海賊ロロノア・ゾロvsアルター使い劉鳳◆EHGCl/.tFA
ゾロは全力で道を走っていた。
ウソップの仇を、共に様々な冒険をしてきた仲間の仇を取る為、走る。
彼ら、麦藁海賊団は沢山の島を越えてきた。
ある島では国の内乱を阻止し、ある島では神と呼ばれる男を打ち破り数百年と長きに渡り形成された住民達の溝さえも取り払った。
仲間を救うために政府の玄関と呼ばれる島に攻め込み、そして仲間を奪取したこともあった。
短い間に彼等は山のような戦いを潜り抜け、着実に夢へ向かい旅を続けていた。
誰一人として欠けることなく、幾多の死線を越え、強さを身に付けてきた。
――だが、死んだ。
彼等の仲間の一人は、この殺し合いの場で、跡形も残さずアッサリと消し飛んだ。
そして
ロロノア・ゾロは仲間の死を知った。
止まらない。
止まれない。
止まる気もない。
仇を取るまで、止まる気など欠片も持つつもりはなかった。
胸に渦巻く感情のお陰か、あの神懸かりな方向音痴も発揮される事なく、ゾロは道なりに南へと足を進める。
考えも何もない。
ウソップを殺害した参加者とギラーミンに償いをさせる為、ゾロはひたすらに邁進していた。
「おい、そこの男」
その声が降りてきたのは、E-8南部に位置する橋の上であった。
仲間の死を知ったゾロがその言葉に機嫌良く応対できる訳もなく、「アン?」というチンピラ同然の言葉と共に顔を上げた。
そこに居たのは、白を基調とした服を几帳面に着こなした、若い男。
男は、橋の終着点の側に生えた樹木の上から、ゾロを見下ろす形で立っていた。
十九歳である自分よりは年輩者だろう、と判断するが、それでゾロの態度が変わる筈もなかった。
「誰だ、お前。道でも聞きてぇのか?」
「……お前の名はロロノア・ゾロで間違いないか?」
質問を質問で返された事、鼻持ちならない男の態度、突然自分の名を言い当てた
事、それぞれに驚愕や苛立ちを覚えながらゾロは警戒心を高める。
賞金稼ぎ時代、海賊時代と記憶を辿るが、男の姿に見覚えはない。
「何でおれの名前を知ってる」
「……その返事は肯定と受け取って構わないんだな?」
「おいおい会話が成り立ってねぇよ。ちゃんとおれの質問に答え―――」
ゾロがため息混じりに男へ歩み寄ろうとした瞬間、事は起爆に至る。
それまで悠然と佇んでいた男が弾けるように動作を始めたのだ。
「絶影!!」
バコンという音が三度響いたと思いきや、虹色の光と共に人間大の人形が現れた。
ゾロの顔に不審な色が宿る。念の為にと刀を鞘から引き抜こうとし――
「おわっ!!」
――瞬間、青色の線が視界の中を縦横無尽に駆け、身体を掠めた。
「……この賞金額は伊達ではないということか」
いや、実際は違う。
身体を掠めた、のではなく掠めさせた。
ゾロが寸前で身を捻り、身体を吹き飛ばしていただろう一撃を掠めさせたのだ。
「賞金額……チッ、そういうことかよ。戦るのは構わねぇが、おれは今猛烈に機嫌が悪い。手加減はできねぇぞ」
「黙れ毒虫。お前は俺が断罪してやる」
常人以上に他人から恨みを買う―――これもまた海賊につきまとう因果。
海賊自体を恨む人もいれば、賞金目当てで襲い掛かってくる人もいる。
海軍や海賊と命のやり取りをするなんて物は日常茶飯事。
麦わら海賊団はその容姿や性格からか、人から恨みを買うことは比較的に少ないが、それでもれっきとした海賊だ。
賞金稼ぎや正義感溢れる男に突然襲われたとしても、驚かない。
自分達は海賊だ、それを理解しているからだ。
「何の実の能力かは知らねぇが、死んでも後悔すんなよ」
「悪い事は言わん、アルターを出せ。出さなければ死ぬぞ」
劉鳳は絶影を前に、ゾロは二本の刀を手に、信念も信条も何も知らない二人が相対する。
□
劉鳳は激しい怒りを覚えいた。
自身のデイバックの中に入っていた八枚の紙束。その全てに、顔写真と八、九桁の数字、そして「DEAD OR ALIVE」の言葉と名前が書かれていた。
劉鳳は、この紙に記された者達が賞金首だと理解し、それと同時に灼熱の怒りを心に沸かせた。
そして、その中の数名が
参加者名簿にも載っていることにも気付いた。
「モンキー・D・ルフィ」
「ロロノア・ゾロ」
「
トニートニー・チョッパー」
チョッパーというペットらしき狸は別にしても、残り二人の賞金額は億を越えている。
断罪せねばならない毒虫――劉鳳はそう判断した。
そしてそれから数十分後、劉鳳はロロノア・ゾロと遭遇し、戦闘に至る。
そこに躊躇いや罪悪感は欠片もない。自身の信念に基づき悪を処罰する。
母を殺した奴のような悪、
カズマのような秩序を乱す悪、それら同様にコイツを断罪する。
ただその意志だけを胸に劉鳳は全身全霊で戦う。
「絶影!」
そしてその意志に呼応するは、劉鳳の分身とも言える存在・絶影。
劉鳳を守護するように立ち、二本の鞭を縦横無尽に振るいゾロを追い詰める。
「へっ、面白い能力持ってんじゃねぇか。でもな……甘ぇ!」
だがゾロとて一億二千万の賞金首。
易々と攻撃を喰らう気もなければ、引く気もない。
それどころか、戦闘を楽しんでいるかのような微笑みすら見せている。
「この状況下で笑うか……何処までも救えん屑が!」
一本は真上から叩き付けるように、一本は真横から薙ぎ払うように、劉鳳は触鞭を動かす。
地中に根を張り巡らせた木をも軽々と吹き飛ばす触鞭での二撃。
それをゾロは二本の刀で受け止める。
簡単に、とまではいかないが、それでも確実に両の腕だけで止めた。
「何っ!」
「なに驚いてんだよ、坊ちゃん顔」
劉鳳が驚愕するのも無理はない。
絶影の触鞭は、乗用車や全長数十メートルのアルターまでも吹き飛ばし切り裂く程の力を持つ。
制限があるとはいえ、それを生身の人間が日本刀で受け止めたのだ。
驚くなという方が無茶だろう。
「次はおれの番だ」
言葉と共に触鞭を弾き、ゾロが疾走。
絶影との間にあった数メートルの距離が一瞬でゼロになり、間合いはゾロの物となる。
右の肩口から袈裟切りに刀を振り下ろす――それを絶影は僅かに後退し回避。
お返しの蹴撃がゾロの鳩尾目掛け進むが、ゾロは左腕を盾に回しそれを防御。
瞬間、絶影の姿が掻き消え、ゾロの真上へと現れる。
触鞭を螺巻き状に束ね、ゾロの脳天へと直進させた。
「二刀流……龍巻き!!」
だが弾かれる。
ゾロを中心に発生した竜巻のような斬撃が、触鞭の軌道を逸らした。
(絶影の速度に反応したばかりか、攻撃を弾いただと……!)
(鞭ごと上の人形も切り刻むつもりだったんだけどな……あんなナリの割に攻撃が重ぇ。二刀じゃちょっと辛いかもな……)
予想が外れたのは両者同様。警戒心を強め距離を取り、隙を伺うように睨み合う二人。
十数秒の静止の後、先に動いたのは劉鳳であった。
「ロロノア・ゾロ、貴様は何の為に戦う?」
唐突の質問にゾロは首を傾げ、だが直ぐに不遜な笑みを浮かべ劉鳳を正面から睨んだまま口を開く。
「野望の為だ」
「野望?」
「そうだ、最強の剣豪になる為におれは戦う」
「下らんな……そんな物の為に他者を傷付けるというのか!」
「ああ、そうだ」
何処までも不遜な微笑み、僅かな迷いも見受けられない瞳、自身の道を信じきったその言葉。
劉鳳は、目の前のゾロにある男を重ね合わせていた。
―――最初は歯牙に掛ける必要もなかったネイティブアルター。
見所があるのはその異常なまでの反骨心と執着心だけ。そう思っていた。
だが奴は成長を遂げた。
ホーリーの精鋭アルター使いを一人、また一人と再起不能に追い込み、大きな壁となり自分達の前に立ち塞がった。
だから叩きのめした。
離反したホーリー隊員に邪魔されトドメを刺せなかったにせよ、絶影の真なる姿を解放し奴に力の差を見せ付けた。
だがしかし、それでも奴は立ち塞がった。
それまで以上に激しい抗戦をし、遂には相棒ともいえる仲間まで傷付けられた。
奴が分からなかった。
ふざけた理屈で暴れ回り、他を傷付け、何度叩いても折れずに反逆を続けるあの男が。
だから再び戦った。
完膚無きまで奴を潰す為に戦い、その最中、奴が新しい力を見せた際に発生した
不思議な光に包まれ、気付けばあのギラーミンの元にいた。
倒しきれなかった。真なる絶影の力を用いても、倒しきるには至らなかった。
――劉鳳は、その男とゾロとが僅かに似ていると感じていた。
低脳としか思えない理屈で我が道を行くゾロが、低脳な理屈で我が道を行くカズマと同様のタイプだと感じていた。
この男を、眼前の悪を打ち砕くべきだと、劉鳳は判断した。
「絶影! お前の真の姿を奴に見せてやれ!」
淡い白色の光に絶影の姿が隠れたと思いきや、その形状が徐々に変化していく。
巨大な尾が生え、身体も二回り程大きさを増し、今まで存在しなかった両腕が現れる。
絶影の進化にゾロは目を見開き、手の中の刀を力強く握り締めた。
その頬を、一筋の冷や汗が伝った。
「てめぇ、それは……」
「もはや貴様に万が一つも勝ち目はない! 大人しく地獄へ向かえ!」
そのアルターの名は真・絶影。
影をも絶やす速度で空を掛けるその姿は将に神速。
断罪の使者が、動き出す。
「うおっ!」
ゾロの反応速度を持ってしても、その姿を捉える事は出来なかった。
人の上半身を持った大蛇が消えたと思えば、何かが視界を掠め同時に真横から衝撃が走る。
防御の体勢を取る暇もなく、身体が空を浮遊した。
ゾロも空中で真・絶影の攻撃を見切ろうと目を開く―――が、その瞬間、真下から衝撃。
続いて真上から。
続いて右斜め下から。
続いて真っ正面から。
宙で四度ほど方向を転換した後数本の木をへし折ることにより、ゾロはようやく地面と再会する事ができた。
「満足したか毒虫……貴様は最強でも何でもない、ただの社会不適応者だ」
砂煙の奥で力なく倒れ伏すゾロを見やり、劉鳳はそう捨て吐いた。
もともと多大な疲労を伴う真・絶影での戦闘、そしてそれに加えられた制限により大きく息を乱しつつも、劉鳳は絶影をアルター分子へと分解する。
最後にゾロの死体を一瞥すると、踵を返しその場を後にした。
「待てよ、おれはまだピンピンしてるぜ」
が、それを呼び止める一つの声。
うんざりとした気分を噛み締めながら振り向く劉鳳。
そこには到底ピンピンしているようには見えない姿だが、余裕ある表情でロロノア・ゾロが確かに立ち上がっていた。
「まだやる気か……」
「当たりめぇだろ。こっちはようやく身体が暖まってきたところなんだよ。ここで引く訳にいかねぇだろ」
頭から血を流しつつもその笑みは少しの陰りも見せない。
劉鳳は真・絶影を発現させ、自身の前に待機させる。その顔には呆れと怒りがない交ぜになった、混沌があった。
「……分かった。ならば、とことんやってやろう! この俺が、絶影を持つ劉鳳が!」
「こいよ、坊ちゃん顔!」
駆け出すタイミングはほぼ同時、だがスピードには雲泥の差がある。
残像を残し、一瞬でゾロの背後を取る絶影。
尾と触鞭が振るわれ、刀を構えたゾロへと迫る。
「柔らかなる拳・烈迅!」
「二刀流・犀回(サイクル)っ!」
絶影の必殺の拳を受け止めるは二刀流の妙技。
刀を逆手に持ちその場で回転し斬撃を発生させ、触鞭と尾の軌道を逸らす。
それと同時に絶影目掛け疾走。一気に斬り掛かる。
だが、空気を切る鋭い音と共に絶影の姿が再び消え、ゾロの一撃は回避された。
「やべぇっ!」
唐突にゾロが横っ飛びをし。その場から動く。
そのコンマ数秒後、絶影の尾が轟音と共にゾロが立っていた地面を叩き割った。
安堵の息を吐きかけるゾロであったが、それは許されず、青色の触鞭が脇腹に命中。
内臓まで届く衝撃に苦悶を滲ませるゾロへと、続いて尾が振るわれた。
再度横っ飛び、何とか避ける。
「逃がすかッ!」
戦場から少し離れた位置に立つ劉鳳が叫んだ。
その意志に応えるかのように真上から絶影がゾロに迫る。
「潰れて消えろ! ロロノア・ゾロ!」
そのままの勢い、速度を維持し、押し潰す形でゾロへと激突。
今までの中で最大の破砕音が周囲に飛び散り、衝撃に巻き上げられた砂埃が辺りを埋め尽くす。
奴は絶影の動きに反応しきれていない、加えて回避した様子は見られなかった――今度こそ劉鳳は勝利を確信する。
「二刀流居合い……羅生門」
――その確信を吹き飛ばしたのは自身の右腕から発せられる痛みであった。
有り得ない事態に驚愕を隠すこともせずに、劉鳳は砂埃の奥に立つ男を見つめた。
そこには刀を納めた形で膝を付くゾロと、片腕を斬り落とされた絶影がいた。
「……馬鹿な……」
「大分ダメージくらっちまったが、目も慣れてきた。次は外さねぇ」
「……何をした」
「あ? 斬っただけだよ、お前御自慢の人形をな」
信じられない、劉鳳の表情が雄弁に語っていた。
力を制限した絶影なら兎も角、真の姿を解放した絶影。
それをたかが生身の人間が斬った。
有り得ない。あまりに非常識で馬鹿げている。
生身の人間が絶影を斬り裂くなど―――。
「なにボケッとしてんだ!」
驚きに支配されていた劉鳳を現実に引き戻したのは剣士の一言。
それと同時に振るわれた刃を寸でのところで交わし、右腕のない絶影を呼び戻す。
だが、影を絶ち接近する絶影に視線を移す事もせず、ゾロは後ろへと飛び退き、そして地を蹴り絶影目掛けて飛翔。
「なめるな!」
しかし単純な速度なら絶影の方が遥か上の領域に達している。
四つの残像を残しゾロの上方へと強襲、触鞭での打撃でゾロを地へと墜とした。
まるで弾丸の如く地面に直進するゾロであったが、空中で二、三ほど回転した後にしっかりと両の脚で着地。
油断なく剣を構え、絶影、劉鳳の襲撃に備えた。
「やっぱ速ぇえな……まともにやってちゃ話にならねぇか……」
絶影での攻撃は確かに命中したにも関わらず、ゾロは余裕ある表情を見せている。
劉鳳の歯がギリ、と音を成す。
右腕の痛みなど最早どうでも良かった。怒りが噴出する。
何度も絶影の攻撃を受けて、それでも尚ゴキブリのように立ち上がる毒虫に、劉鳳は憤怒を覚えていた。
――殺す。
化け物じみた身体能力を持つとはいえ、一応は生身の人間。
今までは心の何処かに躊躇いがあった。
それを拭う。奴の命を摘み取るため全力を出す。
劉鳳は覚悟を決めた。
対するゾロは考えあぐねていた。
速度はあちらが上。
力もあちらが上。
特に速度の差はあまりに大きすぎ、その差は致命的とまで言える。
ギリギリで反応は可能だが、全てを避けるにはあの攻撃は猛烈すぎる。
今も立ってはいるものの、体中がダメージに悲鳴を上げ警報を鳴らし続けている。
先の一撃だって奴が向かって来た瞬間を狙い、居合いを成功させただけ。
三刀あればまだ話は別だが、正直に言えば今の時点での勝ち目は薄い。
だが引けない。
最強を目指すため、何より死んだウソップに顔向けが出来ない。
奴は死ぬ直前まで抗った筈だから。
自分の為か、仲間の為かは分からないが、奴は偉大なる海の戦士として抗った筈だから。
――だから引く訳にはいかない。
「毒虫にしては良く耐えた方だ……だがこの一撃で終わらせてもらう!」
「そりゃありがてぇ……おれもやる事があるんだ。サッサと終わらせちまおうぜ、おれの勝ちでな!」
互いの距離は十五メートル程。
刀を武器とするゾロには不利な間合い、速度を武器とする絶影には存在しないと同然の間合い。
端から見ればゾロの不利は明確。
だがゾロは一つだけ切り札を隠していた。
飛ぶ斬撃――三刀流で放てば鉄をも斬り裂き、巨大な津波すら貫通する技。
偉大なる航路での冒険の中で会得した技の一つ、それをゾロは隠していた。
相手は自分に飛び道具が無いと勘違いをしている筈。
少し狡くも感じるが、相手の能力も充分卑怯なレベル。おあいこだ。
(バカ正直に狙ったところであの人形には当たらねぇ……狙いは奴自身、一発で決める……)
この場では二本の刀しか無いが、それでも劉鳳を戦闘不能に追い込むだけの威力はある。
ゾロは背負うように刀を構え、必殺の一撃を見舞うため力を溜め始めた。
――しかしゾロは知らない。
自分が切り札を隠し持っていたように相手も切り札を持っていた事を。
その切り札こそ、絶影が持つ最強の一撃だという事を。
速度だけが絶影の武器ではない事を。
――ゾロは知らなかった。
「剛なる右拳・伏龍!」
劉鳳の咆哮と共に絶影が行動を開始する。
背中に装着された、いわゆるロケットパンチが絶影から離れ、その切っ先がゾロへと向く。
そして発射。
伏龍は、一瞬で最高速へと加速し、眼前の毒虫を潰す為に空気を切り裂き直進した。
「何ィっ!?」
ただの飾りだと思っていた物が突然ロケットパンチとして動き出した事に、ゾロの口から思わず驚きが飛び出る。
しかしその驚きに自立稼働型のアルターが同情や躊躇を覚える訳もなく、ロケットパンチはただ一直線に一億二千万の賞金首を目掛け進む。
「くそっ! 七十二……煩悩鳳(ポンドほう)!!」
策の失敗に舌を打ち、切り札を自身の防衛の為に発射するゾロ。
空気が渦巻き斬撃となり駆ける。
アルターが放つロケットパンチ――伏龍。
海賊剣士が放つ斬撃――七十二煩悩鳳。
世界観が全く異なった攻撃同士が次元を越えて巡り会い、接触――空気や、地面や、木々、周囲にある全ての物体を震撼させる。
均衡はない。
剣士が様々な死線を乗り越え身に付けた飛ぶ斬撃を、伏龍は一瞬で打ち破る。
ドゴッともメシャッとも付かない音が辺りに響き、剣士は苦痛の声を上げることすら叶わずに、数本の木と伏龍ごと森の奥へと姿を消した。
□
「まだ生きているのか……」
「まぁな……馬鹿みてぇにハードな冒険でタフさは鍛えられてんだよ……」
「……貴様の負けだ、死ね」
「ハッ、まだだ……まだ負けちゃいねぇ……」
劉鳳はただジッと男を見下ろしていた。
男は体中に傷を負い、頭からは血を流し、将に満身創痍といった風。
どう見ても戦えるようには見えなかった。
だが男はもがいている。
二本の刀は手に握ったまま、震える両腕を地面に押し付け必死に立ち上がろうと試みている。
その眼光は少しも衰えず、強靭な意志を漲らせていた。
「お前は何だ……何故戦う」
無意識の内に劉鳳の口から出た言葉。
劉鳳もアルター使用による疲労は大きいが、ゾロと比較すればダメージの内にすら入らない。
それ程にゾロがボロボロに見えた。
なのにゾロは立ち上がろうとする、立ち向かおうとする。
それは劉鳳にとって疑問でしか無かった。
立ち上がれたところで勝負にならない事は瞭然。
何がこの男を突き動かしている?
毒虫でしかない筈のコイツが、何故ここまでの気迫を目に宿す?
何が目的で此処までの戦闘力を手に入れた?
アルターと、生身で絶影の真なる姿とさえも斬り合える程の力を、何故手に入れた?
「言っただろ。最強を目指してだ」
「……何故最強を目指す? 名声が欲しいのか?」
「……約束した。もう逝っちまった親友に、最強の剣豪になると……約束した」
「約束……」
「だから引けねぇ……引けねぇんだよ!」
遂には立ち上がり、覚束ない脚で剣を構えるゾロに、劉鳳は複雑な瞳を向け構えを取る。
地面が数ヶ所抉れ虹色の粒子となり、彼の分身へと姿を変え、ゾロの前に立ち塞がる。
「貴様はおかしな男だ。今までに出会ったどの犯罪者とも違う印象を受ける」
「だからどうした。なら見逃してくれんのか? ハッ、ありえねぇな」
「……そうだ。だからせめて苦しまないように逝かせてやる」
「死んだらおれはそこまでの男……来いよ、その人形、真っ二つにしてやるよ……!」
刀に全てを乗せ、ただ己が信じる道を突き進む―――ゾロは二刀を逆手に持ち地と平行に構えた。
「二刀流・弐斬り……閃(ひらめき)!」
そのまま横一文字に一閃。
真・絶影が防御に伸ばした青色の触鞭とぶつかり合い火花を散らす。
そして跳躍。横一文字を縦一文字に移行し上から乗し掛かる形で刀を振るう。
「魔熊(マグマ)!!」
「甘いっ! 柔なる拳・烈迅!」
だが傷付いた身体が足を引っ張り、今一つの押しが足りなかった。
二本の刀は一本の鞭に防がれ、残りの一本はゾロの足に絡み付きその身体を放り投げる。
「剛なる右拳――」
畳み掛けるように劉鳳が絶影へと言葉を紡ぐ。
一撃でゾロを瀕死の淵へと追い込んだ必殺の拳を、再び撃ち出そうともう一人の己へと命じる。
「二刀流・七十二――」
しかしそれでもゾロの瞳は未だ諦めの文字を映し出さない。
二本の刀と自分の力を信じ、攻撃を放つ為に刀を構える。
「――伏龍!」
「――煩悩鳳(ポンドほう)!」
――劉鳳は強かった。
純粋な実力だけなら参加者の中でもトップクラス。
アルター・絶影の力は同様にアルター使いであるカズマやクーガーでさえも舌を巻く程である。
この場に於いてもスタンド使い・
東方仗助を圧倒し、麦藁海賊団の主力であるロロノア・ゾロさえも追い詰めた。
ゾロが三本の刀を装備し、本来の三刀流を発揮できたとしてもその結果は変わったかどうか分からない。
それに劉鳳は、この時点では彼自身も知り得ない事であるが、もう一段階の進化の可能性を秘めている。
自立行動型である絶影を融合装着し、彼自身の肉体を強化するというもの。
その力はあまりに絶大。
対抗できる者は同様の進化を果たしたカズマくらいのもの。
将に最強のアルター使いと呼称するに相応しい力を得る事となる。
しかし、そんな彼にも弱点はある。
それはその性格。
何処までも悪を憎み、それを断罪する事を信念とする――これ自体は素晴らしい信念。
ただその行程があまりに愚直過ぎる。融通が聞かないと言い換えても良い。
悪は悪と決め付け、話し合いではなく力で制圧しようと考える心持ち。
今回ゾロと戦闘に至った過程もそう。
支給品の賞金首リストの内容から、ロロノア・ゾロやモンキー・D・ルフィを悪と迷うこと無く断定した。
これがまず一つ目の弱点。
そして彼にはもう一つ弱点がある。
度々周りが見えなくなるのだ。
仲間を傷付けたカズマと戦った時然り。
後々知り合う由鉈かなみを無常に連れ去られた時然り。
最後のカズマとの決闘も然り。
あまりに一本気すぎる正義感が影響して、周囲の声が全く聞こえなくなる。
そして今この瞬間もまさに、その事態に陥っていた。
絶影の操作に全神経を傾け、ゾロを打ち倒す為に力を振るう。
満身創痍とはいえ油断のできない相手だと理解しているし、何よりゾロの信念と野望を聞いた今、手を抜くなど劉鳳には到底無理な話であった。
―――だから気付けなかった。
巧妙に殺気を消し影から狙う敵の存在に。
自身へと向けられた銀色の銃身、ほの暗い銃口に。
劉鳳が自分の危機に気付いたのは銃声が轟いた瞬間。
それでも反射的に身を捻り、射線から急所を外したのは流石と言える。
が、撃たれた銃弾もまた特別な物であった。
砂の惑星を救う為ある平和主義者が命を削り精製した、特別な『力』が込められた弾丸。
万物を『持っていく力』――全てを守る為に使われる筈だった力が劉鳳の眼前で発動。
劉鳳の左腕、左胸、左脇腹、左腿、左耳を文字通り『持っていった』。
□
「なっ……!?」
技名と共に二刀の刀を振り切ろうとした寸前で、ゾロは新たな危険を察知した。
銃声が鳴り響いたかと思えば、相対する男の左半身が謎の光に呑み込まれ消滅。
当然ロケットパンチも飛来せず、男が倒れると共に散々苦戦させられた人形も形を崩し、宙に霧散していった。
「チッ、次から次に……!」
ゾロは直ぐさま、自分なりに事態を判断し銃声の方向へと刀を振るう。
――また一人敵が現れ、不意打ちであの人形使いを殺した。
事態の把握など、ゾロにとってはその程度で充分であった。
敵は斬る。それがゾロの行動方針。
明らかな敵意を持った相手にグダグダ考える暇などない。
まずは攻撃。次も攻撃。敵に対する対応などそれしか存在しない。
木々の間に隠れる謎の敵へと、二本の刀から飛び出した斬撃が渦となり迫る。
それと同時にゾロの両脚が地面に触れ、敵へと接近する為の脚力を溜めつつ、数メートルほど滑る。
視線を新たな敵に固定したままゾロは二本の刀を構え直した。
「てめぇも能力者か」
ゾロが飛ばした斬撃は、またもや発動された『持っていく力』により、敵へ到達する前に消えて無くなっていた。
謎の光、消えた斬撃、異世界の事など何も知らないゾロは敵が悪魔の実の能力者だと判断する。
「能力者? 何だ、そりゃ?」
「てめぇの事だよ。……どうした、影からチマチマ攻撃すんのは止めたのか?」
「まぁね。あんたボロボロだし、それに大して強そうに見えねぇしさ」
「ハッ、そういうお前はどうなんだよ、変入れ墨」
「……まぁいいや。精々楽しませてくれや」
「お前こそな」
――ゴングはベレッタカスタムの雄叫び。
こうして死闘は2ラウンド目を迎えた。
□
何が……起きた?
何故……なにも……見えない?
奴は……ロロノア・ゾロは何処に消え……た?
あの……銃声の主は…どうした?
身体が動か……ない……。
絶……影は……何故……出……ない。
「ざまぁねぇな。絶影を持つ劉鳳さんよぉ」
貴様は……カズ、マ……!
何……故ここ……に……いる……!?
「身体が半分ばかし吹き飛んだくらいでテメェは立ち止まんのか?」
……な、に?
「テメェが言う正義ってのはそんな簡単に終わるものなのかって聞いてんだよ!」
黙、れ……。
「テメェもそんなもんかよ。変わらねぇ……そこら中にいる口だけ野郎と変わらねぇよ」
黙、れ……!
「じゃあな劉鳳。テメェには失望させてもらったぜ」
黙れと……言っている!
「ハッ、まだまだ元気じゃねぇか。なら立てよ! 立ってテメェの力を見せてみやがれ!」
貴様に……言われなくても……見せてやる!
この俺のアルター……絶影を!
「そうだ! それを待ってたんだ! ムカつく奴がいるんだろ! やれよ、やっちまえ! ブチ壊せ! テメェの前に立つチンケな壁をよぉ!」
黙れ……!
貴様の……指図は……受けん……!
俺は、俺の信じる道を行く……!
それが俺だ……絶影を持つ劉鳳だ!
悪を、打ち砕け、絶影!!
□
「どうした、息が上がってるぜ! 剣士さんよぉ!」
勝負はゾロの不利で展開されていた。
本来の力が出せない上に、劉鳳との戦闘で積み重なったダメージ。
一挙一動が不可視の重りを背負っているかのように緩慢。体力も尽き欠けている。
ラズロの猛攻に何とか耐えてはいるが敗北は時間の問題。
誰の目にもそう映るであろう程にゾロは追い込まれていた。
「二刀流……鷹波(たかなみ)!」
ラズロの足元に滑り込んでの連斬――だがまるでその場から消え失せたかの如く超速移動で容易く交わされる。
二刀流の技も起死回生には至らない。むしろ消耗を大きくするだけ。
どう動いてもラズロの身体に二本の刃が届く事はない。
「……そろそろ終わりでいいよな」
終焉の時は容易く訪れる。
ふらつくゾロへと一瞬で距離を詰め、強烈な蹴りを腹部に一発。
『く』の字に折れ曲がり、献上するように前へ出された顔面を更にキック。
天を仰ぐように跳ね上げられた顔面に踵落としの要領で更に一撃。
糸が切れた人形のように崩れ落ちるゾロの身体。
「弱ぇえな……お前みたいなカスには銃使うのも勿体ねぇよ」
動かない身体、だがゾロは顔だけを上げてラズロに殺気の籠もった視線を向ける。
死に体とは思えない程の殺気にラズロの表情が愉悦に染まり、そして数秒後、無感情なものへと移り変わっていった。
「いいねぇ、いいねぇ。なかなか楽しませてくれそうな顔だよ。……でもな、意志に身体が追い付いてねぇ。それじゃあ楽しめねぇんだよ!」
「グアッ!!」
轟音。
ラズロの左手に握られたソードカトラスが火を噴き、ゾロの右腿に指先サイズの穴を空ける。
「出血大サービスって奴か? その根性に免じて銃を使ってやるよ。次は何処撃って欲しい? 脚? 腕? 腹? 胸? それとも頭いっとく?」
傷は微小、ダメージは絶大。
ゆっくりと、だが確実に近付いてくる死にゾロは何も出来ない。
ただ心は負けぬ、と視線で見せ付ける。それが今のゾロに可能な精一杯の抵抗であった。
「おい、返事が聞こえねぇよ」
「……うるせぇよ……変入れ墨」
「……よし決めた。肺に一発撃ち込んでやるよ。精々苦しんで逝っとけ」
ゾロに皮肉を返す暇も与えず、無情に、無慈悲に、銃声は鳴り響いた。
ラズロの狙い通り弾丸は胸部を貫通し、右肺をズタズタに傷付け、呼吸器としての役目を終わらせる―――事はなかった。
何故か弾丸はゾロの数cm手前に着弾し、地面を抉っただけ。
ゾロには傷一つ付ける事はなかった。
(何が……起きた……)
ゾロはしっかりと見ていた―――後方から飛んで来た何かがラズロと激突し、ラズロを森林の奥深くまで吹き飛ばしていく光景を。
結果的にラズロが撃った弾丸はその衝撃により外れた。
ゾロは痛みに悲鳴を上げる身体を無理矢理にねじ曲げ後方に顔を向ける。
そこには男が立っていた。
元は白色だった服を真っ赤に染め、右半身の殆どを消失させ、それでも尚立ち続ける男。
そしてその傍らに立つ、宙に溶けるように姿を消していく人形。
「剛なる拳……伏龍、臥龍……」
その言葉を最期に人形は完全に分散し、男も地面に倒れる。
ゾロは見ていた。
最期まで自分の信念を貫き、悪を断罪し続けた男の姿を、ゾロは見続けていた。
【劉鳳@スクライド 死亡】
□
「結果的に助けられちまったな……」
命の恩人とも言える男の側にてゾロはポツリと呟いた。
男は、達成感に満たされた穏やかな顔をしたまま息を引き取った。
元々即死レベルの傷。立ち上がった事は奇跡以外の何物でもない。
ゾロは複雑な表情でその死体を見下ろし、数分後、ゆっくりと歩き始める。
死体から頂戴したデイバック、その中に入っていたアイテムにより、身体の傷は僅かながら癒え、体力も微量ではあるが回復した。
ここで立ち止まっている道理も言われも無い。
手には一枚の紙、腰に三本の刀を差し、ゾロは歩く。
紙には参加者の名前が掲載されており、所々の名前の横に○印や×印、△印が付けられている。
×印は「カズマ」、「モンキー・D・ルフィ」、「ロロノア・ゾロ」の横に。
○印は「
ストレイト・クーガー」、「
橘あすか」の横に。
△印は「トニートニー・チョッパー」の横に。
名前欄の下には「リーゼントの男・×」、「獣耳の幼女・△」との文。
「×が危険人物、○が仲間、△が微妙……ってことか?」
敵と認識されていた自分の名前が×に区分してある事により、ゾロはそう判断する。
その思考は将に大正解。
もう一人の危険人物――ラズロの事もメモ書きしようとしたが、あの一撃で生きているとは到底思えず、ゾロは手を止めデイバックの中に名簿を締まった。
次いでゾロは腰に差された刀を一本、鞘から抜き出す。
これもまた劉鳳のデイバックに入っていた支給品の一つ。
近い未来ゾロが入手する事となる、伝説のドラゴン殺しの愛刀「秋水」――大業物21工の一振りであり、頑強さが特長の黒刀だ。
「……おれの刀達が見付かるまでだけどよ……使わせてもらうぜ」
決して後ろを振り返らず、漆黒の刀身を空に掲げ、ゾロは誰にともなく言葉を飛ばす。
ボロボロの身体を引き摺る歩き続けるその姿は、何処か虚しげに見えた。
【F-8/森・西部/早朝】
【ロロノア・ゾロ@ワンピース】
[状態]疲労(大)、全身にダメージ(大)、左腿に銃創
[装備]
トウカの剣@うたわれるもの、八千代の刀@WORKING!!、秋水@ワンピース
[道具]支給品一式、麦わら海賊団の手配書リスト@ワンピース、迷路探査ボール@
ドラえもん
[思考・状況]
1:ウソップの仇打ち
2:ゲームにはのらないが、襲ってきたら斬る(強い剣士がいるなら戦ってみたい)
3:ルフィ、チョッパーを探す
4:クーガー、橘あすかにも合ってみたい。リーゼントの男にも興味
※参戦時期は少なくともスリラーバーグ編(46巻)より前です。
※
吉良吉影のことを海賊だと思っています
※黎明途中までの死亡者と殺害者をポケベルから知りました。
※入れ墨の男(ラズロ)が死亡したと考えています
※劉鳳に支給されたげんきのかけら@ポケットモンスターSPECIALを使用しました
□
「いやはや、やってくれたなぁ……アイツ等……」
隕石が惑星に落下した際にできるクレーター。
その縮小版の中心に身を置きながらラズロは一人笑っていた。
数本の肋骨が砕け、その破片が突き刺さり内臓はグズグズ。だが死ぬにはまだまだ全然足りない。
この程度の傷なら数十秒、妙な制限が設けられたこの場でも数分で完治しきる。
とはいえ直ぐに活動できるほど浅い傷でもない。
ラズロは寝転がり身体の治癒に努める他なかった。
「背中のアームは……壊れちまったか。ピクリとも動かねぇ」
しかし代償はあった。
自分の本領――トライパニッシャーが発揮できない事態を知り、心中にて燃えたぎる殺意はその勢いを増すばかり。
即死と判断したにも関わらず立ち上がり自分を吹き飛ばした白服の男。
トドメを刺す寸前で邪魔が入り幸運にも生き延びた緑髪の男。
苛立つ。
白服の方は直ぐに死ぬだろうが、それでも苛立ちは収まらない。
「本当ムカつく奴ばかりだな、ココは。……収まんねぇ、全部ぶっ壊さなきゃ収まんねぇ……」
待ち続ける。
回復の時が来るのを、全てを滅ぼし尽くす時が来るのを、ラズロはただひたすら
に待ち続ける
【F-8/森・東部/早朝】
【
リヴィオ・ザ・ダブルファング@トライガン・マキシマム】
[状態]健康。ラズロ状態。肋骨を粉砕骨折、内臓にダメージ大(治癒中)、背中のロボットアーム故障
[装備]M94FAカスタム・ソードカトラス×2@BLACK LAGOON、.45口径弾×9、.45口径エンジェルアーム弾頭弾×22@トライガン・マキシマム
[道具]支給品一式、.45口径弾24発装填済みマガジン×4、45口径弾×24(未装填)
[思考・状況]
1:片っ端から皆殺し。
2:ヴァッシュとウルフウッドを見つけたら絶対殺す。あとクーガーとゾロも。
3:機を見て首輪をどうにかする。
4:ギラーミンも殺す。
【備考】
※原作10巻第3話「急転」終了後からの参戦です。
【秋水@ワンピース】
スリラーバーグにて雪走に代わる刀として手に入れた刀。
大業物21工の一振りで、鍔、刀身共に黒色。
また「恐竜が踏んでも一ミリも曲がらない」強度を持ち、先代の雪走と比べるとかなり重いらしい。
原作47巻から後を読めば把握できます。
【麦わら海賊団の手配書リスト@ワンピース】
45巻にて新聞と一緒に配布された麦わら海賊団の手配書。
当時のメンバー全員(ブルックを除き)のフルネームと顔写真、賞金額が載っている。
因みにルフィは三億ベリー、ゾロは一億二千万ベリー、チョッパーは五十ベリー、そげキング(ウソップ)は三千万ベリー。
チョッパーの写真は人獣形態で撮られています。
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最終更新:2012年11月30日 01:32