赤い目をした女の子 06
「お疲れ様です。お先に失礼します」
そう言い、彼女は深々としたお辞儀をする。
肌は極端に白く、瞳の色は赤い。
病気という括りではないが、彼女は生まれつき色素が薄いため、そのような姿をしている。
病気という括りではないが、彼女は生まれつき色素が薄いため、そのような姿をしている。
「おう、ごくろうさん。
気をつけて帰ってくれよ。最近物騒だからな」
気をつけて帰ってくれよ。最近物騒だからな」
そんな彼女に片手をあげ、かえすのは、30前半の男。
お弁当屋「月見弁当」の雇われ店長である。
お弁当屋「月見弁当」の雇われ店長である。
そう。彼女はここ、「月見弁当」の裏方として働いているのだ。
「あ、うさぎちゃんお疲れさま」
「お疲れ様」
彼女が帰宅するのに気がついた、パートタイマーのおばちゃん達が次々と声をかけてくる。
その真面目な働きぶりと可愛らしい言動から、彼女は、この弁当屋内で大がつくほどの人気物なのである。
「皆さん、お疲れ様でした」
今度はパートのおばちゃん達に対し、彼女はお辞儀をした。
「あ、でも、うさぎちゃんって呼ぶのはやめていただけませんか」
「何いってんのぉ、彼氏さんにも、そう呼ばれてたじゃないの」
「ち、ち、違うんです…あの人は…その……」
彼女の極端に白い肌が、赤へと変わっていく。一般的に赤面と呼ばれる現象である。
彼女の去った後の店内でのこと、
「うちんとこの嫁に来てくれないかしら」
「ムリムリ、彼氏さんいるんだから」
「でも、なんだかガラの悪そうな男らしいわよ」
「あ、ら、や、だー」
おばちゃん連中は彼女の噂話をしていた。
都市伝説としてではなく、このような形で噂になるとは皮肉なものである。
都市伝説としてではなく、このような形で噂になるとは皮肉なものである。
でも、だからこそ、
彼女の特徴的な赤い瞳を一切気にせず、
彼女そのものを評価する、この店だからこそ、
人見知りで都市伝説である彼女が、ごく普通に働けるのかもしれない。
彼女の特徴的な赤い瞳を一切気にせず、
彼女そのものを評価する、この店だからこそ、
人見知りで都市伝説である彼女が、ごく普通に働けるのかもしれない。