初出1175話
海
マップ。
港町クーリエにせまる黒い球体が唯一観測されていない東側の強行偵察で進入。
進入時は天候が荒れていた。
マップ中央に接近するにつれて浅くなっていく。そして島があった。
島は監視塔も備えられた牢獄で、画一的で質素、そして部屋の出入り口にも窓にも鉄格子。
周囲には磔台らしき設備もある断頭台の前に人魂があった。首を切り落とす為の道具として錆びた斧もあった。
通常のゲームのサービス外らしく、インフォは
キース向けではなかった。
戦闘開始の合図はいきなり床が抜けることであったが、
モジュラスのおかげで事なきを得た。
穴の底にアンデッドが大量に蠢いていたが、
スカベンジャー自体は機械でできていた。
エリアポータル開放後は天候が回復し一気に凪いだ。
エリアポータルの東の方向に黒い球体が発見され、エリアポータルで援軍も合流し調査することとなった。(
1176話)
キースと共に偵察していたいつもの
サモナーの面々に加えて20パーティが合流したが、その後の球体からのモンスターとの遭遇戦の戦果の7割は
キースのパーティが挙げており、さらに10回ほどの
リザレクションのケアの手間もあるなど、援軍なのか足を引っ張りに来たのかは不明。但し
サモナーが増えたことにより
祝福使いが増えているために継戦能力は上がっていることと切り札の温存についてはプラスと考えられる。その後一人で楽しもうとした所に
ドラゴンたちの援軍というおせっかいが来てしまい、興醒めして撤退した。(1177話)
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ポータルボス戦開始・終了インフォ |
《調整区域に監視対象が侵入しました》
《対抗措置でスカベンジャーを投入します》
《警告、運用リソースが不足しています。充当措置を行って下さい》
《緊急申請は却下、追加可能措置のうち、戦力評価最上位を提案》
《提案は許可されました。運用リソースを一時的に変更。予備リソースも同様です》
《戦力配置を確認、予備戦力も同時に投入します》
《特定監視対象の戦力評価を並行して実施して下さい》
《警告!一時的に全ての予備リソースは使用不能になります!》
《設定終了》
《記録を開始します》
《スカベンジャーは全滅しました》
《問題点を抽出、別途報告します》
《至急モーションデータの調整を行う必要があります。優先順位の見直しを提案します》
《監視対象の戦力評価を再度見直しを要請、これは最優先です》
《提案は許可されました。運用リソースを通常モードで復帰。予備リソースも同様です》
《マップ管理者に連絡。転移作業は強制解除されます!》
《管理者間相互緩衝条件に抵触、定時報告を実施します》
《設定は特定監視対象対応で変更、基準は暫定のままです》
《運用リソースに問題ありません》
《特定監視対象の戦闘ログを保存、報告範囲は確認して下さい》
《報告終了》
《運営管理を続行します》
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- 1202話でN4E28北側の球体の封印が為された。と同時に東方海上のこのマップの黒い球体では悪魔、天使、魔竜の襲来があった。封印された北の球体の周辺でも同様の襲撃があったようだが、ドラゴン達にによりすぐに制圧されたらしい。東でもじきに制圧されそうでキースが物足りなさを感じていた所に待ちに待った弥勒菩薩が出現した。供は日光菩薩,薬師如来,月光菩薩,文殊菩薩,釈迦如来,普賢菩薩,観音菩薩,阿弥陀如来,勢至菩薩他孔雀明王などの仏像シリーズ。他のプレイヤーはそれぞれ別の場所に跳ばされたが、キースだけは【神殺し】の称号により強制転移を免れて戦闘へ。転生煙晶竜がぶちきれた。3時間を越える熱戦であったが、名持ち竜たちが援軍として到着してしまい、煙晶竜もばれてしまった。ボーナスポイントに12点、エクストラ評価で15点が加点されたがそれ所ではなくドラゴンの軍勢に完全に包囲されてしまった。それでも逃走を図ったが50対1でこれまでのいかなる敵よりも厳重なる結界まで使われ拘束され、N4E28北の黒い球体封印場所まで連行された。(1203話)
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弥勒菩薩出現 |
弥勒菩薩出現
《汝等の所業、最早無視する訳には行かぬ。ここより去れ!》
流れるような所作で合掌。
周囲にいたNPCドラゴン達の姿は見えない。
ユニオン編成で共有化されていた仮想ウィンドウも全て消えていた。
眼下には海面、例の黒い球体も見える。
頭上は大空、変わらず蓮の花が幾つも見えていた。
正面には弥勒菩薩様。
仏様とは思えない表情になっている!
まるで苦虫を潰したような、そんな感じだ。
《何という事だ! 矮小なる者でありながら神殺しだと?》
『いい機会じゃ! 救世主を騙る痴れ者め、我の真の怒りを知るがいい!』
転生煙晶竜の雰囲気が激変する。
…3時間後
《愚かな。汝等の為す事など無意味であろうに》
弥勒菩薩様の全身は酷い様相になっていた。
あちこちが焼け爛れているかのようであり、一部は炭化している。
片腕は無く、胴体も穴だらけで頭部も半壊状態だ!
まあ頭部に関しては半分はオレがやったんだけどね。
これでもまだ喋るだけの余裕があるのか?
《痴れ者達よ、汝等に世界の真理に辿り着く事は叶わぬ》
『囀るな、この偽善者が!』
転生煙晶竜が怒りと共に放ったのは?
全身に奔る赤い筋の中から幾条もの光が伸びてゆく。
それは蛇行しながら凄まじい速度で弥勒菩薩様の全身を貫いた!
弥勒菩薩様の全身が分解されて行くかのようだ。
アッサリとその巨躯が消えてしまっていた!
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容疑者確保 |
容疑者確保
『ええい! 多少の無礼は構わぬ! 翼を押さえろ! 我は頭をやる!』
『ハッ! しかし宜しいので?』
『非礼の詫びであれば我が一切を引き受ける! 構わぬ、やれ!』
『金紅竜、黒曜竜! 結界を敷け!』
『ハッ! しかし無礼が過ぎませんか?』
『やるのだ! 我のみでは煙晶竜殿を抑えられるとは思えぬ! 全力で我共々、封じよ!』
『煙晶竜殿! 何故に抵抗なさいますか!』
『放っておけ! 儂は自由気ままに生きたいだけじゃ!』
『それは存分になさるが良いのです! その前に我等にご教示して頂けねば困るのです!』
『それが、嫌なんじゃ!』
『黒曜竜、準備はいいか?』
『応ッ!』
転生煙晶竜の周囲に魔方陣と魔法円、しかも立体的に構成されている?
しかも最外縁は球体か!
無論、紫晶竜も一緒だ。
水晶竜と翡翠竜もです。
中にいるドラゴン達の動きが一気に遅くなる。
一体、何をした?
翠玉竜が魔方陣と魔法円の球体に着地、蔦の束と化した翼を撃ち込んだ?
球体の中が蔦で満たされて行く。
これは拘束の為だろう。
絶対に逃がさない。
その執念が感じ取れる。
『金紅竜! 黒曜竜! このまま結界を維持せよ!』
『『ハッ!』』
『蒼玉竜、柘榴竜、白金竜はこのまま我等を運搬せよ! 手間であろうが、やるのだ!』
『『『承知!』』』
『翠玉竜、そのまま拘束を厳重にせよ!』
『しかしこれでは紫晶竜殿も!』
『構わぬ。それよりもだ、確実に煙晶竜殿を抑えよ!』
既に球体の中は蔦で満たされ尽くしている。
いや、その蔦も一部がズタズタになっているのも見えた。
中でまだ転生煙晶竜も大いに暴れているようだな。
この状況下でまだ観念しないとは、見上げたものだ!
いや、見苦しい?
『ぐぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ! 離せぇぇぇぇぇぇぇっ!』
『失礼!』
『水晶竜?』
『ハッ! 尻尾は抑えました!』
『翡翠竜、どうだ?』
『左の翼は使えない筈です!』
『そのまま離すでない!』
『『ハッ!』』
『やめろぉ! お主等、ぶっとばすぞぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!』
紫晶竜の指示で的確に拘束を進める一方で、転生煙晶竜の言動が痛い。
何なの、この差は?
唯の駄々っ子みたいだな、と思った事は何度かあった。
やっぱり唯の駄々っ子だ。
『念を入れよ! 眷族達にも体の各所を封じさせるのだ!』
『『『『『『了解!』』』』』』
降下して行く球体は三重の結界が敷かれていた。
金紅竜と黒曜竜が更に2つ、重ね掛けするという念の入れようです。
その結界の内部は完全に蔦で埋め尽くされ、中にいる4体ものドラゴンの姿は見えない。
会話も途絶えていた。
転生煙晶竜の子供のような怨嗟の叫びも聞こえて来ない。
代わりに唸り声が聞こえている。
たまに美味い物でも喰わせろと呟いていたけどさ。
警察の事情聴取でもカツ丼は自腹を切らないと食べられないと聞く。
贅沢な事を言っている状況じゃないでしょうに!
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- 1222話でN4E28南側の球体の封印作業が行われた。キースは80弱のパーティと、ドラゴン達と共に東側の黒い球体の警戒に入る。そしてまたもや封印と共にモンスターが出現した。スローン,メルカバーらの他にサンダルフォンの写身,メタトロンの写身,カマエルの写身,ハニエルの写身,ザフキエルの写身,ラジエルの写身,ザドキエルの写身の巨躯の姿も見えた。ラファエルの写身,ミカエルの写身,ガブリエルの写身,ヴリトラの写身,テュポーンの写身,悪魔達も出現しかなりの戦力だったが、ドラゴン達も含め味方も大戦力であり、あっけなく撃破した。(1223話)その後、黒い球体が浮上し、上空からも流れ星のように楕円形の円盤などの近未来兵器が襲来した。どうやら隔離されていたヘヴィーアーマーズ・オンラインβテストラストとしての大気圏突入による攻撃イベントらしい。しかしカタストロフィが機械には致命的に相性が悪かったらしく、いきなり兵器が動作不良になってしまって凡戦以下となってしまった。(1223話)1234話でのアルメイダとの会話によると、偽りの神樹の残りのイベントが流用されたらしい。
- 1231話の情報では残り1つとなった黒い球体はじりじりと西への移動を開始したとのこと。
最終更新:2016年11月10日 00:29