「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 次世代の子供達-11

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匿名ユーザー

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だれでも歓迎! 編集
 以前までは、クラスの女子と一緒に話す事なんてあまりなかった
 そんなことをする暇があったら男を堕としていたし、そもそも女友達なんてものは存在しなかった
 ……そのせいだろうか。こうして、女友達と話すのが新鮮だし、とても楽しく感じていた

「…そう、貴方も、わかってくれるのね…!」
「えぇ、わかる、よくわかる……っ!昔の自分に言ってやりたい、矯正するなら今だ、って…!」
「あぁ……昔は、もうちょっとまともだったんだ」
「うん、昔はもうちょっと………まとも………だった、はず………」
「途中で自信なくさないでお願いっ!?」

 うん、本当、途中で自信なくさないでっ!?
 Hが昔からあぁだったら、こう、世も末って気持が強まるから!?

 今、話してるM、Aと同じクラス……つまり、隣のクラスだ
 Hとは従兄弟同士らしく、昔からの付き合いがあるらしい
 ならば、余計に自信なくさないで、お願い
 Hにもまともな時期があったのだと、夢見させて

「まぁ、遥はガキ大将って言うか。回りを護ろうとする気持は昔から強かったけどね」

 Yがコロコロと笑っていう
 うん、それはわかる。そう言う感じがあるなって言うのは今の感じでもわかる
 ……ただ、微妙に行き過ぎてるというか距離感がおかしい、と言うか

「んと、うん、そんな感じだったと思う………私が知ってるのは、中学生になってから、だけど」

 少しおとなしめに言ってきたのは、C
 彼女は、同じクラス。YやMとは中学校で一緒だったらぃい
 つまりは、あの男共とも中学校は一緒だった、と言う訳だ

 ちなみに、こちらがガールズトーク(の、はずだ、多分)をしている間、その男共はと言うと

「男は運転手のことを知っていたのか?」
「いいえ、っすー。男が運転手を見たのは、そん時が初めてっす」
「…それでは、運転手は、男の方を知っていましたか?」
「それもいいえ、っすー。運転手の方も、男を見たのはその時が初めてっす」

 ……何やら、ゲームをして遊んでいるようだった
 ちょうどLが問題を出しているようで、他の皆はメモ等取りながら質問を出している
 どんなゲームなんだろ、あれ

「かなえは、中学校から、皆と同じだったのね」
「う、うん………まぁ、その。日景君や獄門寺君は、その、中学に入った頃から、結構有名だったし………」
「有名の方向性は別々だけどね、めだってたって言えば、目立ってたのかなぁ」
「遥の目立ち方が、途中からおかしな目立ち方になっていた訳だけど……あれ、今思えば、あの頃にしっかりと突っ込んで矯正いれてればなんとかなった………?」

 あぁっ、Mが若干深刻な表情にっ!?
 確かに、その頃にMなりYなりがもうちょっと、もうちょっとツッコミ入れて矯正してくれてれば、なんとかなったかもしれないけどっ!?

「い、今から!今からでも、突っ込みは遅くないと思う!矯正、まだきっと間に合う!」
「間に合う……間に合う、のかな………叔父さんからの影響もあると思うし……」
「遥君の叔父さん何者っ!?」

 えぇい、諸悪の根源はそこか、そこなのか!?
 まだ会った事のない遥の叔父とやらに突っ込みたい気持でいっぱいになってしまう
 まぁ、いい男だったら堕とさせてもらうけどっ!?

「……えと、その………な、仲いいのは悪いことじゃないと、思うけど……」
「まぁ、そうなんだけどさ。三年前のあの時から、遥のあの態度余計に悪化したし……」

 Cの言葉に、Mがそう答えた……その時、だった

「あ、わかった!」

 やや大きめなNの声
 まるで、こちらの会話を中断させるように聞こえたような気がしたのは、気のせいだっただろうか?

「運転手の男への殺意が湧き上がったのは、男が行き先を告げた瞬間。間違いないな?」
「はぁい、間違いないっすよー」
「…それで、男が告げた行き先は運転手の自宅で……」
「運転手は、自宅に誰かが通っているのを知って…………っあ」

 Hもわかったようで、ピンと来た表情になっている
 そして、Aもわかったようで

「………憐、この問題、えげつない…」

 と、ぼそっと呟いた

「え、そうっすー?わりと簡単な問題だと思ったんすけど」
「いや、難易度の問題じゃないだろ………まぁ、ある意味お前らしい問題っちゃ問題だけど。お前的に、殺された男は殺されて当然、って感じなんだろ?」
「なおっちの言うとおりっすー」

 へらーん、といつも通りの笑顔を浮かべている憐
 えっ、何、どういう問題だったのそれ。そして、どういう答えだったの
 さっきから中途半端に聞こえていたせいか、微妙に気になるっ!?
 ねぇ、と、訪ねようとしたところで、チャイムが鳴りそうになってしまい、MとAは隣のクラスに戻っていった
 どうやらMは、半分Aの付き添いもあってこっちのクラスに来ていたらしい………まぁ、Aは体弱いんだし、心配なんだろうなぁ、とそう思った


 そして、聞きそびれてしまったのだ
 「三年前のあの時」とは何なのか、と、言う事に



「え、あん時やってたゲームっす?」
「うん、何やってたのかなー、って」

 結局、どうしても気になったと言うのと、会話をして好感度あげたいなと言う思いがあって、放課後、Lに聞いてみた
 アーチェリー部に練習に向かいながら、Lは答えてくれた

「「ウミガメのスープ」っすよー。水平思考パズル、とも呼ばれるっす。問題文に対して、回答者は質問を出し、出題者が「はい」「いいえ」「関係ない」で答えていくゲームっす。まぁ、それ以外にもちょこっとヒント出したりするっすけどね」
「なるほど……ちなみに、今日の昼休みに出してた問題の答えって?」

 こちらの問いに、Lはこそこそっ、と耳元で教えてくれた
 えっ、なにそれえげつないってか怖い
 その答えで、殺された男は殺されて当然、と言う意思を示したLもちょこっと怖い
 へらへらっとしてはいるけど、Lはそう言う方向に関しては厳しい考え方なんだろうか

「今度、「ウミガメのスープ」一緒にやってみるっす?今日の昼休みは俺っち達男だけでやってたっすけど、みこっちとかゆうっちも、普段は一緒にやるっすよ」
「あ、やってみたい………けど、難しそうだなぁ」

 ここで、「えー、むずかしそー、あたしきっとわかんなーい☆」みたいな馬鹿っぽい回答をした方が受ける場合もあるが、L相手にその回答は駄目だろう
 ここは、興味はあるけど難しそうかな…と言う態度の方がいいはずだ
 読みは正解だったようで、Lは大丈夫、と笑ってくる

「初心者がいる時は、まずは初心者用に簡単な問題出すっすから………間違っても、いきなり最初からなおっちの問題出させないっす」
「えっ、何、直斗の出す問題、難しいの?」
「鬼っす。激ムズ問題よく出してくるっす。いや、最初にどの点に目をつけるかによっても難易度は変わるっすけど。なおっちのは全体的に難しいっす………あきっちは、わりあい優しい問題だしてくれるっすけど」

 そ、そうなのか………難しそうだけど、面白そうだよなぁ
 うん、今度、参加出来たらいいな

(……本当なら、男とふたりきりでー、とか。私以外全員男で遊ぶのが、嬉しいんだけど)

 でも、まぁ
 ……せっかく、女友達が出来たんだし。そっちも一緒でいいかな、と、そう思ってみる
 我ながら、学校町に来てから、と言うか中央高校に来てから、考え方が変わってきたものだ

「………っと、アーチェリー部の練習場はここっす……せっかくだし、部活、見学してくっす?」
「あ、いいの?」
「問題ねーっすよ。新入部員はいつでも募集してるんで。見学者も歓迎っす」

 それならば、せっかくだ
 Lとのさらなる好感度アップを期待して、見学するしかあるまいて

「あ、でも。見学するなら、携帯の電源は切っとくなり音消すなりしといてくれるとありがたいっす。集中してる時に携帯の着信がなると大惨事ったりするんで」
「うん、オッケー。ちょっとまってね」

 鞄から携帯を取り出し、操作する前にちょっと画面を見て………届いていた非通知に、むぅ、となってしまった
 あれ、と、Lが覗きこんでくる

「どしたっす?」
「最近、非通知で悪戯電話かかってきててさー……最初の頃の2,3件以外は全部無視してんだけど、気味悪くて」
「最初の方のは、出たんす?どんな悪戯電話だったっすか?」
「えぇとね……「わたしメリーさん」だかって言ってきた電話」

 なんか都市伝説でそんなのあった気がするけど、興味がないからピンと来ない
 大方、たちの悪い悪戯電話だろう

「………そっすね。無視しとくのが一番っすよ。そのうち、相手も諦めると思うっすから」
「そうよね。着信拒否しても来るから不気味なんだけど………そのうち飽きるわよね」

 こういうのは、相手するからつけあがるのだ
 無視するに限る

 アーチェリー場へと入ると、すでに何人かの生徒が練習していた
 この部活は男女の区分がないから、男女一緒に練習しているようだ

「それじゃ、こちらのベンチに座ってご見学くださいー、っす」
「うん、わかった………あ、そうだ、憐」
「ん、何っす?」
「あのさ、貴方達。三年前に、なんかあったの?」

 三年前
 そのことが気になっていて、そう訪ねてみた

 こちらの、その問いに

「……………………なかったっすよ。なぁんにも」

 へらりっ、といつも通りの笑みを浮かべて、部室へと入っていったL
 なんだか誤魔化されたような気分になると同時、何か拒絶めいたものを、確かに感じた


 Lが、こっそりと携帯でどこかへと連絡をとった事には気づかず
 気づいたのは、当たり前のようにHもやってきて、Lの後をついていくような動きをした事で
 とりあえずツッコミ入れてもいいよね、と判断し、Hの元へと駆けたのだった




to be … ?




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