Erik Satieはフランスの作曲家。19世紀末~20世紀初頭に特異な音楽活動をしたことで知られている。
概要
1866年生まれ。
パリ音楽院に在籍するが、指導教官から「音楽的な才能がない」と言われ1886年ごろに除籍。(彼自身も音楽院に飽きていたらしい)
代表作である「ジムノペディ」はこの頃の作品。
パリ音楽院に在籍するが、指導教官から「音楽的な才能がない」と言われ1886年ごろに除籍。(彼自身も音楽院に飽きていたらしい)
代表作である「ジムノペディ」はこの頃の作品。
その後はモンマルトルに居住し、居酒屋のピアノ弾きとして活動。この時期に音楽以外の分野の芸術家とも知り合い、Jean CocteauやPablo Picassoとの親交も知られる。世界一偉大な日曜画家Henri Rousseauの支持者であったともいう。
その他共産党やダダイズムなど、急進的思想に対して支持する姿勢をとり続けた。
その他共産党やダダイズムなど、急進的思想に対して支持する姿勢をとり続けた。
上記からわかるように当時の音楽家としては珍しく彼は正規の音楽教育を完璧に学んだとはいえない。この点がその後のポップス系音楽家の共感を得ることになったともいわれる。
作風
- 家具の音楽
家具のように、そこにあっても日常生活を妨げず意識的に聴かれることのない音楽、の意味。彼の手による同名の楽曲もある。いわゆるBGMであり現在ではありふれているが、音楽といえば演奏会で聴くのが当たり前の時代において非常に斬新な発想であった。のちのアンビエントに強い影響を与えている。
- 伝統の破壊
調性や禁則進行を無視したり並行和音などを取り入れたりするなど、それまで伝統的に禁止されていたことを次々に破壊した。
- 旋法の導入
教会の合唱で使われていた教会旋法を取り入れた楽曲をいち早く作曲した。のちにDebussyやRavelも使用し、さらにはモード・ジャズといった形でポピュラー音楽にも取り入れられた。
- 執拗な繰り返し
「ヴェクサシオン」で顕著なように、短いフレーズをひたすらに繰り返させることがままある。これはミニマル・ミュージックに影響を与えている。
これらの作風は大変革新的なものであり、Satieを現代音楽の祖とみる向きもある。
代表的な楽曲
ジムノペディ一番
ジュ・トゥ・ヴ
ボーカルバージョンもある、シャンソンである。
ヴェクサシオン
短い曲を840回繰り返す「世界で一番長いピアノ曲」