神子から、その話を聞いて
むぅ、と、龍哉は少し、難しそうな表情を浮かべた
むぅ、と、龍哉は少し、難しそうな表情を浮かべた
「……取り調べをなさる方が、強行派や過激派の方でなければ、良いのですが」
「あー、やっぱり、心配なのはそこ?」
「あー、やっぱり、心配なのはそこ?」
はい、と龍哉は頷いてくる
そりゃそうだろうなぁ、と、神子としても納得だ
なにせ、「三年前」の事があるのだから
そりゃそうだろうなぁ、と、神子としても納得だ
なにせ、「三年前」の事があるのだから
「…………俺ぁ、取り調べなんて反対だぞ。どうせ、なんかかしら理由つけて取り調べ参加するだろ、そう言う連中は」
むすっとした声で言ってきたのは、遥
…龍哉だけにそれとなく伝えるはずだったのだが、いつの間にか遥と直斗も顔を見せていた
全く、どこで聞きつけたやら
…龍哉だけにそれとなく伝えるはずだったのだが、いつの間にか遥と直斗も顔を見せていた
全く、どこで聞きつけたやら
「俺も、強硬派や過激派が変なちょっかいかけてこないか、が心配だな。昔と違って非人道的な事はやらなくなったとはいえ。時々やらかすみたいだし」
「直斗まで………」
「………三年前」
「直斗まで………」
「………三年前」
ぼそり、と、小さく呟かれた、声
「三年前。連中が余計なことをしなければ。咲李は死ななかった」
ぞっとする程に冷え込んだ声
「…………連中が、あんな事しなくとも。俺達はもう、犯人の目星がついていた」
「僕達が、父さん達に伝えたその日に、あの人は、屋上から飛び降りてしまいましたから」
「僕達が、父さん達に伝えたその日に、あの人は、屋上から飛び降りてしまいましたから」
遥と龍哉が、そう口にした
三年前、東区の中学校の屋上から飛び降りた土川 咲李は、友人だった
自分達より二つ年上だった彼女
都市伝説とは契約していなかったが、都市伝説のことを理解してくれた優しい女性だった
幼馴染同士で固まって、他とあまり接することをしようとしなかった自分達に近づいてきて、たくさん遊んでくれた
自分達より二つ年上だった彼女
都市伝説とは契約していなかったが、都市伝説のことを理解してくれた優しい女性だった
幼馴染同士で固まって、他とあまり接することをしようとしなかった自分達に近づいてきて、たくさん遊んでくれた
優しかった、あの人は
強行派の黒服に接触された次の日に、学校の屋上から飛び降りて、死んだ
強行派の黒服に接触された次の日に、学校の屋上から飛び降りて、死んだ
「……ま、俺らが止められる事じゃないが。龍哉から、伝えた方はいいんだろうな。心の準備は必要だし」
「そう………なのでしょうね。できれば、その前に。原因であろう下手人をなんとかしたいところですが」
「証拠が少ねぇからなぁ………」
「そう………なのでしょうね。できれば、その前に。原因であろう下手人をなんとかしたいところですが」
「証拠が少ねぇからなぁ………」
目の前に居る、この幼馴染達は
犯人の情報を少しでも掴んだならば、そちらに対して動きを見せるだろう、と
神子ははっきりと、そう感じ取ったのだった
犯人の情報を少しでも掴んだならば、そちらに対して動きを見せるだろう、と
神子ははっきりと、そう感じ取ったのだった
to be … ?