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連載 - 黒服Hと呪われた歌の契約者-33

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だれでも歓迎! 編集
「いよぉ、メリークリスマス」
「あ、Hさん」

 それは、12月24日のこと
 三面鏡の少女の元に、黒服Hが姿を現した

「どうしたんですか?突然」
「今日はクリスマスだろ?そうなったら…用件は、一つだけだろう」

 ニヤリ、黒服は笑って
 ほら、と少女に、そのクリスマス雰囲気一色の包装がなされたプレゼントを手渡した

「わ……もらっちゃって、いいんですか?」
「もちろん。お前さんは、今年大活躍だったしな?」

 黒服Hにそう言われて、少女は若干、複雑なものを感じた
 …秋祭りの事件の時、自分の能力は役に立ったらしい
 だが、未だにどこか…その実感を、感じられないままなのだ

 それでも、この黒服Hを始め、「組織」の人間が彼女に感謝の言葉を述べてくれて
 そのお陰で、辛うじて、自分が役に立てたのだと、ほんの少しだけ自覚できている
 そんな、宙ぶらりんの状態

「どうした?」
「あ、い、いえ、なんでもないです」

 ありがとうございます、と
 少女は、大切そうにそのプレゼントを受け取った

「あぁ、それと、これ」
「?」

 続けて、黒服Hが少女に渡したのは…何やら、チケットのようなもの
 これは…?

「「呪われた歌」の契約者が、今夜、どこぞの店のクリスマスディナーショーで、少し歌うらしくてな。他に予定がなかったら、行って見たらどうだ?」
「え、あ、く、クリスマスディナーって……い、いいんですか?こんなのまで受け取っちゃって」
「あぁ。それは、俺からってより、彼女からのクリスマスプレゼントだ。受け取っておけ」

 くっく、と黒服Hは笑う
 そんな黒服を前に、少女は途惑っているような、しかし、同時に嬉しそうな
 そんな表情を、浮かべているのだった





 黒服Hが、帰った後
 少女は、家の中で、黒服Hから受け取ったプレゼントの包みを開けていた
 何だろう?随分と軽いけど…
 ガサガサ、包装を解いて

 ピシ、と
 思わず、固まった

「…うん、予想はできてた、うん」

 中の、そのなんとも際どい、ギリギリラインの下着の数々に
 予想通りだった事とか、予想できてしまった事などに複雑な感情を感じつつも
 しかし、同時に、相手は96%は善意で渡してくれたであろう事も、わかってしまって
 少女は、軽く頭を抱えたのだった



終わってしまえ






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