無駄に厚ぼったいパーカーの下に隠されていたかがみの膨らみは、小学6年生の時点で発達を止めてしまった私のそれより何倍も大きかった。
邪魔なブラの壁を隔てた触診ではあるけど、その豊かさは十分に感じ取れる。
なのに……芯の部分にはまだ幼い固さが残っていて、5本の指で包み込むように揉んでみてもその度に微かな弾力が跳ね返ってきて、いまいち掌にしっくりとは馴染んでこない。
うーん、惜しい。
これで溶け始めたジェラートみたいな、そんな心地良い柔らかさまで兼ね備えていたなら、文句なく100億点満点だったのにネ。
人の期待は裏切らないでほしいな、まったく。
「なっ……ちょ、痛……!」
ヘソより上の位置までめくり上げったパーカーの裾をなんとかして再び腰元まで降ろそうと、ベッドの上のかがみは先ほどから必死の抵抗を続けている。
あれぇ、どうしてそんなに嫌がるかなあ?
そっちだって、例えばいきなり背後から忍び寄って来たかと思うと突然私の頭の上に肘を立てて頬杖をつくとか、そういう無礼千万なスキンシップをしょっちゅう仕掛けてくるじゃんかよ。
でも、いくらそんなことをされたって、私は決して怒らないんだ。
だって、それはかがみ流の好意の表現だってことを、よく知ってるから。
だから、今日は私の番。
私だって……ちょっとぐらい……このぐらいのささやかなイタズラを、なんだか無性にやってみたくなる時があるんだよ!
「触らせてよ。私、今日、すっごく、かがみに触りたい気分なんだ」
ずっとずっと、ずーっと我慢してきたんだ。
「はぁ? 何ほざいてんのあんた、さっきからなんかおかしいよ!」
おかしいって言うな。
そんなこと、言われなくたって分かってる。
……うん、分かってはいるんだ。
それなのに止められないんだヨ、私は……
「触るだけ……いじるだけで、いいから」
「ひっ!」
指先に精一杯の気持ちをこめて、ぎゅうう!
何度も、何度も、掴みかかる。
「いたたたたっ! こなた、あんた、いいかげん……」
まだ、固い。
なかなか解きほぐれない。
そのせいで、ついつい私は意地になる。
かがみの胸の中に依然と残って私を拒絶し続ける、この不愉快なカタマリを握りつぶして粉々にしてやるんだ……!
「ああうぅっ! い、痛いって言ってるでしょ! 離してよおっ!」
こちらが頑張れば頑張るほど、私を引き剥がそうとするかがみの力も強くなる。
大きく振られ乱れるツインテールの先端には、植物性コンディショナーの香りが染み付いていた。
「かがみ、あったかい、かがみ、いいにおい……」
「バカ! ヘンタイ! 離せっ! このっ!」
「……う!?」
私の腕に、かがみの爪が深く食い込む。
それは下手なカッターよりも鋭く皮膚を切り裂いて、私を慄然とさせる。
「やだやだやだ! やめてっ、ほんとっ……おねがいっ、だか、らっ!」
傷が、拡がる。
痛い。
平常心を失ったかがみは、私を傷つけることに何のためらいも持たない。
「お、落ち着いてよかがみ、私は別に、あんたを殺そうとか取って食おうとかそういうつもりは……」
「いやあああっ!」
ぱあん。
許容限界まで空気を詰め込まれた風船が満を持して破裂した時のような、やけに爽快感のある音が、いきなり部屋中に響いた。
いったい何が起こったのか分からず、私は数秒間ただ呆然とその場にへたりこんでいたが、右の頬がじわじわと熱っぽくなってきているのを感じて、それでようやく……
かがみの平手が自分を打ったという現実に気付くことができた。
「エ……エロゲーのやりすぎなんだよ、あんたは」
私は偏差値60前後の頭脳をフル回転させて、あれこれ、この場を凌ぐための言い訳を考える。
でも、駄目だ。
かがみは今、道路に落ちた鳥の死骸を見る時と同じような目で、私を見ている。
生理的な嫌悪と恐怖に根差す、とても暗い視線。
そんな猛毒の矢に射られて、私は1ミリも舌を動かすことができない。
「最低だ。くだらない妄想に人を巻き込むな、大バカ女」
辛辣に吐き捨てて、かがみは足早に私の部屋から出て行く。
ほどなくして、玄関のドアが勢いよく開閉する音が聞こえてきた。
邪魔なブラの壁を隔てた触診ではあるけど、その豊かさは十分に感じ取れる。
なのに……芯の部分にはまだ幼い固さが残っていて、5本の指で包み込むように揉んでみてもその度に微かな弾力が跳ね返ってきて、いまいち掌にしっくりとは馴染んでこない。
うーん、惜しい。
これで溶け始めたジェラートみたいな、そんな心地良い柔らかさまで兼ね備えていたなら、文句なく100億点満点だったのにネ。
人の期待は裏切らないでほしいな、まったく。
「なっ……ちょ、痛……!」
ヘソより上の位置までめくり上げったパーカーの裾をなんとかして再び腰元まで降ろそうと、ベッドの上のかがみは先ほどから必死の抵抗を続けている。
あれぇ、どうしてそんなに嫌がるかなあ?
そっちだって、例えばいきなり背後から忍び寄って来たかと思うと突然私の頭の上に肘を立てて頬杖をつくとか、そういう無礼千万なスキンシップをしょっちゅう仕掛けてくるじゃんかよ。
でも、いくらそんなことをされたって、私は決して怒らないんだ。
だって、それはかがみ流の好意の表現だってことを、よく知ってるから。
だから、今日は私の番。
私だって……ちょっとぐらい……このぐらいのささやかなイタズラを、なんだか無性にやってみたくなる時があるんだよ!
「触らせてよ。私、今日、すっごく、かがみに触りたい気分なんだ」
ずっとずっと、ずーっと我慢してきたんだ。
「はぁ? 何ほざいてんのあんた、さっきからなんかおかしいよ!」
おかしいって言うな。
そんなこと、言われなくたって分かってる。
……うん、分かってはいるんだ。
それなのに止められないんだヨ、私は……
「触るだけ……いじるだけで、いいから」
「ひっ!」
指先に精一杯の気持ちをこめて、ぎゅうう!
何度も、何度も、掴みかかる。
「いたたたたっ! こなた、あんた、いいかげん……」
まだ、固い。
なかなか解きほぐれない。
そのせいで、ついつい私は意地になる。
かがみの胸の中に依然と残って私を拒絶し続ける、この不愉快なカタマリを握りつぶして粉々にしてやるんだ……!
「ああうぅっ! い、痛いって言ってるでしょ! 離してよおっ!」
こちらが頑張れば頑張るほど、私を引き剥がそうとするかがみの力も強くなる。
大きく振られ乱れるツインテールの先端には、植物性コンディショナーの香りが染み付いていた。
「かがみ、あったかい、かがみ、いいにおい……」
「バカ! ヘンタイ! 離せっ! このっ!」
「……う!?」
私の腕に、かがみの爪が深く食い込む。
それは下手なカッターよりも鋭く皮膚を切り裂いて、私を慄然とさせる。
「やだやだやだ! やめてっ、ほんとっ……おねがいっ、だか、らっ!」
傷が、拡がる。
痛い。
平常心を失ったかがみは、私を傷つけることに何のためらいも持たない。
「お、落ち着いてよかがみ、私は別に、あんたを殺そうとか取って食おうとかそういうつもりは……」
「いやあああっ!」
ぱあん。
許容限界まで空気を詰め込まれた風船が満を持して破裂した時のような、やけに爽快感のある音が、いきなり部屋中に響いた。
いったい何が起こったのか分からず、私は数秒間ただ呆然とその場にへたりこんでいたが、右の頬がじわじわと熱っぽくなってきているのを感じて、それでようやく……
かがみの平手が自分を打ったという現実に気付くことができた。
「エ……エロゲーのやりすぎなんだよ、あんたは」
私は偏差値60前後の頭脳をフル回転させて、あれこれ、この場を凌ぐための言い訳を考える。
でも、駄目だ。
かがみは今、道路に落ちた鳥の死骸を見る時と同じような目で、私を見ている。
生理的な嫌悪と恐怖に根差す、とても暗い視線。
そんな猛毒の矢に射られて、私は1ミリも舌を動かすことができない。
「最低だ。くだらない妄想に人を巻き込むな、大バカ女」
辛辣に吐き捨てて、かがみは足早に私の部屋から出て行く。
ほどなくして、玄関のドアが勢いよく開閉する音が聞こえてきた。
ああ、とうとう取り残されちゃったな。
今までの人生の中で、これほど重い後悔に襲われたことはなかった。
すぐ傍でハロゲンヒーターが光っているけど、それでも身の内から湧き上がる悪寒を抑えることはできない。
すぐ傍でハロゲンヒーターが光っているけど、それでも身の内から湧き上がる悪寒を抑えることはできない。
かがみは、私を、置いて行った。
私が、軽率な衝動に逆らえなかったせいで。
私が、軽率な衝動に逆らえなかったせいで。
そして、私は。
「かがみ……行っちゃ……ううぅ……やだよ……あぐっ…………うえぇぇぇぇん……」
ひとり背を丸めて震えながら、今日と言う最悪の日を迎えるまでの経緯を、ゆっくりと思い起こす。
「かがみ……行っちゃ……ううぅ……やだよ……あぐっ…………うえぇぇぇぇん……」
ひとり背を丸めて震えながら、今日と言う最悪の日を迎えるまでの経緯を、ゆっくりと思い起こす。
こなかが長編 1章へ続く
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- つかさ「い、いきなり”長編”だなんて大丈夫かなぁ~?」アセアセ
かがみ「完結しないと承知しないわよっ!!(こなたと離れ離れなんて…)」 -- 名無しさん (2011-04-16 09:04:32) - こなた吹いたw -- 名無しさん (2009-05-23 20:04:41)
- いや、かがみが言ったんだろ? -- 名無しさん (2007-08-18 23:52:32)
- それが呼ぶんだよ -- 名無しさん (2007-08-16 14:52:22)
- こなたがかがみのことを、あんたなんて呼ぶわけないだろ -- 名無しさん (2007-08-16 01:31:39)