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姉たちとつかさ

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 休日。今日はかがみが風邪をひいて寝ている。
 そんなある日のおはなし。


 姉たちとつかさ


【つかさ編】

 今、私は家族で映画を見ているところ。
 まつりお姉ちゃんが友達から借りてきたんだって。
 かがみお姉ちゃんが見れないから、明日にしないかと聞いたけど、
 明日返す約束らしいから、今日こうしてみんなで見ているの。
 でも、その映画っていうのが……

「うぅ…怖いよ、お姉ちゃん……」

 とっても怖い、ホラーの映画。みんなこういうの見て平気なのかな。
 怖い映画とか見ると、いつも夜眠れなくなっちゃうけど、
 こういうのって、私だけ……?





 夜。やっぱり怖い。さっき見た映画のシーンが頭から離れないし、
 そのせいか、さっきから物音がするたびにビクビクしてしまう。
 こういうときは一人だと心細くて、ついかがみお姉ちゃんのところへ
 いっちゃうけれど、今日は風邪で寝ているし、迷惑だよね。
 ……でも、やっぱり怖いものは怖い。




【まつり編】

 コンコン。
「お姉ちゃん、入っていい?」
 つかさだ。何か用かしら。
「いいわよ」
 そう答えると、つかさが入ってきた。

「どうしたの?」
「えっと、さっき見た映画が怖くて…その、それで寝れなくなっちゃって。
 それで、一緒に寝てもらえないかなって。ほら、かがみお姉ちゃん、
 風邪ひいてるでしょ?だから…」

 高校生にもなって、一人で寝れないのか。
 まあ、つかさらしいといえばつかさらしいか。
「いいわよ」
 そう言って一緒に布団に入る。

「つかさは、本当に怖がりよね。
 こういうときって、いつもかがみのところで寝てるの?」
 少し前にも、私が怖い映画を借りたことを思い出し、聞いてみた。
 あの時もつかさはかなり怖がっていた。
「うん。誰かと一緒にいると、安心できるから」
 つかさの怖がりは、昔から変わらないみたいね。

「おやすみ、つかさ」
「おやすみなさい、お姉ちゃん」

 そういえば、つかさが私に甘えてくるなんて、久しぶりね。
 昔はかがみもつかさも私を頼ってくることも多かったけど、
 かがみはだんだんとしっかりしてきたし、それにつれて
 つかさはかがみの方に頼ることが多くなってきてしまったから。
 それはそれで、少し寂しい気もする。
 そういえば、私にも姉さんを頼っていた時期がある。
 もしかしたら、姉さんも同じ寂しさを感じるのかもね。
 つかさはいまでもかがみに頼り、甘えている。
 でも、それはかがみも同じ。
 あの子はしっかりしてるけど、結構寂しがり屋だから、
 かがみの方がつかさから離れられないんじゃないのかしら。

 気がつくと、つかさはもう眠っていた。
 私も寝るとするか。
「おやすみ、つかさ」
 そう言って私も眠りについた。



【いのり編】

 朝。着替えを済ませて部屋を出ると、まつりとつかさがいた。
 いつも起きるのが遅いつかさが、今日は私と同じくらいの時間に起きている。

「つかさがこんな時間に起きるなんて、珍しいわね。」
 私がそう言うと、まつりがその理由を説明してくれた。
「それがね、つかさったら昨日の映画が怖くて寝れないからって、
 私のところへ来たのよ」
「だって、本当に怖かったから…」

 なぁんだ、そういうことか。
 それで、一緒に起きてきたのか。
 こういうとき、つかさならかがみのところへ行きそうだけど、
 かがみは風邪で寝ていたしね。

「そういえば、少し前にもまつりが怖い映画を借りてきたけど、
 あのときはかがみのところへ行ったの?」
「うん。ああいうの見ると、一人だと心細くなっちゃって」
 つかさが甘えんぼなのは、今でも変わらないみたいね。
 高校生にもなって、そんなので大丈夫なのだろうか。
 姉として、そう思ってしまう。
 でも……

 まつりもかがみも風邪のときなら、私のところへきてくれるのかしら、と
 ついそんなことを、考えてしまうのだった。












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  • つかさ可愛いですね! -- チャムチロ (2012-09-11 20:09:48)

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