かかってきた電話の番号に、出道 桐男は首をかしげた
これは、確か…とある「組織」の構成員の番号だ
はて、中央高校で何かあったのだろうか
これは、確か…とある「組織」の構成員の番号だ
はて、中央高校で何かあったのだろうか
「もしもし?大門さん…でしたよね?中央高校で何かありましたか?それとも、荒神君の弟さんが何かやらかしましたか?後者だとしたら、こちらは責任取れませんが」
『突然のお電話申し訳ありません………いえ、後者の用件ではありませんので』
『突然のお電話申し訳ありません………いえ、後者の用件ではありませんので』
携帯から、何度か情報のやり取りをしたことがある、過労死候補生とか噂されているらしい黒服の声が聞こえて来た
若干、急いでいるようにも聞こえる
若干、急いでいるようにも聞こえる
『中央高校にて、人が女郎蜘蛛に襲撃され、毒を与えられてしまったようです。解毒する為にも、敷地内への侵入を許可していただきたいのですが…』
「女郎蜘蛛?と、なると毒の種類は大体想像できるけど………それって、敷地内の校舎内?」
『そう聞いておりますが』
「女郎蜘蛛?と、なると毒の種類は大体想像できるけど………それって、敷地内の校舎内?」
『そう聞いておりますが』
…さて
今は、夏休み中
クラブハウスではなく校舎内、となると、補習をくらった生徒と、それを見ている教師くらいしかいないはず
確か、今日、補習をくらっている生徒は一人だけ、それも、女子
で、見ていた教師は…
…………あぁ
今は、夏休み中
クラブハウスではなく校舎内、となると、補習をくらった生徒と、それを見ている教師くらいしかいないはず
確か、今日、補習をくらっている生徒は一人だけ、それも、女子
で、見ていた教師は…
…………あぁ
「ん、大丈夫。それなら、こっちのツテで、解毒能力持ちの能力者を向かわせるよ」
『ですが…』
「僕の予測が正しければ。毒を喰らった人物は、そんな毒に負けるほど弱い人ではないから」
『ですが…』
「僕の予測が正しければ。毒を喰らった人物は、そんな毒に負けるほど弱い人ではないから」
淫魔であり、しかも、長年その本能に逆らい続けてきたディランにとっては、きつい状況であろうが
…大丈夫だ
彼は、そこまで弱い存在ではない
自分を落ちこぼれだと、弱い弱いと言いながらも…彼は、強いから
幼い頃からディランの存在を知っている出道は、彼を信頼し、そう答える
…大丈夫だ
彼は、そこまで弱い存在ではない
自分を落ちこぼれだと、弱い弱いと言いながらも…彼は、強いから
幼い頃からディランの存在を知っている出道は、彼を信頼し、そう答える
『…わかりました。こちらでも、そう報告しておきますね』
「うん、お疲れ様。荒神君の弟さんにも、よろしくね」
「うん、お疲れ様。荒神君の弟さんにも、よろしくね」
「組織」の黒服との通話を切り、出道は携帯を操作する
父に電話……いや、あの人は基本的に電話に出ない。携帯にメールした方が、まだ反応してくれる
とにかく、父親経由で、解毒能力持ち能力者を手配してもらおう
父に電話……いや、あの人は基本的に電話に出ない。携帯にメールした方が、まだ反応してくれる
とにかく、父親経由で、解毒能力持ち能力者を手配してもらおう
「「癒しの土」のドリスさんか……あー、でも、あの人「教会」から出られないんだっけ?でも、土もらうくらいはできるよね………それか、ユニコーンの契約者が学校町にきてるらしいから、そっちを手配してもらおう」
とりあえず、緊急の要件があるからと、父親の携帯にメールする
こうすれば、電話にも出てくれるはずだ
メールを送ってすぐ、直接会話しようと電話をかける
こうすれば、電話にも出てくれるはずだ
メールを送ってすぐ、直接会話しようと電話をかける
「…校舎に僕が直接いる状況だったら、自力でどうにかしてたんだけどなぁ。これだけ離れてるとすぐ駆けつけるとか無理だし、こうした方がいいよね、うん」
今、出道は今年の修学旅行先の候補地にて、どこの温泉宿が一番いいだろうか、と経費を使って調査中なのだ
別名・自分の金を使わない温泉めぐりの最中、とも言う
さすがに北の台地から学校町までは遠すぎる
彼の契約都市伝説の能力でもって、ディラン達を助けることはできない
だから、これが一番いいのだ
別名・自分の金を使わない温泉めぐりの最中、とも言う
さすがに北の台地から学校町までは遠すぎる
彼の契約都市伝説の能力でもって、ディラン達を助けることはできない
だから、これが一番いいのだ
……父親の知り合いには、転移系能力者もいるのだから、そちらに頼んで自分が向かう、と言う手段は真っ先に考えから捨てて
出道は、できる限り自分が面倒じゃない手段を選んだのだった
出道は、できる限り自分が面倒じゃない手段を選んだのだった
校長仕事しろと言いつつこのシーンは続かない