nanasihennkagura @ ウィキ
アドラー1
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アルチョム一行がとある街を目指して旅をしているある日。
オーヨー「う~しょんべんしょんべん」
深夜、野宿の真っ最中、数人の護衛が交代ずつ起きては監視に当たっている。
そんな中、尿意で目が覚めたオーヨー。アルチョムは寝ている。
シェパード「何かあったら大声出せよ」
オーヨー「んなこと言われなくてもわかってら」
シェパード「ふん」
オーヨー「けっ」
何となく気に入らない護衛の男。
アルチョムの護衛とは何となく気が合わないことが多かった。
特にあのアドラーという男。
オーヨー(あ?そういや、いねぇな…)
振り返って見てもいない。
オーヨー(まあいいか…)
そして小川の方へ向かったオーヨー。
すると小川に水浴びをする一人の男がいた。アドラーだ。
特に会話もせず、ズボンを脱いで小便をしようとする。
アドラー「水浴びをしているのですが」
オーヨー「おう、見りゃわかる」
アドラー「……」
オーヨー「う~しょんべんしょんべん」
深夜、野宿の真っ最中、数人の護衛が交代ずつ起きては監視に当たっている。
そんな中、尿意で目が覚めたオーヨー。アルチョムは寝ている。
シェパード「何かあったら大声出せよ」
オーヨー「んなこと言われなくてもわかってら」
シェパード「ふん」
オーヨー「けっ」
何となく気に入らない護衛の男。
アルチョムの護衛とは何となく気が合わないことが多かった。
特にあのアドラーという男。
オーヨー(あ?そういや、いねぇな…)
振り返って見てもいない。
オーヨー(まあいいか…)
そして小川の方へ向かったオーヨー。
すると小川に水浴びをする一人の男がいた。アドラーだ。
特に会話もせず、ズボンを脱いで小便をしようとする。
アドラー「水浴びをしているのですが」
オーヨー「おう、見りゃわかる」
アドラー「……」
さすがのアドラーも小川から離れていった。
放尿で一息つくオーヨー。深夜の森林は意外と心地よく、小川の流れの音もあって何となく安らぐ。
次第に目が慣れて周囲がよく見えるようになっていく。
放尿で一息つくオーヨー。深夜の森林は意外と心地よく、小川の流れの音もあって何となく安らぐ。
次第に目が慣れて周囲がよく見えるようになっていく。
オーヨー「あ?」
何かが地面に転がっているのに気づく。黒い物体が当たり一面に転がっている。
太い枝のようなモノ、ボールサイズのモノ、黒いインクをぶちまけたような…。
オーヨー「な、なんだよこれ…」
それら全ては人間だったモノだった。目を見開いたままの頭部や、◯◯が飛び出した胴体。
鮮血で染まった草木、そこから滴り落ちて地面に染み込む真っ赤な液体。
オーヨー「おえ…… お前、なんだよこれ 何してんだよここでっ」
アドラー「……これは」
何かが地面に転がっているのに気づく。黒い物体が当たり一面に転がっている。
太い枝のようなモノ、ボールサイズのモノ、黒いインクをぶちまけたような…。
オーヨー「な、なんだよこれ…」
それら全ては人間だったモノだった。目を見開いたままの頭部や、◯◯が飛び出した胴体。
鮮血で染まった草木、そこから滴り落ちて地面に染み込む真っ赤な液体。
オーヨー「おえ…… お前、なんだよこれ 何してんだよここでっ」
アドラー「……これは」
アドラー「…おそらく荷物からして冒険者の集団です。12人おりました。大方、金と食料に困っていたのでしょう」
アドラー「我々の跡をつけておりました。深夜に襲うつもりだったのでしょう…」
悲しげにそう言い放つ。自分たちを守ってくれた哀愁のある戦士の姿だったが、何故かそれがオーヨーには異質に見えた。
オーヨー「……」
アドラー「……これが私の本性です」
オーヨー「……何いってんだアンタ」
アドラー「結局こうすることしかできない。私は強い力を持って育ちましたが、それだけ……」
アドラー「私は……あの方の、理想に最もふさわしくない者」
オーヨー「あの方?」
アドラー「アルチョムです。彼の理想は素敵なものです、私はそれに憧れています。…あの輪に私も入りたいのです」
アドラー「木漏れ日のような穏やかな世界で…生きてみたいと思ってしまった」
アドラー「ですが私の血塗られた過去が許してくれない」
自らを罰するかのような言いよう。
オーヨー「…過去とか知らねぇけどよ。おめぇ、いつもこんなことしてんのか?アルチョムが知ったらドン引きだぜ」
アドラー「そうなったら私は追放でしょうかね」
オーヨー「んなことするわけねぇだろ… それより、こいつら殺すまでする必要あったのか?」
アドラー「捕らえれば、アルチョムはこういった悪漢にも手を差し伸べ食料や金を分け与えて解放してしまうでしょう。」
アドラー「ただおそらくこの者たちの手慣れようをみるに、今回が初めてではない。アルチョムから貰った金と食料で何食わぬ顔でまた冒険へ出て、一攫千金を狙う」
アドラー「そして金に困ったらまた同じことをする」
アドラー「だからといって真面目に励むこともない」
アドラー「そういう連中です。何度も見てきたのです」
オーヨー「……なるほどな、救えねえやつはどこにでもいんのか」
アドラー「それをアルチョムに説明してから処断するのは、あまりに残酷。わざわざ血を見せる意味も無いでしょう?」
オーヨー「憲兵に突き出して牢獄にぶち込むのは?」
アドラー「どのみち死罪です。アルチョムの計画や日程を狂わすだけです」
オーヨー「…まあ、俺は感謝してるけどよ。守ってもらってるからさ。あつらにチクったりはしねぇから安心しろ。」
オーヨー「あと、アルチョムもこれ見たらビビるだろうが 俺と同じ考えだとおもうぜ」
アドラー「そうですか…」
アドラー「我々の跡をつけておりました。深夜に襲うつもりだったのでしょう…」
悲しげにそう言い放つ。自分たちを守ってくれた哀愁のある戦士の姿だったが、何故かそれがオーヨーには異質に見えた。
オーヨー「……」
アドラー「……これが私の本性です」
オーヨー「……何いってんだアンタ」
アドラー「結局こうすることしかできない。私は強い力を持って育ちましたが、それだけ……」
アドラー「私は……あの方の、理想に最もふさわしくない者」
オーヨー「あの方?」
アドラー「アルチョムです。彼の理想は素敵なものです、私はそれに憧れています。…あの輪に私も入りたいのです」
アドラー「木漏れ日のような穏やかな世界で…生きてみたいと思ってしまった」
アドラー「ですが私の血塗られた過去が許してくれない」
自らを罰するかのような言いよう。
オーヨー「…過去とか知らねぇけどよ。おめぇ、いつもこんなことしてんのか?アルチョムが知ったらドン引きだぜ」
アドラー「そうなったら私は追放でしょうかね」
オーヨー「んなことするわけねぇだろ… それより、こいつら殺すまでする必要あったのか?」
アドラー「捕らえれば、アルチョムはこういった悪漢にも手を差し伸べ食料や金を分け与えて解放してしまうでしょう。」
アドラー「ただおそらくこの者たちの手慣れようをみるに、今回が初めてではない。アルチョムから貰った金と食料で何食わぬ顔でまた冒険へ出て、一攫千金を狙う」
アドラー「そして金に困ったらまた同じことをする」
アドラー「だからといって真面目に励むこともない」
アドラー「そういう連中です。何度も見てきたのです」
オーヨー「……なるほどな、救えねえやつはどこにでもいんのか」
アドラー「それをアルチョムに説明してから処断するのは、あまりに残酷。わざわざ血を見せる意味も無いでしょう?」
オーヨー「憲兵に突き出して牢獄にぶち込むのは?」
アドラー「どのみち死罪です。アルチョムの計画や日程を狂わすだけです」
オーヨー「…まあ、俺は感謝してるけどよ。守ってもらってるからさ。あつらにチクったりはしねぇから安心しろ。」
オーヨー「あと、アルチョムもこれ見たらビビるだろうが 俺と同じ考えだとおもうぜ」
アドラー「そうですか…」
