ルーシー帝国内戦

ルーシー帝国内戦
参戦国 ルーシー帝国
月ノ谷共和国連邦
戦闘地域 ル帝国全域
結果(ル帝国) 帝国崩壊

概要

ルーシー帝国内戦とは、統一暦年にルーシー帝国で発生した共和派、皇帝派、各軍閥及び介入した諸外国軍との一連の武力衝突である。この内戦により、帝国は統治能力を喪失。皇帝一家は亡命し、帝国は崩壊した

背景

ルーシー帝国二代目皇帝の早逝により、36歳にして三代目皇帝は即位した。
帝は大規模な方針転換を行い、これまで歴代皇帝が進めた陸軍偏重・国内活性化・防衛強化から一転、海軍法を施行し大規模海軍の創設・対外進出を打ち出した。
これにより、多数の戦艦を擁する艦隊の建設に成功したが、代わりに陸空軍からの不満・周辺諸国との緊張を生んだ。
また、内政を軽んじたことにより国内活性化は不完全に終わった。
さらに陸軍内ではかねてより形成されていた派閥が半ば軍閥へと成長し、お互いに激しい対立を繰り返し、皇帝の影響力は低下した。
中央政府の影響力低下により、周辺諸国に支援を受けた共和派が成長し、活動を強めていた。

経過

  • 共和派の蜂起
周辺諸国から支援された共和派が、皇帝排斥と共和国建設を目的として帝都で武装蜂起した。
一部の先鋭化した派閥に引っ張られる形で、半ば暴発したかのように発生した蜂起だったが、弱体化した中央政府を混乱させるには十分であった。
共和派が早期に一部放送局を占拠し、テレビ・ラジオ・ネット等を通じ「皇帝の亡命」「周辺諸国から解放軍がくる」といった偽情報を全土に発信したため、混乱は加速した。

imageプラグインエラー : ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (width=816&height=500)炎上するビル(帝都にて)

  • 軍閥の独断専行
帝都の混乱をみた各方面の軍閥は、政府の統制を本格的に無視し、独自の行動に出る。
特に影響力があり、互いに激しい権力闘争をしていた北部方面軍と東部方面軍は皇帝救助を名目に軍を派遣し、闘争の主導権を握ろうとした。
その時には帝都の蜂起は鎮圧されつつあり、皇帝親衛隊の軽AMUが共和派蜂起軍を駆逐しつつあった。
しかしながらほぼ同じタイミングで東北軍閥の部隊が帝都に到着。情報の錯綜と「あらゆる抵抗を排除し主導権を握れ」という命令のため、軍閥同士の戦闘が始まる。
このため、親衛隊は対応に追われ、共和派は帝都に散らばりゲリラ戦を続ける。

このあまりの混乱と腐敗を見た帝は言動に異常がみえ始め、突然大声を上げ大臣を罵倒したかと思うと泣きはじめる、周辺諸国への宣戦布告の命令を出す、直接戦闘の指揮を取ろうとする、室内で拳銃を乱射する等錯乱症状が出た。

  • 周辺諸国の介入
このルーシー帝国の惨状を見た周辺諸国は平和維持活動を名目に軍事介入を開始する。
特に共産主義勢力は最大規模の派兵を行い、各地で軍閥や帝国親衛隊と激しい戦闘を行った。
この各国による介入から「モスクワ解放」に至るまでの一連の派兵、戦闘は後に「ルーシー出兵」と呼ばれることもあった。

  • 帝都の戦い
帝都では、帝国親衛隊残党・共和派蜂起軍残党・軍閥・諸外国軍がルーシー帝国の支配権を巡り混沌極まりない戦闘を繰り広げた。
軽AMUを有する帝国親衛隊は共和派・軍閥相手に有利に戦ったものの、諸外国正規軍との戦端が開かれると物量と火力に押され、宮殿からも駆逐され散り散りとなった。
共和派・軍閥は統制が取れておらず、各々が場当たり的に交戦しているところを帝国親衛隊か諸外国軍に粉砕され、都市ゲリラとなった。
諸外国軍は物量と火力を背景に、親衛隊・軍閥を排除。共和派蜂起軍を吸収しつつ宮殿をも制圧したが、市街全てを治めるには至らなかった。
いずれにしてもルーシー帝国政府は帝都及び帝国の統治能力を喪失した。

帝国の終焉

帝都からトラキアへ脱出した皇室は身の安全が確保されると、自らの正統性と侵略軍の非道を指摘する声明を発表した。
しかしながら、国を乱し、親衛隊すら見捨て、精神に異常をきたした君主を皇帝と認める者はすでに死ぬか投降しており、情勢に大きな変化を起こすことはなかった。
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影響

皇帝一家の脱出と帝都陥落が明らかになったことにより、ルーシー帝国の崩壊は決定的になった。各地では諸外国軍の占領下に入るか大小軍閥による支配に入り、帝国の支配は完全に消滅した。

ルーシー出兵により、共産各国は君主制国家を打倒したという実績と共に、長年ロシア方面に打ち込まれていた大きな楔を取り除くことに成功し、戦略的柔軟性を大幅に向上させ、西欧への脅威を増大させた。

一方君主制勢力は、ロシア各地へ伸びる整備された交通網を持つ、有力な友好国を喪失することとなり、東欧方面への影響力を低減する結果となった。
最終更新:2024年08月18日 14:05