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連載 - 喫茶ルーモア・隻腕のカシマ-21b

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喫茶ルーモア・隻腕のカシマ


素晴らしきジャックさん!の巻


ある日のこと

いつもの様にジャックが輪の部屋を訪ねる

「新しいカシマ情報はありますか?」
「ん~……そうだねぇ……そういえば……」
「あるんですか?!」
「ジャックはLOLIQLOって知ってる?」
「ろりくろ!」
「いや、4文字タイトルじゃないから……」
「よんもじたいとる?」
「まぁ、知らないよね……子供服ブランドっていうのかなぁ」

*



輪はジャックに説明する

最近出来たブランドだが凄く売れているらしい
創設者はひき子さんという都市伝説であるらしい
そのひき子さんという都市伝説は、子供を引きずりまわし可愛い服を着せていっているらしい
孤児院も経営しているらしい

*



「で、それとカシマと何の関係が?」
「カシマさんがね『ひき子さんは素晴らしい方なのだろうな』って言ってたよ」
「なん……です……って?」

ジャックは驚愕する
カシマが女性を褒める?そんなことがあるのか?
いや、美しいと言われたことはある
素晴らしいとはなんだ?
美しいよりも格上なのでは?

「……院を……して……な……きっと……」

少年の言葉は耳に入って来ない
深呼吸して落ち着くジャック

「……ジャックもやってみたら?そういうことを」
「私が?……ひき子さんの様に……ですか?」
「うん、カシマさんも喜ぶと思うよ」
「そうですか……わかりました!やってみます!」

拳をキュッと握り、立ち上がるジャック
「では、早速行きましょうか!」
「え?」
輪の腕を掴み、部屋を出る
「いや、ちょっと……?」
もの凄い速さで走り出すジャック
「まずは……白いワンピースに麦わら帽子にしましょう!」
「え?……ジャック?……あれ?……ジャックさぁぁぁぁぁん!」

巫女服、ゴスロリ、スパッツ、紺スク、白スク、ネコ耳、眼帯
体操服にブルマ、セーラー服と機関銃、スモックに黄色い帽子










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「ダメ……ボク……男の子だよぉ……あ……んっ……」


どこかでそれを見かけた、黒いスーツを着た男がつぶやく

「おぉ……素晴らしいじゃないですか……ゴクリ……」

ジャックの耳がそのつぶやきを捉える
シュルリと髪が伸びた様に見えたが……気のせいだろう

「!……これで私も!……素晴らしいヒトに?!」

「そっちじゃなぁぁぁあぁぁあぁあぁぁぁぁい!」

その日、男装の麗人に町中を引きずり回される男の娘が
目撃されたとかされないとか……



*


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