今日、長年連れ添ってきた親友に先立たれてしまった……。
ずっと大切にしてきたのに、ちょっとした事故で彼女は二度と動かなくなった。
出合ったときからの思い出だけが、走馬灯のようによみがえる。
ずっと大切にしてきたのに、ちょっとした事故で彼女は二度と動かなくなった。
出合ったときからの思い出だけが、走馬灯のようによみがえる。
――それまで私は、誰とも触れたことがなかった。
触れようと試みることもなかった。
そんな状況を打破してくれたのは、彼女だった。
彼女と一緒にいると、"楽しい"や"嬉しい"とは少し違う、不思議な気持ちになれた――。
触れようと試みることもなかった。
そんな状況を打破してくれたのは、彼女だった。
彼女と一緒にいると、"楽しい"や"嬉しい"とは少し違う、不思議な気持ちになれた――。
彼女には姉妹がいて、年をとるごとにお姉さん然としていった。
そんな彼女を、自分は羨ましく思っていたのかもしれない。
ときには乱暴に扱ったり、冷たくあたったりもした。
でもそれは、なんとも表現できない心の中を隠すための行為だった。
そんな彼女を、自分は羨ましく思っていたのかもしれない。
ときには乱暴に扱ったり、冷たくあたったりもした。
でもそれは、なんとも表現できない心の中を隠すための行為だった。
"もしかしたら、恋をしているのかもしれない"
そう考えたこともあったが、世間がいう『常識』では、
二人の間で愛が成立することはありえないはずであった。
禁断の恋、一方向だけの愛。
そう考えたこともあったが、世間がいう『常識』では、
二人の間で愛が成立することはありえないはずであった。
禁断の恋、一方向だけの愛。
P.M.10:25 泉家
「いや~~!! わたしの幼馴染が……」
こなたの私室から、部屋の主の声が聞えた。
彼女の前にはピンセット、螺旋回し、刷毛、ガワの外された携帯ゲーム機が置かれている。
随分と日焼けし、変色したプラスチックからは、数年とは思えない年季が感じられた。
「うかつに解剖してゴメン……。お願い、生き返って!」
持ち主の呼びかけにも、音声認識機能のない旧式GBは無反応である。
こなたの私室から、部屋の主の声が聞えた。
彼女の前にはピンセット、螺旋回し、刷毛、ガワの外された携帯ゲーム機が置かれている。
随分と日焼けし、変色したプラスチックからは、数年とは思えない年季が感じられた。
「うかつに解剖してゴメン……。お願い、生き返って!」
持ち主の呼びかけにも、音声認識機能のない旧式GBは無反応である。
なぜこのようなことになってしまったのか。
それは音量ダイヤルの感度が悪くなったGBを、こなたが修理しようとしたところから始まる。
埃を巻き込んだだけだから中を開けて掃除すれば直る! と確信したこなたは、手馴れた様子で埃を除去していった。
しかし、ピンセットへの力の入れ加減を間違え、基盤を傷つけてしまったのだ。
それは音量ダイヤルの感度が悪くなったGBを、こなたが修理しようとしたところから始まる。
埃を巻き込んだだけだから中を開けて掃除すれば直る! と確信したこなたは、手馴れた様子で埃を除去していった。
しかし、ピンセットへの力の入れ加減を間違え、基盤を傷つけてしまったのだ。
「うう、もう二度と解剖なんかしない。クソゲーやっても投げたりしないから、戻ってきて!! マイ・ラバー」
"るー"という泣き声が、今にも聞えてきそうな別れの夜だった……。
※タイトルはこちらでつけさせて頂きました。
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- びっくりした・・・まあ、確かに言えることだけど・・・ -- 名無しさん (2009-04-15 20:39:18)
- 釣られた -- 名無しさん (2009-04-15 02:07:14)
- なんというミスリード -- 名無しさん (2009-02-12 16:26:37)