ミュージック・コンクレートは、現代音楽のジャンルの一つ。人の声や雑踏などの騒音や電子音をコラージュさせたもの。具体音楽ともいう。
概要
フランスの現代音楽家兼技師のPierre Henri Marie Schaefferが創始したものとされている。ラジオ局に勤めていた彼は1948年に録音の実験としてスプリンクラーや汽車の音を用いた曲"Etude"を作曲し、これが最初のミュージック・コンクレートとされている。
また彼が設立した音楽グループ・GRMにはIannis Xenakis, Olivier Messiaenなど名だたる音楽家が在籍し、現在でも世界有数の実験音楽系レーベル・Edition Megoの下で頻繁に再発されるほど人気である。
また彼が設立した音楽グループ・GRMにはIannis Xenakis, Olivier Messiaenなど名だたる音楽家が在籍し、現在でも世界有数の実験音楽系レーベル・Edition Megoの下で頻繁に再発されるほど人気である。
その後サンプラーの普及・録音技術の進化によってポップスなどにもミュージック・コンクレートの手法・発想を用いた音楽が出現するようになる。
現代音楽の難解さを象徴するようなジャンルであり、ミュージック・コンクレートには否定的な意見も多い。しかしポップスでの具体音の導入やヒップホップに欠かせないサンプリングなど、現在の音楽の重要な要素を作ったジャンルとして大変意義のあるものである。
代表的な楽曲
黛敏郎 "ミュージックコンクレートのためのX, Y, Z"
The Beatles "Revolution 9"
- ミュージック・コンクレートの要素があるポップスの例