見ていた。
 それが、最初の夢の前に見た光景だった。


 ~♪


 長い、長い旅だった。
 まるで、漂流するかの様に生きてきた。
 夢の中で、通り過ぎた者達の姿が浮かんでは消えてゆく。

 ピッコロは、
 傲然と立っていた。力の差は認めてやる。
 だが、敗北よりも、嘗められた事が自分の逆鱗に触れた。
 ヤツだけは許さん。いつか八つ裂きにしてやる。

 アビゲイル
 あの奇怪なツラが浮かび上がり、にんまりと笑う。実に不愉快だ。
 だが、自分と戦い、まだ生き延びている数少ない男だった。
 死の戦慄を味わわされた。それは忘れていない。

 アビゲイルといた女。
 戦いの邪魔をした。だから殺した。
 だがもし、邪魔をしていなかったら、と自問しかけて、直ぐに止めた。
 もう殺したのだ。今更答えを探す事に、意味など無かった。

 そして、氷女。
 冷気を纏う、青い髪の女がいた。
 忌々しい過去を髣髴とさせるその容貌から、
 ぬけぬけと吐き出された言葉が、神経を逆撫でする。

 かっとなった。肉を貫く感触。
 殺していた。もう一人の小娘と共に。

 気がつくと飛影は、無人の荒野を駆けていた。
 苛立っていた。何故だ、何がオレを苛立たせる。

 決まっている。本当は分かっていた。
 認めたくはないが、そうなのだろう。

 逃げる様に駆ける自分の影を、
 夢の中で、自嘲的に嗤った。


 ~♪


 星矢との戦い。

 コンクリートジャングル。
 残像がちらつき、アスファルトが弾け飛ぶ。

 天駆ける天馬。嵐を切り裂く流星。
 魔界の炎が迸り、黒龍が街を蹂躙してゆく。

 そして、敗北。

 終戦のひととき。
 陽光。手が差し伸べられた。主催者を倒そう。
 勘違いするなよ。と、飛影は鼻で笑う。
 お前らの友情ごっこに、付き合うつもりは無い。

 そんな折、突如現れた女の襲撃者。殺意の刃を、辛くも避けた。
 だが、星矢を置き去りにした。殺された可能性は、低くないだろう。

 それでも、もしまた星矢と会ったら、と飛影は束の間考える。

 やり返してやる、という思いはある。ただ悔しさの感じ方が、以前と違っていた。
 いや、それだけではない。勝利に対する拘り。強さへの飢え。敵愾心。
 かつて心を焦がしていた黒い炎が、弱まっている事に気がつく。

 口笛が、少し遠くなった。
 ただ、虚しさだけが募ってゆく。


 ~♪


 第七放送。

 夢の中で、飛影は聞いた。
 主催者の声は、まるで脳に響く様に意識に流れ込んできた。
 呼ばれた名を聞き、虚しさがまた襲ってくる。

 やはり死んでいた、星矢。
 そして、ピッコロ

 勝ち逃げか、と飛影は思った。
 いつか勝つ。その密かな誓いも潰えた。
 再戦の機も与えられないままに。

 何もかもが潰えてゆく。
 滅びこそがこの世界の真理。ならば心など、初めから要らない。
 戦え。ただ戦え。死んでもいい。死んでもいい。


 ~♪


 黄昏のゴーストタウン。 
 薄く瞼を開いた。視界に映る夕日が滲んでゆく。
 眠り足りない、と思った。躰が重かった。傷も浅くはない。

 もう一度、眠ろう。

 再び瞼を閉じかけて、
 その刹那、飛影は小さな驚きに目を見張る。

 何故、雪が。

 夕日に煌めきながら、一片の雪が舞い降りてきた。
 手が出ていた。掌で受け止め、軽く握り締めた。

 手を開く。何も無い。
 夢か幻の様に、雪は消えていた。

 こういう生き方をしてきた、と今更ながら飛影は思う。
 すれ違うか、敵か。他者は、そうやって全て消し去ってきた。

 だから、

 社会、群れ、仲間、そして家族。
 頼り、頼られる生活。煩わしいだけの社交辞令。
 束縛するしか能の無い、法と称した尊大な偽善。

 何も、要らない。

 愛想笑いを振り撒き、上に媚びへつらい、
 同じ様な日々を、ただ浪費してゆくだけの生など。

 だから、ただ自由に。

 開いた手を、ゆっくりと握り締めた。
 口笛が遠ざかる。飛影はそっと目を閉じ、心の中で呟いた。

 自由に。


 ~♪


<DACHI>


 東北道にて。

 長いトンネルだった。
 闇に、生々しい息遣いと、重々しい足音が響く。
 孤独で、単調な旅路だった。疲労がのしかかり、頭が空白になってゆく。

 それでも歩き続けた。

 死んだヤツらがいる。待っているヤツらがいる。
 思い返し、心の中で呼び掛けてみる。時に悪態も吐いてみる。
 果てしない道のりを往く内に、怒るよりも、嘆くよりも、いつかそうしている自分がいた。

 それは、辛い現実からの逃避なのかもしれない。
 或いは、怪我や疲れで頭がおかしくなってしまったのかもしれない。

 それでも歩き続けた。漢、桑原。約束の地へ。


 ♪


 あ~~~。
 それにしても、長えトンネルだなー。
 畜生、重てえなぁ。この鎧、半端ねえぜ。

 ってかオレ、どのツラ下げて皆に会えば良いんだ?
 フレイザードの野郎を倒せなかった挙句、ボンチューを死なせちまった。
 げっ、やべえ。オレ、ルキアに殺されるかもしれねえ。

 でもまあ。

 文句は言えねえよな。
 だが、死ぬよりきちいのは、何つーか。
 ルキアの哀しむ顔、だな。

 があああァ。
 益々逃げたくなってきちまった。
 もう何処か遠くに行きてえ。ってか休みてえ。
 ず~っと歩きっぱなしじゃねえかよォ。

 恨むぜ、ボンチューの馬鹿野郎。
 オレを置いて、勝手に死にやがって。

 畜生。

 なのに何でだ。脚が止まらねえ。
 皆と再会出来たって、余計辛い思いをするだけだって分かってんのに。
 はあ。オレも、相当の馬鹿だな。本当にどうにもならねえ。

 あー、重てえなあ。

 ん?

 うおっ、眩しっ。

 おお、出口だ。
 トンネルを抜けると、そこはってか。
 見ろよボンチュー。綺麗な夕日じゃねーか。


 ♪


 トンネルを抜けると、関東平野が広がっていた。
 二度目の落日。広大な地平の彼方に、太陽が沈んでゆく。
 朱色の空、朱色の大地。生きとし生けるものは、全て朱色だった。


 ♪


 凄えな。
 こんなに凄え夕日を、この地は今まで何回見届けてきたんだろーな。
 何億回?何千億?いやもっとか?へへ、馬鹿だから分からねえや。

 それに比べたら、まだ二日だぜ?
 長かった、本当に長かったこの二日間の出来事なんて、
 この星の歴史の中では、ほんの何00,000,000,000分の“2”に過ぎねえんだ。

 まるで夢だな。
 そうさ、所詮全ては儚い夢さ。

 生が何だ?死が何だ?
 ワールドカップの優勝が何だ?

 あ~あ。人間って、小せえなあ。
 だろォ?文句あっか、翼ァ~。


 ♪  ♪


 一歩、一歩。
 桑原はそれでも歩いてゆく。
 自分を、ここまで駆り立てるものは何なのか。
 考えても分からないので、桑原は考えるのを止めた。

 坂を越え、橋を渡る。
 一つの田園を通り過ぎると、また次の田園が見えてくる。
 歩けども歩けども、のどかな田園風景が続いているだけだった。


 ♪


 遠いな。

 んでもってうんざりする程、遅え。
 だが、どんなにトロくても、遠くても良いさ。
 前さえ向いてりゃいつか着くだろーっ、て勝手に思ってる。

 んで、もしまた皆に会えたら、
 見苦しくたっていいさ。罵倒されたっていいさ。
 この際、ルキアに殺されたって構わねえ。
 土下座でも何でもして、ありのまま起こった事を話すぜ。

 それがあいつを連れて帰れなかった、
 オレに出来るせめてもの償いさ。
 ああそうさ、それが筋ってもんだよな。
 それが“漢”桑原の生き様ってもんだよなァ。

 へっ、何てな。

 本当はオレも分かってんだ。
 アイツは良くやったとか、頑張ったとか。そんな月並みな言葉だけで、
 そいつを心から待っていたヤツは納得するのか、救えるのかってな。

 だからと言って、オレ不器用だから、馬鹿だから。
 どうせ嘘なんてバレちまう。手の込んだ作り話なんぞ到底作れねえ。
 そんなだから、せめて“漢”なんて言葉で自分を誤魔化して、

 なあオレ、最低だろ?

 教えてくれよ、ブチャラティ。

 本当の“漢”らしさってなんなんだ?


 ♪


 乗り越えればいい。
 敗者が成す事が出来なかった事を、カズマが受け継ぐ。遺志を継ぐ。
 そして生き延びる。それを成し遂げられれば、君もその者達も勝者となる。

 主催者達の、思惑の外へと到達する事が勝利なんだ。
 ならばその者達の“魂”を、君がそこへ連れて行け。
 “魂”を受け継ぐ者がそこへ到達すれば、それが勝利だ。


 うん、それ“漢”関係ねえな。
 でもまあ良いや。へへっ、何かちょっと目が覚めたぜ。
 やっぱりオレ、間違ってるよな。

 お?
 少し街並みが見えてきたか?
 あいつら、まだあの中の何処かにいるのかな。
 待ってやがれよ。もう少しだかんな。


 ♪  ♪


 遂に見えてきた首都圏。
 彼方のビル群に、太陽が隠れようとしている。
 世界から光が消え、間もなく三度目の夜が訪れる。

 そうか、もうすぐ三日目か。思えば色々あったなあ。
 きっと、オレの知らねえところでも色々あったんだろうなあ。

 不意に滲み出てきた涙を、桑原は乱暴に拭った。
 それは悲しみでもなく、寂しさでもなく、喜びの涙。


 ♪


 オレが生きている。

 それで十分じゃねえか。

 皆が遺していった“モノ”は、確かに“ココ”に“在る”んだからよ。

 悲しくねえ。寂しくなんかねえんだ。

 独りなんかじゃねえ。一人でも良いんだ。

 ただ進めばいい。ただ歩けばいい。

 どんなにダサくたって、笑われたっていい。

 それがオレだ。

 それが桑原和真だ。

 そうだろ、浦飯?

 ぜえっ、ぜえっ、へっ、へへへ。

 不思議なもんだな。
 気がつきゃ、恋をしてるあの娘よりも、
 あいつらの事ばかり考えてるオレがいるんだからな。

 雪菜さあ~ん。
 雪菜さんは、今、何処で何をしているんすか~?


 ♪  ♪


 大きな橋に差し掛かった。
 橋の真ん中辺りに、『埼玉県』と書かれた標識が朧気に見える。
 広い河川敷。けたたましい鳴き声。頭上を野鳥の群れが追い越してゆく。

 そのまま、鳥の行方を目で追ってゆくと、
 橋の向こう側に、ぼんやりとだが、誰かが立っているのが見えた。


 ♪


 何だァ?あそこに誰か居るぞ。
 やべえ、幻覚か。これが死ぬ前に見るってアレか?


「桑原殿ーっ。もう少しでござるぞーっ」


 おお、何か声まで聞こえて来たぜ。
 こりゃあ本格的に死が迫ってきたって事か。
 血も一杯出ちまってるしな。そりゃ幻も見るか。
 さあて、死ぬとするかな。オレは中途半端だ。
 さよなら雷電、ルキア、そして承太郎。勝利を祈ってるぜ。

 ン?ってちげーよ!やっぱり誰かがいるッ!目の錯覚じゃあねーッ!

「お、お前は」

 知っている。オレはこの男を知っている。
 その隆々たる筋肉を。その威厳に満ちた顔つきを。ピンと張ったお髭を。
 オレは天地がひっくり返る程驚いて、素っ頓狂な声を上げた。

「雷電じゃねーか」
「否、桑原殿。拙者だけではないぞ」
「な、何ィ?」 

 あ、本当だ。良く見たら承太郎もいるじゃねえか。
 すると何だ。あの麦藁帽子のガキが、ボンチューが話してたルフィか。
 んで、ありゃなんだ?剣が勝手に動いて、喋ってやがるぞ。
 そして、ルキアだ。暗くて顔が良く見えねえが、ルキアもいる。
 幻じゃねえ。まっことベタ過ぎる手だが(悪かったな)現実だったァ。パンパカパーン!
 殆どパニック状態になりながら、オレはまた絶叫した。

「おめえらあ、あにやってんだよォ!」


 ♪


「桑原殿。お主を探していたでござる」
「待ってろ、今行く」
「あのオッサンがグワバラか~。オレより年下に見えねえぞ」

 何か言いながら、走り出そうとするあいつらに向かい、
 オレは肚の底から声を上げた。

「待ちやがれええい!」

 あいつらの足がぴたりと止まる。

「そっちに行くのはオレだアアァ!
 オレなんだアアアアァ!」

 この期に及んで何を言っているんだオレは。
 まあ敢えて言うなら意地だな。そう、意地だけだった。
 そして、オレは歩き出す。一歩、また一歩と。

「くっ、桑原殿ーっ!」
「オラアア!待っててやるから、最後まで気ぃ抜くな桑原アアァァ!」

 誰からともなく、声が上がった。誰かが続き、エールの様になった。
 雷電、承太郎。済まねえ、もう少し待ってろや。

「「せーの、ぐーわっばらー!ぐーわっばらー!」」

 ルフィと刀の声援が、心の奥底を突き上げる様に響いてくる。
 自然と歩調が速くなった。何なんだオレは、やっぱり元気じゃねえかw

「「ぐーわっばらー!ぐーわっばらー!」」
「オラアアアア、桑原アアアア!」
「頑張れ桑原殿――っ!」
「・・・」

 んで、そんな顔すんなよ、ルキア。


 ♪  ♪


 そして、オレは皆の前に立った。
 声を出すヤツはいない。ただ静けさだけがオレ達を包んでいる。

ボンチューは」

 そこまで言って、オレは奥歯を噛んだ。
 込み上げてくるものがあった。
 オレだけが知っている、ボンチューの戦いがあった。
 オレだけが知っている、ボンチューの想いがあった。そして、弱さがあった。
 だが、それを話して何になる。語るのは結果だ。結果だけで良い。

「負けて、死んだ。それだけだ」

 そしてオレは口を噤む。流れる重苦しい時間に、ただ耐え続けた。
 やがて沈黙を破り、話し掛けてきたのは雷電だった。

ピッコロを倒したのは、お主達か?」
「違え。オレ達は完敗だった。
 ヤツらに何かあったとしたら、その後だろう」
「そうか、桑原殿。しかし良くぞここまで」

 雷電が労わる様に言い、承太郎が手をオレの肩にそっと置いた。
 ルフィと刀は、そんな成り行きを無言で見守っている。
 そして、ルキア。オレはルキアと向き合った。

「桑原」

 澄んだ声。ルキアの漆黒の瞳が、オレを見詰めてきた。

「他には、無いのか?」

 オレはあらゆる感情を押し殺し、
 ルキアの目を見返してきっぱりと言った。

「無え」

 謝罪。土下座。そんなものはクソ喰らえだ。
 だが、責任は取るぜ。後は、気の済む様にしやがれ。覚悟は出来てる。
 目を閉じた。これで、良かったんだよな?ブチャラティ。

「そうか。それにしても・・・
 ぷっ。ふ、ふふふふ・・・あははははは」

 あ?オレは目を開く。

「おいルキア?」
「どうされたルキア殿?」

 一同の目が、いきなり笑い出したルキアに集まる。
 ルキアは構わず一頻り笑うと、目の辺りを擦りながら言った。

「くっ、桑原。その鎧、お主にはまるで似合っとらんぞ、ふふふ」

 呆然とするオレをよそに、ルキアは笑い続ける。
 その笑い声に笑い声が重なり、あっという間に爆笑の渦になった。


 ♪


<暫くお待ち下さい>


 ♪  ♪


 その後、大体の経緯は聞いた。
 こいつらもこいつらで色々揉めたらしいが、
 なんだかんだで、オレを探す事を最優先にしてくれたらしい。
 それがオレは素直に嬉しかった。

 危険人物の存在も聞いた。
 世直しマンの仇ヤムチャと、ルフィや承太郎と戦った孫悟空というヤツが近くにいる。
 ルフィは「悟空は友達だ」と言い張ったが、オレも正直信用出来ねえ。
 そして、ブチャラティや翼を殺したという謎のマーダーもいる。

 新しい情報もある。
 飛刀が話した、大阪にいる主催者打倒を目指すというヤツら。
 今からオレ達は、ヤムチャ達を避けつつ、そいつらに会う為に大阪に向かう。


 情報交換が終わる頃には、辺りは真っ暗になっていた。
 そして訪れる出発の時、事件は起こった。


<見えない未来へ>


「さて、出発の時間だぜ」
「ああ承太郎。だがちょっくら待ってくれや」
「ぬう桑原殿。いずこへ?」

「スゥ・・・
 おお~~~い!ボンチュー、ブチャラティー!
 てめえらの魂は、確かに受け取ったからなーー!」

「桑原、お主・・・」
「へへへ、ルキア。オレの声、あいつらに届いてっかな~」
「う、うむ。きっと届いておる」
「桑原殿。あまり橋から身を乗り出されるな。川に落ちますぞ」
「おい、それより何かあっちで船長が呼んでるぜー」
「ぬう、どうされたルフィ殿ー!」
「おーい、おめえらー!」
「あ?何だぁ?」

「見ろー、雪だー!」

「え?」
「雪だと?」
「ほ、本当だぁ」
「んな馬鹿な」
「うおっ、冷てえー」
「違う。これは私の能力ではない」
「むう、何故今になって・・・」
「ま、まさか、ボンチューが?」
「何の事だ桑原?」

 ダダダッ

「ボンチュー、メグー。ありがとよー!
 向こうでは、しっかり守ってやれよなー!もう妹を泣かすんじゃねえぞー!」

「お、おい桑原」
「メゲ?誰だそれ」
「へっ、細けえ事ぁ良いんだよ。
 ホラ、お前らも言い残した事あるなら言っとけや。後で後悔しねえようにな!」
「ふふふ、こやつめ」
「ルキア?」

「ボンチュー、向こうでも元気でなー!
 そして世直しマーン、バッファローマーン、守ってくれてありがとー!
 ほれ何をしておる。雷電も行け」

「ぬうっ、塾長ー!シカマル殿―っ!
 そして志半ばで散っていった塾生諸君ーっ!
 後はこの雷電に、万事お任せあれ~!ううっ・・・」

「おい何だよ、雷電。お前が泣くなよ」
「全くだ。雰囲気が湿っぽくなってしまったではないか」
「す、済まぬっ。だが、ぬ、ぬわーっ!(涙)」

「やれやれだぜ」
「ふん。ほれ承太郎。次はお主の番だぞ」
「な、何?」
「おら、早くしろよ承太郎。後が閊えてんだよ」
「ちっ。つ、つ~ば~さ~」
「おい、声が小せえぞ」
「全くだ。女の腐った様な声を出すでない」
「(プツン)・・・んだと」

「ゥオラァァ翼あぁぁあぁぁあ!!
 岡○ジャパンはオレを怒らせてるぜえええ!!!
 と、思ったけどそんな事は無かったぜサーセンwww」

「ぐおっ。み、耳が・・・」
「う、うるせえ・・・」
「ししし。ロービーンー!ウーソッープー!」
「ぐすん、ウソップの旦那~!ラーメンマーンの旦那~!」
「雪菜すわぁ~~~ん!そっちに戻ったら、直ぐ会いに行きますからねえ~!」
「キモっ」「やれやれだぜ」「あんだと・・・」「・・・!」「・・・!」


 ♪


 俄かに降りだした雪の中、
 思い思いの想いが夜空に木霊してゆく。


 友情とか、絆とか、魂とか、言葉にすると照れ臭えけど、
 今はただ、もう一度巡り会えた運命に感謝したい。


 いなくなっちまったヤツらの想いを胸に、
 歩いていこうぜ。見えない未来へ。


 ♪   ♪   ♪


【埼玉県と群馬県の境界線付近/二日目・夜中】

チームの共通方針
1、大阪に向かい、ポップ、L、パピヨンと合流する。
2、ヤムチャ達を警戒。戦力が整うまでは接触を避ける。
3、(クールな)仲間を増やす。ダイを探す(承太郎案)。
4、情報交換は済んでいる。

【モンキー・D・ルフィ@ONE PIECE】
 [状態]:両腕を始め、全身数箇所に火傷、疲労・ダメージ大
     ギア・2(セカンド)を習得、雷電に担がれている
 [道具]:荷物一式×2(片方は食料なし、もう片方は食料・水、残り3/4)
     賢者のアクアマリン@HUNTER×HUNTER、いびつなパチンコ(特製チクチク星×3、石数個)、大量の輪ゴム
     ボロいスカーフ×2、死者への往復葉書@HUNTER×HUNTER(カード化解除、残り八枚)、参號夷腕坊@るろうに剣心
 [思考]1:チームの方針に則る。
    2:"仲間"を守る為に強くなる。
    3:"仲間"とともに生き残る。
    4:仲間を探す

【空条承太郎@ジョジョの奇妙な冒険】
 [状態]:左腕骨折、肩に貫通傷、全身各所に打撲、左半身に重度の火傷(以上応急処置済み)
 [装備]:シャハルの鏡@ダイの大冒険 、飛刀@封神演義
 [道具]:荷物一式(食料4食分、水半分消費)、双子座の黄金聖衣@聖闘士星矢
     らっきょ(二つ消費)@とっても!ラッキーマン、ドーナツ状に分断された首輪
 [思考]:1.チームの方針に則る。
     2.首輪の解析。
     3.翼とブチャラティを殺害した人物を突き止め、仇を取る(ヤムチャが怪しいと睨んでいる)。
     4.主催者を『必ず』打倒する。

【雷電@魁!!男塾】
 [状態]:健康
 [装備]:木刀(洞爺湖と刻んである)@銀魂、斬魄刀@BLEACH(一護の衣服の一部+幽助の頭髪が結び付けられている)
 [道具]:荷物一式(水、食料を一日分と二食分消費)
 [思考]:1.チームの方針に則る。
     2.何があっても仲間を守る。

【朽木ルキア@BLEACH】
 [状態]:重傷、疲労。右腕に軽度の火傷 (応急処置済み)、霊力回復
 [装備]:斬魄刀(袖白雪)@BLEACH、コルトパイソン357マグナム(残弾21発)@CITY HUNTER
 [道具]:荷物一式、バッファローマンの荷物一式(3食消費)、遊戯王カード(青眼の白龍・使用可能)@遊戯王
 [思考]:1.チームの方針に則る。
     2.ゲームから脱出。
     3.仲間が死んでも、もう自分を蔑むことはしない。
     4.いつか必ず、フレイザードを倒す。

【桑原和真@幽遊白書】
 [状態]:全身各所に打撲、戦闘によるダメージ大、重度の疲労、軽度の火傷
     次元刀が覚醒(しかしまだ不安定)
 [装備]:蟹座の黄金聖衣@聖闘士聖矢
 [道具]:荷物一式(水・食料一日分消費)
 [思考]1:チームの方針に則る。
    2:友情マン達との合流(友情マンに対し多少の罪悪感)
    3:フレイザードを倒す仲間を集める(飛影を優先)
    4:ゲームの脱出


【兵庫県/二日目/夜】
【飛影@幽遊白書】
 [状態]睡眠、全身に無数の裂傷、全身各所に打撲、重傷、中度の疲労
 [装備]なし
 [道具]荷物一式
 [思考]1:基本的にどうでもいい。自由に。
    2:セーラー服の女(斗貴子)を殺す。
    3:強いやつと戦う。そのためにアビゲイルや桑原(の仲間)を探す。
    4:氷泪石を探す(まず見つかるまいし、無くても構わない)。
    5:弱い奴等とつるむ気はないが、ハーデス等に喧嘩を売るのも悪くはないと考えている。

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投下順で読む


417:「放送前のちょっとした出来事(前編)」 モンキー・D・ルフィ 439:
417:「放送前のちょっとした出来事(前編)」 空条承太郎 439:
417:「放送前のちょっとした出来事(前編)」 雷電 439:
417:「放送前のちょっとした出来事(前編)」 朽木ルキア 439:
414:一人で出来るもん 桑原和真 439:
407:彼女の功績はあまりに大きく、あまりに残酷 飛影 :[[]]

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最終更新:2024年08月03日 11:09