How much is the ticket of this blood show?◆RW6PC/GPu.
「しっかし、ホンっとにだれも居ないネ……。
誰かあのオッサンをブチ殺すのに賛同する野郎が誰か一人いてもいいぐらいヨ……」
妙なシンボルの前で少しため息をつき、座り込む神楽。
ちょっと前に読んだ本だって主人公はすぐにヒロインと合流してチーム結成をしていたではないか。
それに比べて自分の周りは人の気配の毛の字すらない、鼠でも出れば良い方である。
「ひょっとして、それってアタシがヒロインじゃネェ脇役ってことかぁぁぁぁ?!
上等だあの不潔スケベインモラルロリコン大魔王、血祭りだけじゃ満足しねぇ……。
四肢切断して、目玉くり抜いて、急所切断して、皮膚全身剥いて、歯を全部抜いて、舌を切除して、腸を引き摺り出しても許さん!!」
手を握っては開きを高速で繰り返し、沸沸と募る憎悪が形を纏い神楽の周りに立ち込める。
旗から見ればエロイことを考えているオヤジの手つきと動きが一緒である。
誰かあのオッサンをブチ殺すのに賛同する野郎が誰か一人いてもいいぐらいヨ……」
妙なシンボルの前で少しため息をつき、座り込む神楽。
ちょっと前に読んだ本だって主人公はすぐにヒロインと合流してチーム結成をしていたではないか。
それに比べて自分の周りは人の気配の毛の字すらない、鼠でも出れば良い方である。
「ひょっとして、それってアタシがヒロインじゃネェ脇役ってことかぁぁぁぁ?!
上等だあの不潔スケベインモラルロリコン大魔王、血祭りだけじゃ満足しねぇ……。
四肢切断して、目玉くり抜いて、急所切断して、皮膚全身剥いて、歯を全部抜いて、舌を切除して、腸を引き摺り出しても許さん!!」
手を握っては開きを高速で繰り返し、沸沸と募る憎悪が形を纏い神楽の周りに立ち込める。
旗から見ればエロイことを考えているオヤジの手つきと動きが一緒である。
「しっかし、何回見てもけったいな作りモンアルねぇ、しかも結構高いアルな。一体何で出来てるアルかねぇ」
後ろをくるりと振り向き、自らの身長のウン倍もある奇妙なモニュメントをコンコンと叩く。
意外と軽い音が帰ってきた、どうやら中は空洞で安っぽい造りになっているらしい。
再度手のひらで強めに叩く、そして何か確かなものを掴んだように頷く。
後ろをくるりと振り向き、自らの身長のウン倍もある奇妙なモニュメントをコンコンと叩く。
意外と軽い音が帰ってきた、どうやら中は空洞で安っぽい造りになっているらしい。
再度手のひらで強めに叩く、そして何か確かなものを掴んだように頷く。
「……これ、ぶち壊せば人が集まるアルかね?」
数秒後、後ろに倒れ、バラバラに砕け散ったモニュメントだった物があった。
「ふぅ、何とか撒いたみたいね……誰だか分からないけれどあの二人は後回しね、残念だわ」
運良く小太郎から逃れたグレーテルは、モニュメントに向かって走っていた。
目立つものの所には人がいる、集まってきたところを狩る。
もし運がよければ兄様も会えるかもしれない、相当低い確率だが。
「それに……遊ぶにはぴったりの物もしっかり揃ってるわ……ああ兄様、早く二人で遊びましょう?」
どんな風にして殺すか? いや、殺しては面白くない。抵抗できないようにしてから如何に嬲りまわすか?
爪剥ぎもいいかもしれない、片手の動脈引き抜きというのも面白そうだ。
考えるだけでもワクワクしてくる、グレーテルの妄想は止まらない。
「ふぅ、何とか撒いたみたいね……誰だか分からないけれどあの二人は後回しね、残念だわ」
運良く小太郎から逃れたグレーテルは、モニュメントに向かって走っていた。
目立つものの所には人がいる、集まってきたところを狩る。
もし運がよければ兄様も会えるかもしれない、相当低い確率だが。
「それに……遊ぶにはぴったりの物もしっかり揃ってるわ……ああ兄様、早く二人で遊びましょう?」
どんな風にして殺すか? いや、殺しては面白くない。抵抗できないようにしてから如何に嬲りまわすか?
爪剥ぎもいいかもしれない、片手の動脈引き抜きというのも面白そうだ。
考えるだけでもワクワクしてくる、グレーテルの妄想は止まらない。
猟奇的な想像が繰り広げられていたときである、目の前のモニュメントに近くに迫って来たところでモニュメントが崩壊し始めたのだ。
視界を少しだけ下に落とす、オレンジ色の少女が正拳突きのポーズで硬直しているのが見える。
あの少女がモニュメントを崩壊させたようだ、あのサイズのモニュメントを破壊できるとなると相当の腕力の持ち主であるということは誰が見ても分かる。
真正面から戦いを挑めばこちらに銃があるとはいえあの腕力の餌食になるだろう。
「真正面から戦いを挑めば」の話である。
視界を少しだけ下に落とす、オレンジ色の少女が正拳突きのポーズで硬直しているのが見える。
あの少女がモニュメントを崩壊させたようだ、あのサイズのモニュメントを破壊できるとなると相当の腕力の持ち主であるということは誰が見ても分かる。
真正面から戦いを挑めばこちらに銃があるとはいえあの腕力の餌食になるだろう。
「真正面から戦いを挑めば」の話である。
「そういえば、まだこの銃しか取り出して無かったわ」
そこで思い出したのだ。最初に見つけた少女を殺すことだけを考えていた為、支給品の確認は最低限で済ましていた事を。
ということは、残りの支給品がいくらか有る筈。
その支給品の中に何かしらの突破口になるかもしれない。
そこで思い出したのだ。最初に見つけた少女を殺すことだけを考えていた為、支給品の確認は最低限で済ましていた事を。
ということは、残りの支給品がいくらか有る筈。
その支給品の中に何かしらの突破口になるかもしれない。
中から出て来たのは五本の瓶と一つの砂時計、砂時計の説明は流し読みにしておき、気を引いたのは瓶の方をまじまじと見つめる。
「これがあれば……楽しめそうね」
瓶を一本蓋を開けて足元に置き、銃を構え、ゆっくりと引鉄に手を伸ばし視界の奥の少女の頭へ狙いを定める。
引鉄を引いて終わるのも面白くないが、仕方が無い。その後でたっぷり遊べばいいだけだ。
引鉄を引いて終わるはずだった。然し視界の奥の少女、神楽はいとも簡単に銃を避けて見せた。
「あーもう!やっぱり壊すんじゃなかったアルよ!!」
ダッシュで駆け寄ってくる神楽の姿を見ても、全く動じないグレーテル。
寧ろその状況を楽しんでいるかのように銃を打ちつづける。
「戦闘民族ナメるなヨ!コレぐらい朝飯前ネ!」
撃ちつづけられる銃弾を、当たらない限界の距離で避けつづける。
一発で相手を黙らせる為にその拳に力を込める。
もう少しでブン殴れるという距離になってきた頃、ふと銃撃が止まった。
銃なら必ず起こること、弾切れ。
そのチャンスを見逃さなかった神楽は一気に間合いを詰める。
「終わりネ!」
「これがあれば……楽しめそうね」
瓶を一本蓋を開けて足元に置き、銃を構え、ゆっくりと引鉄に手を伸ばし視界の奥の少女の頭へ狙いを定める。
引鉄を引いて終わるのも面白くないが、仕方が無い。その後でたっぷり遊べばいいだけだ。
引鉄を引いて終わるはずだった。然し視界の奥の少女、神楽はいとも簡単に銃を避けて見せた。
「あーもう!やっぱり壊すんじゃなかったアルよ!!」
ダッシュで駆け寄ってくる神楽の姿を見ても、全く動じないグレーテル。
寧ろその状況を楽しんでいるかのように銃を打ちつづける。
「戦闘民族ナメるなヨ!コレぐらい朝飯前ネ!」
撃ちつづけられる銃弾を、当たらない限界の距離で避けつづける。
一発で相手を黙らせる為にその拳に力を込める。
もう少しでブン殴れるという距離になってきた頃、ふと銃撃が止まった。
銃なら必ず起こること、弾切れ。
そのチャンスを見逃さなかった神楽は一気に間合いを詰める。
「終わりネ!」
この時、グレーテルが「弾の充填」以外の行動に出ていることが分かっていれば少しは防げたかもしれない。
グレーテルは足元の瓶を拾い上げ、向かってくる神楽に向け中身を――――吹っかけた。
その液体は――――――――。
「うっぎゃあああああああ!!」
――――――――塩酸。
グレーテルは足元の瓶を拾い上げ、向かってくる神楽に向け中身を――――吹っかけた。
その液体は――――――――。
「うっぎゃあああああああ!!」
――――――――塩酸。
顔が熱い、熱い、熱い。
目は守ったものの顔と防いだ腕が焼けるように熱い。
身体を動かそうにも手が、顔が、とにかく痛い。
目は守ったものの顔と防いだ腕が焼けるように熱い。
身体を動かそうにも手が、顔が、とにかく痛い。
そんな火を使わない人体バーベキューを眺めながら、グレーテルは落ち着いて銃弾を入れなおす。
銃を片手で持ち、神楽の右腕を目掛けて引鉄を――――――――。
銃を片手で持ち、神楽の右腕を目掛けて引鉄を――――――――。
「武装錬金!!」
そんな威勢のいい声がしたのはすぐ後の事だった。
声のした方を向くと槍を構えながら突撃してくる一人の少女。
「おりゃあああああ!!」
然しそれは狙いが全く定まっていない闇雲な攻撃。
ひらりと少女を避け、銃を照準を少女の背中に定める。
「うわっ、ちょっわたたたっ!!」
当てられなかった槍の起動を修正するのに時間が掛かる。
振り向くだけ振り向いても、槍がついて来ない。
その間にグレーテルの狙いは完璧になっていた、今度は……外さない。
声のした方を向くと槍を構えながら突撃してくる一人の少女。
「おりゃあああああ!!」
然しそれは狙いが全く定まっていない闇雲な攻撃。
ひらりと少女を避け、銃を照準を少女の背中に定める。
「うわっ、ちょっわたたたっ!!」
当てられなかった槍の起動を修正するのに時間が掛かる。
振り向くだけ振り向いても、槍がついて来ない。
その間にグレーテルの狙いは完璧になっていた、今度は……外さない。
引き金は引かれたがその狙いをつけていた右腕を今度は攻撃され、銃が弾き飛ぶ。
しかし神楽の攻撃は発射される少し後だった為、銃弾は発射されてしまった。
突っ込んできた少女の腹部に銃弾が抉り込む。
倒れこむ少女の元へ行く前に、グレーテルの腹部へ強烈なパンチを入れる。
その一撃で後ろに大きく吹き飛ぶグレーテル、その姿を確認した神楽はすぐに突っ込んできた少女の元へ向かう。
「おい!大丈夫アルか!」
「ああ、ったくよぉーっ。銃なんざ反則だろーが……痛ててて」
少女は腹部を抑えながら歯を見せて笑うが、その歯は白くなくうっすらと血で赤みが掛かっていた。
ふと、少女が持っている槍に視線を落とす。
「コレ……ちょっと使わせてもらっていいアルか?」
「おいおい、重くて振り回してらんな――」
少女は驚くべき光景をコンマ数秒後に目撃する。
自分がどんなに頑張っても使いこなせなかったあの槍をいとも簡単に振り回し、構えて見せた。
「ジャンプの連載漫画の武器アルよ?扱い方はだいたい分かるアル。
……アイツはアタシがシバくし、この剣なら軽くて扱いやすいしこの銃もあれば戦えるヨ。
だから早く安全なところに逃げるネ」
槍を構え、足元に剣と銃を落とし、目線を起き上がってくるグレーテルに合わせながら少女に言い放つ。
ゆっくりと呼吸を整え、一撃で終わらせる覚悟をする。
しかし、後ろの少女もそれだけでは引き下がらない。
「……んだよ、一人だけカッコつけるつもりかよ!あんたを助ける為に割って入ったんだ。
アタシだって戦――」
「五月蝿いアルな!その怪我で戦えるとでも思ってるアルか?!
そんな怪我で向かっていけばあの銃の餌食になるのは見え見えネ!」
双葉の言葉を遮り、怒鳴りつける神楽。
一呼吸置いてから言葉を続ける。
「それに、アンタに死なれたらアタシがカッコ悪いアル。
帰って銀時に笑われるヨ、笑われて恥ずかしいのは自分ネ。
だから、カッコよくヒーローになってあんたを助ければ笑われないネ」
片手を槍から離し、少女の前へ差し出す。
「絶対もどるアル、だからココは任せて欲しいヨ」
差し出された手を見つめ、一回舌打ちしてからその手を叩く少女。
「絶対……もどって来いよ」
小さく笑みを零し、グレーテルの元へと走り出していく神楽。
その姿を一度だけ少女の声が止める。
「おい!」
何事かと思いくるりと振り向く神楽。
「名前、教えろよ」
少女のその問いに再び笑い、静かに言い放った。
「神楽。かぶき町の女王……いや、万事屋の神楽ヨ」
しかし神楽の攻撃は発射される少し後だった為、銃弾は発射されてしまった。
突っ込んできた少女の腹部に銃弾が抉り込む。
倒れこむ少女の元へ行く前に、グレーテルの腹部へ強烈なパンチを入れる。
その一撃で後ろに大きく吹き飛ぶグレーテル、その姿を確認した神楽はすぐに突っ込んできた少女の元へ向かう。
「おい!大丈夫アルか!」
「ああ、ったくよぉーっ。銃なんざ反則だろーが……痛ててて」
少女は腹部を抑えながら歯を見せて笑うが、その歯は白くなくうっすらと血で赤みが掛かっていた。
ふと、少女が持っている槍に視線を落とす。
「コレ……ちょっと使わせてもらっていいアルか?」
「おいおい、重くて振り回してらんな――」
少女は驚くべき光景をコンマ数秒後に目撃する。
自分がどんなに頑張っても使いこなせなかったあの槍をいとも簡単に振り回し、構えて見せた。
「ジャンプの連載漫画の武器アルよ?扱い方はだいたい分かるアル。
……アイツはアタシがシバくし、この剣なら軽くて扱いやすいしこの銃もあれば戦えるヨ。
だから早く安全なところに逃げるネ」
槍を構え、足元に剣と銃を落とし、目線を起き上がってくるグレーテルに合わせながら少女に言い放つ。
ゆっくりと呼吸を整え、一撃で終わらせる覚悟をする。
しかし、後ろの少女もそれだけでは引き下がらない。
「……んだよ、一人だけカッコつけるつもりかよ!あんたを助ける為に割って入ったんだ。
アタシだって戦――」
「五月蝿いアルな!その怪我で戦えるとでも思ってるアルか?!
そんな怪我で向かっていけばあの銃の餌食になるのは見え見えネ!」
双葉の言葉を遮り、怒鳴りつける神楽。
一呼吸置いてから言葉を続ける。
「それに、アンタに死なれたらアタシがカッコ悪いアル。
帰って銀時に笑われるヨ、笑われて恥ずかしいのは自分ネ。
だから、カッコよくヒーローになってあんたを助ければ笑われないネ」
片手を槍から離し、少女の前へ差し出す。
「絶対もどるアル、だからココは任せて欲しいヨ」
差し出された手を見つめ、一回舌打ちしてからその手を叩く少女。
「絶対……もどって来いよ」
小さく笑みを零し、グレーテルの元へと走り出していく神楽。
その姿を一度だけ少女の声が止める。
「おい!」
何事かと思いくるりと振り向く神楽。
「名前、教えろよ」
少女のその問いに再び笑い、静かに言い放った。
「神楽。かぶき町の女王……いや、万事屋の神楽ヨ」
そして彼女は走り去ってしまった。
まるで特撮物のヒーローのように、カッコよく。美しく。飛び込んでいった。
「さて……約束は守らねーとな」
剣を拾い上げ、彼女もまた飛び込んでいく。
約束を、守るために。
まるで特撮物のヒーローのように、カッコよく。美しく。飛び込んでいった。
「さて……約束は守らねーとな」
剣を拾い上げ、彼女もまた飛び込んでいく。
約束を、守るために。
「さて……さっきはよくもやってくれたアルなイカレ女」
銃を支えにして起き上がったグレーテルの視界には既に神楽の姿が。
手を鳴らし、槍を片手で持ち、鬼の形相で迫る。
「一つだけ質問するヨ。反省してから地獄に落ちる。
それか地獄に落ちてから反省する。さぁ、どっちがいいネ?」
槍を構え、グレーテルに選択を迫る。
しかし、返って来たリアクションは反撃でもなく、回答でもなく、逃走でもなく。
「……うふふ、ふふ、ふふふふ。
あははは!あはははははははは!!」
高らかに響き渡る笑い声。
「何がおかしいアルか……?」
神楽の疑問にも耳を貸さず、一人笑いつづけるグレーテル。
痺れを切らした神楽が飛び出そうとしたその瞬間、笑いが止まる。
「嬉しいわ……遊んでも遊んでも壊れそうにない人に出会えた。
これを使わなくちゃならないのは残念だけど、それでも構わないわ……だから」
手の中で砂時計を回し、神楽の方を向いてもう一度笑う。
「私と……遊びましょう?」
その一言にキレた神楽が駆け、持っている槍でグレーテルの身体を貫き通す。
銃を支えにして起き上がったグレーテルの視界には既に神楽の姿が。
手を鳴らし、槍を片手で持ち、鬼の形相で迫る。
「一つだけ質問するヨ。反省してから地獄に落ちる。
それか地獄に落ちてから反省する。さぁ、どっちがいいネ?」
槍を構え、グレーテルに選択を迫る。
しかし、返って来たリアクションは反撃でもなく、回答でもなく、逃走でもなく。
「……うふふ、ふふ、ふふふふ。
あははは!あはははははははは!!」
高らかに響き渡る笑い声。
「何がおかしいアルか……?」
神楽の疑問にも耳を貸さず、一人笑いつづけるグレーテル。
痺れを切らした神楽が飛び出そうとしたその瞬間、笑いが止まる。
「嬉しいわ……遊んでも遊んでも壊れそうにない人に出会えた。
これを使わなくちゃならないのは残念だけど、それでも構わないわ……だから」
手の中で砂時計を回し、神楽の方を向いてもう一度笑う。
「私と……遊びましょう?」
その一言にキレた神楽が駆け、持っている槍でグレーテルの身体を貫き通す。
――――――筈だった。
どういうことか彼女の体が貫き通す寸前で完全に硬直しているのだ。
言葉すら発する事が出来ず、何が起こっているのかすら全く分からない。
グレーテルの手には、砂が流れ落ち続けている砂時計がある。
「本当に止まったわね、でもそんなに長く続かないそうだから早くしないといけないわ……」
銃を構え、全く抵抗できない神楽の四肢に向けて一発ずつ、引鉄を引いた。
一発ごとに肉体の破片が飛び散り、血が溢れ、肉が盛りだしてくる。
四発目が右手の肉を切り裂いたのと同時に体の支配が解かれ動けるようになる。
それと同時に槍が手から離れ、地面に力なく倒れこむ。
すかさず槍を拾うグレーテル、神楽の傷口を更に弄繰り回すように槍で突付く。
どういうことか彼女の体が貫き通す寸前で完全に硬直しているのだ。
言葉すら発する事が出来ず、何が起こっているのかすら全く分からない。
グレーテルの手には、砂が流れ落ち続けている砂時計がある。
「本当に止まったわね、でもそんなに長く続かないそうだから早くしないといけないわ……」
銃を構え、全く抵抗できない神楽の四肢に向けて一発ずつ、引鉄を引いた。
一発ごとに肉体の破片が飛び散り、血が溢れ、肉が盛りだしてくる。
四発目が右手の肉を切り裂いたのと同時に体の支配が解かれ動けるようになる。
それと同時に槍が手から離れ、地面に力なく倒れこむ。
すかさず槍を拾うグレーテル、神楽の傷口を更に弄繰り回すように槍で突付く。
更に右手首を左足で踏み付け、右手の中心当たりに鋭いモニュメントの破片を添える。
槍を水平にし、確実に少しずつ打ち付ける。
その苦痛にのた打ち回る神楽、なんとか反撃をしようとするにも銃で打ちぬかれた部分が痛み思うように力が入らない。
同じ事が左手で、右足で、左足で。一本ずつ破片が打ち込まれる。
全ての個所に打ち込み終わったところで更にもう一週、もう一週と一箇所に打ち込まれる破片の数が増える。
破片の一本一本が肉を抉り、固定し、さらに痛みを与えつづける。
突然、攻撃の手が止み。落ち込んだ表情で言う。
「はぁ……飽きてきてしまったわ、ちっとも喚いてくれないし面白くないもの。
もっと泣いて、叫んで、喚いてくれてもいいじゃない?」
もう一度、神楽の中で何かがブチ切れた。
「……フザケんなぁああああああ!!」
痛覚が限界を超えているにも関わらず、全身に力を入れる。
地面に打ち付けられた破片がゆっくりと浮き始め、神楽の身体を浮かし始める。
「それじゃあ、次はコレにしましょう?」
起き上がりつつある神楽を見ながら、ランドセルから更にもう一本の瓶を取り出す。
その瓶を見た神楽の顔が変わり、急いで脱出しようとする。
一箇所に五本バラバラに打ち込まれた破片を浮かすには相当な力が要り、激痛を伴う。
それを成し遂げるのと、ビンの蓋を開け液体を垂らすのは。
「い……あがああああ!!うがああああ!!」
もちろん、後者の方が断然速い。
皮膚の上からかかる塩酸と傷口に直接掛かる塩酸ではその痛さは数倍にも跳ね上がる。
今すぐにでも転げまわりたいが、破片がそれを阻む。
「あははは!やっと叫んでくれたわ……もっと叫んで?喚いて?
ねぇ、もっと私と遊んで楽しませて?」
塩酸による攻撃は止まらない、一滴一滴が神楽の体を蝕んで焼いていく。
「あが……あ……ああ……」
叫びつづけた喉は、掠れた声すら出せず。
破片を刺されていて、もがこうにも体力がなく既に指一本すら動かない。
いや、もう瞼を開く体力を保つことすら難しくなってきた。
「そろそろ終わりね、でも安心して。
死んだ後でも、もっと遊んであげるから」
グレーテルのその言葉さえ、もう只の音にしか聞こえなくなってきた。
只悔しいのは、あの少女との約束が守れなかったこと。
戻るとカッコつけておいてこの惨状である、それを考えるとまたムカついてきた。
何かしようと考え、最後の力を振り絞り口を動かす。
槍を水平にし、確実に少しずつ打ち付ける。
その苦痛にのた打ち回る神楽、なんとか反撃をしようとするにも銃で打ちぬかれた部分が痛み思うように力が入らない。
同じ事が左手で、右足で、左足で。一本ずつ破片が打ち込まれる。
全ての個所に打ち込み終わったところで更にもう一週、もう一週と一箇所に打ち込まれる破片の数が増える。
破片の一本一本が肉を抉り、固定し、さらに痛みを与えつづける。
突然、攻撃の手が止み。落ち込んだ表情で言う。
「はぁ……飽きてきてしまったわ、ちっとも喚いてくれないし面白くないもの。
もっと泣いて、叫んで、喚いてくれてもいいじゃない?」
もう一度、神楽の中で何かがブチ切れた。
「……フザケんなぁああああああ!!」
痛覚が限界を超えているにも関わらず、全身に力を入れる。
地面に打ち付けられた破片がゆっくりと浮き始め、神楽の身体を浮かし始める。
「それじゃあ、次はコレにしましょう?」
起き上がりつつある神楽を見ながら、ランドセルから更にもう一本の瓶を取り出す。
その瓶を見た神楽の顔が変わり、急いで脱出しようとする。
一箇所に五本バラバラに打ち込まれた破片を浮かすには相当な力が要り、激痛を伴う。
それを成し遂げるのと、ビンの蓋を開け液体を垂らすのは。
「い……あがああああ!!うがああああ!!」
もちろん、後者の方が断然速い。
皮膚の上からかかる塩酸と傷口に直接掛かる塩酸ではその痛さは数倍にも跳ね上がる。
今すぐにでも転げまわりたいが、破片がそれを阻む。
「あははは!やっと叫んでくれたわ……もっと叫んで?喚いて?
ねぇ、もっと私と遊んで楽しませて?」
塩酸による攻撃は止まらない、一滴一滴が神楽の体を蝕んで焼いていく。
「あが……あ……ああ……」
叫びつづけた喉は、掠れた声すら出せず。
破片を刺されていて、もがこうにも体力がなく既に指一本すら動かない。
いや、もう瞼を開く体力を保つことすら難しくなってきた。
「そろそろ終わりね、でも安心して。
死んだ後でも、もっと遊んであげるから」
グレーテルのその言葉さえ、もう只の音にしか聞こえなくなってきた。
只悔しいのは、あの少女との約束が守れなかったこと。
戻るとカッコつけておいてこの惨状である、それを考えるとまたムカついてきた。
何かしようと考え、最後の力を振り絞り口を動かす。
そして、勢い良く顔面に向かい唾を吐き捨てる。
その唾が当たった瞬間、グレーテルの顔が一瞬だけ変わる。
槍は天高く掲げられ、神楽の頭を目掛け――――――。
その唾が当たった瞬間、グレーテルの顔が一瞬だけ変わる。
槍は天高く掲げられ、神楽の頭を目掛け――――――。
神楽は、笑っていた。
まるで、勝ち誇ったように。頭を割られるそのギリギリまで笑っていた。
まるで、勝ち誇ったように。頭を割られるそのギリギリまで笑っていた。
その惨劇の一部始終を見ていたミミは、今迷っている。
目の前で殺戮を繰り広げている殺人鬼は今、自身が殺した少女を更に傷つけてなにやら楽しんでいる。
隙だらけなのは間違いないのだがあの戦闘力にはとても勝てそうにない。
かといって放って置くと太一や光子郎、丈たちに危険が及ぶかもしれない。
目の前で殺戮を繰り広げている殺人鬼は今、自身が殺した少女を更に傷つけてなにやら楽しんでいる。
隙だらけなのは間違いないのだがあの戦闘力にはとても勝てそうにない。
かといって放って置くと太一や光子郎、丈たちに危険が及ぶかもしれない。
剣で心臓を一突きすれば終わる、しかし気が付かれたら一発で終わり。
さて、どうする?
さて、どうする?
【B-1/モニュメント前/一日目/昼】
【グレーテル@BLACK LAGOON】
[状態]:少し疲労、右腕損傷、全身に重度のダメージ。
[装備]:ウィンチェスターM1897(4/5)@Gunslinger Girl
[道具]:支給品一式、ウィンチェスターM1897の弾(残り5発)、塩酸の瓶(残り2本)、核鉄(サンライトハート/未発動状態)@武装錬金
[思考]
基本行動方針:兄さま(ヘンゼル)を探しつつ、効率よく「遊ぶ」
第一行動方針:神楽でもっと遊ぶ
[備考]:金の砂時計@FINALFANTASY4は使用しました
【グレーテル@BLACK LAGOON】
[状態]:少し疲労、右腕損傷、全身に重度のダメージ。
[装備]:ウィンチェスターM1897(4/5)@Gunslinger Girl
[道具]:支給品一式、ウィンチェスターM1897の弾(残り5発)、塩酸の瓶(残り2本)、核鉄(サンライトハート/未発動状態)@武装錬金
[思考]
基本行動方針:兄さま(ヘンゼル)を探しつつ、効率よく「遊ぶ」
第一行動方針:神楽でもっと遊ぶ
[備考]:金の砂時計@FINALFANTASY4は使用しました
【太刀川ミミ@デジモンアドベンチャー】
[状態]:健康、情緒不安定、軽い精神崩壊
[装備]:邪剣ファフニール@TOS
[道具]:支給品一式、ポケモン図鑑@ポケットモンスター、ペンシルロケットx5@MOTHER2
[参戦時期]:無印終了後
[思考]
基本行動方針:みんなでおうちにかえる
第一行動方針:とりあえず目の前の殺人者を倒す(?)
第二行動方針:太一、光子朗、丈を見つけて助ける
第三行動方針:彼らを殺してしまいそうな人は自分が倒す
[備考]:魔剣の影響か、精神状態がやや不安定です。
支給品は最初に確認したようです。
[状態]:健康、情緒不安定、軽い精神崩壊
[装備]:邪剣ファフニール@TOS
[道具]:支給品一式、ポケモン図鑑@ポケットモンスター、ペンシルロケットx5@MOTHER2
[参戦時期]:無印終了後
[思考]
基本行動方針:みんなでおうちにかえる
第一行動方針:とりあえず目の前の殺人者を倒す(?)
第二行動方針:太一、光子朗、丈を見つけて助ける
第三行動方針:彼らを殺してしまいそうな人は自分が倒す
[備考]:魔剣の影響か、精神状態がやや不安定です。
支給品は最初に確認したようです。
【B-2/森林内/1日目/昼】
【吉永双葉@吉永さん家のガーゴイル】
[状態]:腹部重傷、疲労、主催者に対しての激しい怒り、
[装備]:メガネ@ぱにぽに、コキリの剣@ゼルダの伝説 時のオカリナ、ショックガン@ドラえもん
[道具]:支給品一式、割と癒されるぬいぐるみ@魔法先生ネギま!
[行動・思考]
基本行動方針:あのオッサンもさっきのヤツとかもう絶対絶対ぶちのめす (打倒ジェダ)
第一行動方針:悪ィな神楽……休む場所を探させてもらうぜ。(廃病院へ向かう)
第ニ行動方針:仲間は要る、ムカツク野郎をぶちのめす為にも!
第三行動方針:私の知ってるヤツ、まさかいねぇだろーなぁ…?
[備考]
まだ名簿を確認していないので梨々が参加している事を知りません。
サンライトハートの特性をあまり把握していません。
メガネはまだ装着したままです。
【吉永双葉@吉永さん家のガーゴイル】
[状態]:腹部重傷、疲労、主催者に対しての激しい怒り、
[装備]:メガネ@ぱにぽに、コキリの剣@ゼルダの伝説 時のオカリナ、ショックガン@ドラえもん
[道具]:支給品一式、割と癒されるぬいぐるみ@魔法先生ネギま!
[行動・思考]
基本行動方針:あのオッサンもさっきのヤツとかもう絶対絶対ぶちのめす (打倒ジェダ)
第一行動方針:悪ィな神楽……休む場所を探させてもらうぜ。(廃病院へ向かう)
第ニ行動方針:仲間は要る、ムカツク野郎をぶちのめす為にも!
第三行動方針:私の知ってるヤツ、まさかいねぇだろーなぁ…?
[備考]
まだ名簿を確認していないので梨々が参加している事を知りません。
サンライトハートの特性をあまり把握していません。
メガネはまだ装着したままです。
【神楽@銀魂 死亡確認】
※きんのたま@ポケットモンスターシリーズは神楽の死体の近くに放置されています。
※きんのたま@ポケットモンスターシリーズは神楽の死体の近くに放置されています。
※B-1のモニュメントが朝と昼の間に崩壊しました、結構大きな音が立っています。
≪065:涙>ツッコミ≧ボケ | 時系列順に読む | 068:疑問の扉、開く鍵≫ |
≪066:臆病者の誓い―第7番― | 投下順に読む | 068:疑問の扉、開く鍵≫ |
≪006:待ってて | グレーテルの登場SSを読む | 110:CAN TAKE YOUR EYES OFF YOU≫ |
≪045:そうだ、おうちへかえろう | 太刀川ミミの登場SSを読む | |
≪030:新たなる誓い | 吉永双葉の登場SSを読む | 081:【急ぐは大切、されどもあせりは禁物】≫ |
≪010:ドンマイ!来来少女(ライライガール) | 神楽の登場SSを読む | GAME OVER |