『まつろわぬ者達よ、聞け。我は歌う。我は語る。滅びそのものを!』
『何だ?』
『破滅をもたらす女神め! 何を連れて来た?』
『語るに及ばぬ、その目で確かめるがいい!』
『魔神の助勢を得たか。女神よ、何を引き換えにしたか?』
『賢きドラゴンよ、汝も知り得ぬ領域があるのだと知るがいい』
『語るに及ばず、かな?』
『キースよ、あの女神はお前さんがやれ!』
「ええ!」
『神殺しよ、汝の存在もまたここで終焉を迎えるのだ!』
「そうかい!」
「ッ?」
全身に戦慄、巨大な何かに殴られたかのような感触!
遠近感が、おかしい。
より近くにいるのは転生煙晶竜、なのに長老様の姿の方が大きいぞ?
長老様の全身が膨張でもしているのか?
しかも全身にヒビ割れが生じているかのよう。
同じだ。
転生煙晶竜と同じく、これが長老様の本気モードなのか?
全身に青い筋が奔っています!
『何?』
『破壊の女神よ。汝もまた知り得ぬ領域があったようだな!』
『儂もまた神殺し。その意味を今、知るがいい!』
『女神よ、どうやら最初から魔神に与していたな?』
ツィツィミトルは仮面を被っているから表情は全く読めない。
アリョーシャの目で見ると、全身が震えているぞ?
『いや、魔神共をも使役していたのやも知れぬな。だがどちらであっても儂にはどうでもいい』
『ここで滅びよ。再び辺獄で失う何かが残っていれば再会も出来よう!』
『『ッ!』』
ツィツィミトルの背後に跳ぶ。
「シャァァァァァァァァァァーーーーーーッ!」
『何ッ?』
『ガッ!』
『ケェェェェェェェェェェェェーーーーーッ!』
「フッ!」
『シャ!』
『シャァァァァァァァーーーーーッ!』
「ハハハッ!」
「クフッ!」
『グッ?』
「ハッ!」
「ッ!」
『ケェェェェーーーーーッ!』
『キースさん!』
『本当に支援しなくていいんですか?』
「か、構うな! 周囲の掃討を続けてくれ!」
『小さき者よ、来たぞ!』
『邪魔者を掃討せよ!』
「お、お構いなく!」
『シャッ!』
「ッ!」
『キースの周囲を固めよ! ここを起点に敵を排除する!』
『『『『『『ハッ!』』』』』』
「フーーーーーーーーーーーッ!」
「キィャァァァァァァァァァァァッーーーーーーーーー!」
『ガァァァァァァァァァァァァッーーーーーーーーー!』
『随分とまあ、無茶な奴じゃのう。誰の手も借りようとせん所は特に無茶が過ぎる!』
『人の身で神殺しともなれば普通ではいられんのじゃろ』
『神殺しのドラゴンがそれを言うか?』
『儂は元々、普通のドラゴンじゃったぞ? 普通でなくなったのは誰のせいかのう』
転生煙晶竜とエルダードラゴンの 長老様がオレの目の前で言い合いを始めたぞ?
『長老様?』
『む?』
『今の言葉、聞き捨てなりませんぞ!』
『確かに。だが金紅竜よ、今は待て。まだ終わっておらぬようだ』
《イベント『 破滅の女神』をクリアしました!》
《ボーナスポイントに10点、エクストラ評価で15点が加点され、ボーナスポイントは合計48点になりました!》
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