「・・・・・・は?」
「いや・・・その・・・スマン!」
黒服は呆然とし、翼は黒服に土下座してる
中々にカオスな状況だけど仕方ないだろう
「・・・・・・」
「・・・・・・」
私が二人居るんだから
「いや・・・その・・・スマン!」
黒服は呆然とし、翼は黒服に土下座してる
中々にカオスな状況だけど仕方ないだろう
「・・・・・・」
「・・・・・・」
私が二人居るんだから
事の起こりは冬休みの最終日
翼と一緒に参加した都市伝説退治のバイト
内容はとある小学校の『写った人を引きずりこむ鏡』
本当はもっと別の都市伝説かもしれない
けど、今現在の情報じゃそれ位しかわからない
そんな都市伝説の鏡を壊すのが私達の仕事だった
翼と一緒に参加した都市伝説退治のバイト
内容はとある小学校の『写った人を引きずりこむ鏡』
本当はもっと別の都市伝説かもしれない
けど、今現在の情報じゃそれ位しかわからない
そんな都市伝説の鏡を壊すのが私達の仕事だった
「でも、鏡って事は非生物よね?普通に割って終りじゃないの?」
「多分それでいい筈だ・・・ただ、不気味だから誰もやりたがらないってだけだろ」
「多分それでいい筈だ・・・ただ、不気味だから誰もやりたがらないってだけだろ」
成る程ね
まぁ、そのお陰で私達に仕事が回ってくるんだからありがたい事なのかもしれない
まぁ、そのお陰で私達に仕事が回ってくるんだからありがたい事なのかもしれない
「気になるとすれば・・・『鏡を処分して来る』って言い残して出て行った教員が戻ってきた時には鏡の事を忘れてたって所か」
「・・・記憶を操作する?」
「かもしれねぇな」
「・・・記憶を操作する?」
「かもしれねぇな」
そんな事を話しながら怪談を登ったその先に
あった
あった
「見た感じは普通の鏡だよなぁ?」
「でも、確かに都市伝説の気配はするわ」
「でも、確かに都市伝説の気配はするわ」
今のところは何の変哲も無いただの鏡
だけど、其処からする気配は確かに都市伝説の物で・・・
鏡に映っている私の顔が
ニヤリ
と笑った
だけど、其処からする気配は確かに都市伝説の物で・・・
鏡に映っている私の顔が
ニヤリ
と笑った
「っ翼!!」
「な!?」
「な!?」
鏡に映る私が腕を伸ばし
鏡から生えた腕に腕を掴まれ引っ張られ引きずり込まれそうになった所で
ガシィッ と翼が私のもう片方の腕を掴んだ
鏡から生えた腕に腕を掴まれ引っ張られ引きずり込まれそうになった所で
ガシィッ と翼が私のもう片方の腕を掴んだ
「翼!!」
「ちょっ!?踏ん張れ!!」
「ちょっ!?踏ん張れ!!」
今、私は右腕を鏡に物凄い力で引っ張られ
左腕を翼に全力で引っ張られている状態で
下手するとそろそろ足が地から浮きそうな訳で
そんな状態の私に踏ん張れは幾ら何でも無茶振りってそんな事言ってる場合じゃない!?
このまま引きずり込まれる訳には・・・あ
左腕を翼に全力で引っ張られている状態で
下手するとそろそろ足が地から浮きそうな訳で
そんな状態の私に踏ん張れは幾ら何でも無茶振りってそんな事言ってる場合じゃない!?
このまま引きずり込まれる訳には・・・あ
人間の身体にはリミッターが付いていると言う
そのリミッターを外した状態が俗に言う火事場のクソ力と言う奴らしく
対象の肉体を操る事に関してはかなり強力な部類に入る『はないちもんめ』の能力なら
翼のリミッターを外す位は造作も無い
ただ、絶対明日辺りに筋肉痛で苦しむだろうけど・・・翼が
何はともあれ
火事場のクソ力を発揮した翼が、物凄い勢いで私を引っ張り
スポンッと言う音と共に
私達は後ろ向きに倒れた
そのリミッターを外した状態が俗に言う火事場のクソ力と言う奴らしく
対象の肉体を操る事に関してはかなり強力な部類に入る『はないちもんめ』の能力なら
翼のリミッターを外す位は造作も無い
ただ、絶対明日辺りに筋肉痛で苦しむだろうけど・・・翼が
何はともあれ
火事場のクソ力を発揮した翼が、物凄い勢いで私を引っ張り
スポンッと言う音と共に
私達は後ろ向きに倒れた
「ったぁ・・・大丈夫か?」
「何とかね・・・」
とりあえず翼の上から退く
「成る程、確かにこの鏡さっさと処分した方が良いな・・・」
「確かに・・・あんな簡単に引きずり込めるなら、何で行方不明者が出て無いんだろう?」
「さぁな・・・ん?」
怪訝そうな翼の声
何かあった?
「なぁ・・・その右腕の・・・何だ?」
「え?」
言われて気付く
そう言えばまだ、右腕を掴まれてる様な・・・「あいたたたた・・・」ん?
右側を向くと
「あれ・・・?」
「は・・・?」
私がもう一人居た
「「はぁっ!?」」
「何とかね・・・」
とりあえず翼の上から退く
「成る程、確かにこの鏡さっさと処分した方が良いな・・・」
「確かに・・・あんな簡単に引きずり込めるなら、何で行方不明者が出て無いんだろう?」
「さぁな・・・ん?」
怪訝そうな翼の声
何かあった?
「なぁ・・・その右腕の・・・何だ?」
「え?」
言われて気付く
そう言えばまだ、右腕を掴まれてる様な・・・「あいたたたた・・・」ん?
右側を向くと
「あれ・・・?」
「は・・・?」
私がもう一人居た
「「はぁっ!?」」
「って事があってな」
「スイマセン、全然状況が判りません」
黒服が頭を抱えながら言う
そりゃそうだ、私だって全然判らないんだから
「つまり簡単に言うとね、あの鏡は『引き摺り込んだ相手に成り代わる鏡』だったのよ
だから犠牲者が出ても鏡の中から偽者が出てくるから誰も行方不明者が出てなかったのよ
で、今回も本当ならそこの『私』を引き摺りこんで私が成り代わる筈だったんだけど、引きずり込む所か逆に引っ張り出されちゃったからこんな愉快な事になったって訳」
得意顔で説明する私の偽者・・・何か腹立つわね
「取り合えず鏡本体は割って処分したんだけどな・・・コイツはその・・・望と同じ顔してるし退治するのは躊躇われたと言うか何と言うか・・・」
「私としては即刻処分して欲しいところだけどね」
「酷いわね?一応私は貴女なのよ?」
「同じ顔で同じ声のが目の前にいるのが凄い気持ち悪い」
不気味ってレベルじゃないわ
「黒服ぅ!!本体が苛める~!!」
がしっと半泣きで黒服に抱きつく偽者
何処からかピシッと音が鳴った
何の音かしらね?
翼、何でそんな脅えた顔してるの?
「スイマセン、全然状況が判りません」
黒服が頭を抱えながら言う
そりゃそうだ、私だって全然判らないんだから
「つまり簡単に言うとね、あの鏡は『引き摺り込んだ相手に成り代わる鏡』だったのよ
だから犠牲者が出ても鏡の中から偽者が出てくるから誰も行方不明者が出てなかったのよ
で、今回も本当ならそこの『私』を引き摺りこんで私が成り代わる筈だったんだけど、引きずり込む所か逆に引っ張り出されちゃったからこんな愉快な事になったって訳」
得意顔で説明する私の偽者・・・何か腹立つわね
「取り合えず鏡本体は割って処分したんだけどな・・・コイツはその・・・望と同じ顔してるし退治するのは躊躇われたと言うか何と言うか・・・」
「私としては即刻処分して欲しいところだけどね」
「酷いわね?一応私は貴女なのよ?」
「同じ顔で同じ声のが目の前にいるのが凄い気持ち悪い」
不気味ってレベルじゃないわ
「黒服ぅ!!本体が苛める~!!」
がしっと半泣きで黒服に抱きつく偽者
何処からかピシッと音が鳴った
何の音かしらね?
翼、何でそんな脅えた顔してるの?
「いや・・・その・・・処分は流石に可哀相ですし、少し様子を見「何?黒服は偽者の味方なの?」いえ、味方とかでは無く」
黒服が珍しくあたふたしてる・・・本当に珍しい
「黒服って優しいよね
私、黒服のそういう所好きよ?」
黒服にしがみ付いたままそんな事をのたまう偽者に
次はブチッと音が鳴った
「黒服・・・取り合えずその子から離れましょうか「え?いや、その」良いから「・・・はい」
黒服が珍しくあたふたしてる・・・本当に珍しい
「黒服って優しいよね
私、黒服のそういう所好きよ?」
黒服にしがみ付いたままそんな事をのたまう偽者に
次はブチッと音が鳴った
「黒服・・・取り合えずその子から離れましょうか「え?いや、その」良いから「・・・はい」
私から離れた黒服詰め寄る本体を他所に私は翼の隣に移動していた
「お前・・・」
「流石は私の本体、アノ位でヤキモチなんて可愛いわよねぇ?」
「わざとか、わざとなのか」
「当然でしょう?私はあの子と違って年上趣味は無いの、どちらかと言うと年下・・・ショタ派よ」
「聞いて無ぇよ・・・結局お前は何なんだ?」
「写った相手に取って代わる鏡の都市伝説が、あの子を写した事で出来上がった『写った時点での望のコピー』よ」
「・・・わかんねぇ」
「翼の頭には少し難しいかもね」
良くわからないと言った風な顔をする翼を小馬鹿にする様に言ってやると、翼は絶句した
どういう因果か、折角鏡の外に出られたのだ
精々、現世を楽しませてもらうとしよう
「お前・・・」
「流石は私の本体、アノ位でヤキモチなんて可愛いわよねぇ?」
「わざとか、わざとなのか」
「当然でしょう?私はあの子と違って年上趣味は無いの、どちらかと言うと年下・・・ショタ派よ」
「聞いて無ぇよ・・・結局お前は何なんだ?」
「写った相手に取って代わる鏡の都市伝説が、あの子を写した事で出来上がった『写った時点での望のコピー』よ」
「・・・わかんねぇ」
「翼の頭には少し難しいかもね」
良くわからないと言った風な顔をする翼を小馬鹿にする様に言ってやると、翼は絶句した
どういう因果か、折角鏡の外に出られたのだ
精々、現世を楽しませてもらうとしよう
続く?
御神楽 詩織
鏡から出て来たもう一人の望
顔も声も同じなのに名前まで同じだとややこしいので望の本名である詩織を名乗っている
望より少し素直で少し意地が悪い
身体能力も望と全く同じ
『はないちもんめ』の支配権行使だけ使える
よって、望の様に金を渡した相手を新たに支配下に置く事はできないが、望が支配下に置いた相手なら操れる
後は『鏡を使った移動』
あらゆる鏡に出入りできる
都市伝説なので基本的に成長しないが、望が鏡に映る事で更新される
望とは利き腕が逆
鏡から出て来たもう一人の望
顔も声も同じなのに名前まで同じだとややこしいので望の本名である詩織を名乗っている
望より少し素直で少し意地が悪い
身体能力も望と全く同じ
『はないちもんめ』の支配権行使だけ使える
よって、望の様に金を渡した相手を新たに支配下に置く事はできないが、望が支配下に置いた相手なら操れる
後は『鏡を使った移動』
あらゆる鏡に出入りできる
都市伝説なので基本的に成長しないが、望が鏡に映る事で更新される
望とは利き腕が逆