「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 悪意が嘲う・悪意が消えたその後に-01

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だれでも歓迎! 編集
 どことなく、カオスな光景になりつつある花見会場
 そこに

「おや、賑わってるじゃないかい」

 かつん
 ヒールを鳴らしつつ、現れた女
 …朝比奈 マドカだ 
 その背後を、灰色のコートを着た朝比奈 秀雄が、ゆっくりとついてきている
 …金色に変わってしまった瞳を隠す為だろうか
 サングラスをかけている

「…何だ、来たのかよ」
「そう言う言い方はないんじゃないかい?」

 和解しつつも、まだ、両親とは微妙な距離感がある翼
 マドカや秀雄と、まともに顔を合わせることができない

 それを、知ってか知らずか

「飯ーーーーーっ!!」
「っととと!?こら、だから落ち着け!…って、もう重箱一つ食い終わったのか、お前はっ!?」
「ウマー」

 ……いや
 多分、絶対知らないと思うのだが
 一年生になったらが、無邪気に翼に纏わりついてきた
 相変わらず、妖怪ハラヘッタの胃袋は常に食料を求めている

 そんな、無邪気な一年生になったらの様子に、マドカはおやおや、と笑みを浮かべた

「おなかすいてるのかい?だったら、あたしが桜餅を作ってきたから…」
「……………待て」

 ぼそり
 先ほどまで黙っていた秀雄が、口を開く

「…それは、どこかで買ってきた物ではなかったのか?」
「違うよ、翼からレシピを聞いて、作ってみたのさね」

 翼達がいるゴザに腰をおろし、持ってきた包みを開こうとするマドカ
 飯ー?と近づいてきている一年生になったらを、見て
 秀雄が、さらに続ける

「……それを披露するのはやめておけ……若い命を散らすつもりか」
「どう言う意味だいっ!?」

 秀雄の静かな言葉に、マドカが突っ込みをいれ
 …はらり
 桜餅が、姿を現し…

 …あらわ、し…


 その場の空気が
 きっかりと、1分程停止した


「…マドカさん、その、それは、何でしょうか…?」

 控えめに尋ねた大樹の言葉が、時間を元に戻す
 マドカは、きっぱりと答えた

「桜餅」
「どこがだっ!!??それが桜餅だとしたら、どんな爆心地を通り抜けてきたんだよ!!??」

 正気に戻った翼が、盛大に突っ込んだ
 …マドカが開いた包み
 そこから姿を現した物体は……黒い、塊だった
 とても、桜餅には見えない

「何言ってんだい。翼が教えてくれたレシピ通りに作ったんだよ?…まぁ、流石に餡子から作るのは無理があったから、餡子は既製品を使ったけどねぇ」
「嘘つけぇえええ!!??あのレシピで、どうすりゃそんな物体を作り上げられるんだよっ!?」
「…ねぇ、大樹さん。ここは、餡子作りからレシピを送った翼に突っ込むべき?それとも、そのレシピであんな物体を作ったマドカに突っ込むべき?」
「……悩むところですね」

 かすかに、頭痛を覚えている様子の大樹
 ……どうやら、マドカお手製の桜餅は、望にすら、料理として認識してもらえなかったようである
 こっそりと、詩織と一緒に甘酒を飲んでいたノロイが、マドカの料理から逃げ出そうとすらしている

 ………が
 そんな、物体を

「むー」
「あ!?」

 ぱくっ
 一年生になったらが、怖いもの知らずに、口に放り込んだ
 もっもっもっもっ…

 ………

 …………
 ……………

 どしゃん!!と
 一年生になったらが、倒れた

「っちょ!?おい、しっかりしろ!?」
「ばかなっ!?「首塚」最強の胃袋を持つ一年生になったら倒れただとっ!?」
「っだ、大樹!ユニコーンの角の粉末をっ!!」
「あたしの料理は毒だってのかい!?」

 慌て出した死人部隊やら翼の反応に、盛大にマドカが抗議する
 ……が
 翼達の反応は、正直、もっともである
 「うわさの産物」の店長のオススメ料理すら、平気で平らげる一年生になったらが、一撃必殺だったのだから

「……毒どころか、猛毒だろうが」

 ぼそり、呟いた秀雄の突っ込みは
 マドカの耳に、届いたかどうかわからない



続くかどうか未定






おまけ


マドカ「あぁ、そうだ、柏餅も作ってきたんだった」

秀雄「…やめておけ。これ以上、無駄に命を散らせるな」
マドカ「何言ってんだい!!こっちはちゃんとまともに出来たんだよ!」

化死窪喪血「我思う故に我有」

翼「喋ったーーーーー!?」
マドカ「活きがいいって事さね」
秀雄「生物兵器を作り上げるな」




一年生になったら「むー?」
翼「……良かった、意識を取り戻して」

翼「今夜は、何かお前の好きな料理、作ってやるからな」
一年生になったら「肉ー」
翼「いや、もっと具体的な料理名言えって」

誠「………そうか、あいつらが、翼が足繁く通って家事をやってやっている相手か……!」

死人部隊の中年「どこからか身に覚えのない殺気が!?」


今度こそおわる




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