「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 首塚-48d

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匿名ユーザー

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「…さて、どうするか」

 いきなりラーメン作れ、って言われてもな…
 …この出汁に使えそうな物とか、色んな材料の山は何だ
 何ラーメンを作れと言うのだ!?
 っつか、これはつまり、しっかり出汁をとってスープを作れと言われている訳で

「…ったく」

 仕方ない、とりあえず、スープの出汁をとるとするか
 数種類も作る余裕はさすがにない、塩ラーメンだけで我慢してもらうとしよう
 多分、出来上がりは宴会の終了直前辺りになりそうだが…
 てきぱき、手際よく青年は作業を続けていく
 ラーメン屋でのバイト経験もあるから、何とかなりそうだ

「よぉ、相変わらず主婦も真っ青な手際だな」
「んだよ。手伝いに来たんじゃないなら邪魔だぞ?」

 ひょこり
 調理場に顔を覗かせてきた技の厨2病に、青年はそう返した
 …嫌いな相手ではないのだが、どうにも苦手である

「そう、邪険にするなよ。綺麗な姉ちゃんに言い寄られてたみたいで、羨ましいぞ?」
「………そうか?」

 青年は、小さく首をかしげた
 まぁ、あの花子さんに属すると思われる都市伝説は、俗に言う美女に属するタイプだろう
 …しかし、青年自体は、彼女に対してさほど、興味を抱いてはいない
 何せ、彼女の傍には、恋人と思わしき少年がいた
 恋人ありな相手に興味を持つつもりはない
 ……それに
 彼の基準に、彼女の胸はギリギリ…足りなかったのだ
 そう、ギリギリ
 なんとも惜しいラインで、足りなかった
 あと、もうちょっと、と言ったところなのだが

「なんだ、お前、やっぱり男の方が好きか?」
「どう言う意味で言っているのかはあえて聞かないでやるが…俺の好みはスレンダーボインの姉ちゃんだ」
「つまりは、あの黒服の女体化時」
「そう、あれはまさしく完璧に、俺の好みストレートど真ん中…」

 …………
 って!!??

「違う違うっ!?確かにこの身にストレートど真ん中だったけどっ!!あいつは男!!男!!!」
「でも、好みだったんだろ?」
「まさしく理想の女神があの場にはいた訳だが、てめっ!厨2病!!誘導尋問しかけてくんじゃねぇ!!」

 …だから、こいつは苦手なのだ 
 どうにも、口では勝てないし
 …特殊な契約とは言え、こいつと同系等の都市伝説とも契約している自分がちょっと嫌だ

「とにかく、手伝わないならとっとと出てけ。こっちは忙しいんだよ」
「パイ焼きながらラーメン作るとか、普通色々無茶だろ……っつか、便利に使ってるな、能力を」

 オーブンなんぞ持ち込めなかったから、カボチャのパイは能力を使って焼いている
 ふわり、調理場には、甘い匂いが漂いはじめていた
 …さて、持ち込まれた食材、大分使ってきたけどあとはどうするかな…
 車海老は、少々贅沢だが鮮度の事なども考えて、後で天麩羅にしようと思っていたが
 …うん、葡萄はそのまま出すとして、梨や柿も、食べやすく切り分けるだけにするか
 果物は、変に調理しない方が美味い事も多いし

 これ以上からかわれるのも嫌で、調理に集中し始めた青年
 その青年を見て、技の厨2病は小さく笑う

「…女だったら、嫁の貰い手いるだろうに。男じゃあなぁ…」

 ……むしろ、料理が…否、家事全般が出来すぎるが故に、逆に恋人ができないであろう、恋人いない暦=年齢の青年の様子に
 厨2病は、からかいの視線を向けて遊ぶのだった




 終われ







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