ノイズ・ミュージックは、現代音楽のジャンルの一つ。その名の通り雑音を鳴らすことを主軸にしたもの。単にノイズともいう。
概要
起源はイタリア未来派とされる。
20世紀前半、未来派芸術家Luigi Russoloは著作「騒音音楽」の中で次のように書いた。
自然の中には騒音はそう多くなく、古代の生活は静かなものだった。しかし機械化・工業化が進むにつれて騒音が日常のものとなった。音楽が昨今複雑なものと化してきているのは、我々の耳が騒音に慣れてきたからである。そして更なる音楽の発展のためには楽音のみならず、無限の可能性がある騒音を取り入れるべきなのである...と。
実際に彼は騒音の出せる自製の楽器Intonarumoriを作り、それの演奏会も行っていた。このことからRussoloは世界初のノイズ・ミュージシャンと呼ばれることもある。
20世紀前半、未来派芸術家Luigi Russoloは著作「騒音音楽」の中で次のように書いた。
自然の中には騒音はそう多くなく、古代の生活は静かなものだった。しかし機械化・工業化が進むにつれて騒音が日常のものとなった。音楽が昨今複雑なものと化してきているのは、我々の耳が騒音に慣れてきたからである。そして更なる音楽の発展のためには楽音のみならず、無限の可能性がある騒音を取り入れるべきなのである...と。
実際に彼は騒音の出せる自製の楽器Intonarumoriを作り、それの演奏会も行っていた。このことからRussoloは世界初のノイズ・ミュージシャンと呼ばれることもある。
第二次大戦後、Russoloが予言した音楽はミュージック・コンクレートの形で現れ、John Cageなどの手によって様々な試みがなされた。しかしながら1960年代になると現代音楽分野でのノイズ・ミュージックは下火になり、以降は主にロックやジャズなどの手に委ねられ様々な形に発展する。
例えばジャズだとJohn Coltraneの創始したフリージャズは非常にノイズの性質が強い。特に彼の最晩年のライブThe Olatunji ConcertでのMy Favorite Thingsの演奏は原曲が全く分からないほどに音割れが酷いもので、ノイズ的な解釈ができるであろう。
ジャパノイズ
日本のノイズ・ミュージックには世界的に著名なものが多く、それらは「ジャパノイズ」と総称されることがある。世界初のノイズバンド非常階段やNirvanaのKurt Cobainが愛聴していたことで知られるboredomsが特に有名である。
代表的な人物
現代音楽分野においてノイズミュージック的側面を持つ作曲を繰り広げた人物
ポピュラー音楽分野においてノイズミュージック的側面を持つ楽曲を発表した人物・バンド
- Lou Reed
- White House
- Cluster
- boredoms
- 非常階段
- 灰野敬二
代表的な楽曲
John Cage "Variations ii"
Lou Reed "Metal Machine Music"
非常階段によるライブ
余談
ノイズ音楽家、特にジャパノイズ系の音楽家の中にはノイズと並行してフォークバンドで活動する人も多い。両者全く相容れないように見えるが、実は共通するものも多いのかもしれない。