冒険者 - nanasihennkagura @ ウィキ

概要

　ファンタジー世界では当然のように存在する…とされる職業。
　実際には、職業ではない。

　クリストファー・コロンブスやエドモンド・ヒラリー。
　冒険家や冒険者と呼ばれるものは数多くいる、しかし「冒険者」は称号。

　冒険者という職業は、ない。
　しかし、冒険者は現実にいる。

　笑われても己を信じて「バカ」から「成功者」へ。
　「無謀な挑戦」を「偉業」へ変える者たち。

　無法者、アウトローと呼ばれるのに冒険者がいるのはなぜなのか。

• 誰しもがなし得ることではないのだから、人々は憧れる。

　生きているだけで人は束縛される。家族、地位、金、仕事。
　生きるために必要だとわかっていても全部振り払いたくなる事がある。

　人間誰しも完璧ではない。そして人生は未経験の連続だ。「これでいいのか」と自問自答しながら、暗闇の中を手探りで進んでいる気分で、迷いながら生きていくしかない。
　だから常に変わらない、己の意志を貫ける強さを求めてやまない。

　困難が立ちはだかった時、人は己の無力さを嘆く。
　知力・体力・時の運。腕力・財力・権力・精神力。足りていないものを「あればいいな」と思ってしまう。

　そして挑戦を求める。
　自由で、自信があり、力がなければ、挑戦はできない。

　半端に色々と知って、半端に様々なものを得てしまえば、それを守るために保守的になってしまう。
　だから若かりし時のように、青臭い判断をして、熱意でだけ行動できないかと思ってしまう。

　物語で描かれる『冒険者』たちは、そのような憧れの擬人化。

　身分制度が厳しく、往来すらも不自由だった、危険な時代。
　なのに彼ら・彼女らは、ひょうひょうと旅を続ける。

　行く先はその時々。しかし確固たる意思があってのこと。
　近しい者の仇を追って。失われた秘法を探して。未知の地を見つけるために。