第11話 決着
瀕死のポンシーノの前に現れたのは同じく瀕死の赤黄色だった。
ほんの数分前。勝負は一瞬の刹那。
パワー、スピード、どちらを取ってもポッスンの力は圧倒的だった。
しかし。
「あなたの弱点は技を出す時のタメが長いこと、隙だらけです」
熊の惑星とベースボール・ベアーの差は殆どなかったに等しい。
その勝敗を分けたのは赤黄色の冷静さ以外に他ない。
「ですが、あなたはまだまだ強くなれる。これははじまりです…」
「そっか、ポッスン負けたんだ」
「残るは私と貴方です」
赤黄色の言葉に緊張感が走る。
だが。
「悪いけど、あたしの負け! もう一歩も動けない! 桃尻との勝負で限界なんだー」
「…」
意外だった。意地悪く最後まで戦うものだと思っていた。
あっけらかんとしてる、と思いきやポンシーノの顔には悔しさがにじみ出ていた。
「もう二度と負けない。これがあたしの最後の敗北」
長くて短いトーナメントは終わりを告げた。
「赤黄色が優勝か」
「そうじゃな。まぁ、悪くない勝負だった」
二人の発言に岡田はガッカリと言わんばかりにため息をつく。
「ちゃうねん! こんな調子じゃ戦場なら蜂の巣やで!!」
二人はため息をめんどくさそうにつく。
「あちきが鍛え直してやるで!!」
その頃。
「封印はまだ解けないのか…」
ロハンは苛立ち、手元に持っていたワイングラスを破壊する。
「三つの鍵の封印を解き融合させるまでには三ヶ月はかかりますね」
「ドクターこいな氏、お前でもそんな時間がかかるか」
こいな氏は苦笑いを浮かべる。
「ええ、私でもです。あなたが天下を取るまで三ヶ月の猶予がありますよ」
「面倒だな。まぁ、我の天下は揺るがないが。あいつはどうした?」
あいつですか、とこいな氏はオウム返す。
「あいつだ」
「三ヶ月もあれば十分でしょう…」
第12話 さよなら
ジリリジリリ…
嫌な音が渡辺の頭を少しずつずつ覚醒させていく。
腕を伸ばし、めざまし時計を止めた。
「なんだ、夢か…。おかしな夢だったな」
その時、ドアが静かに開かれる。ヌッと幼なじみの軟式子が現れた。
「…なーんだ、もう起きてたんだ」
「なんだってなんだよ」
「バカな寝顔でも見てやろうって思ってね」
えへへ、と軟式子は舌を出す。
「もう、早く準備したら?」
「う、うるせーな!」
今日も変わらない一日がはじまる。
僕らの毎日は塗り替えられていく。
生きる事を辛いと思う人がいる。
辛い事を人のせいにする人がいる。
それでも私は生きていく。
だから、私は今日も前を向いて歩いていく。
みんなにありがとう。
終わり
※森先生の次回作にご期待ください!!
最終更新:2010年03月28日 01:55