雪が溶けたら何になる?の続き
クリスマス。運命の日。
音も無く降り続く雪の粒が視界を綺麗に彩っていた。
その中を楽しそうに歩いていくカップルや家族達。
今日という特別な日を大切な人と過ごせることが、本当のクリスマスプレゼントなのかもしれない。
あたりが少し薄暗くなってきた頃、私は公園のベンチに座っていた。
大切な人を待つ為に。
「つかさ」
呼ばれた方を見ると、こなちゃんは雪が降る中、少しはにかんで笑っていた。
「こなちゃん……」
「おまたせ~さすがに寒いね~」
こなちゃんは肩を縮こまらせポケットから缶コーヒーを取り出し「はい」と私にくれた。
「ありがと」
かじかんだ手にその温もりがじわっと沁みこんでいく。
こなちゃんは「ん」と答えて、私の隣に座った。
「おまたせ~さすがに寒いね~」
こなちゃんは肩を縮こまらせポケットから缶コーヒーを取り出し「はい」と私にくれた。
「ありがと」
かじかんだ手にその温もりがじわっと沁みこんでいく。
こなちゃんは「ん」と答えて、私の隣に座った。
―心の中にいる人は―
「来てくれないと思ってた」
こなちゃんは私の顔を見ることはなく、ただ前を向き続け、ゆっくりと口を開く。
「…………私、かがみを選んでかがみの所行ってた」
「…………そっか」
はぁ~と白い溜息が私とこなちゃんの口から同時に零れる。
そうだよね。それが自然な事。うん、そうだよ、状況は何も変わっていない、今が続くだけだよ。
そう、何も変わらない。お姉ちゃんのこと好きでもいい。そう思ってたはずじゃないか。
「…………そっか」
はぁ~と白い溜息が私とこなちゃんの口から同時に零れる。
そうだよね。それが自然な事。うん、そうだよ、状況は何も変わっていない、今が続くだけだよ。
そう、何も変わらない。お姉ちゃんのこと好きでもいい。そう思ってたはずじゃないか。
「……でも頭の中から全然消えなくてさ。自分ではよくわからなかったんだけど、かがみにはそれがわか
ったみたい」
「え……」
「たぶん上の空だったんだろうね、私。だからかがみ、今頭の中にいるのは自分じゃないんじゃないかって。
ドキッとしたよ、サイコメトラーか!? ってね。でも、それで気づいたんだ、私はつかさのところに行っ
てあげたかったんだって。でもそれって同情なんじゃないかとも思った。そんなのつかさは望んでるのかな
って、でもかがみがそんなウジウジ悩むなんて私らしくないって、オタクなんだったら萌えに正直に突っ走
りなさいよって。……オタクに対しての偏見だよねーまったく……」
ったみたい」
「え……」
「たぶん上の空だったんだろうね、私。だからかがみ、今頭の中にいるのは自分じゃないんじゃないかって。
ドキッとしたよ、サイコメトラーか!? ってね。でも、それで気づいたんだ、私はつかさのところに行っ
てあげたかったんだって。でもそれって同情なんじゃないかとも思った。そんなのつかさは望んでるのかな
って、でもかがみがそんなウジウジ悩むなんて私らしくないって、オタクなんだったら萌えに正直に突っ走
りなさいよって。……オタクに対しての偏見だよねーまったく……」
こなちゃんは無理に笑おうとして、声が引きつっていた。
「ゲームならセーブしてどっちも選べるのに、現実は厳しいね。私、わかったつもりになってた。どっちか
を選ばないといけない状況とか、どっちが正しいかとか。こいつはなんて優柔不断なんだ! ってバカにし
てた。でもそうなるもんなんだね、だってどっちも大切な人で、どっちか選ぶなんてやっぱり残酷だよ……」
を選ばないといけない状況とか、どっちが正しいかとか。こいつはなんて優柔不断なんだ! ってバカにし
てた。でもそうなるもんなんだね、だってどっちも大切な人で、どっちか選ぶなんてやっぱり残酷だよ……」
こなちゃんは缶コーヒーを握る手に力を入れる。
「私すごく酷いことしてるのかもしれない。今だってつかさだけ見てるなんていえない……かがみのこと好
きだもん……、本当に好きだから……」
こなちゃんの目から涙が零れ落ちた。
きだもん……、本当に好きだから……」
こなちゃんの目から涙が零れ落ちた。
「こなちゃん……」
「かがみ……うぅ……」
嗚咽を漏らして、顔を隠す様にこなちゃんは体を丸める。
嗚咽を漏らして、顔を隠す様にこなちゃんは体を丸める。
私はその上からこなちゃんを抱きしめて、
「ごめんね、私が好きになっちゃったから……、私が好きにならなかったら、こなちゃんにこんな思いさせ
ることもなかったのに……」
こなちゃんは首を横に振った。
「ごめんね、私が好きになっちゃったから……、私が好きにならなかったら、こなちゃんにこんな思いさせ
ることもなかったのに……」
こなちゃんは首を横に振った。
だけど体は正直で、しばらく心の痛みに耐えるように震えていた。
こなちゃんが落ち着くまで私は抱きしめ続けた。
「落ち着いた?」
「……うん」
ズッーとこなちゃんは鼻水を吸い上げる。
「……うん」
ズッーとこなちゃんは鼻水を吸い上げる。
「私ね、自信があるとか本当はぜーんぶ嘘。自信なんてない、全然なかった。だって相手はお姉ちゃんだも
ん。でもそうやって自分に言い聞かせないと頑張る事ができなかっただけなんだ」
緊張の糸が解けたせいか、もらい泣きか、何故か涙が溢れてきた。
「でも、それ以外は全部本当。こなちゃんのこと好きな気持ちも。諦めないって気持ちも。誰よりも好きな
気持ちも。全部」
「……うんわかってるよ、じゃないと今ここにいない」
ん。でもそうやって自分に言い聞かせないと頑張る事ができなかっただけなんだ」
緊張の糸が解けたせいか、もらい泣きか、何故か涙が溢れてきた。
「でも、それ以外は全部本当。こなちゃんのこと好きな気持ちも。諦めないって気持ちも。誰よりも好きな
気持ちも。全部」
「……うんわかってるよ、じゃないと今ここにいない」
こなちゃんは自分も泣いてるのに、私の涙を拭って、微笑んでくれる。
「好きって言われたら嬉しいし、意識もする。でもそれはいけないような気がしてた。私はかがみが好きだ
ったから……。でも、確実に、あの日から私のなかでつかさの存在は変化してた。自分では気づかないほど
小さな変化だったんだと思う、でも少しずつ知らないうちに大きくなってた。私ね、あんな事いっときなが
ら自分の気持ちは絶対的なものだって思ってたんだよね。私はどんなことがあってもかがみが好きだって。
その気持ちに嘘はないし、嫌いになったわけじゃないし、好きな気持ちが消えたわけでもないんだけど……
なんでだろうね……、ゲームやアニメで恋愛をしてきたつもりになってただけで、本当は何もわかってなか
ったのかもしれない。でも今は、きっとね、好きの形っていろいろあるんだと思う。どれが正しいとか正し
くないとかじゃなくて、自分が出した答えが全てなんだよね。だからこれが私の答え。今の素直な気持ち。
私は――つかさが好き」
ったから……。でも、確実に、あの日から私のなかでつかさの存在は変化してた。自分では気づかないほど
小さな変化だったんだと思う、でも少しずつ知らないうちに大きくなってた。私ね、あんな事いっときなが
ら自分の気持ちは絶対的なものだって思ってたんだよね。私はどんなことがあってもかがみが好きだって。
その気持ちに嘘はないし、嫌いになったわけじゃないし、好きな気持ちが消えたわけでもないんだけど……
なんでだろうね……、ゲームやアニメで恋愛をしてきたつもりになってただけで、本当は何もわかってなか
ったのかもしれない。でも今は、きっとね、好きの形っていろいろあるんだと思う。どれが正しいとか正し
くないとかじゃなくて、自分が出した答えが全てなんだよね。だからこれが私の答え。今の素直な気持ち。
私は――つかさが好き」
こなちゃんは少し歯を見せて照れくさそうに笑った。
また涙が溢れそうになった。
「つかさ、笑って。私はつかさに笑っていてほしい」
私は慌ててその溢れ出そうになった涙を拭い、微笑んだ。
それを見て、こなちゃんは頷いてから立ち上がった。
「コーヒー冷めちゃったね」
そういってこなちゃんは缶コーヒーをポケットにしまった。
私も、立ち上がりそれをポケットにしまうと、開いた手をこなちゃんのポケットにもぐりこませた。
少し驚いた表情で振り向いたこなちゃんに、私は微笑んで言った。
「私はこっちのカイロがいい」
ポケットの中でこなちゃんの手がぎゅっと私の手を握り締める。
「うん、私もこれがいい」
二人で顔を見合わせて微笑んだ。
そういってこなちゃんは缶コーヒーをポケットにしまった。
私も、立ち上がりそれをポケットにしまうと、開いた手をこなちゃんのポケットにもぐりこませた。
少し驚いた表情で振り向いたこなちゃんに、私は微笑んで言った。
「私はこっちのカイロがいい」
ポケットの中でこなちゃんの手がぎゅっと私の手を握り締める。
「うん、私もこれがいい」
二人で顔を見合わせて微笑んだ。
繋いだ右手と左手。
もう期限付きなんかじゃない。ずっと繋いでいていいんだ。
もう期限付きなんかじゃない。ずっと繋いでいていいんだ。
ねぇゆきちゃん、私の気持ち、こなちゃんに届いたよ。
ゆきちゃんが言ってたようにこなちゃんの気持ちも伝わってくる。
ゆきちゃんが言ってたようにこなちゃんの気持ちも伝わってくる。
「サンタさん、素敵なクリスマスプレゼントをありがとう!」
私は空に向かって言った。きっとどこかにいるだろうサンタさんに向かって。
「クリスマスプレゼント?」
「うん、こなちゃんが私のクリスマスプレゼント」
私は空に向かって言った。きっとどこかにいるだろうサンタさんに向かって。
「クリスマスプレゼント?」
「うん、こなちゃんが私のクリスマスプレゼント」
「私が?」
「うん、世界に一つしかない、最高のクリスマスプレゼントだよっ」
「じゃあ私もお礼言わなきゃ。サンタさん、ありがと!」
答える様に雪が煌めいた。
私は送ってくれるというこなちゃんの自転車の後ろに乗った。
「大丈夫?」
「だいじょぶだいじょぶ、ほら、手回して」
私はこなちゃんの腰に手を回し、少しふらつきながら自転車は走り出す。
「大丈夫?」
「だいじょぶだいじょぶ、ほら、手回して」
私はこなちゃんの腰に手を回し、少しふらつきながら自転車は走り出す。
私より小さいこなちゃんなのに、この時の背中はすごい大きく感じたんだ。それに、とっても近くに感じ
たんだよ。
たんだよ。
私の家まで着くと、お姉ちゃんが玄関の前に立っていた。
「お姉ちゃん……」
「かがみ……」
「かがみ……」
私達は自転車から降りて、お姉ちゃんはこっちに向かって歩いてくる。
「何二人して辛気臭い顔してんのよ。私に同情でもしてるわけ? やめてよねー。言ったでしょ、私だけを
一生愛せない奴はこっちから願い下げだって。私のことだけ見てくれる人であんたなんかよりいい人間いっ
ぱいいるんだから! 自惚れないでよね」
「うっ耳が痛い……」
こなちゃんは耳を塞ぐ。
一生愛せない奴はこっちから願い下げだって。私のことだけ見てくれる人であんたなんかよりいい人間いっ
ぱいいるんだから! 自惚れないでよね」
「うっ耳が痛い……」
こなちゃんは耳を塞ぐ。
「……つかさ、よかったね」
お姉ちゃんは微笑んで――
「おねえちゃああああん」
私は涙が溢れ出すのと同時にお姉ちゃんに抱きついていた。
「よしよし」
お姉ちゃんは私の頭を撫でながら、
「こなた」
「……はい」
「今回の件は許してあげる。でも、つかさを悲しませたら許さないからね」
「覚悟してます……」
「つかさも、こなたのこと頼んだわよ」
「……うん」
お姉ちゃんは微笑んで――
「おねえちゃああああん」
私は涙が溢れ出すのと同時にお姉ちゃんに抱きついていた。
「よしよし」
お姉ちゃんは私の頭を撫でながら、
「こなた」
「……はい」
「今回の件は許してあげる。でも、つかさを悲しませたら許さないからね」
「覚悟してます……」
「つかさも、こなたのこと頼んだわよ」
「……うん」
「さてと、今日はもう遅いし、うちに泊まっていきなさいよ」
「えっ?そんないいよっ」
「なに遠慮してんのよ。こういうことになったんだからもう家族みたいなもんでしょ」
「えっいやさすがにそれは早過ぎないですかーかがみさん……」
「うだうだ行ってないで入りなさいよ。クリスマスケーキもあるわよ」
「そうだよこなちゃん、泊まっていきなよ」
「うーん、じゃあそうさせてもらうかな……」
「うん!」
「えっ?そんないいよっ」
「なに遠慮してんのよ。こういうことになったんだからもう家族みたいなもんでしょ」
「えっいやさすがにそれは早過ぎないですかーかがみさん……」
「うだうだ行ってないで入りなさいよ。クリスマスケーキもあるわよ」
「そうだよこなちゃん、泊まっていきなよ」
「うーん、じゃあそうさせてもらうかな……」
「うん!」
ということで、ベットの横に一組の布団を敷き、その上で同じパジャマを着た私達。
「なんか修学旅行みたいで楽しいね」
「…………はぁ」
こなちゃんは大きな溜息をつく。
「天然って見てる分にはいいけど、実際いるとこうなんだよねぇ……わかってはいたけど……」
「どういうこと?」
こなちゃんは指を立て「第一問!じゃじゃじゃん」と前置きをして
「私はつかさの何でしょう?」
「え? えーっと……恋人になったんだよね?」
「では第二問! その二人はこれからどうしますか?」
「えっと、寝るよね? ゲームでもする?」
その答えを聞くと、こなちゃんはお布団に倒れこんだ。
え? 私なんか変なこと言った?
「……つかさぁ? わざとぉ?」
こなちゃんは起き上がり、目を細めてにじり寄って来る。
「え? どういうこと?」
その気迫に私は手で一歩後ろへ下がる。
「私やっぱり選択肢間違えたかな……」
こなちゃんは少し視線をずらす。
「えっ! 待って待ってやだっ」
私は焦ってこなちゃんの服の袖を掴む。
「ふふっ、マジになっちゃって。冗談だよ」
「うーこなちゃん酷いよぅ」
「ごめんごめん、でもつかさも酷いよ?」
「え?」
「こうやって近くに居てもなんとも思わないの?」
そういえばいつの間にかこなちゃんの顔が目の前に……。
「こんなところにホクロあったんだ?」
「…………」
こなちゃんは一瞬固まって、
「つかさぁ……もうちょっと空気読もう?」
後ろ手で支えてた体を押し倒される。
「なんか修学旅行みたいで楽しいね」
「…………はぁ」
こなちゃんは大きな溜息をつく。
「天然って見てる分にはいいけど、実際いるとこうなんだよねぇ……わかってはいたけど……」
「どういうこと?」
こなちゃんは指を立て「第一問!じゃじゃじゃん」と前置きをして
「私はつかさの何でしょう?」
「え? えーっと……恋人になったんだよね?」
「では第二問! その二人はこれからどうしますか?」
「えっと、寝るよね? ゲームでもする?」
その答えを聞くと、こなちゃんはお布団に倒れこんだ。
え? 私なんか変なこと言った?
「……つかさぁ? わざとぉ?」
こなちゃんは起き上がり、目を細めてにじり寄って来る。
「え? どういうこと?」
その気迫に私は手で一歩後ろへ下がる。
「私やっぱり選択肢間違えたかな……」
こなちゃんは少し視線をずらす。
「えっ! 待って待ってやだっ」
私は焦ってこなちゃんの服の袖を掴む。
「ふふっ、マジになっちゃって。冗談だよ」
「うーこなちゃん酷いよぅ」
「ごめんごめん、でもつかさも酷いよ?」
「え?」
「こうやって近くに居てもなんとも思わないの?」
そういえばいつの間にかこなちゃんの顔が目の前に……。
「こんなところにホクロあったんだ?」
「…………」
こなちゃんは一瞬固まって、
「つかさぁ……もうちょっと空気読もう?」
後ろ手で支えてた体を押し倒される。
「こなちゃん……?」
「……わかった?」
「……わかった?」
「そっか……こなちゃんも私のこと好きになってくれたんだよね……。なんだか片想いが長かったからまだ
実感なくて……えへへ」
実感なくて……えへへ」
「つかさらしいよまったく……これはお仕置きしないとだね」
「え……?」
次の瞬間唇に柔らかい感触。
………………。
…………。
……。
「何驚いてんの? ってつかさ!?」
気を失いそうになったところで、腕をつかまれ、意識を取り戻す。
「キス……」
「今時、キスだけで気を失うってどんだけー」
「だ、だって、夢みたいなんだもん」
「うぇっつかさ!? ちょ何泣いてんのっ。しかたないな……こんなことしたくなかったんだけど…………」
「へ?」
こなちゃんはニヤリと笑う。
「う……あははははっはははっはは」
こなちゃんの両手がまるで虫のような動きで私の体をくすぐった。
「こっこなちゃんっやめっ、あはっ」
「もう泣かない?」
「泣かないっ泣かない……からっ、くすぐったっやめっ」
「じゃ、やめる」
こなちゃんはパッと手を離す。
「もう泣かない?」
「泣かないっ泣かない……からっ、くすぐったっやめっ」
「じゃ、やめる」
こなちゃんはパッと手を離す。
「はぁ……はぁ……」
笑ったのと変なところに力が入ったせいで、お腹に軽い筋肉痛のようなだるさを感じる。
笑ったのと変なところに力が入ったせいで、お腹に軽い筋肉痛のようなだるさを感じる。
「また泣いたらくすぐりの刑だからねー」
私は素早く首を縦に二回振った。
「もう一度同じ事聞くよ。つかさは私とこうやって居てもなんとも思わないの?」
「そ、そんなことないよっ」
「じゃあ、どうしたい?」
「えっ、えーっとキス?」
「キスだけ?」
「えっ、えーっと……」
キスの次? えーっと……ドラマとかだと……
頭の中にそのシーンが浮かんだ。
「うあああああああああ」
私は両手でその妄想を打ち消した。
「つ、つかさ!?」
「あぅ……えっとその……え……えっ……」
こなちゃんはニヤニヤとしている。
「…………えっ……ち」
「よく言えました」
こなちゃんはクシャクシャと私の頭を撫でると、私の唇を塞いだ。ご褒美だと言って。
「じゃあ、どうしたい?」
「えっ、えーっとキス?」
「キスだけ?」
「えっ、えーっと……」
キスの次? えーっと……ドラマとかだと……
頭の中にそのシーンが浮かんだ。
「うあああああああああ」
私は両手でその妄想を打ち消した。
「つ、つかさ!?」
「あぅ……えっとその……え……えっ……」
こなちゃんはニヤニヤとしている。
「…………えっ……ち」
「よく言えました」
こなちゃんはクシャクシャと私の頭を撫でると、私の唇を塞いだ。ご褒美だと言って。
舌が入ってきて、それが歯茎を舐めあげる。私はどうしたらいいかわからず舌を縮こまらせた。
しかし、こなちゃんは上の歯茎を舐め終わったら今度は私の舌を吸いはじめた。
「ひゃうっ」
口を塞がれたまま声が出たせいで思っていたのとは違う声が出る。
その声でこなちゃんは口を離すと、
「苦しかった?」
口から漏れたよだれを拭いながら訊いてきた。
その声でこなちゃんは口を離すと、
「苦しかった?」
口から漏れたよだれを拭いながら訊いてきた。
私は首を振る。
「その……私どうしたらいいのかわかんなくて……」
「その……私どうしたらいいのかわかんなくて……」
「いいよ。期待してないし」
それはそれで悲しいような……。
「何も知らない方がつかららしい」
「え……」
「つかさ、何色が好き?」
「白……だけど」
前も一度訊かれたことがあったような……。
「白のいい所は、好きな色に変えることが出来るところだと私は思うんだよね」
「それって……」
「さて、私の好きな色は何色でしょう?」
こなちゃんの好きな色……、そういえば聞いたこと――
「んんっ――」
それはそれで悲しいような……。
「何も知らない方がつかららしい」
「え……」
「つかさ、何色が好き?」
「白……だけど」
前も一度訊かれたことがあったような……。
「白のいい所は、好きな色に変えることが出来るところだと私は思うんだよね」
「それって……」
「さて、私の好きな色は何色でしょう?」
こなちゃんの好きな色……、そういえば聞いたこと――
「んんっ――」
またも唇を塞がれたせいで、その思考は停止される。
上に覆いかぶさったこなちゃんの体重が少し私に預けられる。その重さがなんだか心地いい。
私は勇気をだして、舌をこなちゃんの舌へ近づける。そうなることが自然だったように、違和感なく包み
込まれた。違った体温が混ざり合って同じ体温になる。
込まれた。違った体温が混ざり合って同じ体温になる。
ドクンドクンと、段々心臓の音がでかくなって、まるで耳元でなってるみたい。
私は無意識のうちに、こなちゃんの服を掴んでいた。
それに気づいたのか、こなちゃんは唇を離した。
「つかさ、今どんな気持ち?」
「え?……どんなって……嬉しい……あのね、言葉にしたら簡単なんだけど、好きな人が好きになってくれ
るのって奇跡みたいだなって思うの。だから、その、すごくすごくすごく嬉しいんだよ」
るのって奇跡みたいだなって思うの。だから、その、すごくすごくすごく嬉しいんだよ」
「つかさらしいね、そういう意味で聞いたんじゃなかったんだけど」
こなちゃんの頬が緩んだ。
「え?」
「ううん、たぶんそういうところだから」
「……何が?」
私は首を傾げる。
「つかさのこと好きになったの」
「こなちゃん……?」
「私もすごくつかさのことが好きだってこと」
ちゅっとこなちゃんは私の頬にキスをして、そっと私の胸に触れた。
布越しにこなちゃんの手の暖かさを感じる。
こなちゃんの吐息が耳にかかる。
「はうっ」
ビクっと震えた私の体に容赦なくこなちゃんは次の刺激を与える。指で探るように胸の先を布の上から擦
り、勃起させた。
コロコロとそれを転がされる度に、ビリビリとした少し痛みに似た感覚が生まれる。
そのせいか、無意識のうちに私はぎゅっと目を瞑っていた。きっと体全体に力が入っていたんだと思う。
こなちゃんがその握り締めた手を上から握ってそれに気づいた。でも、その手が安心させたくれたおかげで、
体全体の力がすーっと抜けていった。
私の緊張をほぐしてくれたその手は、私の首元へ移動する。一つ一つはずされていくボタン。
空いた隙間にするりとその手が入ってくる。指先が直に触れた。
「ふぅっ……んっ」
私は漏れそうになる声を堪えるが、こなちゃんの手は意地悪に動く。
「感じやすいんだねーつかさ」
こなちゃんのつま先が、先端を弾いた。
「きゃうん」と犬のような声をあげる私に、こなちゃんは喉を鳴らして猫のように笑う。
「すごい気持ちよさそうな顔してるよ?」
こなちゃんはいつもの目をして言った。
「―――っ!」
急に恥ずかしくなって顔を隠したかったのに、隠せるものが何も無くて仕方なく両手で顔を覆う。
こなちゃんの頬が緩んだ。
「え?」
「ううん、たぶんそういうところだから」
「……何が?」
私は首を傾げる。
「つかさのこと好きになったの」
「こなちゃん……?」
「私もすごくつかさのことが好きだってこと」
ちゅっとこなちゃんは私の頬にキスをして、そっと私の胸に触れた。
布越しにこなちゃんの手の暖かさを感じる。
こなちゃんの吐息が耳にかかる。
「はうっ」
ビクっと震えた私の体に容赦なくこなちゃんは次の刺激を与える。指で探るように胸の先を布の上から擦
り、勃起させた。
コロコロとそれを転がされる度に、ビリビリとした少し痛みに似た感覚が生まれる。
そのせいか、無意識のうちに私はぎゅっと目を瞑っていた。きっと体全体に力が入っていたんだと思う。
こなちゃんがその握り締めた手を上から握ってそれに気づいた。でも、その手が安心させたくれたおかげで、
体全体の力がすーっと抜けていった。
私の緊張をほぐしてくれたその手は、私の首元へ移動する。一つ一つはずされていくボタン。
空いた隙間にするりとその手が入ってくる。指先が直に触れた。
「ふぅっ……んっ」
私は漏れそうになる声を堪えるが、こなちゃんの手は意地悪に動く。
「感じやすいんだねーつかさ」
こなちゃんのつま先が、先端を弾いた。
「きゃうん」と犬のような声をあげる私に、こなちゃんは喉を鳴らして猫のように笑う。
「すごい気持ちよさそうな顔してるよ?」
こなちゃんはいつもの目をして言った。
「―――っ!」
急に恥ずかしくなって顔を隠したかったのに、隠せるものが何も無くて仕方なく両手で顔を覆う。
こなちゃんの喉を鳴らすような笑い声が聞こえ、私は恐る恐る指の隙間を広げる。
その隙間から見えたこなちゃん、私の上に馬乗りになると、自由になった二本の手で、私の両手を掴みあげる。
「あわっ」
ボタンを外された上着ははだけ、私の胸はこなちゃんの目の前に晒される。
「はっ恥ずかしいよっこなちゃん」
両手を掴まれているせいで、どうすることもできない私。
「私よりは大きいけどつかさも貧乳だね」
「大きい方が好き?」
「つかさでも気にするんだ?」
「今まではあまり気にしてなかったけど……こなちゃんが大きいのが好きなら大きくなりたいなって。エヘ」
「まったく……素でそんな萌えセリフ言えるのはつかさとエロゲのキャラくらいだよ」
「うぅ~また私変なこと言った?」
「ううん、もっと聞きたい」
その隙間から見えたこなちゃん、私の上に馬乗りになると、自由になった二本の手で、私の両手を掴みあげる。
「あわっ」
ボタンを外された上着ははだけ、私の胸はこなちゃんの目の前に晒される。
「はっ恥ずかしいよっこなちゃん」
両手を掴まれているせいで、どうすることもできない私。
「私よりは大きいけどつかさも貧乳だね」
「大きい方が好き?」
「つかさでも気にするんだ?」
「今まではあまり気にしてなかったけど……こなちゃんが大きいのが好きなら大きくなりたいなって。エヘ」
「まったく……素でそんな萌えセリフ言えるのはつかさとエロゲのキャラくらいだよ」
「うぅ~また私変なこと言った?」
「ううん、もっと聞きたい」
こなちゃんは手を掴むのをやめ、両手を私の左右についた。息のかかるくらいの距離のこなちゃんの顔が
迫る。視線がぶつかる。瞳の中に私が映って―
私達の唇は再び重なった。
迫る。視線がぶつかる。瞳の中に私が映って―
私達の唇は再び重なった。
終わりの無いキス。離れてはまた繋がる。
息が苦しいくらいの長い一回のキスの後、こなちゃんの目は私の目をじっと見つめ、指先は微かに私の頬
に触れた。私は、その目と指先の問いに応えるように頷いた。
こなちゃんは少し微笑んで、私の首筋に唇を落とした。
に触れた。私は、その目と指先の問いに応えるように頷いた。
こなちゃんは少し微笑んで、私の首筋に唇を落とした。
怖くは無かった。全部をこなちゃんに見て欲しいから。全部をこなちゃんにあげたいから。
だから――すべてを預けた。
全てを脱ぎ捨てて、生まれたままの姿になった私達。
恥ずかしさももちろんあるけど、全部を見せて全部を見れることは逆に安心感を与えてくれた。
恥ずかしさももちろんあるけど、全部を見せて全部を見れることは逆に安心感を与えてくれた。
こなちゃんの手が私の太もも広げるように割り入って、そのまま指先がつーっと膝から太ももの付け根ま
でをなぞった。
いつどこで覚えたのかは覚えていない、たぶん漫画かなんかだったと思う。
こんなときあそこがどうなってしまうのかということを。
でをなぞった。
いつどこで覚えたのかは覚えていない、たぶん漫画かなんかだったと思う。
こんなときあそこがどうなってしまうのかということを。
こなちゃんの指が触れた瞬間、予想通りの音が聞こえる。恥ずかしさで顔から火が出そう……。
こなちゃんの少し冷たい指がぬっと中に進入してくる。初めての感覚に胸が詰まりそうになる。
「こ……なちゃん……?」
「大丈夫だよ。安心して、でも痛かったら言ってね」
私はコクンと頷いて。迫ってくる何かに耐えるようにシーツを握り締めた。
「こ……なちゃん……?」
「大丈夫だよ。安心して、でも痛かったら言ってね」
私はコクンと頷いて。迫ってくる何かに耐えるようにシーツを握り締めた。
痛くはないけど、不思議な感覚だった。
こなちゃんはついばむように私の胸の先端を何度か咥え、その度に、指が入っているそこがキュっとなる。
同時にクチュという水音が微かに聞こえた。
同時にクチュという水音が微かに聞こえた。
中に入れられた指が曲げられ壁を擦りあげる。そのせいで自然と声が漏れ、その声に自分自身でびっく
りして思わず口を塞ぐ。
「だーめ」
しかしその手をこなちゃんによって剥がされ、私の声は再び発せられる。
「だって変なこうぇっでちゃ……」
「だから、その声が聞きたいんだってば」
「やだよぉー」
「つかさって見てるだけで苛めたくなるからいけないんだよ」
「ふえっそ、そんなぁ」
りして思わず口を塞ぐ。
「だーめ」
しかしその手をこなちゃんによって剥がされ、私の声は再び発せられる。
「だって変なこうぇっでちゃ……」
「だから、その声が聞きたいんだってば」
「やだよぉー」
「つかさって見てるだけで苛めたくなるからいけないんだよ」
「ふえっそ、そんなぁ」
「いろんなつかさを見たいんだよ」
そんなこというのってずるいと思う。嫌って言えなくなる。
そんなこというのってずるいと思う。嫌って言えなくなる。
それに気づいたようにこなちゃんは少し唇を片方つりあげた。そして私の耳元に顔を近づけ、私の耳た
ぶを軽く噛んだ。
「くうぅんっ……」
さらに指をもう一本増やされ、中を広げられる。指の冷たさと、外気がドキリと心臓を驚かせ、同時に
快楽が頭へと突き抜ける。
それだけじゃ終わらず、こなちゃんは二本の指を逆方向に曲げたり、連続で刺激を与えてくる。
その度に私の口からは切羽詰った声が漏れ、それがさらに羞恥心を煽った。
次第に視界がぼやけ、こなちゃんに触れられてる部分以外の感覚がなくなっていく。
体全体がむず痒いような、手足はしびれに似た感覚、こなちゃんが触る場所を変える度に、私の体は跳
ね上がり、こなちゃんの指はさらに激しさを増していった。
声を発してるはずなのに、何を言っているのか自分でもわからないほど、頭の回転は鈍り、
ぶを軽く噛んだ。
「くうぅんっ……」
さらに指をもう一本増やされ、中を広げられる。指の冷たさと、外気がドキリと心臓を驚かせ、同時に
快楽が頭へと突き抜ける。
それだけじゃ終わらず、こなちゃんは二本の指を逆方向に曲げたり、連続で刺激を与えてくる。
その度に私の口からは切羽詰った声が漏れ、それがさらに羞恥心を煽った。
次第に視界がぼやけ、こなちゃんに触れられてる部分以外の感覚がなくなっていく。
体全体がむず痒いような、手足はしびれに似た感覚、こなちゃんが触る場所を変える度に、私の体は跳
ね上がり、こなちゃんの指はさらに激しさを増していった。
声を発してるはずなのに、何を言っているのか自分でもわからないほど、頭の回転は鈍り、
「あわ……あっ……んあっ……あ……あ……あああああ――――」
私の声は途中でこなちゃんの手によって遮られた。
「つ、つかさ大丈夫?」
「はぁ……はぁ……」
「はぁ……はぁ……」
「つかさがこんな声出せるって知らなかったよ……、聞こえちゃったかな……」
そっか……ここ私の家……家族もみんないて……、そんなことも考えられないほどの快楽に支配されていた。
そっか……ここ私の家……家族もみんないて……、そんなことも考えられないほどの快楽に支配されていた。
熱をもった頬に、冷たいこなちゃんの手の平がピトっとくっついた。
「イったんだ」
そっか……これがイクってことなんだ……。
そっか……これがイクってことなんだ……。
「エロゲーも案外役立つもんだねぇ」
「…………え?」
「そういう知識ないとこうやってつかさを気持ちよくしてあげられなかったでしょ」
「ゲームって……こんなことするの?」
「こんなもんじゃないよー。今度見せてあげようか?」
ぶんぶんと私は首を横に振った。
「遠慮しなくてもいいのにー」
遠慮してるわけじゃないんだけど……。
「まぁ体で教えてあげるからいいけど」
「え”」
「…………え?」
「そういう知識ないとこうやってつかさを気持ちよくしてあげられなかったでしょ」
「ゲームって……こんなことするの?」
「こんなもんじゃないよー。今度見せてあげようか?」
ぶんぶんと私は首を横に振った。
「遠慮しなくてもいいのにー」
遠慮してるわけじゃないんだけど……。
「まぁ体で教えてあげるからいいけど」
「え”」
こなちゃんはニヤリと笑った。
私これからどうなっちゃうんだろう…………。
「さー、寝よ寝よ。寒いからくっついて」
「うん……」
一枚のシーツに二人で包まるようにこなちゃんがくっついてくる。
子供の時、お母さんのお布団にもぐりこんだ時のように。
「うん……」
一枚のシーツに二人で包まるようにこなちゃんがくっついてくる。
子供の時、お母さんのお布団にもぐりこんだ時のように。
「あったかいね」
その声はなんだかすこし寂しげで、私はこなちゃんを抱き寄せていた。
「つかさ……?」
「私じゃ頼りないと思うけど、甘えてもらえるようにがんばるから……」
その声はなんだかすこし寂しげで、私はこなちゃんを抱き寄せていた。
「つかさ……?」
「私じゃ頼りないと思うけど、甘えてもらえるようにがんばるから……」
「つかさのくせに空気読めてるじゃん」
「こ、こなちゃん酷いよー」
「あはは、冗談だって、…………ありがと。じゃあお言葉に甘えて私は寝るよ」
「うん……おやすみ」
「おやすみ、つかさ」
「こ、こなちゃん酷いよー」
「あはは、冗談だって、…………ありがと。じゃあお言葉に甘えて私は寝るよ」
「うん……おやすみ」
「おやすみ、つかさ」
瞳を閉じたこなちゃんの頭をそっと撫でた。
こなちゃんのお母さんが生きていたらきっとそうしたように。
こなちゃんのお母さんが生きていたらきっとそうしたように。
私は、そんな風に少しでもこなちゃんの安らげる場所でありたいと思う。
無条件で愛する存在でいたいと思う。
無条件で愛する存在でいたいと思う。
まだまだ未熟者だけど、いつかきっと、こなちゃんが心から安心できる存在になりたい。
それが、今の目標。
―心の中にいる人は エピローグ―
雪は降り続いていた。
窓から外を見ると、暗闇のなかを白い粒が舞っていた。その中に私がぼんやり映っていた。
私の選択は正しかったんだろうか。
そんなこと考えるだけ無駄なことはわかっていた。
でも誰かに間違っていなかったと言って欲しい。私は正しいことをしたのだと。
自然とでた小さな溜息は自分が落ち込んでいることを教えてくれた。
「後悔してるの?」
窓に映った私は自嘲する。
心にぽっかりと穴があいた。
私は何を無くしたんだろう?
どうやって埋めたらいい?
誰も答えてはくれない。
私はその答えを自分で見つけないといけない。
きっとそれを見つけられたとき、間違ってなかったって胸をはって言えると思うから。
それを見つけることが、今の目標。
fin ~心の中にいる人は~
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- 「なぜ…、なぜこんなことに…。誰か、おしえてくれー!」 -- 名無しさん (2007-11-18 16:01:51)