【元ネタ】史実、聖人伝説、魔女伝説、Walpurgis Fechtbuch I.33(剣術書)など
【CLASS】
セイバー
【真名】ワルプルギス
【異名・別名・表記揺れ】聖ヴァルブルガ、ワルプルガ、ワルブルガ、ヴァルプルギス、ヴァルボリ、ワルボーグ、マザーアース、ソードマスターなど
英字表記:Valborg, Walburg, Walburga, Waldburg, Walpurga, Wallpurgis, Walpurgis, Wilburga, Warpurg, Vaubourg, Wairurgis, Bugga, Gualburgis, Gauburge, Gaudurge, Waltpurde, Falbourg.
【性別】女
【身長・体重】165cm・54.5kg
【スリーサイズ】ふつう
【外見・容姿】のんきそうなおねーさん
【地域】フランク王国周辺(イングランド-ドイツ)
【年代】AD710-777(or779?)
【属性】秩序・善
【天地人属性】地
【その他属性】人型・聖人・魔女
【ステータス】筋力:C+++ 耐久:B 敏捷:B+ 魔力:B 幸運:B 宝具:A
【クラス別
スキル】
対魔力(全体):A+
魔術に対する防護を司る守護聖人である彼女は、自身のみならず仲間をも守る最高ランクの対魔力を持つ。現代の魔術では彼女と周囲の同陣営に傷を付けることは不可能。瞬間的になら神代の魔術にすら抵抗しうる。
騎乗:E
最低限のクラス補正。
【保有スキル】
剣匠の武練:A+
ひとつの時代のみならず、欧州の中世時代全般における剣術の基礎を完成させた武芸の手腕。心技体の完全な合致により、いかなる精神的制約、地形の不利、武器の不一致による影響下にあっても十全の戦闘能力を発揮できる。つまりどのような武器であっても剣として扱える。
聖剣認定:A
聖人特典から選択したスキル。任意の武器をAランクの"聖剣"に認定する。認定できる武器は同時に1つまでだが、瞬時に切り替えられる。"聖剣"を用いた剣技(後述)は宝具ランクの計算においてAとして扱われる。この"聖剣"は基督教の聖遺物としての聖剣であり、死徒や悪魔などに対しては自然の摂理を叩き込み再生などの超常能力を阻害する力を持つ。
心眼(真):B+
修行・鍛錬によって培った洞察力。窮地において自身の状況と敵の能力を冷静に把握し、その場で残された活路を導き出す。
【宝具】
『受け流して斬る!(パリーレン・ウント・シュナイデン!)』
ランク:_ 種別:対人剣技 レンジ:1-30 最大捕捉:3人
剣の基本にして極意。
相手の攻撃への対処と反撃を極限まで一体化したワルプルギス流剣術の極致。
状況に合わせて主に7つに大別される型が存在し、人類や怪物の行えるほとんどあらゆる攻撃に対して変幻自在の反撃を繰り出せる。
攻撃動作中の敵は剣術概念上における最も無防備な状態と見なされ、能動的に発動する必要がある(直感なども含む常時効果を発揮していないもの)防御的な何らかのスキル、宝具などの効果の恩恵を受けられない。
敵の攻撃に対する受動的な判定の際に発動する。受動判定の代わりに相手を無防備状態と見なして攻撃判定を行い、算出されたダメージ数値分敵からのダメージを減らし、同時に同じく算出された数値分敵にダメージを与える。
レンジ外からの遠距離攻撃に対して使用した場合はダメージの減少と距離接近のみにとどまり、反撃ダメージは不発となる。
『鉄甲作用(アイゼンプラッテ・ヴィルコン)』
ランク:_ 種別:対怪物剣技 レンジ:1-30 最大捕捉:3人
後世、埋葬機関に投擲体術として伝えられることになる技術の原典となる、彼女が編み出した剣技。常時発動可。
弱き人の身で強大な死徒に立ち向かうため編み出した絶技。気功に類するものではないかと思われるが詳細は不明。
近接攻撃および投擲攻撃に絶大な衝撃力、吹き飛ばし効果を任意に付与できる。魔力や武器に頼らない純粋な体術であり当然素手でも使用可能。
彼女の場合、なぜか聖剣認定した銃から発射される弾1つ1つにもこの体術が反映される。発砲した瞬間のひねりがどうとか言っているが余人には理解しがたい。
普段は攻撃力向上に使用するが、この技術を応用して武器の種別を無視した峰打ちも可能。銃弾でも峰打ちできる。
『魔女達の夜に、霧の山に篝火を焚かん(ヴァルプルギスナハト)』
ランク:EX 種別:祭典宝具 レンジ:_ 最大捕捉:_
ワルプルギスの夜。魔女の祭典。
本来は
キャスターの側面でないと持ち出せない類の宝具だが、ワルプルギスの名に付き纏う呪いのようなものとなっており、どのようなクラスで現界しても必ず所持することになる。
古代から現代に至るまでの魔女達の魂の集合体。霊基を成していないため現界にこそ至らないが、ワルプルギスには1人1人を視認できる。それぞれが気ままに振る舞うのみで制御することはできないが、現実世界へ干渉するほどの力は持たない。魔女たちは常に雑談で賑わっており、魔女たちの会話の断片からワルプルギスは様々な魔術の知識をランダムに取得する。知識を得てもワルプルギスが自力で使用できるのは低級の簡単な魔術のみであり、複雑な術式の活用には魔術師の指導を必要とする。
ワルプルギスの時代にはまだ魔女狩りの文化はないため、魔女たちに対して特別思うところはなく暖かい目線で見守っているが、邪悪な気質の者が多いことにはなんとなく気付いている。
以上のように制御できず、真名解放もできない役立たずの宝具としているが、マスターにも秘匿する真名解放の方法が存在する。
この宝具は聖杯あるいはそれに類する物を確保している時のみ真名解放できる。
真名解放を行うと魔女たちは聖杯にハッキングを行い、聖杯から魔力を吸い上げて現界する。
魔女たちは
エクストラクラス:ウィッチのシャドウサーヴァントとして一定時間ごとに順次現界し自由に行動する。魔女たちの目的は様々だが、およそ3割は邪悪で3割はいたずら好きで3割は無害である。
魔女たちが聖杯の魔力を使い切った時点で聖杯は意味消失を起こしてただの残骸となり、魔女たちも消滅する。
聖杯が緊急事態にあると判断した時のみ解体のために使用する可能性がある。
【Weapon】
『聖剣(剣・無銘)』
生前に使用していた剣の1つ。教会から支給されたもの。代行者の前身にあたる部署による造りなのか、仕込み剣になっている。
『バックラー』
小盾。受けからの返し技が主体となる彼女の剣技には不可欠のものだが、彼女ほどの達人に至ると素手や布などでも代用できる。
『聖剣(鉄パイプ)』
そこらへんで拾ったものでも剣として扱える。これなら白昼堂々と聖杯戦争やらかしても魔術の秘匿が可能なはず!(鉄パイプでコンクリート壁を両断しながら)
『聖剣(木の枝)』
鉄パイプより穏便に戦闘したい時に便利。(木の枝で自動車を両断しながら)
『聖剣(ハンドガン)』
霊体化を活用して現地調達した剣。剣らしい。
『聖剣(突撃銃)』
どこから持ってきたの……?
『聖剣(ガトリング砲)』
戦闘機から引っこ抜いてきたらしい剣。範囲制圧に優れ、剣技の精密さを減らす代わりに範囲を全体化できる。
『聖剣(ハンドグレネード)』
ねえ何これモンティパイソンでも見たの……?
【解説】
ドイツ・ハイデンハイムの修道院長。イングランドから
アングロサクソンへの宣教活動に向かった僧侶の1人。
欧州最古の剣術書の著者としても知られている。宣教の功績などから870年頃に列聖された。死後、墓石から治癒の油が染み出る奇蹟などを起こしたとされる。
列聖の日付などから、北欧の広い地域で5月に催される
地母神ホルダに由来する祭りが彼女の名と結び付きワルプルギスの夜と呼ばれるようになった。ブロッケン山に魔女が集まるという魔女伝説とワルプルギスの夜の祭りが同一視されたことから、魔女のまじないから人々を守る守護聖人としても広く信仰されている。
父は聖人
"放浪王"リチャード(リチャード・ザ・ピルグリムまたはリチャード・ザ・キング)、母は聖人
ボニファティウスの妹
ウナ、そして兄弟は
聖ヴィリバルトと
聖ヴィニボルドという、揃って聖人になる一家に生まれた。5兄弟とされるが残り2人の名は伝わっていない。
イングランドの七王国の1つウェセックスの王族とされる"放浪王"リチャードの息子ヴィリバルトは身体が弱く、3歳のときに呼吸不全の病にかかった。両親は神に祈り、ヴィリバルトが死から救われたら
修道院生活(いわゆる出家)に身を捧げると誓った。ヴィリバルトは5歳の時に奇跡的に回復し、一家は王家の資産を放棄しベネディクト会の修道院に入った。
ベネディクト会の修道士ボニファティウスは教皇から正式にゲルマニアへの伝道と教会整備の任を与えられ、722年に義兄の放浪王リチャードと2人の甥とともに出発した。当時11歳のワルプルギスはドーセットのウィンボーン修道院に預けられた。
当時のゲルマニアは人外の跋扈する魔境であった。
神の鞭をきっかけとして起こった民族大移動により人類文明がずたずたになり、そこに生まれた空白地帯に古き種族や怪物が再興していたのだ。
723年、ボニファティウスはガイスマー村で雷神トールの眷属を自称する妖樹をなぎ倒して村人を改宗させ、新たな拠点となる礼拝堂を建てたという。このようにゲルマニアには古き信仰と神秘、そして人外の怪物が色濃く残っていた。
ワルプルギスはウィンボーン修道院で20年もしくは24年または26年修行したと推測されているが、もっと短かった可能性もある。いずれにせよ、父の放浪王リチャードがローマに向かう途中のルッカで熱病で死んだという報せを聞いてから、ボニファティウスと兄弟のもとへ向かったという。
ワルプルギスはボニファティウスを慕っており、ボニファティウスと兄弟たちの助けになるべく旅立った。何人で向かったかは定かでないが、少なくとも1人の修道女
ファケーベルクを連れていたことは確からしい。ファケーベルクはヴィリバルトを慕っていたらしく、後にヴィリバルトからの聞き取りなどをもとにヴィリバルトの一生を
手記に書き上げている。
ゲルマニアに上陸するまでの航海で早速ワルプルギスは奇蹟を起こした。突然発生した嵐に対し彼女が祈ると、嵐は消え海は穏やかになった。このことから彼女は嵐からの守り、船員の守護聖人としても信仰されている。
ゲルマニアに上陸したワルプルギスはボニファティウスと兄弟を手助けし、ウィンボーンで学んだ教養や医術を現地民の教育に役立てたという。
一般に公開されていない聖堂教会の内部資料によると、当時のゲルマニアは死徒や人狼の巣窟となっていたらしく、おそらく彼女の剣技はそれらとの戦いで磨かれていったものと思われる。
欧州最古の剣術書ワルプルギス・フェヒトブーフにはワルプルギスが生徒に組手形式で剣技を指導している様子が描かれている。
ワルプルギスはゲルマニアでもいくつかの奇蹟を起こしたと伝えられている。
ある夜、貴族の娘が病で死にかけていると報せられたワルプルギスは明かりも持たずに走って向かった。途中猛犬が襲いかかったが、彼女が一声かけるとおとなしくなった。娘を看病し祈り続けていると、娘は夜明けには回復した。このエピソードにより、狂犬からの守りを司る守護聖人としても信仰されている。
その他には、産婦や飢えた子供たちなどを救った話が伝わっている。
兄の1人ヴィニボルドが死ぬと、彼女はハイデンハイムの修道士組織の長の役目を引き継ぐこととなった。
死後も893年に癒しの奇蹟を起こし、彼女の遺骸はあちこちの教会へ分配されることになった。特に1000年代頃には彼女の人気が最高潮に達し、ドイツ、オーストリア、南チロル、スイス、オランダ、ベルギー、ルクセンブルグ、フランス東部・北部などに彼女の
遺骸を象徴とした教会が建てられた。
また北欧の民間信仰の
トウモロコシの母の慣習とも同一視され、ワルプルギスにトウモロコシや、トウモロコシを模した
コーンドーリィが捧げられることもある。
欧州最古の剣術書の写本は師匠役の女性司祭と生徒役の女性の2人が斬り合うイラストと文章で構成されており、一部のページでは師匠役の女性の名前がワルプルギスと書かれている。司祭によって徒弟や民間人への護身の剣術指導を行うために用意されていたと推測される。中世の剣術についての貴重な資料。
特技: 剣術、応急手当、医術、読み書きの指導
好きなもの: 祈祷、修練、教導、トウモロコシ
嫌いなもの: 怠惰、殺戮
願い: 聖杯で叶えたい願いはないが、乞い願われる守護聖人として、善良あるいは信念の強いマスターの願いはできるだけ叶えようとする。ただし自身の倫理観による判断を優先する傾向にある。
【一人称】わたし 【二人称】あなた、-さん 【三人称】彼/彼女、-さん
【因縁キャラ】
ボニファティウス:ワルプルギスが慕う叔父。生まれた時の名はウィンフリート。ローマ教皇から"善をなす者"を意味するボニファティウスの名を与えられゲルマニアへの伝道の使命を授かった。守護聖人としての持物に"剣"が含まれ、ワルプルギスの剣の師匠であった可能性もある。人間に対しては不殺を貫いていたらしく、フリースラント伝道の際に武装した現地人集団に対して自分の武器を置いて説得をしたが殺されたという。
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セリフ集 |
セイバー ワルプルギス
FGO風台詞
召喚:「セイバー、ワルプルギス参上! 困ったことがあるならお姉さんにお任せください!」
戦闘開始1:「お姉さんとお稽古の時間ですよっ」
戦闘開始2:「わたしの剣を伝授しましょう。いざ!」
スキル使用1:「少しペースを上げますかっ」
スキル使用2:「興が乗ってきましたよ」
攻撃1(アーツ):「せいっ」
攻撃2(クイック):「とうっ」
攻撃3(バスター):「どっせい!」
EX1(剣):「守りが甘い! せいせいせいせいせいっ!」
EX2(グレネード):「秘剣! グレネードっ!」
EX3(ガトリング):「(長く続く銃声)……峰打ちです」
宝具選択:「いつでもやれますよ。これぞ常在必殺の心構え」
宝具:「━━━打ち合うは剣。━━━打ち合うは心。━━━剣は時に口よりも雄弁となります。いざ存分に語り合いましょうっ! パリーレン・ウント・シュナイデンっ!」
小ダメージ:「おっと」
大ダメージ:「くっ」
戦闘不能1:「わたしの力、お役に立てたでしょうか……?」
戦闘不能2:「お見事……」
勝利1:「いい汗かきました」
勝利2:「お疲れ様でした」
暇・出撃:「わたしはいつでも万端ですよっ」
マスターについて:「信仰上の理由によりあなたを主(マスター)とは呼べませんが、采配は信頼していますよ。これからもお願いします」
主従関係について:「わたしは万民に仕え、弱きを助け悪事を挫くためにここにいます。それがひいては[マスター名]さんのためにもなると、信じていますよ」
中国系サーヴァント所属時:「大陸の武侠という達人たちは武術で相手を爆発させることができると聞きます。わたしも試行錯誤しているのですがなかなか難しく……人形劇? 実戦ではなく人形劇の演出? サンダーボルトなファンタジー? なるほど! 大陸の達人たちは人形の操演に武術を役立てているんですね! これはぜひ人形の操演者に弟子入りして爆発剣技の秘伝を学ばなくては……」
好きなこと:「好きなことですか? 鍛練や祈祷は純粋な嗜好目的というわけでもないから置いておくとして……トウモロコシですかね?」
嫌いなこと:「嫌いなこと……苦しむ人々を前にして助けることができないのはこたえますね」
聖杯について:「わたしに必要なものではありませんが、あなたに必要ならば取ってきますよ」
絆1:「[マスター名]さんも剣を学んでみませんか? 今ならお姉さんがつきっきりで指導できますよ」
絆2:「期待してたのと違う、ですか? 後ろから手取り足取り? いえいえ、剣は対面で打ち合って学ぶのが一番いいんですよ」
絆3:「なかなか筋がよくなってきましたね。こうしていると開拓地の村で護身の剣を教えていたときを思い出します」
絆4:「剣の道は万事に通じると言います。あなたが何の道を選ぶにせよ、糧になるはずです」
絆5:「剣の極意は、相手と呼吸を合わせることです。すなわち、剣を通して敵と対話し、理解を深め、絆を結ぶんです。魔術師の戦いにも通じるはずです。憎しみに曇らず、敵を見定める。……あなたなら、できるはずです」
イベント:「祭りですか? こういう時くらいは祭典宝具を解放するべきでしょうか……」
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最終更新:2016年10月21日 12:25