ジェームス・ウォーレン・ジョーンズ

【出典】史実
【クラス】アサシン
【真名】ジェームス・ウォーレン・ジョーンズ
【性別】男性
【属性】混沌・悪
【ステータス】筋力:E 耐久:E 敏捷:E 魔力:D 幸運:C 宝具:A

【クラス別スキル
気配遮断:-
固有スキルにより気配遮断スキルは失われている。

【固有スキル】
偽りの救世主:EX
かつては聖職者として活動したものの、その過程で精神が歪み、最終的に狂気に落ちたものの証。
高ランクの精神汚染、煽動、E-程度のカリスマなどを複合した特殊スキル。
自らを救世主と自称しているが、まっとうな人間から見ればそのふるまいはあまりにも横暴で愚かしく、
とてもそのようには見えない、救世主のなりそこないですらない悪鬼である。
しかしその呪いじみた弁舌で、時には民衆を統率――否、洗脳し、己を否定するものを否定する。
対魔力や精神干渉を防ぐスキル、あるいは理性を失っているものでない限り、無差別に周りの人間を狂気に陥れる悪辣なシロモノ。
また、このスキルを持つものは必然的に他者の前に立たなければならないので、自らのクラススキル・気配遮断を打ち消してしまう。

啓示:E-
"天からの声"を聞き、最適な行動を取る。
目標の達成に関する事象すべてに適応するスキルだが、彼の持つスキル[偽りの救世主:EX]により、
ノイズがかったラジオのように幻聴と妄想が入り混じり、さらには聞こえる声がすべて彼のいいように解釈されてしまうため、
ほとんど意味を成さない。ごくごくまれにうまく活用できる程度。

【宝具】
『此より先は我が理想郷、人民寺院(ピープルテンプル・ジョーンズタウン)』
ランク:A 種別:対人宝具 レンジ:10~100 最大補足:1000人
彼の業が昇華され、宝具になったもの。
生前、莫大な財産をなげうって作り上げた「ジョーンズタウン」を再現する。
この宝具で再現されるのは、「人種差別撤廃」を掲げて始まり、貧富の差が解消された万人の理想郷ではなく、
いつしか歪んでいき、完全な「カルト」化したジョーンズ"だけ"の理想郷である。
「再現する」とは言うが、ジョーンズは魔術師ではないので魔術的な類は使えないので、
実際にその場にかつてあった「ジョーンズタウン」を展開することは出来ない。
己の内にある、狂気、妄執、思想、ありとあらゆるねじれ曲がったモノを行使し、
範囲内の人々を一時的にかつてジョーンズが敷いた恐怖政治の中に叩き込むことで、"擬似的"に「ジョーンズタウン」を再現するのである。
「非人道的な世界への抗議」を歌った唄とともに展開されたこの宝具に巻き込まれた人間は、否応なしにジョーンズの狂った思想に賛同しなくてはならなくなる。
これはもはや洗脳の域を超えた「呪い」であり、その「呪い」に汚染された者はジョーンズの傀儡となってしまう。
対抗するには高い対魔力、精神干渉を防ぐスキルを有する。
すなわち、ジョーンズのスキル[偽りの救世主:EX]を防ぐことのできるものならばある程度はこちらも対抗できるが、
こちらはジョーンズのさらに強い意思によって意識的に発動されているので、
[偽りの救世主:EX]を防ぐことが出来ても完全にシャットアウトできるとは限らず、それができなければある程度は呪いの影響を受けてしまう。
しかし、あくまで一時的なものであるため、効果が切れてしまえばすぐにこの呪いから開放される。
また、使用するにもマスター側に莫大な魔力消費が必要となり、一流と呼ばれる魔術師の持つ魔術量を持ってさえも、
かつての「ジョーンズタウン」に準ずる範囲を再現するには難しい。
かなり燃費が悪く、使い勝手の酷い宝具といえる。

【解説】
かつてアメリカ、ガイアナにあった、「人民寺院」と呼ばれるカルト宗教の教祖。またの名を「ジム・ジョーンズ」。

不遇な環境に生まれた彼は、幼い頃から敬虔なクリスチャンであった。
神を信じれば、きっと差別や貧富の差など、残酷な世界はなくなると信じて疑わず、やがては自身で「人民寺院」結成し、
自分のような恵まれない人々を救うための活動をしていた。

しかし、まさに「激動」の二文字だった時代の流れに巻き込まれたジョーンズは、その尊い思想を次第に歪めてしまう。

教会を移転して間もなく、ジョーンズは幼い頃から信じていた教義を否定したのだ。
「アダムとイヴが存在して人類が生まれたというのなら、なぜ我々はここにいるのだ?
 こんなでたらめな神のことを信じてもいいのか?
 私はこんなものを認めない。天国などありはしない。あるのは我々のいる現実という名の地獄だけだ」
そうして「聖職者」から「革命家」になってしまった彼は、時を重ねていくごとに暴走していく。

「自分の運営する寺院の中のみ救いがある」――――。

最初の頃に説いていた教義を改めてしまったジョーンズは、そのときすでに狂っていた。
マスコミなど、彼を否定するものを恐れるがあまり、多大な量の薬を服用していたのである。
彼は外からの攻撃を過剰に恐れた。皮肉にも、弱者を救う変わり者だ、と罵られた過去のトラウマによって。

そうして行き着いたのは、ガイアナのジャングルを切り開き、作り上げた自分だけの理想郷、「ジョーンズタウン」。

もはや「聖職者」でもなく、「革命家」でもない、恐るべき「暴君」となったジョーンズは最期、
狂った思想に自分自身が飲み込まれ、およそ900人以上の信徒を引き連れて、集団自殺を遂げた。

――――平和に生きられないなら平和に死んでいこう。
――――我々は自殺をしなかった、我々は非人道的な世界の状態に抗議するための革命的自殺をした。

もっとも、それは彼の言い分であり、中には当然のように死にたくなどなかったものもいた。
そういったものは皆、自殺を無理やりに強要された。それでも聞かなかったものは、銃殺された。
殺された、のである。

これが、ジョーンズがアサシンとして召喚された所以。
集団自殺を遂げた900人以上の信徒の中にどれだけそういったものが存在したのか、
「人民寺院」自体が消滅した今となってはまったくの謎であるが、
数え切れないほどの人間をジョーンズは僅かな時間で"殺戮"したのである。

【性格、身なり、戦闘スタイル】
少しふくよかで、いかにも胡散臭そうな中年の男性。
イメージとしてはポケモンのクセロシキの髪を白髪交じりの黒色にし、普通のサングラス、スーツを着せたような感じ。
自称『救世主』だが、はっきりいってそんな器ではない。
傲慢で、さらには性別など見境なく人に手を出そうとする異常性欲のセクハラジジイ。よって、マスターと友好的な関係を結ぶことはまず不可能である。
さらに、サーヴァントとして召喚されたものの普通のおっさんなので、戦闘力はほぼ皆無に等しい。
宝具抜きで出来ることと言えば、スキルで人を洗脳し、操り、それを自分の武器として仕向ける程度。
相手のマスターやサーヴァントを操ることができればかなり戦えそうではあるが、対魔力持ち、または狂化が付与され理性を失ったサーヴァントには効かず、
マスター側もある程度の魔術師であればシャットアウトが出来てしまうのでそう甘くない。
なら宝具を使えばどうなのかといえば、ジョーンズの宝具は無差別に人を呪い、傀儡にしてしまう――すなわちそれは、自分のマスターも含まれるのである。
これに対抗できない自身のマスターを巻き込んでしまえば、マスターという鎖から解き放たれたジョーンズはたちまち暴走し、周囲を地獄絵図に変えてしまう。
そうなってしまえば監督役から討伐司令が出され、他の陣営に一網打尽にされてしまうし、宝具の燃費がものすごく悪いので、
しまいにはマスターの魔力をすべて使い切ってしまうだろう。とてつもなく使い勝手の悪いハズレサーヴァントである。

+ セリフ集
召喚:「我が名はジェームス・ウォーレン・ジョーンズ! さぁ、ともに世界を救おうではないか!」

レベルアップ:「すばらしい供物だ。救世主たる私にふさわしい!」
霊基再臨:「私の理想郷がさらなる高みへと近づいたな」
その2:「じつにいい。じつに心地よい。これが真なる幸福というものである」
その3:「ああ……!! 嬉しい、嬉しいよ……!! 私は君という、我が子に等しい者に召喚されて本当に嬉しい……!」
最終:「さぁ――準備は整った。○○(マスターの名前)、これで君にも、この幸せを、この愛を、伝えることができる。
    この、欺瞞に満ち、腐り果て、神から見放された世界を救いに行こう――!!」

開始:「私は解放者である! 救世主である! この私を否定するならば、
    我が身をもってその筆舌に尽くし難き愚かさを知らしめよう!」
その2:「救世の第一歩である! 歩みを止めるな、ただ前へ進むのだ! 
    どんなに辛くとも、私のこの愛で君たちの暗く不安な道を照らしてやる!」

スキル:「聞け、この誇り高く、尊き理想を!」
その2:「真なる幸福はここにある」
選択:「いいだろう」
その2:「ふむ」
その3:「それでいいのだな?」
攻撃:「ゆけェッ!!」
その2:「幸福を与えよう――!!」
その3:「震えろ!!」
EX:「君が私を否定するのなら、私はすべてをもってそれを否定しよう!!」

宝具選択:「皆の者、集まるのだ! 今此処に、魂の開放を宣言する!!」
宝具:「――今こそ最期の時。刮目せよ、これが我が理想の果て!
   『此より先は我が理想郷、人民寺院(ピープルテンプル・ジョーンズタウン)』!!」

小ダメージ:「ぐっ」
大ダメージ:「巫山戯るなァッ…………!!」

戦闘不能:「これはただの死ではない……革命、革命なのだ……」
その2:「まだだ、まだ終わらぬ……私の理想はまだ……」
勝利:「狂った世界よ! 腐り果てた現実よ! これが革命、救世である!!」
その2:「素晴らしい……! 深く、深く、私はお前たちを愛そうじゃないか!!」

会話:「やあ○○(マスターの名前)。今日も天気がいいね。それでは本日も私の理想のために営みをしようではないか」
その2:「アサシン……? なにを言っている? 君は頭がオカシイのかね?
    私は解放者だ。救世主だ。二度とそのような戯言を私の前でしないで欲しい」

その3(マスターが女性の場合):「○○、よく見ると君はとてもいい体つきをしているね。
               どうだい。私にひとつ、本当の愛というものを教えてもらいたくはないかい?」
その3(マスターが男性の場合):「ほう……。○○。君の身体から、とてつもなく蠱惑的なリビドーを感じるよ。
               どうだい。ここらでひとつ、私とともにベッドへ……え? 自分は男だ? そんなの関係ないだろう!」

その4:「おっとすまない、手が滑った。なあに、怒ることはない。
    私の滑らせた手が、たまたま君の身体の魅力的な部分に当たってしまっただけだよ」
その5:「おはよう、○○。今日も日課のハグとキスを……え? そんな日課なんてない? そんなバカな!!」
その6:「どうして性別問わずセクハラする……だって? セクハラと呼ばれるのは侵害だが、『英雄色を好む』という言葉もあるだろう?
    そういうことさ。ん? あなたは英雄ではあるない以前に聖職者では、だと? いやいや、考えてもみたまえよ。
    聖職者とは、すなわち人々を救う者。人々を救うことは救世に当たる。そして世界を救うものとなれば、まさに英雄ではないか。
    ほら、そこになにも変わりはないのだよ」

好きなこと:「好きなこと? それはもちろん、幸福なことさ。人々が幸せであればあるほど、私の理想に近づくからね」
嫌いなこと:「嫌いなこと……私は誰かに自分の思想を否定されるのが嫌いでね。生前はもし真っ向から反抗するような者がいたのなら、
       それを全力でそれを潰しにかかったものさ。だからどうか、君も気を付けたまえよ? 私を敵に回すとなにをしでかすか自分でもわからんからな!」

聖杯について:「聖杯、か。私がただのクリスチャンだった頃、そんなものがあると聞いたことがあるよ。
        当時の私ならそんなもの必要ないと一蹴するところだが、今の私は救世主だからね。
        とにかく、私の理想の果て――ユートピアであるジョーンズタウンを此処にもう一度完成させられるのなら――
        んん……? おかしいな、なにかが。なにか、致命的なものが私の中から欠落しているように思えるぞ……?
        ……でも、忘れてしまった、ということなら、きっとその程度のものだったのだろう。気にするな」

絆:「君をマスターと呼べ、と? ハハハ、面白いジョークだ。確かに、私は君のサーヴァントで、君は私の召喚者。
   つまりそれは君が私のマスターに当たるということなのだろうが――――
   それ以前に、私は救世主だからな? それなのに上下関係を強いるとは、不敬にも程があるぞ?」
その2:「ふむ……。少しは身の程を知って振る舞いを改めたようだな、○○。とてもいいことだと思うよ」
その3:「愉快愉快! 最近の君の働きは実に素晴らしい! 少しは信頼できるようにはなってきたな!!」
その4:「君の最近の働きには目を見張るものがあるな。どうだ? 君さえ良ければ私の右腕として近くにつかせてやってもいいのだが」
その5:「うむ。もう、私からはなにも言うことはない。君には、この私が全身全霊を持って真なる幸福と、愛を捧げようじゃないか」

イベント:「ほう……、どうやらとてもすばらしい祭りがやっているようだな。いいことだ。人と人が織りなす営みこそ、幸せの証。
      さあ、私達もそれに参加しようではないか!」
誕生日:「今日は君の誕生日のようだな。自分が生まれた日を祝うのは、人だけが与えられた唯一の特権。とても素晴らしい日になることを心から祈るよ」



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最終更新:2016年10月02日 19:16