黒服Y 27
「む~……」
部屋の中に小さなつむじ風が起きていた
少女はそれを見つめて、時折触れたりして唸っていた
3つの尻尾ように結われた髪がつむじ風に吹かれてなびく
少女はそれを見つめて、時折触れたりして唸っていた
3つの尻尾ように結われた髪がつむじ風に吹かれてなびく
「おいコラ、室内でつむじ風起こすんじゃない」
「あ、ごめんなさい」
「あ、ごめんなさい」
部屋に戻ってきたY-No.0の注意を受け、少女は腕を一振りしつむじ風を消した
「何してたのさ?」
「ちょっと風を感じる力の確認を」
「なんで?」
「ちょっと風を感じる力の確認を」
「なんで?」
こめかみに指を当てつつ答える少女
「えーとですね~、何か最近、風が変なときがあるんです
何て言うか、明らかに自然の風じゃないんです。こう、体を撫で回していくような感じで
あ、それと、突風もなんか多い気がします。でも、物が吹き飛んだりとかはしないんですよ」
何て言うか、明らかに自然の風じゃないんです。こう、体を撫で回していくような感じで
あ、それと、突風もなんか多い気がします。でも、物が吹き飛んだりとかはしないんですよ」
顎に手を当て考えるようにして言葉を続ける
「そういうとき、たまに、風に都市伝説の気配を感じるんですけど……気のせいかと思うくらい微かなんで追跡は出来ないんです
もしかしたら力が鈍ってるのかなと思って……」
もしかしたら力が鈍ってるのかなと思って……」
少女の報告を受け、しばらくY-No.0は目を閉じ思案していたが
「ん~、鎌鼬の風を扱う君が言うんなら……たぶん事実なんだろうねぇ。関わらないで正解だね」
「どうしてですか?」
「ん、君が感知出来ないって事は瞬速移動とか隠蔽か何かしてるんだろ。かなり出来る奴だ、君じゃ敵わないさ
んで、体を撫で回すような風とか言ったが……それがほんとならソイツは変態の類だ。
奴らは話が通じない、死んでも懲りない、そのうえ、何かしら突出した能力がある」
「むぅ、それは大変ですね」
「どうしても気になるなら体の周りに風を張って置けばいい。積極的に関わると損するだけだ」
「どうしてですか?」
「ん、君が感知出来ないって事は瞬速移動とか隠蔽か何かしてるんだろ。かなり出来る奴だ、君じゃ敵わないさ
んで、体を撫で回すような風とか言ったが……それがほんとならソイツは変態の類だ。
奴らは話が通じない、死んでも懲りない、そのうえ、何かしら突出した能力がある」
「むぅ、それは大変ですね」
「どうしても気になるなら体の周りに風を張って置けばいい。積極的に関わると損するだけだ」
それだけ言ってしまうとY-No.0はソファに座り漫画を読み出した
……仕事はしないのですか
そう思いつつY-No.0の横顔を見つめがら思案する少女
……仕事はしないのですか
そう思いつつY-No.0の横顔を見つめがら思案する少女
(むむ……人の話をあまり聞かない……突出した結界の能力……来世でもきっとこのままな気がするです……つまり?)
そこまで少女が考えたとき、Y-No.0がちらと横目で少女を見た。慌てて視線をそらす少女
ごまかすようにY-No.0に背を向け部屋から出ようとするが
ごまかすようにY-No.0に背を向け部屋から出ようとするが
「っちょっと買物に行ってきにゃっ!?」
後ろから両肩をがっちりと捕まえられてしまった
少女の耳元に息を吹きかけるようにして囁きかけるY-No.0
少女の耳元に息を吹きかけるようにして囁きかけるY-No.0
「私の顔を見て何を考え込んでたのかなぁ?」
「なな何も変なこと考えてないですよ!?」
「なな何も変なこと考えてないですよ!?」
Y-No.0は少女の耳に近づけていた口を下へ移動させる
そして少女の首筋をぺろりと嘗めた
そして少女の首筋をぺろりと嘗めた
「ひぃっ!?」
「これは嘘をついてる味だ」
「そそんなのでっ、分かるわけないじゃないですかっ!?」
「過程はともかく結果的に嘘が分かればいいのさ。さて、何を考えていたか正直に話して貰おうかなあ」
「ゃ、ほら、昨日出来なかった仕事、とかありますから、やらな……」
「これは嘘をついてる味だ」
「そそんなのでっ、分かるわけないじゃないですかっ!?」
「過程はともかく結果的に嘘が分かればいいのさ。さて、何を考えていたか正直に話して貰おうかなあ」
「ゃ、ほら、昨日出来なかった仕事、とかありますから、やらな……」
い、にゃーーーーーーー!?
悲鳴が響くも防音されている部屋の外には届かなかった
悲鳴が響くも防音されている部屋の外には届かなかった
おわり