ジュリオ・ドゥーエ
【真名】ジュリオ・ドゥーエ
【出典】史実 【出身】イタリア
【属性】秩序・善(人) 【特性】人型
【ステータス】
筋力:C 耐久:C 敏捷:D 魔力:E 幸運:C 宝具:C++
【性別】男性 【年齢】四十代
【身長】175cm 【体重】74kg
【肌色】白 【髪色】灰褐色 【瞳色】灰色
【イメージカラー】暗雲色
【好きなもの】文学(特にダンテの『神曲』)。
【嫌いなもの】愚図な上司。混乱、雑然とした状況。
■クラス
スキル
≪狂化:EX≫
意志疎通は完全に成立する。
ただしその思考は「犠牲を厭わず勝利を得る」という一点に固定されており、そのための障害となるのであればマスターすらも排除しようとする。
マスターが彼の方針に反対するたび、強制的に令呪を一画消費させる。
■固有スキル
≪軍略:A≫
多人数戦闘における戦術的直感能力。自らの宝具行使や、逆に相手の対軍宝具への対処に有利な補整がつく。
絨毯爆撃をはじめとする新しい戦争の概念を生み出したドゥーエは最高ランクの戦術眼を持つ。
≪軍師の忠言:C≫
状況を把握、分析することにより味方側に正しい助言を与えることができる。
ドゥーエの提唱した理論は新たな戦争の形を示したが、その非人道性を巡り後世では批判の対象ともなっている。
≪軍師の指揮:C≫
自己を含め軍としての力を最大限に引き出す。
ドゥーエの指揮はただの航空機を航空戦力へと変え、戦場に新時代をもたらした。
■宝具
〈我は天空より戦場を制す〉
【ランク】C++ 【種別】対軍宝具 【レンジ】1~99 【最大補足】都市1個
イル・ドミニオ・デラリア。
ドゥーエ自身の著書。固有結界と呼ばれる大魔術。都市一つを丸ごと結界で包囲し、その内部を空からの爆撃で破壊し尽くす。内部は銃弾、焼夷弾、ガス弾、原子爆弾などあらゆる航空兵器が降り注ぎ、衝撃波と火焔旋風が吹き荒れる死地と化す。さらにこの宝具で死亡した人間の魂はドゥーエの魔力へと変換される。
人類の航空戦力が進化するほどそのダメージ数値は向上する。ただし神秘性の薄い現代兵器による攻撃であるため、サーヴァントに対してはダメージが低下する。
ドゥーエが提唱し、第二次世界大戦において数えきれないほど幾度もの虐殺を引き起こした「民間人に対する無差別攻撃」が宝具として昇華されたもの。結界内を文字通り無差別に破壊し尽くし、ドゥーエ自身の理論の正しさを証明せんとする。
発動には膨大な魔力が必要となり、並みのマスターの下ではドゥーエ本人の全魔力を合わせても使用することは不可能。もっとも、何らかの手段によって他所から大量の魔力が供給できるのであれば話は変わってくるのであろうが……。
■武器
M1891ボルトアクションライフル
■人物
【一人称】私 【二人称】君 【三人称】フルネーム呼び
○人物像
ジュリオ・ドゥーエは19世紀の中頃から20世紀初頭にかけてイタリア陸軍、次いで軍事学者として活躍した人物である。著書『制空』において航空戦力の重要性を説いた。
彼は1911年に勃発したトリポリの戦いにおいて第一飛行大隊の臨時大隊長として派遣され、航空写真による偵察、航空爆撃、空中戦による撃墜など新しい戦争の形を示した。さらにはその経験を元にイタリア初の爆撃機の開発に携わる。
第一次世界大戦においてはミラノ師団参謀長に任命されるものの、上層部との意見の対立から投獄される。後にその正当性を認められ地位回復を受けるが、職務に対する不満から軍を辞職した。
1921年、ドゥーエは自身の思想をまとめた『制空』を発表する。その内容は制空権の獲得、航空爆撃による敵の制圧によって、将来的に航空戦力が陸軍、海軍に匹敵するか凌駕するほど重要となるというものである。また同時に、新時代の戦争が軍人、民間人の区別のない総力戦となることを予言し、民間人に対する無差別爆撃こそが敵軍に致命的な打撃を与え、結果としてより犠牲を減らすことのできる人道的戦争の形式であると記している。
ドゥーエの理論は第二次世界大戦における各国の戦術、戦略に大きな影響を与えた。だがそのことがもたらしたのは都市、特に産業の拠点に対する絨毯爆撃であり、民間人の大量虐殺であった。その最たる例こそが人類最悪の所業、原子爆弾の投下である。
○性格
徹底した理論派、合理主義者。効率厨。
鋭い戦術眼と厳格な意志を持ち、目的のためならば手段を選ばない性格。勝利のためならば無関係の人間の犠牲も肯定し、魂食いさえ厭わない。
自身が戦闘力において他のサーヴァントに劣ることを理解しており、それゆえサーヴァントよりマスターをより優先して攻撃対象とする。
理路整然としたものごとを好む反面、不条理、混沌を嫌っている。理不尽な命令に対しては強い不満を示す。
詩作、特に定型詩が趣味であり、若い頃は作家を目指していた。愛読書はイタリア文学最大の傑作であるダンテの『神曲』。
○外見
四十代のチョビ髭、薄らハゲのイタリアンなおっさん。軍服に身を包みライフルを携えている。
○動機・マスターへの態度
バーサーカーとしてのドゥーエの聖杯への願いは「自論の証明」である。第二次大戦の反省から世界が彼の理論を誤りとしたことに強い憤りを感じており、その過ちを正すため新たな世界大戦を望んでいる。
マスターに対しても徹底した合理性、効率を求める。
○役どころ
一般人に対し魂喰らいを行い、魔力が十分に貯まると都市ごと全てのマスターを焼き払う。いわば時限爆弾。
完全にNPC向けでありPCでの使用は想定されていない。
○台詞例
「嘆くなかれ。これは必要な犠牲であった」
「マスター、よもや私の策を疑っておるのかね……?」
「―――何人を殺めたか、だと? 愚かな事を訊くな。元より我々サーヴァントの本質は兵器。殺戮こそが我等の本懐よ」
■ノート
本来の適性クラスは
キャスター。その場合は自身の理論の過ちを認め、歴史を改変して撤回することを目的とする。
最終更新:2016年10月08日 01:22