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深山の一族




なぜここに父上が・・・
影心はわけがわからなくなっていた。父である雲心は深山の里にいるはずなぜここに・・・
「父上・・・」
「なにいっておるんじゃ。この方はわしの父上じゃ。おぬしはいつからわしの兄者になったのじゃ?」
猿のような童は目をまん丸にして影心を見つめている。
「お主、名はなんと申す?」
影心はふと父の声とは少し違う感じがしてなにげなく答えた。
「影心と申します。」
「そうか。兄上の。」
兄上?影心はまたじいさんにあったときのような感覚に包まれた。
深山の親族はあっちこっちにいるのか・・・
と思ってるうちに後ろから笑い声が聞こえてくる。
「はっはっ。無事たどり着いたようじゃの。」
後ろをみると雲流のじいさんがとぼとぼと歩いてくる。
「じいさんこれはどういうことじゃ?」
「そいつはわしの息子じゃよ。雲心の双子の弟じゃ。」
「父上に弟がいたのか。じいさんといい叔父上といいなんでわしの前に突然現れるんじゃ・・・」
「はっはっ。別に隠しておるわけじゃないんじゃがお主が外に出過ぎぬということじゃな。ほかの兄弟はみんな知っておる。」
「兄者たちはしってるのか・・・」
いってみれば影心はそういうことにはまったく興味がなく武芸の修行、戦の話ばっかりしか兄達とはしていなかった。年がはなれているのもあったのであろう。
「じいちゃんおかえり。」
童はそういった瞬間雲流に飛び掛った。
と思うと杖で打たれすぐ近くの木の幹まで跳ね飛ばされた。
「まだまだじゃの。隙を突くというのはそういうものじゃないのじゃよ。」
「くそう。今度こそと思って隠れて待ち伏せしてたのにこの変な兄ちゃんしかこないしよー。」
影心は童の言葉より動いた瞬間がまったくわからなかった。それに対処したじいさんの動きも・・・
見えたのは声が聞こえて童が木の根元で転んでるところだけなのである。
なぜこのようなところに・・・
影心はまた意味もわからずじい様振り回されてるような気がしていた・・・
最終更新:2008年09月19日 01:09