人外と人間

小ネタ置場 四

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小ネタ置場 四



好きにして 903 ◆AN26.8FkH6様

エロ無し流血小ネタ注意
 その死人は死んで起き上がってからずっと死の寒さに震え続け、生者の暖かい温もりと血に飢えて飢えて餓えて飢えて餓えて飢え果てて、血肉を漁るためなら例え幼子であれ老人であれ一片の慈悲なく貪り食い尽くしてきたので、己が本当に餓え果てて求め続けてきた物に気がつかなかった。生者のように振る舞って社交界に入り込んだのも効率よく餌を啜り歩くためだけだった。人々は、整えられた人の皮の下の血に餓えた醜く浅ましい凶獣の存在に気がつかず、彼は長いこと食事に困る事はなかった。だが、餓えは収まらない。どんな美姫の喉に牙を突き立て、柔らかな肌の温もりがすっかり冷めて硬くなるまで貪り続け、どのような美味を得ても彼の震えは止まらず、彼はただひたすらに飢え続けた。ある晩、社交場の片隅で一人の娘と出会うまでは。
 少女は彼の誘いに頬を赤くして下を向き、消え入りそうな小さな声を震わせて了承の言葉を切れ切れに呟いた。容易くくびり殺せそうな細く白い首にしか眼をやっていなかった彼はそこで初めて少女の顔を見た。少女の表情を見た。何もかも見通すようなその透き通った海のような蒼い眼を見たとき、彼はようやく自分の餓えに気がついたのだ。暖かな血が、暖かな温もりが欲しかったのではなく、ただ抱きしめてくれる腕だけが欲しかった。死人を愛してくれる腕だけが。死人は戦慄いた。己の罪に気がついた。彼は食事をしてきたのではなかった。血が欲しかったのではなかった。彼は欲しくも無いのにそしてその必要性もなかったのに、ただ悪戯に罪無き人を貪り続けてきた化物だった。
 死人は少女と逢瀬を重ねたが、少女への愛しさと、死人と知られた時少女からどのような侮蔑と軽蔑と恐怖の眼を向けられるかという焦燥に気狂い、ついには少女へ肌へ指一本触れることなく、塵へ土へ還ろうと考えた。
 最後に少女を教会に誘ったのは、自分の罪を聞いて欲しかったのだ。恐怖と蔑みの眼で断罪される事を僅かながら期待していたのかもしれない。死人は、己が死人であると、人の生き血を啜ってきた化物であると、静かに告げた。少女は、いつものはにかんだ笑顔ではなく、恥ずかしそうな困惑顔でもなく、ただただ白い紙のように透き通った声で表情を変えることなく囁いた。

「ねえ、私嬉しいんです。私はこんなに貴方の事が好きで好きで好きで恋しくて恋焦がれて愛してどうしようもなく貴方が欲しくて堪らなくて貴方が私だけを愛して私だけを見つめて私に恋焦がれて飢えて私を食べ尽くしてくれればいいのに貴方の世界が私だけであればいいのに貴方を私のものにしてしまいたかった。何もかも全て全部。貴方は私に優しくしてくれて私に笑ってくれて私に色々な物を見せてくれたけど私を貴方のものにはしてくれなかった。悲しかった。貴方が私を貴方のものにしてくれるなら私何でも出来るんです。だから、嬉しい。貴方が死人でも構わない。醜い化物だって構わない。本当です。私、嬉しい。嬉しいの」

 少女は一気にそう言うと、ドレスの下に隠していた銀のナイフで、一気に自分の喉を欠き切った。真っ赤な花が咲いたように薄暗い教会の中で血が吹き出た。少女の白い喉から暖かな血がまるで噴水のように吹き上がり、その赤は少女の白いドレスも、死人の白い顔も、教会の床も赤く染め上げた。
 悲鳴すら上げられず、死人は死にかけている娘を抱き起こし、その徐々に冷たくなっていく肌をきつく抱きしめて、呆然としていた。腕の中で少女は笑う。死にかけながら優しく笑う。

「もう死ぬわ、私。どうか、どうか好きにして、愛しい人。私をこのまま殺すのも、夜の世界に、貴方の世界へ迎えてくれるのも、貴方のお好きな方を選んでくださいな」

 死人はまだ、呆然としていた。死の冷たい手が彼女を完全に連れ去ってしまう前に、彼は選ばねばならなかった。人間として死なすか、死人として連れて行くか、そのどちらかを。
 死人はまだ、呆然としていた。



吸血生物×リスカ娘 937様

ヤンデレと聞いてリスカ癖のある娘が吸血生物に対して
「見て、しっかり視て。あなたが私の血を求めてるよ。
 私があなたをたべて、あなたが私をたべるの。
 ずっとずうっと、あなたと私、二人きりで。ねぇ、幸せね」
とかセックスしながら
「私の血があなたに混ざって、あなたの精が交ざった私は代わって、
 だんだん私とあなたが曖昧に、一つになって、
 私が産んだあなたが増えて、
 私の細胞があなたの中で殖えて、
 いつか私が産むあなたは全て私の細胞だった私になって、
 そうして私が私の姿をしたあなたになって、
 でも、それじゃ今と何にも変わらない同じ、
 オンナジ私なんていらない、だから、
 おねがい、ぜんぶ支配して、私にならないで。
 私を一つ残らず、全て、総て、凡て、すべてあなたにして。
 それで、私の形をしたあなたが、あなたを産んで」

とか飛んで来たが、どう見てもヤンデレではなかった。

さて、寝るか。



人外×ヤンデレっ娘 936様

「ねぇ、人外さん。
みんなったら酷いのよ。みんな人外さんの事を『気持ち悪い』とか『醜い』とか言うのよ。私がいくら言っても理解しようとしてくれないし…。え?知らなかった?みんな陰で言ってるんだよ、酷いよね!
‥‥そんな顔しないで、言いたいだけの人は言わせておけばいいんだよ。え?もう誰も信じられない?大丈夫!人外さんには“私”がいるから。人外さんは“私だけ”を信じてくれればいいんだから……ねぇ。」

とまぁ、有る事無い事を人外さんに吹き込んで人外さんを孤立させて自分だけを感じさせようとするヤンデレっ娘…てかこれじゃ、ドSっ娘じゃねぇか\(^O^)/
……文才ない初心者のくせに色々とスマソorz



吸血鬼×少女 903 ◆AN26.8FkH6様

 その死人は死んで起き上がってからずっと死の寒さに震え続け、生者の暖かい温もりと血に飢えて飢えて餓えて飢えて餓えて飢え果てて、血肉を漁るためなら例え幼子であれ老人であれ一片の慈悲なく貪り食い尽くしてきたので、己が本当に餓え果てて求め続けてきた物に気がつかなかった。生者のように振る舞って社交界に入り込んだのも効率よく餌を啜り歩くためだけだった。人々は、整えられた人の皮の下の血に餓えた醜く浅ましい凶獣の存在に気がつかず、彼は長いこと食事に困る事はなかった。だが、餓えは収まらない。
どんな美姫の喉に牙を突き立て、柔らかな肌の温もりがすっかり冷めて硬くなるまで貪り続け、どのような美味を得ても彼の震えは止まらず、彼はただひたすらに飢え続けた。
ある晩、社交場の片隅で一人の娘と出会うまでは。
 少女は彼の誘いに頬を赤くして下を向き、消え入りそうな小さな声を震わせて了承の言葉を切れ切れに呟いた。容易くくびり殺せそうな細く白い首にしか眼をやっていなかった彼はそこで初めて少女の顔を見た。少女の表情を見た。何もかも見通すようなその透き通った海のような蒼い眼を見たとき、彼はようやく自分の餓えに気がついたのだ。暖かな血が、暖かな温もりが欲しかったのではなく、ただ抱きしめてくれる腕だけが欲しかった。
死人を愛してくれる腕だけが。死人は戦慄いた。己の罪に気がついた。彼は食事をしてきたのではなかった。血が欲しかったのではなかった。彼は欲しくも無いのにそしてその必要性もなかったのに、ただ悪戯に罪無き人を貪り続けてきた化物だった。
 死人は少女と逢瀬を重ねたが、少女への愛しさと、死人と知られた時少女からどのような侮蔑と軽蔑と恐怖の眼を向けられるかという焦燥に気狂い、ついには少女へ肌へ指一本触れることなく、塵へ土へ還ろうと考えた。
 最後に少女を教会に誘ったのは、自分の罪を聞いて欲しかったのだ。恐怖と蔑みの眼で断罪される事を僅かながら期待していたのかもしれない。死人は、己が死人であると、人の生き血を啜ってきた化物であると、静かに告げた。少女は、いつものはにかんだ笑顔ではなく、恥ずかしそうな困惑顔でもなく、ただただ白い紙のように透き通った声で表情を変えることなく囁いた。

「ねえ、私嬉しいんです。私はこんなに貴方の事が好きで好きで好きで恋しくて恋焦がれて愛してどうしようもなく貴方が欲しくて堪らなくて貴方が私だけを愛して私だけを見つめて私に恋焦がれて飢えて私を食べ尽くしてくれればいいのに貴方の世界が私だけであればいいのに貴方を私のものにしてしまいたかった。何もかも全て全部。貴方は私に優しくしてくれて私に笑ってくれて私に色々な物を見せてくれたけど私を貴方のものにはしてくれなかった。悲しかった。貴方が私を貴方のものにしてくれるなら私何でも出来るんです。だから、嬉しい。貴方が死人でも構わない。醜い化物だって構わない。本当です。私、嬉しい。嬉しいの」

 少女は一気にそう言うと、ドレスの下に隠していた銀のナイフで、一気に自分の喉を欠き切った。真っ赤な花が咲いたように薄暗い教会の中で血が吹き出た。少女の白い喉から暖かな血がまるで噴水のように吹き上がり、その赤は少女の白いドレスも、死人の白い顔も、教会の床も赤く染め上げた。
 悲鳴すら上げられず、死人は死にかけている娘を抱き起こし、その徐々に冷たくなっていく肌をきつく抱きしめて、呆然としていた。腕の中で少女は笑う。死にかけながら優しく笑う。

「もう死ぬわ、私。どうか、どうか好きにして、愛しい人。私をこのまま殺すのも、夜の世界に、貴方の世界へ迎えてくれるのも、貴方のお好きな方を選んでくださいな」

 死人はまだ、呆然としていた。死の冷たい手が彼女を完全に連れ去ってしまう前に、彼は選ばねばならなかった。人間として死なすか、死人として連れて行くか、そのどちらかを。
 死人はまだ、呆然としていた。



水牛×少女 447様

ある日奉公娘が、沼にはまってもがいている水牛の子供を見つける。
彼女はそれを助けだし、屋敷に連れて帰る。屋敷の者はそれをみて、これは魔物の子に違いない。
だので捨てるか殺すしかないという。そうこの地域には、恐ろしい魔物が居るのだ。
躊躇する娘に、屋敷の奥方は、娘に面倒を見るように提案し、それで娘はその水牛を飼う事を決心する。
年月がながれ、娘の懸命な世話によって、水牛はほれぼれするほど雄々しく、かつ立派に成長した。
そんな時である。娘が浜辺に行くと、見たことのない男が歩いてきた。男につきまとわれた娘は、屋敷まで逃げるが、追いつかれてしまう。
思わず悲鳴を上げると、小屋の水牛が咆吼をあげた。その声を聞いた男は逃げ帰った。
このとき、男はあきらめたかと思われたが、今度は草原で出会ってしまう。この前は気がつかなかったがそれは美しい青年であった。
男に話しかけられた娘は、まるで魔法にかかったかのように、言われるままに膝枕をし、渡された金の櫛で彼の髪をとかした。しばらくして後、男は眠り始め、娘もうとうととし始めたころ、彼女は櫛を落とした。
ハッと目を覚ました娘は、男の髪の上に落ちた櫛をあわてて拾いあげた。櫛を見ると、その間に男の金髪が数本絡まっている。どうやら引き抜いてしまったようだ。ここで娘は気がついた。その髪の根元には白い砂と、海の底に生える海藻のクズが付いていたのだ。
そう、男は海の魔物で、彼女は魅入られたのである。このままだと、海の底に引きずりこまれてしまう。
娘は男を起こさないようにそっと立ち上がると、屋敷を目指して一目散に走った。
しかし、男はすぐに目を覚ますと、凄まじい形相を浮かべ娘へと迫ると、屋敷まであと少しと言うところでついに捕らえた。そしてそのまま娘の服を引き裂くと、乳房を揉みしだし、秘所をねぶり始めた。
抵抗も虚しく、娘の体は心に関係なく火照り始め、その秘所は蜜をしたたらせた。
男はあえぐ娘の股を開くと、いきり立った一物で、その秘所を貫いた。
ああと、うめく娘を男は激しく責め立て、二人は一気に駆け上がっていく。やがて、絶頂に達した男が、娘の中に精を放とうと更に激しく腰をたたきつけた、。
水牛が鋭く、三度に渡る咆吼をあげたのは、そのときであった。
その様子に魔法が解けたように自由になった娘は、寸でのところで男の縛めを断ち切った。娘の秘所から抜け出た男の一物は、反り返った勢いで自分の腹を打ち、放った精は虚しく娘の尻と背中を濡らした。
娘は助けて!と声の限りに叫ぶ。
その声に呼応するように、水牛は牛小屋を壊さんとするほど暴れ、その騒ぎを聞きつけた奥方と使用人が飛んできた。奥方は男と娘を見出し、何が起きているかを悟った。使用人に小屋を開け放つように命じると、水牛に言った。あの娘を助けておやりなさい!
水牛は、角を振りかざし凄まじい咆吼をあげると、地を蹴り、放たれた矢のように男に向かって突進した。
男は立ち上がると、暗く燃える目を水牛に向けた。そして、水牛の角が男を射ぬこうとしたとき、彼はその本性を現した。鱗を持つ、見上げるほど巨大な海馬へと姿を変えた男はその巨体な馬蹄を持って水牛を挽きつぶそうとする。しかし、そうはいかなかった。水牛もまた、海馬と同じほどに巨大化すると、二頭は激しく争い始めた。凄まじい闘いであったが、終に水牛がその角を持って海馬を貫き、勝敗は決した。
娘と奥方は、この闘いを震えながら見ていた。
水牛は、かちどきをあげると、角を振り上げ、歌を歌いながら去っていく。
娘はそして、裸足のままかけだし、水牛を呼び止め言った。
魔物に汚された私は、人の中で生きていけません。せめて、あなたと一緒にいたい。
そして、水牛に口づけをすると、二人並んで歩き出す。
それを遠くから見ていた奥方達はきびすを返した。そう、魔物を拾って育てていた頃から、娘はすでにこうなるさだめだったのだろう。だがその後、海の魔物は現れなくなったという。







  • 獣 -- (名無しさん) 2012-06-02 05:33:13
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