バトルロワイアル - Invented Hell - @ ウィキ

Cold War

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kyogokurowa

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渋谷駅を発ってから間もなくして、久美子と麗奈の二人の視界に飛び込んできたのは、一本の大太刀だった。
古の伝承に綴られる聖剣の如く、地面に深々と刺さり、荘厳に佇んでいるそれは、素人の二人から見ても並大抵の業物ではないことが分かる。

しかし、二人が注目したのは、大太刀そのもののではない。

「――こ、これ、参加者の誰かの腕だよね……?」
「……多分、そうだと思うけど……」

月光に照らされる大太刀のその柄は、何者かの千切れた腕にがっちりと握られている。
筋骨隆々として、未だ並々ならぬ生命力を帯びたその腕の本来の主は、シグレ・ランゲツ――。
魔王ベルセリアとの激闘の果てに、その命を散らした特等対魔士の残滓は、今尚もその闘志を、至高の刀剣「クロガネ征嵐」に宿らせていた。

「んしょ――ってあれ?この手剥がれないや……」

久美子も麗奈も刀なんてものは、生まれてこの方触れたくこともなかったが、それでも、素人目からただの刀剣でないことを察した二人は、久美子の支給品袋に二人掛かりで納めようとした。
幸いにも、久美子には『ビルダー』としてものづくりの能力を使いこなせつつある。
仮に武器として扱えなくても、素材として見れば何か活用する術はあるかもしれないのだが、生前これを得物として奮っていた武人の剛腕は、久美子がいくら力を込めても、頑なに柄を握り続け、引き剥がされることをよしとしない。まるで、腕そのものにシグレの魂が取り憑いて、闘争の続きに臨まんとしているように。

「剥がれないなら、腕ごと入れちゃえば?」
「えっ? あ、ちょっと、麗奈!?」

柄から手を引き離そうと悪戦苦闘している久美子に業を煮やした麗奈は、彼女を押し退けると、そそくさと腕とクロガネ征嵐を、袋の中に放り込んでしまう。


「いやいやいや、知らない人の腕とか何の使い道があるの!?」
「普通にあるけど?」

目を丸くする久美子に、麗奈は淡々とした調子で向き合い、前髪をかきあげる。

「えっ? ――えっと…何に使うつもり?」
「……私のおやつ――小腹が空いたとき用に……」
「げぇ――」

とんでもない事を言ってのけた麗奈に、久美子はドン引きの声を上げそうになるも、慌てて「んんっ!!」と自身の口を両の手で塞いだ。
そんな久美子に対して、麗奈は前屈みになると、額と額がくっつきそうになるところまで顔を近づける。
そして、彼女の頬に片手で触れると、微笑みを浮かべた。

「くすっ…冗談よ。さっきも言ったでしょ?
もう私の中からは、人を食べたいなんていう衝動は消えてる」
「もぉ〜…冗談にしては全然笑えないよぉ」
「ごめんごめん。でも、久美子らしい反応で何か安心した…」
「あはは、何それ。ちょっと酷くない?」

咄嗟に失言を漏らしてしまう久美子の悪癖--麗奈にとっては、何度も見慣れたはずのその反応が、今はどうしようもなく愛おしかった。
額をくっつけて、久美子の体温を直に感じ取った後、麗奈は彼女から離れた。

「それと、あの腕のことなんだけど、もしかしたら、人体の一部も、久美子のものづくりの素材になるんじゃないかと思ったの」
「えー、流石に人を材料になんて使いたくないんだけど――」

そんな会話を交わしながら、二人の少女は先を行く。
互いの手をぎゅっと握りしめて、互いの存在を感じながら。

「独り」だった二人の少女はもういない。
これから先の未来に何が待ち受けているのかは、分からない。
しかし、二人一緒ならどんな苦難にも立ち向かえる――そのように、少女達は思っていた。
互いの存在が、一歩踏み出す勇気を奮い立たせてくれるのだから。


岩永琴子は、聡明な少女だ。
普段は可憐な見た目とは相反するほどの欲望を曝け出し、品の無い発言を口に出すこきらいがあり、九郎をはじめとした周囲の人間を困惑させることも多々ある。
しかし、その実、卓越した頭脳と知識を元に、当事者達が納得のいくロジックを綿密に組み立て、様々な事件を調停させる『知恵の神』として、妖怪変化達から畏れ敬えられている。

「……。」

しかし、そんな頭脳明晰な彼女とて、決して万能ではない。

(――友人達の脱落に続いて、慕っていた先輩の死……。
やはり、そうそう立ち直れるものではないですね……)

地面に座り込み、顔を沈めて、啜り泣くあかり。
そんな彼女の様子を見守りながら、琴子はそっと息を吐いた。

優れた頭脳を持ち合わせる琴子だからこそ、この場面では、ロジックを構築しそれを突き付けるよりも、ただ感情の赴くままに発散させてあげるのが最も合理的であると判断した。
『知恵の神』にとっては、他者の理性を手玉に取る事はいとも容易い。しかし、傷心しきった少女の心を慰める術は持ち合わせていない。
幾ら魑魅魍魎を使役し、諜報に長けていたとしても、他者の心の内は不可侵の領域――その真意は論理を以って推測するしかないのだから。

(――私の方も、今のうちに情報をまとめておきましょうか……)

琴子としても、あかりが落ち着くまで、ただひたすら見守り続けるのも非合理的だ。
支給品のタブレットを取り出しては、あかりの様子を窺いながらも、そこに文字を打ち込んでいく。
このタブレットは、琴子に支給された第三の支給品。
一般的にタブレットというものは、様々なアプリケーションを利用できて然るべきものであるが、このタブレットについては、メモ帳機能しかインストールされていない。
利便性としては低いのだが、琴子は時折この電子機器に、自身が得た情報や考察をインプットするようにしている。口頭での会話を挟む必要なく、他者に情報展開できる点で、知恵の神はこの支給品に価値を見出していた。

ザッザッザッザッ――。

(……っ!?)

草根を分ける音が、耳に届くと、琴子はタブレットに打ち込む指を止めた。
あかりにもその音が聞こえたようで、ビクリと反応。涙に装飾された顔をバッと上げる。

「……岩永さん……。この音って――」
「ええ…誰かがこちらに接近しています」

岩陰に隠れて様子を窺う、琴子とあかり。
二人の視線の先には、森の暗闇からこちらへと闊歩してくる、一つの影。

「――やけにギラついた殺気だな……。
いるのは分かっている、出てきたらどうだ?」

その影の主――侍風の装束を身に纏った隻腕の漢は、琴子達が隠れる大岩の20メートルほど先の場所で立ち止まると、剣呑な雰囲気を放ちつつ、周囲を見渡しながら、そう呼び掛けた。

「生憎と俺は今、気が立っている。
そちらから来ないのであれば、俺から行くことになる…」

剣を構え、既に臨戦態勢に入る漢。
その眼光は紅く光り、まるで獲物を前にした獣のように殺気立っていた。

「――岩永さん……」

極力声を抑えて話しかけるあかりに、コクリと頷く琴子。
一刻の猶予も許されそうもない剣客の様子に、二人はやむなしと岩陰からその姿を顕にしようとするが――

「分かった、こちらとしては、貴方と敵対するつもりはない。
まずは、その物騒なものを下ろしてほしいんだけど――ロクロウ・ランゲツさん」

琴子達の対角線上の木陰から、別の二人の少女達が姿を現した。
二人の少女は、手を繋いでおり、黒髪のロングストレートの少女が、相方のショートボブの少女を庇うように一歩踏み出した。
特筆すべきは、少女達が身に纏う装束だろう。片やお伽話から飛び出てきたような瑠璃色を基調としたメイド服のようや衣装、片やバージンロードを歩む花嫁を想起させる純白のドレス――双方とも、この殺し合いの場に似つかわしくない異質さを醸し出していた。

「……お前、久美子か……随分と雰囲気が変わったな……」
「――どうも……」

少女の片割れが、第二回放送後に出会った非力な少女とわかるや否や、その侍風の漢――ロクロウは構えていた剣を下ろした。
おおよそ半日ぶりの再会となるが、ぎこちない挨拶の後、何とも気まずい沈黙が場を支配する。

「ロクロウさん、少しお話しできませんか? 協力してほしいことがあります」
「――っ!? ちょっと、麗奈!!」

その沈黙を打破すべく、花嫁衣装の麗奈がロクロウに話を持ちかけると、久美子が声を荒げた。
久美子としては、セルティの件もあり、ロクロウに対する心象は良くない。
呼び掛けに応じなければ、面倒事になると思って、二人揃ってロクロウの前に姿を晒しただけであって、彼に協力を仰ぐことは目算していなかった。

「久美子――。私達の目的を達成するためには、戦力が必要なの。
ロクロウさんの実力は、久美子も知っているでしょ?」

麗奈はそんな久美子の白い肩に手を置いて、彼女を宥める。
ロクロウにとっては知る由もないことだが、麗奈もまたロクロウの戦闘を直近で目撃している。
麗奈にとっては恐怖の対象でしかなかったあの月彦相手に、獰猛な笑みを張りつけ奮戦していたあの姿はまだ記憶に新しい。

「……けど、この人は――」
久美子は更に抗議の声を上げようとするも、ここでロクロウが口を挟む。

「二人で盛り上がっているところすまんが、生憎と俺には時間が残されちゃいない。
早々にケジメをつけないといけない連中がいるんでな……。
お前達が何を企んでるかは分からんが、他を当たってくれ」
「……この殺し合いで起こった出来事全てを『最初から無かった』ことにできる――と言っても?」
「――何?」

麗奈の口から飛び出た、凡そ無視できない内容に、ロクロウはピクリと片眉を動かす。

「どういう意味だ、それは?」
「それも含めて、一度お互いの知っている情報を交換しませんか。
どちらにしろ、そんなに時間は取らせません」

怪訝な表情を浮かべるロクロウに、麗奈は真っ直ぐに彼を見据えた。
妖しく光る彼女のオッドアイをジッと見返すロクロウは、しかめ面のまま表情を崩すことはない。

「――なるほど、なにやら興味深い話をされているようですね……」
「「「――っ!?」」」

頃合いを見計らって岩陰から姿を現したのは、琴子とあかり。
ロクロウと麗奈、そして久美子は、咄嗟に話を中断し、二人の方へと振り返る。
視線の的となっている琴子は、車椅子に身を委ねており、あかりがそれを押して、ゆっくりと三人の前に進んでいく。

「また、妙なのが出てきたな……」
「初対面の淑女に対して、その言い草は如何なものかと思いますよ、ロクロウ・ランゲツさん――」
「貴方、誰?」

話の腰を折られた形となった麗奈は不満そうに琴子を睨みつけるが、琴子は物怖じすることもなく、悠々と言葉を紡いでいく。


「私は岩永琴子と申します。後ろにいるのは、間宮あかりさんです」

琴子はロクロウ、久美子、麗奈の順に視線を巡らせると、ペコリと頭を下げた。

「……人形みたい……」

そんな琴子の愛らしい容姿と、丁寧にお辞儀する姿勢を見て、久美子は、率直な感想を漏らしてしまう。よもや眼前の少女が、自分よりも年上で、既に成人済みとは露知らず。

「さて早速で申し訳ないのですが、皆様のお話に、私たちも加えていただけませんでしょうか?
こちらが掴んでいる情報は、惜しみなく提供いたします」
「私達は構わないけど……」

琴子からの提案に、麗奈はチラリとロクロウを一瞥する。

「――手短に頼む……」

首肯するロクロウ。
無惨の毒によって現在進行形で命を削られている現状、悠長に会話を長引かせる余裕はない。
しかし、二グループとの情報交換によって無惨やベルベットの足跡を得られる可能性あらば、決して無碍にはできない。
そして何より、先程の麗奈の口から飛び出した『この殺し合いを最初から無かったことにする』というフレーズ――こちらの真意も確かめてみたいと考えたのであった。




「――μは、楽器で……願望機……」

情報交換が一通り終わった後、あかりは、最後に久美子達が齎してきたμに関する推測を、ボソリと反芻した。
それより前にロクロウより、アリアを殺害したのはウィキッドという少女だという情報を掴んでいたのだが、久美子達より告げられた内容は、アリア殺害犯に関する情報の咀嚼を停止させるほど衝撃的なものであった。

「そう、彼女は願望機。私達はその力を奪って、こんな殺し合いをなかったことにするの……。
だけど、これを実現するためには、協力者が必要――だから、力を貸してくれたら嬉しい。
あかりちゃんだって、佐々木さん達との日常を取り戻したいんでしょ?」

情報交換の際に、あかりの親友だった少女の顛末を語り聞かせた久美子は、その親友の名前を持ち出して、彼女に畳みかける。

「――黄前さん……わ、私は……」

あかりの車椅子を握る手に、力が籠る。
親しかった友人達に、憧れていた先輩――。
悪意渦巻くこの殺し合いで、かけがえのない人達を失い、身体だけはなく、心までも『おんぼろ』となってしまった少女が、久美子達が提唱した『この殺し合い自体をなかったことにして、全てを戻す』という計画を聞いて、心揺らいでしまうのは無理からぬことであった。

「コホン、少し宜しいでしょうか、久美子さんに麗奈さん」

そんな中、久美子達とあかりの間にいた琴子が、咳払いと共に会話に割り込んできた。

「あ…えっと、はい…。どうしました、岩永さん?」

一応年上の女性ということもあり、敬語で応対する久美子。
琴子は、そんな久美子の態度を視界に収めつつ、淡々と言葉を紡ぐ。

「お二方の叶えたい構想については、理解できました。
成程、確かに『殺し合い自体になかったこと』にできれば、死んだ皆さんも生き返り、この殺し合いで負った外傷も精神的苦痛も、麗奈さんのように望まぬ力を得たことによる苦悩も、全てなかったことにできますね――」

顎に手を当て、ふむふむと頷く琴子。
その反応を見て、久美子は、『岩永さんも賛同してくれているんだ』と胸を撫で下ろす。
一方で、麗奈はジーッと観察するかのように、琴子を眺めている。

「ですが、それが可能である裏付けはあるのでしょうか?
お二人のお話では、麗奈さんの演奏は、μの歌に類する力を有していることが前提となります。
しかし私たちは麗奈さんの演奏の効果を目の当たりにしたわけでもなければ、その事象を記録したという主催者の『レポート』とやらに目を通したわけでもありません」

琴子の指摘を受けて、麗奈はロクロウに視線を向けるが、彼は肩を竦めた。
主催者側が残した『レポート』には、間違いなく麗奈の演奏をきっかけに、無惨がデジヘッド化したことを示す記述があった。
『レポート』の存在そのものについては、麗奈もロクロウも情報交換の際に、言及はしていたので、ロクロウが麗奈の供述を正とする証言をすれば、事足りる。
しかし、彼としては内容全てに目を通したわけでもなく、オシュトルより、シグレがベルベットに殺害された旨の報告と、それに該当する記載のみを見せられたのみで、麗奈に助け舟を出すことは出来ない。

「――だから、私達の考えには乗れない……。そう言いたい訳ですか?」

ビキビキビキ――。
瞬間、麗奈の隻腕に血管が浮き上がり、小刻みに蠢き始めた。
しかし、琴子は、そんな麗奈の様子を冷めた目で見つめながら、「いえ」と続ける。

「誤解なきように言っておくと、なにも反対しているわけではありません。
先程も申し上げた通り、まずは確証が欲しいのです、お二人の目論見が成り立つか否かを……。それまでは、立場を保留とさせて頂けますと幸いです」
「……分かりました……」

琴子の話に、麗奈は少しだけ間を置くと、腕を鎮めて、了承の意を示した。
確かに琴子が今話したことは、至極真っ当な言い分だ。
一方的に話を突きつけただけで、十全な計画であると示す証拠を提示できない現状、賛同するか否かは相手側に選択権がある。
まずは、麗奈達の言い分を立証できる根拠を提示し、理解を得た上で、協力を取り付ける必要があると認識したのである。

「……さてと、話は纏まったようだし、俺は行くとするわ」

琴子と麗奈の間の緊張が解けたのを確認するや否や、ロクロウは、もう此処には用はないと言わんばかりに、踵を返し、早々に立ち去ろうとする。

「待ってください、ロクロウさん」
「――まだ、何かあるのか?」

呼び止める麗奈に、ロクロウは不満げな表情を浮かべ、振り返る。
ロクロウからしてみれば、ベルベットが既に魔王へと成り代わり、シグレを殺害したという裏付けを得たのが唯一の収穫であり、第一目標である無惨や、解毒剤を持つ垣根の足跡を得ることは叶わなかった現状、此処に長居する理由など皆無であった。

「麗奈、もういいよ、この人は――」
「久美子、ちょっと黙って…。
――ロクロウさんは、私達が話した件については、賛同いただけないんでしょうか?
上手くいけば、貴方自身の手でシグレさんを倒す機会を再び得られるかもしれないんですよ?」

久美子が間に入ろうとするも、麗奈はぴしゃりとそれを跳ね除け、ロクロウに尋ねる。
まるで、返答次第では実力行使も辞さない――と、暗に告げているような口調だった。

「さぁてな……。正直、俺にはよく分からん話だ。
仮にここで起きたことをなかったことにして、またあいつと死合いをするようお膳立てされても、興が湧くことはないな……」

麗奈の圧を冷ややかに受け流し、ロクロウはそう言ってのけた。
ロクロウの長年掲げていた宿願は、己自身でシグレに辿り着き、全力の立ち合いで打ち負かすこと。
そして、それを成就すること叶わなかった――。それで終いだ。

故に、ロクロウにとっては、琴子が問題視していた計画の実現性などはどうでも良い。
己が宿願を果たせなかったのが気に入らないので、「じゃあやり直そう」と言ってリセットするような不躾な真似は、自身の流儀に著しく反していた。

「ただ、お前らにも、お前らの事情があるんだろ?
お前らがそれを目指すのであれば、俺は止めはしない――好きにすればいい……。
だが、さっきも言った通り、俺には時間が残されていない。無惨の毒をどうにかしないからな。先を急がせてもらう……」

瞬間、ゴホッと咳払いをして、よろめくロクロウ。
どうにか踏みとどまると口元から滴る血を拭ってみせる。
夜叉の業魔に残された猶予が後僅かであることは、誰が見ても明らかであった。

「つまりは、否定もしないし、賛同もしないってことですよね?」
「まぁ、端的に言えばそうだな」
「それでは、ロクロウさん、私たちと取引をしませんか?」
「――取引だと?」

ロクロウは、麗奈の申し出に眉を潜める。
どっち付かずのスタンスであれば、交渉の余地はあり――麗奈は、そう判断したのである。

「はい、今ロクロウさんを蝕んでいる月彦さん――無惨の毒を何とかしたら、私たちに力を貸していただけますか?」
「――っ!? そんな事が出来るのか?」

思いもよらぬ提案に、ロクロウは目を見開いた。
ロクロウだけではない…あかりや久美子も、驚愕に染まった表情を浮かべており、琴子はというと目を細めて、事の成り行きを見守った。

「……私は、無惨の血に適応して、鬼になりました。
なので、私の身体は、毒に対する免疫を少なからず持っているはずです。
免疫を含んでいる私の血液を素材にすれば、毒を抑えられる薬を作れると思うんです――どう、久美子?」
「……えっ?……」

一同の視線が、一斉に久美子に集まる。
唐突に話を振られた形となった久美子は、思わず言葉を詰まらせた。
しかし、すぐに自身が発現させた『ものづくり』の能力に関することであると理解すると、言葉を紡いでいく。

「……正直、薬とかは作ったことないけど……。
多分、素材さえあればどうにかできるんじゃないかな……と思う……」

目を伏せ、ボソリと久美子は告げる。
それは消極的な肯定であった。
彼女が薬のビルドに消極的なのは、自信の無さだけではなく、ロクロウを治療することに対する迷いがあるからだった。
だけど、嘘を言って、麗奈を裏切ることは出来ない。
だから、久美子は、胸の内で燻る感情を抑え付けながら、己が見解をありのままに伝えた。

「――だそうですけど、どうしますか、ロクロウさん……?
力を貸してと言いましたけど、何も私達の考えに乗ってもらってほしいということではありません。
私達と行動を共にして、お互いにとって共通の脅威が現れるのであれば、その時に共に戦ってほしいんです……」

複雑な表情を浮かべる久美子を他所に、麗奈はロクロウに答えを促す。
それに対して、ロクロウは険しい表情を浮かべ、麗奈……そして、久美子の順に視線を巡らせた。

「俺は―――」

そして、暫しの逡巡を経て、彼は己が答えを紡いだ。




「――すまん、久美子。
まさか、お前に助けられることになるとはな……」

遺跡へと向かう道中、ロクロウは、久美子へと話しかける。
結果として、ロクロウは彼女に救われたことになったのだ。

ロクロウが麗奈の提案を受け入れた後の、麗奈と久美子の作業は迅速であった。
まず二人は、予め回収していた建材の欠片などを利用して、作業台を創成する。
これらの建材は、先の魔王ベルセリアによる戦闘によって、付近に散らばっていたもので、使えそうなのをピックアップしたものであった。
ここで麗奈は、前回と同じ要領でカタルシスエフェクトを発現――そこから手際良く、心のカケラを回収する。
後はそれを基に、作業台の上で、久美子の支給品である『点滴セット』に、麗奈の血液を混ぜ合わせ、調整(ビルド)――。一般的に抗毒血清を創る際は、抗体を含む血液を純化及び濃縮を繰り返すことで完成へと至る訳だが、精霊ルビスが齎した『ものづくり』の力は、この過程を大幅に短縮し、短時間での完成に漕ぎつけた。

無惨の毒は強力すぎるが故、完全な解毒には至らなかったが、それでも生成された抗毒剤の効果は明白で、ロクロウは苦痛を感じなくなり、顔色は生気を取り戻し、乱れていた呼吸は鎮まることとなった。

「あなたのために、やったのではありません。
あくまでも、私達のために、あなたを生かしただけですから……」
「……だとしても、お前が俺の恩人であることには変わらない。
この借りは、必ず返す……」
「……。」

ロクロウからの謝意の言葉に、久美子はぷいと顔を背ける。

「言っときますけど、私は今でも、あなたのことが許せないですから」
「……そうか……」

以降は、沈黙――。
何とも気まずい空気だけを残して、両者はただ同じ場所を目指して歩を進めていく。

(――まずは一人……。戦力は確保できた……)

そんな久美子とロクロウのやり取りを眺めながら、麗奈は心中で、そのように独りごちる。
ロクロウは自分たちの計画に完全に賛同しているわけではない。
しかし、今回の抗毒剤の一件で、彼が久美子に恩義を感じているのは事実であり、その感情を枷として利用はできるはず――。
彼が付け狙う無惨や魔王ベルセリアに関しては、此方としても大きな脅威になりうるので、共通の敵の排除という点を鑑みても、「共闘」という形で、こちらの戦力として見込んで差し支えないだろう。

(……問題は――)

チラリと後ろを振り返ると、琴子と彼女が腰掛ける車椅子を押すあかりの姿が目に入る。

(あの二人か……)

麗奈たちの計画に対する彼女たちの姿勢は、形式上は「保留」となっている。
まずは、麗奈たちが語った話の信憑性を確かめるという意味でも、麗奈の能力発現について言及のある『レポート』を確認したいとのことだ。もしくは、他に『レポート』の内容を把握している人間と接触して、証言を得るのも良いとのこと。
麗奈自身もヴァイオレットと再会したい手前、こうして遺跡に赴くのは好都合ではあるが、仮に彼女達が確証を得たとしても、本当に協力してくれるかは些か疑問が残る。

この殺し合いで、友人を立て続けに失ったというあかりは、『殺し合いをなかったことにする計画』に惹かれていたようにも見えた。
自分達と同じ年頃の女の子で、自分達と同じように身近な人達を失ったのだ。
その気持ちは手に取るように分かる。

しかし、もう一人の少女――岩永琴子については、底が知れない……。
あかりのように動じる様子もなく、麗奈からの圧を掛けた問答に対しても、あくまでも冷静に理詰めをして、話の主導権を握られてしまった。
すんなり味方になってくれるということであれば問題ないが、どうにも腹に一物あるように思えて仕方がない。
最悪、彼女が自分達を否定してくることも想定しなければならない。

そして、もしもそのような事態に陥った場合は―――。

(申し訳ないけど、殺すしかないか……)

ビキビキビキ――。
無意識のうちに片腕に力が入り、青白い筋が浮かび上がる。
麗奈は、既に自身の手を血に染め上げている。トランペットを吹くために、技術と情熱を宿してきたその手を……。
しかし、それは鬼化による食人衝動に因るものであったり、自己の存在を守る為の防衛本能から来るものであったりと、明確な害意を以って他者を殺めようとしたことはなかった。
しかし、今の彼女は、その一線を越えることに一切の躊躇いはない。
それを為した時、麗奈は真の意味で人間を辞めることになるだろう。

人間に戻るために、人間を辞めるという矛盾――。
そんな矛盾の道を前にしても、麗奈の覚悟に揺るぎはなかった。
今の麗奈には、彼女を受け入れ支えてくれる親友が傍にいてくれるのだから。

(――志乃ちゃん……、高千穂さん……、アリア先輩……)

覚悟を決めている麗奈とは対照的に、その後方で車椅子を押すあかりは、葛藤の最中にあった。
悲しみ癒えぬうちに、提示された一つの可能性――。
もしも、久美子が言うように、殺し合いをなかったことにして、皆を取り戻すことができるのであれば……と、その可能性に縋りたいと思う反面、どこか違和感―――引っかかるものを覚えてしまう。
仮に全てを無かったことにできたとしても、それでハッピーエンドとならないような気がしてならない。

何よりも、アリアに、志乃に、高千穂と――。
この殺し合いで出会ったアンジュ、ミカヅチ、カタリナ――。
それぞれの信念を貫いて散っていった者達の意思を否定するようにも思えてしまうのだ。

(……ねぇ、皆――。私どうすれば良いかな……)

身も心もおんぼろとなった少女は、傷心と苦悩に苛まれながら、手に持つグリップを強く握り、ただひたすらに車椅子を進ませる。
その脳裏に、亡くなった皆の姿を思い浮かべながら……。

(……状況は芳しくありませんね……)

そんなあかりが押す車椅子に身を預けている琴子は、あかりの動揺を傍らから感じ取りつつ、思案に暮れていた。
知恵の神は思考する-――久美子達が提示した計画を如何にして切り崩していくべきかを。

琴子は、この殺し合いにおいて、「出来得る限り、敵を作らない」という方針の元、行動をしてきた。

明らかに危険思考を孕んでいた夾竹桃達との取引を応じたように――。
殺し合いに乗った側のメアリ・ハントと停戦協定を結んだように――。
『ブローノ・ブチャラティ』を騙る青年を警戒しつつも、内包していたように――。

あの場では事を荒げないよう、久美子達の計画にも同調の姿勢を垣間見せつつも、最終的には立場保留という形に落ち着けた。

しかし、秩序を守る存在として、彼女らが提唱する計画を認めるつもりはない。

そもそも、μに久美子達が主張するような、全てを都合よくリセットできる力を保有しているのかについても懐疑的である。
かつてアリアから聞かされた話を鑑みるに、μの願望機たる絶大的な力は、メビウスの中でのみ影響を及ぼす。
現実への干渉については、せいぜいその魂を仮想世界に引き込む程度であり、虚構の鳥籠の中で死滅した『現実』の魂を蘇らせることは出来ない。
精々、『現実』の魂に似せたものを創造するのが関の山である。

仮に、以前に琴子が提唱したように、この殺し合いのフィールドに立つ自分達の存在が、そもそも女神によって創造されたものということであれば、復元は可能かもしれない。
しかし、そんな歪な方法での願望の成就は、果たして久美子達が望んだものとなるのだろうか。

故に、琴子は彼女たちの考えを真正面から否定するつもりでいる。
しかし、今はその時ではない。
現状はロクロウを取り込んでいる久美子達の勢力は3名で、あかりもまた、動揺している状況だ。
ここで対立しても旗色が悪い。

であれば、遺跡にいるであろう参加者集団などと合流し、オーディエンスを増やした上で、頃合いを見て、皆が納得するように否定するのが良いだろう。

その場合、逆上した麗奈達が襲い掛かってくる可能性もある。
彼女たちの思考に則れば、「どうせ後で蘇生させるから」という免罪符を掲げて、邪魔する他者の排除も厭わない、と十分に考えられる。

(だとしても、やり切るしかありませんね)

琴子とて、出来るうる限り、争いごとは増やしたくはないが、それでも彼女たちの計画を認めるわけにはいかないのだ。
間もなくやって来るであろう、次の死線――。
それに一抹の不安を覚えながら、琴子はまたしても、この会場のどこかにいるであろう九郎に会いたいと思うのであった。


【E-4/夜中/一日目】

【黄前久美子@響け!ユーフォニアム】
[状態]:全身に火傷(冷却治療済み)、右耳裂傷(小)、右肩に吸血痕、確固たる想い
[役職]:ビルダー
[服装]:特製衣装・響鳴の巫女(共同制作)
[装備]:契りの指輪(共同制作)
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~1、デモンズバッシュ@テイルズオブベルセリア、セルティ・ストゥルルソンの遺体、シグレ・ランゲツの片腕、クロガネ征嵐@テイルズオブベルセリア、点滴セット複数@現実
[思考]
基本:歌姫(μ)に勝って、その力を利用して殺し合いの全てを無かったことにする。……そうすれば、麗奈は人間に戻れるから。
0 : 一旦は、皆と一緒に遺跡に向かう
1:もう、麗奈の事は裏切らない、――絶対に。
2:麗奈の為なら、この命だって捧げても良い。ただ今はまだ死ねない、麗奈を悲しませるから。
3 :ロクロウさんは好きじゃないけど、利用はするつもり。
4:例え隼人さん達を敵に回したって、もう私は迷わない。望みを叶えるまで逃げ切ってやる。
5:岩永さんとあかりちゃんも、仲間になってほしい
6:魔王ベルセリアという存在には最大限の警戒

※少なくとも自分がユーフォニアムを好きだと自覚した後からの参戦
※ロクロウと情報交換を行いました
※ビルドの『ものづくり』の力が継承されました。現状は麗奈と一緒に衣装やら簡単なアイテムを作れる程度に収まっています。
※麗奈がビエンフーから読み取った記憶を共有し、ビエンフー視点からのロワの記録を入手しました。
※μの事を「楽器」で「願望器」だと独自の予想しました


【高坂麗奈@響け!ユーフォニアム】
[状態]:鬼化(無惨の呪い無し)、新月の花嫁、確固たる思い、左腕の肘から先が消失
[服装]:特製衣装・新月の花嫁(共同制作)
[装備]:
[道具]:高坂麗奈のトランペット@響け!ユーフォニアム、危険人物名簿@オリジナル
[思考]
基本:久美子の願いを手伝う。……人間に戻れたら、私は滝先生にもう一度――
0 : 一旦は、皆と一緒に遺跡に向かう
1:最後まで、久美子と一緒に。
2:なるべく久美子には無茶はしてほしくはない。
3:ヴァイオレットさんと話をしたい。……出来れば、仲間になって欲しいかな。
4:岩永さん……敵に回るのであれば容赦はしないから
5:無茶にもほどがあるけど、音楽勝負なら負けてやらないから。
6:水口さんや月彦さんとはいずれ決着を付けないといけない。
7:まずは、力の使い方に慣れたい。
8:魔王ベルセリアという存在には最大限の警戒

※『ビルダー』黄前久美子の血肉を喰らい、精霊ルビスの情報を取得した結果、無惨の呪いから解放されました。
これ以上無惨の影響を受けることは有りませんが、無惨の血による鬼化自体は治っておりません。
※首輪の分解・解析により首輪の中身を知りました。
※首輪の説明文を読み、「自分たちが作られた存在」という可能性を認識しました。
※『覚醒者』について纏められたレポートを読み、覚醒者『006』が麗奈、『007』が無惨であることを認識しました。
※ 精神の安定に伴い、カタルシスエフェクトの発動が可能となりました。形状は後続の書き手にお任せします。
※己の『奏者』としての特別(ちから)を自覚しました。それがどう作用するか後続の書き手におまかせします。
※ビエンフーから記憶情報を読み取り、ビエンフー視点からのロワの記録を入手しました。
※鬼化した身体の扱い方にある程度慣れました。現状では鬼舞辻無惨の『管』等や、対象によって可能不可能の差異はありますか血を介しての情報の読み取り等が可能です
※久美子の血を飲むことで一時的に『夜の女王』形態になります。この場合左腕が一時的に再生し、通常時を遥かに超える出力が可能です。


【ロクロウ・ランゲツ@テイルズオブベルセリア】
[状態]:全身に裂傷及び刺傷(止血及び回復済み)、疲労(極大)、全身ダメージ(極大)、反省、感傷、無惨の血混入、右腕欠損、言いようのない喪失感
[服装]:いつもの服装
[装備]: オボロの双剣@うたわれるもの 二人の白皇、ロクロウの號嵐(影打ち)@テイルズ オブ ベルセリア
[道具]:基本支給品一色、不明支給品0~2
[思考]
基本:主催者の打倒
0: 一旦は、皆と一緒に遺跡に向かう
1: 久美子達の計画に賛同するつもりはないが、久美子には借りがあるので、暫くは共闘するつもり
2: 無惨を探しだして斬る。
3: シグレを殺したという魔王ベルセリア(ベルベット)は斬る。
4: 號嵐を譲ってくれた早苗には、必ず恩を返すつもりだが……
5: 殺し合いに乗るつもりはない。強い参加者と出会えば斬り合いたいが…
6: マギルゥ、まぁ、会えば仇くらい討ってはやるさ。
7: アヴ・カムゥに搭乗していた者(新羅)については……。
[備考]
※ 参戦時期は少なくともキララウス火山での決戦前からとなります。
※ 早苗からロクロウの號嵐(影打ち)を譲り受けました。
※ オシュトルからうたわれ世界の成り立ちについて、聞かされました。
※ 垣根によってマギルゥの死を知りました。
※ 無惨との戦闘での負傷により、無惨の血が体内に混入されました。解毒を行わない限り、数時間以内に絶命します。
※ 更新されたレポートの内容により、ベルベットがシグレを殺害したことを知りました。
※ 久美子が作った抗毒剤によって、毒は緩和されており、延命に成功しました。
※ 殺し合いの全てを無かったことにしようとする久美子達の計画を知りました。


【間宮あかり@緋弾のアリアAA】
[状態]:覚醒、白髪化、痛覚が鈍くなっている、体温低下、情報の乖離撹拌(進行度31%)、全身のダメージ(大)、精神疲労(中)、疲労(絶大)、左中指負傷(縦に切断、包帯が巻かれている)、深すぎる悲しみ、久美子たちの計画に対する迷い
[服装]:いつもの武偵校制服(破損・中)
[装備]:スターム・ルガー・スーパーレッドホーク@緋弾のアリアAA
[道具]:基本支給品一色、不明支給品2つ
[思考]
基本:テミスは許してはおけない。
0:一旦は、皆と一緒に遺跡に向かう
1:黄前さん達の計画については……。
2:ヴライ、琵琶坂、魔王ベルセリア、夾竹桃を警戒。もう誰も死んでほしくない
3:『オスティナートの楽士』を警戒。
4:もし会えたらカナメさんに、シュカさんの言葉を伝えないと
5:メアリさんと敵対することになったら……。
[備考]
※アニメ第10話、ののかが倒れた直後からの参戦です
※覚醒したことによりシアリーズを大本とする炎の聖隷力及び「風を操る程度の能力」及びシュカの異能『荊棘の女王(クイーンオブソーン)』、そして土属性の魔術を習得しました。
※情報の乖離撹拌が始まっており。このまま行けば彼女は確実に命を落とします。
※ 殺し合いの全てを無かったことにしようとする久美子達の計画を知りました。


【岩永琴子@虚構推理】
[状態]:健康、新たなる決意、無意識下での九郎との死別への恐れ、義足損壊、車椅子搭乗中
[服装]:いつもの服、義眼
[装備]:赤林海月の杖@デュラララ!!
[道具]:基本支給品、文房具(消費:小)@ドラゴンクエストビルダーズ2、ポルナレフの車椅子(ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風)、電子タブレット@現実
[思考]
基本:このゲームの解決を目指す。
0:一旦は、皆と一緒に遺跡に向かう
1:麗奈と久美子を警戒。彼女たちの計画を認めるわけにはいかない。
2:『ブチャラティ』を騙る青年(ドッピオ)を警戒。
3:魔王と琵琶坂永至、あの二人をどうにかする方法は……
4:あかりさん、貴方は……
5:九郎先輩との合流は……
6:紗季さん……
7:首輪の解析も必要です、可能ならサンプルが欲しいですが……
8:オスティナートの楽士から話を聞きたいですね
[備考]
※参戦時期は鋼人七瀬事件解決以降です。
※アリアから彼女が呼ばれた時点までのカリギュラ世界の話を聞きました。
※この殺し合いに桜川六花が関与している可能性を疑っています。
ただし、現状その可能性は少ないと思っています。
※リュージからダーウィンズゲームのことを知っている範囲で聞きました。
※夾竹桃・ビルド・隼人・リュージ・アリアと共に【鬼滅の刃、虚構推理、緋弾のアリア、ドラゴンクエストビルダーズ2、新ゲッターロボ、ダーウィンズゲーム、東方Project、とある魔術の禁書目録、スタンド能力、うたわれるもの、Caligula】の世界観について大まかな情報を共有しました。
※今の自分を【本物ではない可能性】、また、【被検体とされた人間は自ら望んだ者たちである】と考えています。
※カタリナとあかりのこれまでの経緯を聞きました。
※琴子、あかり、ドッピオ、メアリ、竜馬の五人でこれまでの経緯と、生存者についての情報を交換しました。
※ 殺し合いの全てを無かったことにしようとする久美子達の計画を知りました。
※電子タブレットにはこれまでの彼女の経緯、このゲームに関する考察が記されています。

前話 次話
追跡セヨ -夜宵のNext Order- 投下順 暴走特急

前話 キャラクター 次話
よるのないくに ~さよならビエンフー~ 高坂麗奈 戦々凶々(前編)
よるのないくに ~さよならビエンフー~ 黄前久美子 戦々凶々(前編)
Dread Answer 岩永琴子 戦々凶々(前編)
Dread Answer 間宮あかり 戦々凶々(前編)
一虚一実 ロクロウ・ランゲツ 戦々凶々(前編)
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