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本質と現象
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本質と現象 04/11/03
本質と現象だ。
判った。ようやく本質と現象が腑に落ちた。説明に苦慮していた数ある疑問や難所があらかたこれで片付く。
この対比はビアスだったか「本質-現象」ならば、「喜劇-笑劇」「純文学-大衆文学」「ロングセラー-ベストセラー」「言葉の笑い-動きの笑い」すべてが収まるところへ収まってゆく。
本質とは物事の基本を貫く骨のようなもので、現象とは具体的な事物の観察から得られるものだ。「男と女の相互理解は不可能」が本質で、「夫婦喧嘩」が現象となる。しかしながら本質だけを相手にしたくとも、また現象だけを相手にしたくとも、本質を導く為には現象を重ねればならず、現象を導く為には本質から引き出さねばならず、純粋に本質に迫れば迫るほど現象の比重が高まり、純粋に現象に迫れば迫るほど本質の比重が高まる背反が癪だが、それもまた本質なのだろう。
現象と本質の均衡調整が自在になることが理想であるが、調整など到底達成出来るような事ではなく、あくまでも結果を見て理想に近いかどうかを確認するだけであることに歯痒さを滾らせつつ、現象と本質が融合して均衡を保持している物語の形式は何かと考えてひとつひとつ消してゆき、最後に残ったのは神話だった。文字以前の口伝は余計な贅肉が殺ぎ落とされているから奇跡的な均衡を保ち得たのだろう。文字として残れば現象から本質を見出そうとしたり、本質を見極めて類似の現象を想起するような行為が減るのは、文字の持つ負の力に因るものだ。
文章の場合長くても短くてもそれぞれに本質と現象が表裏となっていて、どちらを表とするかは書き手の意向に反映されるし読み手の読解方法にも左右される。それもまた本質だ。現象は口汚い罵倒合戦が代表的であるが、この軸を得て物事を今一度確認すべき必要があるようだ。
そして短い文章であればあるほど本質と現象の違いが明瞭に浮かぶ。となると川柳か箴言を通過することが多少なりとも均衡の参考になるのかもしれない。
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