明日へに戻る
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
(こなた視点)
「こなたお姉ちゃん。お願いがあるの」
年が明けて三が日が過ぎた日の夜、パジャマ姿のゆーちゃんが覗き込んできた。
ゆーちゃんの下から見上げる目線は殺人的な威力があり、拒否権の発動は極めて困難だ。
「何かな、ゆーちゃん」
「あのね…… 耳掃除して欲しいの」
「ほえ? 」
私は、思わず間抜けな声をあげてしまった。
それって何て王道シチュ?
「駄目…… かな」
年が明けて三が日が過ぎた日の夜、パジャマ姿のゆーちゃんが覗き込んできた。
ゆーちゃんの下から見上げる目線は殺人的な威力があり、拒否権の発動は極めて困難だ。
「何かな、ゆーちゃん」
「あのね…… 耳掃除して欲しいの」
「ほえ? 」
私は、思わず間抜けな声をあげてしまった。
それって何て王道シチュ?
「駄目…… かな」
ゆーちゃんがしょんぼりとうなだれる。俯き加減もメガトン級の破壊力だ。
「あ…… 違うよ。あまりにも萌えのツボにはまっただけで、全然、おっけーですじょ」
何か語尾がおかしくなっているが、細かいところは気にしない。
「ありがとう。こなたお姉ちゃん! 」
「うおっ、ゆーちゃん。耳掻きもったまま倒れるのは危なっ」
「あ…… 違うよ。あまりにも萌えのツボにはまっただけで、全然、おっけーですじょ」
何か語尾がおかしくなっているが、細かいところは気にしない。
「ありがとう。こなたお姉ちゃん! 」
「うおっ、ゆーちゃん。耳掻きもったまま倒れるのは危なっ」
お風呂あがりのゆーちゃんが、あどけない顔を膝の上にのせている。
髪からはシャンプーの香りが鼻腔をくすぐり、脳みそが蕩けそうになる。
暴走しそうになる本能を懸命に抑えながら、耳の奥を覗き込むと、一人では取ることが
困難な垢が奥の方にみえる。
「ゆーちゃん。動かないでね」
「う、うん」
ゆーちゃんの身体に緊張が走る。
私は渡された耳掻きを持って、ゆっくりと耳にあてる。
髪からはシャンプーの香りが鼻腔をくすぐり、脳みそが蕩けそうになる。
暴走しそうになる本能を懸命に抑えながら、耳の奥を覗き込むと、一人では取ることが
困難な垢が奥の方にみえる。
「ゆーちゃん。動かないでね」
「う、うん」
ゆーちゃんの身体に緊張が走る。
私は渡された耳掻きを持って、ゆっくりと耳にあてる。
「んん…… 」
微かな喘ぎ声がもれる。うーむ。ゆーちゃんは本気で悩殺するつもりなのだろうか。
動きの一つ一つが萌え要素となっていて、身動きがとれない。
「どうしたの? おねえちゃん」
不思議そうな顔をするゆーちゃんに、慌てて答える。
「ゆーちゃんが可愛すぎて、耳掃除が進まない…… なんて」
私の言葉に、ゆーちゃんの耳が真っ赤に染まった。
微かな喘ぎ声がもれる。うーむ。ゆーちゃんは本気で悩殺するつもりなのだろうか。
動きの一つ一つが萌え要素となっていて、身動きがとれない。
「どうしたの? おねえちゃん」
不思議そうな顔をするゆーちゃんに、慌てて答える。
「ゆーちゃんが可愛すぎて、耳掃除が進まない…… なんて」
私の言葉に、ゆーちゃんの耳が真っ赤に染まった。
「お姉ちゃん。ありがとう…… 」
この場面で、感謝の言葉が出てくるところがいじらし過ぎる。
ひよりんが同人誌のネタにしてしまう理由が痛いほどよく分かるが、このままでは
肝心の耳掃除が進まないなあ。
この場面で、感謝の言葉が出てくるところがいじらし過ぎる。
ひよりんが同人誌のネタにしてしまう理由が痛いほどよく分かるが、このままでは
肝心の耳掃除が進まないなあ。
私は、ゆーちゃんの少しだけ濡れた髪に右手をあてて、頭を固定する。
それから目を細めて、可愛らしい耳たぶから順に耳掻きをあてていく。
「ん…… くすぐったいよ」
「がまん。がまん」
微かにむずがるゆーちゃんに囁きながら、先端を少しずつ外耳へともぐりこましていく。
「んっ、んんっ…… 」
しかし、ほんの少しだけ耳掻きを動かすだけで、ゆーちゃんは震えて動いてしまう。
いつまでも浮かれている訳にはいかない。間違って鼓膜でも傷つけてしまったら大変だ。
それから目を細めて、可愛らしい耳たぶから順に耳掻きをあてていく。
「ん…… くすぐったいよ」
「がまん。がまん」
微かにむずがるゆーちゃんに囁きながら、先端を少しずつ外耳へともぐりこましていく。
「んっ、んんっ…… 」
しかし、ほんの少しだけ耳掻きを動かすだけで、ゆーちゃんは震えて動いてしまう。
いつまでも浮かれている訳にはいかない。間違って鼓膜でも傷つけてしまったら大変だ。
かなり慎重になって、奥に張り付いているある垢をゆっくりと取り出しにかかる。
「んくぅ―― 」
敏感な部分をくすぐられて、ゆーちゃんが悲鳴をあげるけど、今度ばかりは動かしてはいけない。
「ゆーちゃん。我慢して! 」
「う、うん」
必死に身体を固くして、頑張っているゆーちゃんの期待に応えるべく、先端に乗せた垢を
ゆっくりと引き上げていく。
「と、とれた」
私が歓声をあげると同時に、ゆーちゃんは、ぷはぁと大きく息を吐き出して脱力した。
もしかして、ずっと息を止めていたのかな?
「んくぅ―― 」
敏感な部分をくすぐられて、ゆーちゃんが悲鳴をあげるけど、今度ばかりは動かしてはいけない。
「ゆーちゃん。我慢して! 」
「う、うん」
必死に身体を固くして、頑張っているゆーちゃんの期待に応えるべく、先端に乗せた垢を
ゆっくりと引き上げていく。
「と、とれた」
私が歓声をあげると同時に、ゆーちゃんは、ぷはぁと大きく息を吐き出して脱力した。
もしかして、ずっと息を止めていたのかな?
耳掻きを逆さにして、梵天とよばれる白い綿菓子のような部分で、細かいホコリをとる。
最後に耳の下をとんとんと叩いて、左耳の掃除は終了だ。
最後に耳の下をとんとんと叩いて、左耳の掃除は終了だ。
「ゆーちゃん。逆の方、やるよ」
「うん。お姉ちゃん」
ゆーちゃんが、『こっち側』を向いて、私の顔を見上げる形になる。
「お姉ちゃん。今度は優しくしてね」
「萌えるけど、いろんな意味でちがうよ。ゆーちゃん」
突っ込みどころ満載なやりとりをしてから、掃除をしようと耳掻きを持つ。
しかし、ゆーちゃんは不満そうにほっぺたを膨らましていた。
「うん。お姉ちゃん」
ゆーちゃんが、『こっち側』を向いて、私の顔を見上げる形になる。
「お姉ちゃん。今度は優しくしてね」
「萌えるけど、いろんな意味でちがうよ。ゆーちゃん」
突っ込みどころ満載なやりとりをしてから、掃除をしようと耳掻きを持つ。
しかし、ゆーちゃんは不満そうにほっぺたを膨らましていた。
「ど、どうしたの? 」
私は、いきなりご機嫌斜めになったゆーちゃんに問いかけると、頬を膨らましたまま
かなり低い声を出した。
「お姉ちゃんの方が胸…… ある」
「へっ? 」
私は瞼をぱちくりさせて、次の瞬間には、お腹を抱えるほど笑ってしまった。
「お、お姉ちゃんの莫迦! 」
「ごめん。ごめん」
こみ上げる笑みを抑えながら、ゆーちゃんをなだめにかかる。
「胸ランクは同じ極小だけど、私より2年下なんだし、胸の大きなゆい姉さんもいるし、
ゆーちゃんの方が希望あるよ」
自分で言ってて情けなくなってしまうけど、ゆーちゃんが膨れたままでは耳掃除が進まない。
私は、いきなりご機嫌斜めになったゆーちゃんに問いかけると、頬を膨らましたまま
かなり低い声を出した。
「お姉ちゃんの方が胸…… ある」
「へっ? 」
私は瞼をぱちくりさせて、次の瞬間には、お腹を抱えるほど笑ってしまった。
「お、お姉ちゃんの莫迦! 」
「ごめん。ごめん」
こみ上げる笑みを抑えながら、ゆーちゃんをなだめにかかる。
「胸ランクは同じ極小だけど、私より2年下なんだし、胸の大きなゆい姉さんもいるし、
ゆーちゃんの方が希望あるよ」
自分で言ってて情けなくなってしまうけど、ゆーちゃんが膨れたままでは耳掃除が進まない。
「そっかあ。こなたお姉ちゃんより希望あるんだ」
あのですね、ゆたかさん。そういう言い方は『私』が傷ついてしまいますヨ。
「そ、そうだね」
心で泣いても笑顔。とにかく、ゆーちゃんの機嫌がなおったから良しとしよう。
「ゆーちゃん。始めるよ」
「うん。お姉ちゃん」
あのですね、ゆたかさん。そういう言い方は『私』が傷ついてしまいますヨ。
「そ、そうだね」
心で泣いても笑顔。とにかく、ゆーちゃんの機嫌がなおったから良しとしよう。
「ゆーちゃん。始めるよ」
「うん。お姉ちゃん」
右耳の掃除は悪戦苦闘することもなく、すんなりと終わった。
最後にゆーちゃんの耳垢を集めた白いティッシュを見せると、ゆーちゃんは
「えっ、こんなにあるの? 」
と、目を丸くして驚いていた。
これを売るといくらになるのかなと、一瞬でも考えた私は、いろいろな意味で
終わっているような気がしないでもない。
最後にゆーちゃんの耳垢を集めた白いティッシュを見せると、ゆーちゃんは
「えっ、こんなにあるの? 」
と、目を丸くして驚いていた。
これを売るといくらになるのかなと、一瞬でも考えた私は、いろいろな意味で
終わっているような気がしないでもない。
(了)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
Inter ludeへ続く
Inter ludeへ続く
コメントフォーム
- そのティッシュをお譲り頂きたいのですが、おいくらなら・・・? -- 名無しさん (2008-12-28 16:53:37)