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連載 - 喫茶ルーモア・隻腕のカシマ-30

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喫茶ルーモア・隻腕のカシマ


抜刀術


型は、ほぼ全て修めていた
それぞれの型の術理も理解している
基本太刀に始まり、裏太刀、相心組太刀、実戦組太刀、合戦太刀、鍔競、倒打
以前、斬れなかったカシマの腕も既に斬る事が出来る
そして、今日は抜刀術の術理を学ぶ事になっていた

他の流派では、精神的な鍛錬として抜刀術を位置づけていることが多いらしいが
カシマ流での抜刀術……つまり、居合いとは、相手を殺さない為の剣術である

「まずは、抜刀術が必要となる状況を想像してみたまえ」

自分は刀を鞘に収めたままで、相手は抜刀している
何故この様な状態となるのか……それは

「相手が斬りかかって来る、その限界まで抜刀しないからだ」

お互いに刀を抜けば、必ず斬り合いになる
まず必要なのは、相手を斬り伏せる事ではなく
刀を収め、冷静に相手を説得することだ

「カシマ流における抜刀術は、その為にある……この事を決して忘れるな」

戦闘を極力避けるための剣術

「そして……これに必要なのは、決して退かぬ強き心」

では、相手が斬りかかって来た後に抜刀して間に合うのか……

「答えは、否だ」

間に合わないのだ
斬りかかって来るのを見て反応したのでは間に合わない
相手が刀を振る前に、自分は刀を振る必要がある
そんな事が可能なのか……

「答えは、可だ」

斬る 若しくは 突く時は、必ず足が先に動き踏み込む
したがって、相手の足捌きを読み……抜刀すれば良い
その時、こちらは踏み込む必要は無い
相手が踏み込んで来るのを待ち構えれば……刃は届く

相手が
1.踏み込み
2.斬る 若しくは 突く
二拍子必要なのに対し

こちらは
1.抜刀をもって斬る
一拍子で済む

踏み込みを見てからでも互角となる
後は、最速の動作で抜刀すれば良い

「大事なのは、己の間合いを知ることだ」

抜き身の場合と違い、刀を鞘に収めた状態からの攻撃となる為
左に刀を佩いた場合、自ずと最速の太刀筋は……
左下から右上への"切上"か、左から右への"横払い"若しくは、下から上への"逆風"となる

抜刀術を使うのであれば必ず、相手が己の間合いに入って来る様に位置取る必要がある

ここで話を戻す

まず必要なのは、相手を斬り伏せる事ではなく
刀を収め、冷静に相手を説得すること
カシマ流における抜刀術は、その為にある

「そして……これに必要なのは、決して退かぬ強き心」

カシマ流 抜刀術の骨子

「大事なのは間合い そして、退かぬ心だ」

そう言って、カシマは締め括った



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